耕太、宙に浮きながら 公演情報 耕太、宙に浮きながら」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
1-5件 / 5件中
  • 満足度★★★★★

    ゴジラ
    展開スピードが好みです!一瞬も飽きない!!

  • 満足度★★★★★

    幸せな時間。
    初のEPOCH MAN 観覧してきました。小沢さんの造り出す世界にひきこまれ最後まで、目が離せませんでした。物語の終盤には、あたたかい気持ちにもなり、そして、感涙しました。俳優さん違いで、印象が変わり、感動しました。
    演劇って、すごいなと思いました。素敵な空間と、素敵な舞台を観に行って良かった。大雪の中、心があったかくなって、幸せな気持ちをもらいました。ありがとう。

  • 満足度★★★★★

    観てきました。
    初日。
    渡辺×菊妻Ver

    静かに伏線が張られ、最後に細い糸が全く違った物語の布に織り上げられた芝居。
    それが、第一印象。
    小沢道成さんの細部にこだわったホンが良かった。
    そして、今回のWキャストの意味が
    8日に観た小沢×西川Verで明らかになった。
    可能であれば両方の回を観劇をお勧めです。

    ネタバレBOX

    エレベーターに閉じ込められた二人の男
    「アライ」と記憶をなくしたいう男「タナカ」
    この二人が徐々に会話を始める事から物語がすすむ。
    途中、「タナカ」の学生時代の記憶がフィードバックする
    そこには「オオカワ」という女子。
    彼女との会話が「飛び降りた友人」の話
    そこの部分が私は印象に残る。
    普通は結果として飛び降りた人を他者は「自殺」と決めつける
    「飛び降りた」と決めつける。
    でも、「オオカワ」の友人「タカギ」は飛び降りたのではなく「飛んだ」
    「飛びたかった」と彼女は言う。
    何故だろう。そこに物凄く共感と言うかなるほどと
    感じた。
    記憶を亡くした男は「アライ」の34年前にエレベーター事故で亡くなった父親だった。
    彼の死後、母は子を育て、亡くなった父親と聞いていた
    ビートルズが常に家の中で流れていた
    父の死は1980年12月9日ジョンレノンが射殺された同日だった。

    幽霊、というか、魂がその時だけ物体化したした「タナカ」は
    自分の息子に閉じ込められたエレベーターで再会。
    ただ、そこでの台詞には親子の情に訴えかける甘い台詞はない。

    普通なら泣かせるのならそこにそういったものがあると
    分かり易いはず。
    でも、そこにはなかった。
    ただ、だからこそ私は涙があふれてきたのかもしれないと思った。

    芝居の中の登場する人物に
    自分が気持ちを投影できる場合、今の私は
    親の立場となった自分のココロが近い気がする。

    小沢くんの母親「トキコ」のシーン。
    そこでの、小沢君の表情、聞こえないような悲しい溜息、そこに観ながら自分を重ねてしまった。
    ここは、個人的に菊妻君より小沢君の表現の方が素敵だったと思う。

    芝居だから
    ドラマチックな方が画になるのかもしれない。
    でも、劇中の毎日、毎日繰り返される生活の風景
    その中での
    三者三様のココロの置き所。
    そこには、もしかすると自分も一緒に回って、巡って、いるような
    感じになった芝居だった。

    観て、ココロが浄化されるというか
    気持ちがすっきりするような観劇後の気持ちになった。


  • 満足度★★★★★

    時を繰る「静」、時を駆ける「動」
    初日に渡辺×菊池組、アフターイベントの小沢×一色組、そして翌日に小沢×西川組を拝見。結果、小沢×西川組にて想像を遥かに超える奇蹟を体験。役者としての天性の勘に恵まれた二人の相乗効果で上り詰める至福の対峙、会話劇を超えて淡いファンタジーに演出される脚本。前日同じ物語を観ているはずなのにファーストシーンから震えが止まらないほどの緊張感。そしてラストシーンでは様々な光景が見えて感涙。吹雪の中観劇に向かい、大荒れの中帰宅しましたが、極上の演劇を堪能して極寒の今でも絶頂の幸せに浸っています。

