劇作家女子会! 公演情報 劇作家女子会!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-20件 / 31件中
  • 満足度★★★

    劇作家女子会!
    6月14日(金)19:30の回終演後のポスト・パフォーマンス・トークにゲスト出演させていただきました。オノマリコさんが王子小劇場「佐藤佐吉賞」にノミネート!

    ネタバレBOX

    オノマリコ「Compassion」 、モスクワカヌ「バースデイ」が好みでした。
  • 満足度★★★★

    火花散る女子会。
    今更ながら感想を。

    4人の劇作家女子によるオムニバス。
    会場はおしゃれなカフェ風。
    劇作家女子による手作りお菓子や、ドリンクも楽しめるようになっている。
    女子ならではの繊細でおしゃれな空間にだいぶ気後れしつつ観劇。

    それぞれ、空間とは裏腹に濃い内容でした。
    作家さんのプライドがぶつかり合うようでした。
    どれもそれぞれの作家さんの普段の作風とはちょっと違うみたいでしたが、
    とても楽しめて、普段の作品も見てみたいなと思いました。

    個人的に一番好きだったのは、オノマリコさんの「Compassion」。
    奔放な女性とそれに振り回されつつも惹かれる男性。
    阿波屋鮎美さん演じる女性がとても魅力的でした。
    不条理ギリギリな話が個人的には好みでした。

    今後もみなさん忙しいとは思いますが、
    オムニバスで他の作家さんを意識したからこそ
    生まれる作品もあると思いますので、
    この劇作家女子会の活動は続けて行ってほしいなと思いました。
    レギュラー作家以外にゲスト作家なんかを迎えると面白いかもしれませんね。

    ネタバレBOX

    坂本鈴さんの「親指姫」は、とても面白くはあったのですが、
    小指侍が神のみぞ知るセカイの主人公をオマージュしたもの
    だったことがちょっと気になってしまいました。
    そこからネタ持ってくるかーと。
    小劇場観に来る方々はアニメとか漫画とか見ないから
    あのキャラをそのまま受け入れて面白いと言ってるのか、
    それとも知ってて面白いと言ってるのか個人的には気になりました。
  • 満足度★★★★

    色とりどり
    彼への優位性をかけた女同士の物語だったり、ウザい感じだが、途中から寂しさの穴埋めなのかと感じたり、ちょっとホラーに感じたり、明るいコメディタッチの物語だったりと、なかなか色とりどりの作品で面白かったです。

  • 満足度★★★★

    今、女子が感じているのは「不安」なのではないだろうか
    単に女性の劇作家が集まって上演をするというだけではなく、演劇関係の女子(!)のネットワークを広げていき、何か「いいことが」もたらすんじゃないかというような意図による企画の、第1回。

    ネタバレBOX

    なんていうか、「女子会」と言ってしまうところがいいのかもしれない。「女性の……」のように肩肘張っている感覚とは違う、軽さがある。

    軽さがあるが、芯はしっかりしている印象だ。

    「女子会」と言いながら、いきなり演出に男性の黒澤世莉さんを持ってきたのは……、まあ女子会だからそのへんのゆるさもアリなんだろう(笑)。
    個人的に言えば、黒澤世莉さんの演出は好きだから、観に行ったと言ってもいいのだが。

    黒澤演出は、演出家の色を全面に強く押し出すことはしない。
    戯曲の持ち味を引き出す良さがある。
    さらに、主に軸となる役者の良さも引き出す。

    今回の企画では、4人4色の戯曲を、その持ち味を変えることなく、見事に演出していた。そして軸になる役者をうまく見せていく。
    それぞれの演目をそれぞれが演出せずに、同じ演出家だったことで、統一感も出ていた。

    それにしても、特に縛りを設定せずに、4人が書いてきたものは、いい塩梅にバラエティに富んでおり、さらに変に時間の縛りがなかった(たぶん)ことで、それぞれが無駄な時間稼ぎや、言い足りないことがないようになっていたのは良いと思う。

