幕末ノ丘 公演情報 幕末ノ丘」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.1
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    史実
    脚本は脚色がはいっているのでしょうか? 新撰組と坂本龍馬の認識が若干変わりました。 なにが正しくて、なにが悪かはっきりしない、混沌とした時代に翻弄された人々の中の、わりと脇役的に扱われてる二人を中心にした話、見応えありました!! キャストの取合せや、衣装にダンス、バラエティに富んでいて賛否両論出ているみたいですが、よかったと思います。

  • 満足度★★★★★

    見ごたえある作品
    原田左之助、岡田以蔵を主とした物語に惹かれて劇場へ。有名な登場人物がたくさん出てくるが、一般的な認識と違うヒネリに「こう来たか~!」と、なかなか良い裏切りが要所要所に。以蔵と鉄蔵の兄弟愛に胸を打たれ、新選組の鳥羽伏見の戦いで、切なさがMAXになる。良く書き込まれた脚本にしっかりとした役者陣が重厚感を与え、特に以蔵役<泉堅太郎>には惹きこまれ、秀逸の演技と存在感であった。また、武市半平太<新藤栄作>は久しぶりに拝見したが、特徴のある声を活かし曲者を巧に演じていた。さすが宝塚出身の琴姫<舞風りら>は、清楚な佇まいに着物の着こなしが美しく目を奪われた。
    幕末・ハードボイルドのイメージであると思われる無骨なアルミパイプのセットでの遊女のダンスシーンは、華やかで、振付・技術ともに素晴らしかった。エンディング、スローモーションでのプレイバックは今だ脳裏に焼き付いて離れない。十分に満足し見ごたえのある作品であった。 
    ただ一つ欲を言えば、左之助を舞台経験豊富な役者が演じていたら、どれほどの作品に仕上がったことか。またの再演を熱望する。

  • 満足度

    ハードボイルド?
    主演の演技が下手すぎて驚いた。
    いいシーンも興ざめである。
    ストーリーもどこがハードボイルドかと首をかしげ、
    淡い恋愛もエピソードが無さ過ぎる。
    良かった点は、個々の役者の演技はうまい。
    それを生かせない、脚本が悪い。
    もう二度と観ることはあるまい。

  • 満足度★★★★★

    アイロニー
     岡田以蔵、鉄蔵兄弟は、武士階級の間でも差別の酷かった土佐足軽出身の兄弟だ。以蔵は剣の達人。所謂人切り以蔵であり、弟は、算術などに長ける。仲の良い貧しい兄弟である。一方、原田左之助も武士を目指し、新撰組に入隊。土方を凌ぐほど強いと考えられているが、人を斬るのが嫌いである。ともあれ、三人ともいっぱしの武士を目指していた。

    ネタバレBOX

     この三人の出会いは、琴が、会津藩主、松平 容保に見合・腰入れするのを嫌がって逃げて来た時、縁あって知り合い、以来、琴を含めた四人は身分の違いを越え、立場を越えた親密な情で繋がれてゆく。
     神田時来組は5年来喜劇的な作品を扱ってきたようであるが、今回は作劇の基本的なスタンスを下級士族・農民(新撰組メンバーが、ほぼ農民出身であったことを思うべきである)に置き、時代の奔流に立ち向かおうとする岡田兄弟、原田の友情を中心に据え、新撰組と土佐勤王党対立の歴史を描いたことで、彼らの知的レベルの限界とその悲しむべき末路を活写して哀れを誘う、一見シリアスな作に挑んだように見せている。だが、”ええじゃないか”の騒ぎを取り込むことで、時代の閉塞感に対する庶民の、これまた無効なムーブメントを伝えて、喜劇を演じて来た者の批評精神を垣間見せる。土方が、函館でなく京都で殺されてしまうのはどうかとも思うが、まあ、良かろう。
     肝心なことは、同じ下級武士出身者でも、坂本 龍馬を頭は切れるがプラグマティックな悪党として描いていることだろう。また土方 歳三も豪農出身の悪党として描かれている。成り上がる者は、相当な切れ者でもノブリス オブリージュの発想すら無いという点で、矢張り育ちをからかわれる余地があり、この点に喜劇性が在るのだ。言う迄もないが、アイロニーもまた、おちょくりであり、世の中を笑い飛ばす方法である。逆に、このような点を垣間見せることによってこの作品は、虚構を用いて、現代にも通用する本質を抉り出している。
     他にも喜劇的な要素はいくつもある。左ノ助と琴の逢瀬のシーンに”ええじゃないか”の邪魔が入るシーンなども、箍を外す基本である。また、殺陣や所作、和服の着こなしなど、役者が演じる部分はきちんとしているのに、階段部分を敢えて工事現場の足場で組んでみたり、後半、踊りのシーンで女優達が、上半身振袖なのに網タイツを履いて踊ったりするのも、現代にも通底する日本という国の前近代性をからかっているのだろう。
    左ノ助臨終の際の科白にこんなのがあった。「右腕に鉛の玉が入って、抑えていないと傷口が直ぐ開く云々」これは、日本の近世が、欧米近代文明に破れる様を端的に凝縮した表現だろう。まして、右腕は、大抵の人にとって利き腕だ。失われた20年、原発問題、普天間、オスプレイ配備、TPPの顛末を見る迄もなく、現代日本の政治、司法、マスコミ、官僚、御用学者の馬鹿らしさ、やられっぱなしの無能を見ても、この作品の描いたアイロニーは、日本を穿っていると見て良い。今こそ、我々は、アメリカの犬、「エリート」を排除し、新しい価値感に基づく、自由で斬新なシステムを作り上げねばなるまい。
  • 満足度