    ネタバレBOX

    初日渡辺×菊池組、正直に言うとその演技から小沢くんの演出や演技を透かして観てしまい、小沢組では奇蹟が起こるだろうなと思って観てしまってました。もちろん、渡辺組お二人とも素敵な素敵な役者さんではあるので、これからブラッシュアップして会話劇独特のスパイラル感でどんどん良くなっていくのだろうなと感じてました。

    翌日の小沢×西川組。前日に同じ脚本で観ているはずなのに、ファーストシーンの小沢くんの指先の生み出す緊張感、表情筋が動く度にそれが意味するものが露になる瞬間の到来に心臓が震えて。奇蹟の連続の70分に、小沢道成という怪物の存在に感嘆し続けました。

    この類稀な「舞台に立つだけで空間を支配する」のは小沢くんの天性の才能で、正直、男性との二人芝居との発表を見たときは「小沢くんと対等に芝居を出来る役者さんが他にいるのかと心配だったのですが、西川康太郎さんを拝見してびっくり。対等どころか、凄い勢いで互いの力を引き出して極上の会話劇を見せてくれて。この物語が単なる会話劇に終わらなかったのは、ゲキバカでとびきりのエンターテイメントをこなす西川さんの力があってこそだと思いました。キレの良い身のこなし、スタイリッシュなルックス。特にセーラー服を着て回想シーンに入る瞬間は、小沢くんの「時を操る『静』」と西川さんの「時を駆ける『動』」の対比が凄まじい美しさで、さながら動く絵画のようでした。

    素敵なシーンは書ききれないほど続くのですが・・・中でもハッとしたのは。エプロンをサッと着ただけで耕太の母親にスイッチする小沢くん・・・性別も年齢も、時空をも超えて。周囲の空気でさえ温かな色に変わり、ラストシーンでは郷愁感と、愛に溢れる母親の死の表現、そして耕太の思いが動く様(ちなみに台詞は一切無し)に涙が止まりませんでした。

    演技はもとより、こんなにも小沢くんの脚本演出が素晴らしいものだったかと嬉しく思うとともに、この芝居だったら狭い箱ではなく、もっと広い劇場でも行けるのではないかなと思いました。大雪で客足が鈍ってしまわないかと心配ですが、沢山の人に観ていただいて、心を温めて帰っていただきたいななんて僭越ながら思いました。

    ※アフターイベントは、一色洋平くん脚本演出「紀伊國屋の虎」。
    小沢くんと洋平くんが「紀伊国屋ホールの楽屋直結のエレベーターに閉じ込められて」のドタバタコメディ。いやもう、登場の女装で爆笑。小沢くんの女装芝居はガチでヤバいです笑 終いには洋平くんが肉体美を曝け出しての力業芝居(褒めてます)、これはもう伝説ですねw しかしラストの水を飲むスローモーションで小沢くんの怪物級の演技力にまたまた感嘆。腹筋死にました笑
    なお、あんな状況を好きな役者さんに見られたら、私、死にマス。
  • 満足度★★★

    アイデンティティ不如意
     二人の男が、エレベーターに閉じ込められてしまう話。一人は作業服を着ているが、何の為に、自分が其処にいるのかよく分からない。そしてもう一人はスーツ姿である。

    ネタバレBOX

      閉じ込められてしまった二人は、何故ともなしに話し始め、作業服の男が、記憶を失くしていることもその過程で判明してゆくのだが、実は、この男、地縛霊である。しかも、スーツの男の父なのである。現在、息子は34歳。父が亡くなった時は26歳なので、見た目には、逆に見える。ところで、息子の名は耕太。この物語の主人公だ。そして閉じ込められたエレベーターの設置してあるこの場所は、エレベーター保守・点検などの仕事をしていた父の会社の工場があった場所であり、父は、その保守点検作業中の事故で亡くなっていたのである。耕太は職を転々と変え、今回、工場跡地ビルに入居している企業に就職したのである。母の反対を押し切って。その母も半年前に亡くなった。恐らくは、自分を社会の荒波から守ってくれていた母の死から半年を経て漸く、モラトリアムから脱出すべきだと気付き始めた、余りにも遅い覚醒を迎えた耕太のアイデンティティの不如意を、ビルの途中階で止まってしまって宙吊りのエレベーターという“もの”で表象した作品だ。だが、自分の解釈が当たっていて、34歳にもならなければアイデンティファイできないとは、何と子供っぽい国であることか。この国は!

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