    「恋愛」がテーマになっているようで、実のところ、根底にあったのは「不安」ではなかったのだろうか。
    表面は、恋愛についてのあれこれであっても、不安はぬぐい去ることはできない。

    つまり、今、女子たちが感じているのは「恋愛」ではなく「不安」ということではないか。
    どの演目にも「不安」が充ち満ちている。


    『彼女たち』第1部 作:黒川陽子
    キャラクターがあからさまにくっきりしていたので、わかりやすいと言えるが、ラストに第2部が控えているとは言え、幕切れがあまり鮮やかではない。
    佐々木なふみさんの美容師にしか見えない、あの感じがうまい。髪の毛の具合とかね。そして、男から見て「マズい女に手を出しちゃた」と思わせるような、ある意味幼くて、したたかな女を演じた長瀬みなみさんもよかった。

    『Compassion』 作:オノマリコ
    とても恐くて気持ちの悪い設定。
    台詞がいい。あり得ない台詞だけれども気が利いている。
    男の困惑は、観客の困惑でもある。
    しかし、ラスト近くで観客はそこからも引き離されてしまう。
    ただ、ラストに男と女が言葉には言えない何かで引かれ合っているということであれば、女が最初に男にアプローチして、徐々に「何か」が見えてくる(彼女にとっても、観客にとっても)とよかったように思う。
    また、男の奇妙さが段々明るみに出てくるのだが、そこがもう少し描けていたら、ラストの関係にうまくつながったのではないだろうか。
    阿波屋鮎美さんの台詞と立ち振る舞いの不気味さがうまい。あんな訳のわからないことを言っているのに(笑)、惹き付ける力がある。

    『バースディ』 作:モスクワカヌ
    ありそうな設定すぎ。
    幻影に振り回される妻、といったところか。
    誕生日は特別なもの、というのは女性の感覚かも。
    もっと静かな怖さのほうがよかったように思える。

    『親指姫』 作:鈴木鈴
    なるほど、シラノがベース。
    面白いのだが、途中からの進行が長すぎ、ラストは見えているのだから、もっとさっと行ってもわかったように思う。
    もし、途中のやり取りをこれぐらいにするのであれば、さらにもうひとアイデアほしいところだ。
    親指姫を演じた河南由良さんが、くつきりしていてとても良かった。

    『彼女たち』第2部 作:黒川陽子
    少し蛇足な印象。
    あえて2つに分けなくてもよかったように思える。
    ウソを重ねていくのだが、ラストがすぐに見えてしまうのが残念。


    今、気がついたのだが、ここの「公演詳細」の「その他の注意事項」に「※演劇公演です」とある。ホントの女子会と勘違いさせないためだろうか(笑)。
  • 満足度★★★

    面白い企画ではある
    4人の女子劇作家が短編を書き、時間堂が黒澤世莉の演出で上演する企画。 黒川陽子の「彼女たち」はオープニングで第1部、エンディングで第2部と分かれるが、ありそうでなさそうであるかもしれない女2人の展開を面白く描く。第1部が笑い中心で、第2部は少し切ない感を出しているのが面白い。キャラの全く違う女優2人も好選択。 オノマリコ「Compassion」 とモスクワカヌ「バースデイ」は、どちらもそもそもが不条理系の作品を書く作家で、訳が分からないところはあるけど、それぞれある感触を残す。 坂本鈴「親指姫」 は、小学校3年生という予想外のベースに、メール・ラブレターを代筆する親指姫と仇名される女子と、一旦繋がった男女の縁を切らせて新しい付き合いを作り出す代筆男子(名前が秀逸)、という設定が実に巧み。存分に笑わせてもらった。
    感触の異なる作家を集めた企画は面白く、時間堂の役者陣も成長を見せて、楽しい舞台だった。