    時代遅れ
    シナリオ、音楽、演技がすべて30年くらい時代遅れ。
    還暦過ぎた年配向けだとしたら、懐かしさで楽しめるのかもしれない。

    出演者もベテラン揃い。演技が古臭いというか、覇気が無いというか。
    吉田東洋役の人は台詞もまともに憶えてなかった。
    若者はそれなりに頑張ろうとしていたけど、役的にまったくスポットが当たってないので、その他大勢から抜け出る事は出来てない。

    6000円というこの不景気には決して安くない金額を取る以上、面白い、面白くないは別にしても、ちゃんとした演劇を見せてくれると思っていたのだが・・・

    老人たちがこういう演劇をやってる以上、日本の演劇はこの人達と一緒に消えていく運命だろう。
    せめて若者は権威や事務所の威光、劇場の大きさに惑わされず、自分が面白いと思うものを自分の感性で模索してもらいたいものだ。

    ネタバレBOX

    まず、主役の原田左之助が酷い。恐ろしく棒読み。
    ガタイが良い人なので殺陣要員かと思いきや、いざそのシーンが来てもほぼ動けず。
    そんな人が一番出てるので、見てるだけで辛い。

    ヒロインもどう見ても年増なのに、振袖着させられたり、お見合いなんてまだ早いと言われたり、逆に可哀想。年齢に合った役なら美人で済んだのに。

    そして脚本が本格的にお粗末。
    史実を曲げるのは構わないと思うが、変え方が雑。
    吉田東洋の「帝にここ(京都での台詞)に来てもらえば政権は私の物」みたいな台詞があるのだが、どう転んでも東洋が実権握れるはずないのに、なんでこんな事言い出すのか、全くの謎。
    武市半平太も池田屋で殺されるし、土方歳三も坂本竜馬と一緒に新撰組に殺されるし、完全に作者都合の別世界の話だった。
    だったら歴史上の人物を使う必要はないのでは。架空の人間だったらまだ許せたのだが。

    そして何を持ってハードボイルドなのかさっぱり分からない。別の理由で吐いた。
  • 満足度★★★

    幕末の群像劇・・・
    いろいろ生き抜いた侍達の話が
    ハードボイルドに展開はしていったのではあるが、
    なんとなく今ひとつ感が抜けていない気がしました。 

    全2幕(10分休憩)

    ネタバレBOX

    岡田以蔵に弟いたんですネェ・・・初めて知った・・・、原田左之助と岡田兄弟の友情が男らしく展開するのですが。原田役の松田さんの演技が固く感じました→本人の個性か演出かは判別不明でしたが。また琴姫さまの緑の着物が素敵でした(^^)。基本舞台衣装は雰囲気にピッタリでありました。坂本竜馬の腹黒さと土方さんの共闘がユニークでしたな。また幕末越えて散ってゆく新撰組の最後の一人として原田の臨終シーンをクライマックスにもってきて、琴姫との繋がりであるハルモニカを上手に用いているのはGoodでした。
    あとー舞台セットに鉄パイプの組階段などを使っていたが、作品とのマッチングが今ひとつに思ったデス。またミニスカ風の着物でのストッキング見本のような御み足でのダンスは豪勢に思ったであります。

    役者さんファンも多く来ていたようで、珍しく初登場シーンでの拍手や掛け声を聞きましたわ。(でもマナーも悪い方いて、劇中での私語が聞こえたりもしたです。マナー悪いなぁ・・・)

    まったく笑いが無いわけではありません、
    期待されてる方は安心してくださいなっと。

    お仙役の浜田翔子さん、
    熱の入れすぎでオボン割ってしまうシーンが楽しかった。

    また暗転は多用せず、幕を下ろすことで役者前に出してシーン進めて。
    舞台セットなどを幕の後ろでいじってゆく手法は舞台に合っていました。

    最後にインパクトのあったシーンを終劇暗転後にいろいろスローモーに役者さんが再現するのがユニークでありました。(気に入ったデス)
  • 満足度★★★

    華やかで
    切ない感じの幕末ドラマでした。 普通に面白かったのですが、メインの内容はシリアスなものなので、あまりネタ的なものは入れない方がいいんじゃないのかなぁ、と。 せっかく雰囲気が盛り上がってても興ざめしてしまうというか。。 それと、ストーリーはとてもよくできていると思うのですが、ちょっと間伸びしてしまってるようにも感じたので、もう少しテンポよく話が進んでもいいのかなぁ、と。そんなことで、 全体的な作品としての統一感みたいなものが感じられないようにも思いました。。 スイマセン。。 様々なジャンルの音楽は非常に効果的に使われていると思いました!


このページのQRコードです。

拡大