一遍~天演出編~ 公演情報 一遍~天演出編~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.4
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★

    踊念仏の本質
     哲学としての宗教に或いは人間観に立った踊念仏を用いて衆生救済を目指した一遍は、900年ほど前に生きた人である。承久の変で兄弟の血で血を洗う戦の当事者であった一族の一方の当主であった武士の家に生まれ、幼年時代は、武士の子として育った一遍は、叔父に一敗を喫した父の配慮で、兄の訴追を逃れる為、仏門に入れられた。父も仏門に入ったことがあり、兄弟弟子に当たる尼僧の下に観を寄せることになったのである。

    ネタバレBOX

     自由奔放、而も心優しく明晰な一遍は、古法に則り、新たな展開を認めようとせぬ勢力からは忌み嫌われることになる。偶々、仏門に入って間もなく、それ迄入門僧の間で幅を利かせていた兄弟達と喧嘩になり、罰を受けることになった。だが、兄弟、日光、月光の母は病に伏せっているという。そして、罰を与えられたのは当初彼らだけであった。一遍は、彼らの罪は、自分も同じ、罰するなら自分も同じように、と主張する。この主張が認められて、双方ともが罰を受けることになるが、一遍は兄弟に、謹慎中の身ではあるが、母が病であれば、会いに行け、と詰め寄り、出掛けてゆくこととなった。結果、尼僧の慮りで、わざと閉門していなかった裏門から一同は、まんまと抜け出し、兄弟の母のもとへ向かった。今日だとの面会を果たした後、母は亡くなるが兄弟も面目を施したのである。
     帰って来た彼らは、然し規則を破って、謹慎中の身でありながら、更なる規則破りをしたので、罰されねばならぬ。然し、尼僧は、彼らのかばい合う姿を見て、温情ある裁定を下す。一遍には、当時、諸外国からの情報も入る太宰府へ赴き修行することを命じたのである。彼は、大宰府で修行の日々を過ごしていたが、父の訃報が届き、還俗することになった。叔父の娘、一と結婚し娘を設ける。然し、平穏な日々は短かった。家督相続を巡って兄と対立することになったのである。城は焼け落ち、叔父も兄も決戦の末、命を断った。再び、一遍は僧侶として生きることを選ぶ。妻、子も従うということになって下男として幼児からずっと付いてきたと共に、踊念仏を広めることになった。然し、この事態に業を煮やした勢力があった。彼らは一遍が仏法を愚弄し、幕府に抗っていると主張、一遍と仲間を捉えさせる。裁きの場で、実際の踊り念仏を将軍の前で舞った彼らは、無罪の判決を得るが、保守派の僧侶は更なる論争を挑み、結果、一遍に負けて命を落とすこととなった。
     ところで、この作品、踊り念仏の一遍を描いている関係で踊り、つまりダンスが出てくるのは当然なのだが、その踊りの内容が余りにも陽性である。もっとタメを使うなりして、踊りその物の中にドラマを作り込んで良かろう。まして、一遍は、殆どの人が経験せずに済んだ地獄のような苦痛を味わってきた人物である。また、踊念仏は、踊る人自身が、踊りを通して納得する為の訓練プログラムであってみれば、この方が、踊念仏の本質を描くには相応しかろう。
  • 満足度★★★


    代劇ミュージカル? ちょっとヤンキードラマっぽいノリで腐の要素もあった気が。笑。 ストーリーや演出はとてもよかったのですが、役者の方々の演技が若干棒読みチックで役に感情が入ってない感じがして話に入り込めず残念に思いました。。 スイマセン。。 あと、前半は展開が早くダイジェストみたいになってしまってるような感じなので、もう少し丁寧に描いてもいいかなと思いました。 逆に後半の長セリフのところはもう少し短くてもいいかなという気が。 歌はとてもよかったです! ただ、マイクは使わなくてもよかったかなという気もします。。


  • 満足度★★★

    ・・・これは、ファンタジー?
    観ていて途中から気づいたのだけれど、
    これってファンタジーだったんでしょうか?