  • 満足度★★★★

    異なる色を醸す4作品
    4人の作家の作品に、異なる色とクオリティがあって。
    見飽きることがない。

    でも、女性の想いが描かれていくという点では
    束ねもあって・・・。

    単なる短編集とは、また一味異なる公演のテイストを
    楽しんでしまいました。

    ネタバレBOX

    どうやら当番制らしいのですが、
    演劇人らしく、メンバーからの前説があって・・・。

    適度な緊張感の中、舞台が始まります。

    ・黒川陽子「彼女たち」

    公演の冒頭と最後の2シーンを使って・・・。
    美容師と客の二人芝居。
    前半に、一人の男を巡る二人の感覚が発覚して
    後半には休憩室での二人の会話が描かれていきます。

    互いに男を自らの手のひらに載せていない事実と、
    相手に奪われたくない見栄が
    それぞれの話を膨らませていく。
    相手の言葉に揺らいだり、
    相手を揺らがせるための言葉に紡ぎこんだ嘘が
    自らに刺さりこんでいったり・・・。

    年齢を重ねているから見えているものと
    年齢を重ねているがゆえに抗えないもの。
    若いがゆえに見えているものと、
    若いがゆえにつかみきれないもの。

    一人の男を巡るボクシングのような時間の面白さは、
    やがて、どちらも勝者になりえない結末へと導かれて。
    その共感部分に至るまでの攻防から
    さらなる踏み出しが用意されていて・・・。

    二人の女性の距離感や感情が、
    一シーンごとにしっかりと作りこまれていて、
    それぞれの心情の変化がだまにならずに
    観る側に伝わってくる。
    ひとつの台詞や一本の電話ごとの心風景が
    二人の距離や空気からよりあからさまになっていく。

    その仕掛けとそれを支える役者それぞれの
    異なる色の力量にがっつりとつかまれました。

    ・オノマリコ「Compassion」

    冒頭、観る側の取り込みがうまい。
    二人の会話がどこかかみ合わないままに、
    次第にシチュエーションが組み上げてられていく。

    最初はかかわりすら拒絶していた男が、
    次第に女へとのめりこんでいく、
    そのワンステップごとに、本当に見応えがあって・・・。

    不思議な物語ではあるのですよ。
    始まってからしばらくは男と女の関係は水と油で、
    そこには接点も感じられない。
    にも関わらず、セパレート状態になったドレッシングを
    ゆっくりゆするように、
    少しずつ、エッジが交じり合い、
    最初は厄介払いの如く渡されていた現金のニュアンスが変わり
    単純男のポジションが混濁し、
    抱えていた現金が流出していく。

    全体から見れば、そんな馬鹿なと思うような話なのですが、
    一つずつの会話に揺れる男の想いを
    観る側が否定することができない。
    で、受け入れると、そこからの踏み出しも、
    同じように受け入れうることに思えて・・・。
    常に違和感がありつつ、アラームの音が聞こえる気がしつつ、
    でも、その歪みに抗うことができない・・・。

    そして、気が付けば、男女それぞれの
    表層とは異なる姿があって、
    その更なる歩みと、会話の行き先を追い求めている。

    まあ、誰でも演じ得る舞台ではないと思うし
    役者たちのそれぞれに、
    観る側の印象を少しずつ崩していく精度と切先があり、
    その歩みを維持していく持久力があるからこそ
    観る側もその違和感から目を背けることなく
    目が乾くほどに舞台をみつめつづけてしまったとは思うのですが・・・。

    観終わって、役者たちの演技の地力に驚愕しつつ、
    そのフィールドを描き上げた作家の作劇筋にも感心。
    全体の構造もさることながら、
    一つずつのシーンに観る側を閉じ込める
    台詞を描き続け
    、途切れることなく舞台にシチュエーションを生み出していった
    作り手の力量に
    舌を巻いたことでした。


