グッドバイ 公演情報 グッドバイ」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    うん
    よくわかんなかったけど、面白かった。(酷い感想)

    もうあの舞台設計で、ああいうことをちゃんと一つ一つ着実にやった、ってことでこの上演は成功なんだろうなあ、って印象。
    表現されること自体や表現の手順自体は最近よくある「例の」奴っぽいなあ、とか思っちゃったけど、その手際の良さ、鋭さは気持ちよかった。

  • 満足度★★

    舞台芸術の新潮流の一つを観る
    バストリオは、メンバーが遊園地再生事業団(宮沢章夫氏の
    演劇ユニット)に客演したり、参加していて気になってました。

    この間の『ユリイカ』の特集で、佐々木敦氏がナカゴーや
    ブルーノプロデュースらと一緒に注目の劇団としていたのが
    今回の鑑賞に直接つながった形です。そうか、こういうのが
    最先端を行く「演劇」「舞台芸術」の一つなんだ、と、腑に落ちる
    部分がありました。

    ネタバレBOX

    本作の元となった太宰治『グッドバイ』(新潮社)は、不勉強
    ながら未読なのでハッキリとはいえないですが、そこから
    台詞を拾って、自分たちの言葉と有機的に結び付けることで
    多分、太宰の時代から私たちが生きる時代まで変わることの
    ない「グッドバイ」の持つ意味を一本にまとめ上げようと
    試みたんだと思います。

    時折挟み込まれる劇団側で作った台詞は少し壮大で、感傷的で、
    そしてロマンチックだと思いました。多分、書いた人は
    純粋な人なんだと思う。「人は死んだら、重量だけがそこに
    残る」という台詞は、真実を衝いていて面白い、と感じました。

    SNACの、内部だけでなく、外まで縦横無尽に使って行われる
    舞台は、ただただすごいな、と。SNACの前って、普通に人が
    通っているし、現にじろじろ見られていたし。役者にとっても
    負担にならなかったのかな。

    人の動かし方や小道具の扱い方に、遊園地再生事業団、もっと
    いうと、宮沢章夫氏の影響は見て取れますが、かなりの部分、
    物語性を排除しているため、演出の自由度は飛躍的に高まった
    反面、なかなか観ている側の感情を揺り動かして、引き込むのは
    難しいのでは、と感じました。

    時間が約70分ということでしたが、そういうこともあって、実際には
    2時間の舞台を見せられたような気がしました。そこが何とかなれば。。

    本作を評価する、ある一つの指標となっている佐々木氏の
    『批評時空間』(新潮社)もまだ未読なので、それを読んだ後、
    再度、この作品を考え直していきたいと思います。
  • 満足度★★★★

    自然な不自然さによる開放感
    太宰治の未完の遺作『グッド・バイ』と、出演者が稽古期間中に書いた日記をコラージュした作品で、別れや死を感じさせる内容ながらも開放的な雰囲気があり、心地良かったです。

    水の入ったペットボトルを持った4人の女性が入ってきて、日記を読むところから始まり、次第に太宰の『グッド・バイ』の話が断片的に挿入され、太宰の入水心中と出演者達が富士の樹海に行ったエピソードとを関連させたりと、太宰の『グッド・バイ』あるいは太宰自身と日記をさりげなく関連させていたのが良かったです。
    終盤で突然異質なシーンがあった後に、それまで会場内に散らばるばかりだった紙が最後に飛行機となって外に出ていく様子がとても美しかったです。

    日記を助詞を飛ばしながら読んだり、台詞の最後の音をハミングで伸ばしたり、奇妙な動作をしたりと、リアリズム的ではないものの、確固とした様式性があるわけでもない演技が絶妙で、不自然なのに自然に感じられました。
    口に含んだ水を吹き出したり、ある容器から他の容器に水を移し替えたりと多様な水の使い方が印象的でした。

    開場の内部と外部を隔てるサッシを開け放ち、外の風や音が入り込むオープンな空間の使い方と、ドラマ的な流れがない作品の構成が良く合っていて、心地良い雰囲気を生み出して魅力的でした。お酒を飲みながら鑑賞出来るスタイルだったのも開放感を増すのに一役買っていました。

    屋外で演技をする時に隣の客に被ってしまって見えにくい位置にいることが度々あったのが残念でした。

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