    ・モスクワカヌ「バースデイ」

    一番上演時間の短い、どちらかといえば掌編に近い作品なのですが、
    底知れぬ深さを持った作品でした。

    構造も単純で、
    夫の帰りを待つ妻が、
    レシピにしたがってケーキを焼いている姿なのですが・・・・
    どちらかといえば、感情を排した
    レシピの読み上、げが、
    女性の想いの抑制と重なり、
    バターとマーガリンの置き換えが、
    女性の不安や揺らぎを背負って、
    次第にケーキ作りから女性の内心の風景へと
    舞台を置き換えていくそこまででも、決して凡庸な作品ではなく、
    ワンアイデアで女性の想いを観る側に開く秀作ではあるのですが
    でも、この作品、そこからの更なる踏み込みがあって・・・。

    女性は、想いに捉われ、
    ケーキを、込められた暗喩をそのままに、
    オーブンに入れっぱなしにして
    黒こげにしてしまう。

    その黒く焦げたケーキが、
    女性の内心の観る側を凌駕するようなありようとなって・・・・。
    そのリアリティをもった強烈な印象に
    観終わってからもしばらくドキドキしてしまいました。

    ・坂本鈴「親指姫」

    着想にしても、その物語への落とし込みにしても、
    観る側が自然に共感できるユニークさがあって、
    しかもプロットがとてもしっかりしているので、
    観る側がその分、物語の筋書きにダイレクトにのめり込んでいける。

    キャラクターの設定にしても、
    そのパフォーマンスにしても、
    観る側は何気なく受け取ってしまうのですが、
    その一つずつには、
    只流してしまうのではなく、
    観る側の深いところに眠っていた感覚を呼び覚まされたり、
    くすっとさせられたり、
    恣意的なベタさに寧ろ惹き込まれたりと、
    観る側をシーンごと、セリフごとに揺さぶる
    色とりどりの仕掛けが紡ぎ込まれていて・・・。

    シラノ・ド・ベルジュラックの如き哀愁をちゃんと抱えて、
    でも、POPな感じや、軽質さや、スピード感に惹き込まれ、
    舞台にはグルーブ感すら生まれて。
    でも、それらを一過性のものとして霧散させない作品としての奥行きも、
    きちんと作りこまれていて。
    その結末が、ちゃんと観る側を満たしてくれる。

    主人公の二人には、
    それぞれに観る側を味方につけるだけの
    ロールの作りこみがあって。
    同級生の女子を演じた3人も、
    役者としてのキャパの広さを観る側に印象付けるお芝居。
    男子にも、しっかりとリアリティと戯画感のバランスをもっと
    舞台上での存在感があって。
    また、作品のアウトラインを観る側に描いていく
    安定したナレーターの存在も、
    作品の疾走感を素敵にしっかりと支えて。

    ピュアで、ちょっぴり色香があって、
    ドキドキ感も、薄っぺらさもあって・・・。
    なによりも、ベタな言い方で申し訳ないのですが、
    この作品、ノリがよくておもしろい。

    なにか、抗う術もなく、見事に取り込まれてしまいました。

    *** *** ***

    4人の女子劇作家の方たちそれぞれに、
    従前に拝見した作品の印象もありつつ、
    どの作品にも、作り手とチャレンジのようなものを感じて・・。

    時間的にはそれほど長い上演時間ではなかったのですが、
    なにかものすごく心地の良いボリュームを感じた
    短編集でしたでした。

  • 満足度★★★★★

    女子会!
    作風の振り幅の大きさにも関わらず、4人の女性作家さん達の紡ぐ台詞一つ一つに実に自然に共感し、演劇を観ているのに一緒に楽しく話をしているような、まさに「女子会」の気分で楽しんでしまいました。この感覚は男性に説明しても絶対分からないと思います。女子会ってほんと楽しいんですよ。男子いらないって思っちゃいますもん 笑


    ネタバレBOX

    個人的に痛かったのは、黒川さんの「彼女たち」。
    ・・・感想書けないほど痛いです・・・笑
    タイムリーすぎます・・・笑 orz

    坂本さんの親指姫はひたすら楽しかったです。
    世莉さんってこんな演出もするんだなぁ。

    そして、一貫して温かな劇場の空気感がとても素敵でした。
    黒川さんの手作りクッキー、劇作家さん達のオリジナルソフトドリンク、
    ビール、おつまみ等のカフェメニューを楽しみながらの観劇。
    終演後のオープニングパーティーでは彩りも鮮やかなカヌさんの手作りケーキ。
    とってもとっても楽しかったです。


    一つだけ難を言わせていただけば・・・

    菅野さんの衣装・・・笑
  • 満足度★★★★★

    第二弾を!!
    それぞれに女性目線の感じられる脚本作品、覗かせてもらいました。 中でもオノマリコさんの「Compassion」が面白かったです。 どれも、終わった後の展開が気になる終わり方でしたが、あえてそんな演出だったのか、それともたまたまだったのか気になるところです。 面白い企画、続編も期待します

  • 満足度★★★

    女たち
    面白い。

    ネタバレBOX

    「彼女たち」(黒川陽子)
    今年結婚するという客(長瀬みなみ)と美容師(佐々木なふみ)の彼氏が同一人物であると分かり、「彼女」としての意地がぶつかりあう…。
    傍からみれば、慶応ボーイな彼に二股かけられた女二人の嘘つき合戦。だけど、当事者の彼女らには負けられない戦い。ある意味瀬戸際な彼女らの狂騒が楽しい。年齢がもっと上の設定だったら、もっとダークで血をみる作品になったのかなと想像する。

    「Compassion」(オノマリコ)
    来るか来ないか判然しない女を待つ男(菅野貴夫)に、1000円でどうと近寄る売春婦な女(阿波屋鮎美)。おまえは誰なんだという男に、女は10,000円で自分の情報を売るという…。
    イラつく男としれっとした女の会話が楽しい。体より自己に価値をおく女の設定が面白い。男が、女に切り込んでから話が動く。ふられて相手を殺したという女の悲しさに、男の不安が重なったのか、二人の距離が近づく。そして離れていくサマがいい。中盤ややダレたので10分くらい短くてよかったかも。実直そうな男と、男を自分のペースで動かそうとする女を、両役者が好演してた。

    「バースディ」(モスクワカヌ)
    夫のバースディを祝うため、ケーキを作る女(直江里美)と、夫の浮気相手の女でイタズラ電話をかける女の話…。
    「彼女たち」にような女と女の戦いか。ただ、趣はかなり違う。場所を隔てた戦いを、その場で言い合っているような手法が面白い。

    「親指姫」(坂本鈴)
    メール代筆屋「親指姫」の佐藤(河南由良)と佐藤の彼氏で同じく代筆屋「こゆび侍」の中島(木内コギト)のメール合戦…。
    コメディテイスト。漫画チックというのか。キャラづけや振り、設定がコミカルで笑える。有栖川(菅野)のキャラがベタだけども笑ってしまう。
    メールとかラインとかが生活の一部になっている現代を皮肉ったような作品で、踊らされまくる登場人物が滑稽にもみえる。代筆屋である二人も、一方は小説から一方はギャルゲーからの「経験」でメールを打つという、実態のないところに存在しているワケだけど、ラスト実際に対面するという展開がいい。笑えるけど、なかなかピリっとした作品だった。
  • 満足度★★★★

    面白かった
    だるめしあん推しです。

  • 満足度★★★★★

    きめ細やかな作品
    初めての時間堂さんでした。
    劇作家女子会というタイトルで
    キンキン声を張り上げる演技を
    勝手に想像してたけど、全く違い
    ました。台詞の作りがきめ細やか
    で、役者さん達の演技にも魅せられ
    ました。程良い笑いもあり、あっと
    いう間に終ってしまいました。
    親指姫の話が一番面白かったです。

  • 満足度★★★★

    少し特徴の異なる物語たち
    どの作品も全く毛色の違うもの。
    コンセプト上、女性目線で語られる作品たちが
    集まったということだが、
    それはもちろん劇作家女子の皆さんだから、
    当たり前。

    観た後に思ったのは、男性の劇作家が作った物語と
    差異が物凄くあるとは感じなかった。

    ただ取り上げるポイントとか
    細かい特徴が面白いなっていうのが
    それぞれの作品の色んなところにあった。

    ネタバレBOX

    「彼女たち」は、
    女性の視点を持って
    二股をかけられた女性同士が
    思いがけず出会ったら、という話。
    普通ならその後は修羅場を予想するが、
    ただ争うにしても、
    自分がどれだけ相応しいかを相手に示す、
    そこで変に見栄を張ってでも
    自分が優位であることを示すというのが、
    今の女性の実態のように思わせる。
    本当にそういう傾向なのかもしれないが、
    そのやり取りの可笑しさが面白い。

    「Compassion」では、
    男を翻弄する女について、
    何を目的としているのか、
    打算はあるのか、純粋な本心だけなのか、
    そういうことを考えることが野暮なのか、
    色々思わせるところがあり、
    ストーリー自体が観る者の想像によって
    変化できるなってところに見入った。
    阿波屋鮎美さんのイメージが
    良い意味で変わったなと。

    「バースデイ」では
    作者のモスクワカヌさんの創作のスタンスが
    かなりネガティブなところから始まっているようで、
    それ故か、ぱっと観た感じの印象にない、
    不気味さ、恐ろしさもあった。
    それだけに終わらないと感じさせるところもあって
    もう少々長く観たかったな。

    「親指姫」では、
    メールを代筆するというのと、
    学校のクラスでのポジションのギャップ、
    そういったちょっとした社会テーマを
    ポップに扱っているのが面白い。
    小学生だけれども、そこですでに
    恋愛において何が大事なのかを突きつけられるとは、
    なかなか早熟だな~なんて思ったり。

    長瀬みなみ、阿波屋鮎美の時間堂新メンバー陣が
    良かったな。
    客演の佐々木なふみ、木内コギトも良かった。

    イベントとしても初日は、
    オープニングパーティーがあったけど、
    行き当たりばったり感が逆に良かった。
  • 満足度★★★★★

    お菓子食べればよかったと
    おもしろかったです。

    私が座っていた席の後ろのどこかで、おいしいおいしいと 声が聞こえてきましたので、きゃー 食べればよかったと思って てんてん

    ネタバレBOX

    是非 有名になって 下さいって 思います。

    それぞれの 切り口が おもしろかったですのです。
  • 満足度★★★★

    楽しめました
    気鋭の女性劇作家4人のオムニバスどれも楽しめました。途切れのない連続上演で緊張感を持続できたのがよかったです。強いて言えば、「親指姫」がベストかな。

  • 満足度★★★★★

    素敵な恋愛物でした
    特に親指姫というタイトルのものが面白かったです。
    その他、全体的な雰囲気も個人的に大変好みでした。

  • 満足度★★★★

    お得な感じ
    四人の作家さんを比較できるのでお得な感じ。次回は恋愛モノ以外がみたいな。

  • 満足度★★★

    作家人は初見。
    個性豊かな作品に楽しめました。好きなのは「彼女たち」 
    面白かったのは「親指姫」
    第2回女子会があれば観たいですね。

  • 満足度★★★★

    くつろいで
    王子小劇場客席でビールを飲むのはシアタープロレス花鳥風月以来ですねぇ。くつろいで芝居を観る。とても素敵な試みだと思います。元来は…。4名の女子作家。それぞれがあって面白かった。とくに親指姫が好きだったなぁ。役者さんたちもすごい!壁に描かれたチョークアートが良かったです。

  • 満足度★★★★

    作家たち
     女子会ということで、矢張り恋に絡む作品のオンパレードになったが、構成は休憩を挟まぬ2部構成で、比較的長い作品になった「彼女たち」の後半を2部に振り、他の作品をサンドイッチ形式に挟むオムニバスである。作家は4人、無論、総て女史である。個々の作品については観る者の好みもあろうし一概にあれこれいうことはできないのだが、作家各々の観点、立ち位置、採用している手法によって作品のテイストには大きな違いが出ている。其々の作家の持ち味を見比べてみるにも良い企画である。フォワイエ部分に当たるのだろうか? では、日替わりのオリジナルドリンクを用意したカフェが開かれたり、観客席上部には、シャンデリアが下がっていたりで、渋谷辺りのおしゃれカフェをイメージした作りになっているのだそうだ。

    ネタバレBOX

     自分は大人たちの顰蹙を買いながら渋カジの源流を作った世代の一人だと自負しているが、今の渋谷は好みでは無い。だが、ミーハーは本来、非常に知的好奇心に溢れ、否定的言辞の下に見られるべきではないと思っている。但し、現在、電車内で聞くティーンの会話の余りに幼いことには、危機感を覚えるのも事実である。話題が、狭いのだ。そして自分達に本当に関わりのある大切な問題については語られていない。そんな世の中、そんな世の中の計り方が、常態である。そして、電車内話者達の常識なのであろう。
     だが、4人の作家に共通していることは、これらの時流に対する違和感なのではないだろうか? それ故にこそ、彼女達は、表現する者なのだと思うのだ。創造は、苦しい、孤独な作業である。だが、「常識」とのギャップを得心できる迄突き詰める為に、自らの存在を納得する縁に書き、こうして、表舞台に迄立ったのだ。そんな、彼女達にエールを送りたい。
  • 満足度★★★★★

    贅沢!
    坂本鈴さんの作品は初見でした。どれも素敵でしたが、俳優陣も素晴らしかったです。

    ネタバレBOX

    若い四人の女性劇作家による作品の競演、どれも素敵でしたが、「Compassion」はアフタートークでも話があったとおり、私があの男ならあの場を離れているな、そもそも成立しないなと思いました 。

    黒川陽子「彼女たち・第一部」  美容室、接客トークをしているうちに客と美容師が同じ男と付き合っていることが分かり揉める話。

    客よりも幸せ度が優位であってはならないという前提の接客トークから、次第に本音になっていく過程が素敵でした。

    オノマリコ「Compassion」  交際を申し込み断られた女に未練があり、もう一度だけ公園で会いたいと待っている男のところに、知らない女が近寄ってきて絡んでくる話。

    いつ彼女が来るか分からないのでその場に居続けたいとも思いますが、あまりにも面倒な女だったので私ならいったん退去します。

    ただ、売春が1,000円で、情報は10,000円、場合によっては一文字10,000円という発想は素晴らしく、現在のネットにおける課金制度のようです。ちゃんとした情報ならまだいいですが玉石混交、彼の場合はタレントから相談に乗ってほしいとメールが来て一度応じてしまってドツボにはまったケースみたいでした。

    モスクワカヌ「バースデイ」   男の誕生日に自作のケーキを作って待つ女と、その女にいたずら電話をする女の話。最初、妻と愛人のせめぎ合いかと思っていましたが、ケーキを作る女も妻とは限りません。妻と思い込んでいるだけだとしたらもっと怖く、ケーキを焦がして燃やしてしまうのも納得がいくように思えます。

    因みに、バターを湯煎する代わりにサラダ油を使うというのは目からうろこでしたが、風味のことを考えるとバラさない方が無難だと思いました。

    アフタートークでの、人はみんな不幸なのにちゃんと生きているというお言葉には共感しました。

    坂本鈴「親指姫」  現代版シラノ・ド・ベルジュラック。親指姫と小指侍という恋を取り持つ二人のメール代筆屋の話。スピード感があってコミカルでポップ、現代風で素晴らしかったです。相手も本人も代筆任せ、会うとときめかないというのには笑います。

    そして、代筆者の存在に気付き、じゃあその人に恋するかと言えばキモオタで一蹴、素晴らしかったです。

    アフタートークでの仕切り具合にも性格が出ていると思いました。

    黒川陽子「彼女たち・第ニ部」  さらに別の女の存在に気付いたりして諦めがついたりつかなかったり。ラスト、切り過ぎて男の髪型に似てきたというオチに、諦め切れない女心も見えて面白かったです。

    俳優陣では長瀬みなみさんが印象に残りました。

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