    自分も一遍のことは道後温泉の方に行ったり
    高野山に行ったり・・
    あちこち史跡をみているとたびたび見聞きすることがあったり。

    大昔の人たちの感覚って、明治以前と20世紀になってからとではハッキリわかれていて、
    基本的には同じ土地に住んでいるだけで
    頭の中は完全に異国の人と考えて間違いはなく、
    当時の人の考えを知るには歴史を本を読んでもイマイチ分からないので
    でも高温多湿の日本で鎌倉時代の木造建築物って言ってもほとんどなく・・(苦笑

    鎌倉時代の建物に行って何時間も過ごしたりもするけど、
    ホント分からないことだらけだよなぁ・・。

    木に塗られた色だって、当時はどうだったかと一生懸命想像してみてもどれだけ近づけるのか・・。

    江戸時代どころか明治時代の人の日記読んだって異国の話みたいに思えるのに(その時代の人たちがまだ生きていることがいまだに自分は信じられない

    ネタバレBOX

    最初から、一遍の人生を元にしたファンタジーとして位置付けてくれれば、
    自分も異国の人と言葉の壁も無く会話できても何とも思わないんだけど。

    今になってウィキペディアをみていて、
    『元に侵略される前は日本と同じ言葉を喋ってる人たちが高麗には大勢いた。元にみんな滅ぼされたか、元の人たちの影響で今の言語になった』
    という想像の元に(そういう歴史はサッパリわからないケド
    この物語を作ったのではないかな、とやっと思いついた。

    でもそういうの当日パンフとかに書いてくれないと、観てて
    「・・あれ、なんで?」
    てなってしまう気がする。

    他の人が書いてたみたく、
    波乱万丈すぎる人生の一部だけを抜き出すかしてみたほうが
    もう少し分かりやすかった気もする。

    そうでないと、人がこれだけ死にまくるのに
    それぞれの反応が薄すぎて
    逆にこっちも戸惑ってしまう。

    ミュージカルだからこそ、人の死や悲劇を哀悼の意を持って歌わないと・・って思うとホント西洋の文化だよなぁ・・(苦笑

    平均寿命が短くても、
    死ぬ人が多くても、
    今も昔もそんなに人間の死に対する感情が変わるわけではないと思うんだけど(だから昔は今より宗教が盛んだったとも言えると思うのだけど


    別に鎌倉時代と言うんじゃなく、
    現代や中世ヨーロッパとか、色んな時代を横断した
    一遍や他の宗教とか踊りとかを幅広くミックスしたミュージカルとかにすれば
    そこまで掘り下げる必要もない気が・・(歴史ものや外国の話ってちょっとでもディテールが崩れると途端にリアリティがなくなるからホント難しい
  • 満足度★★★★

    カテゴリ、ミュージカル
    なぜか大手ミュージカルの亜流っぽく感じてしまったけれど、ストーリーはよかった。
    一遍の娘役のとってもちっちゃい子がとってもよかった。

  • 満足度★★★★

    入るところから
    ステージ、客席、ロビーだけでなく、入り口、階段、トイレにも作品の世界観に合わせたデコレーションが。そして、肝心のステージにはかなり豪快な一遍が出現。オリジナル曲も迫力。この作品を見て、鎌倉新仏教、一遍、時宗、踊り念仏といった受験の時に覚えた知識の残骸に少し血が通った。

  • 満足度★★★

    踊る
    スピーディでストレート。

    ネタバレBOX

    武家の生まれた一遍(菅本生)は、野心家の異母兄・道真(高橋範行)から守られるため、父・通広(須佐光昭)の計らいで仏門の下る。太宰府で修行を積み、踊念仏にて人を救うが、延暦寺の僧・兵部(堀浩隆)の策略で罪に問われてしまうが、目黒重行(尾崎健太郎)から無罪判決を受ける。その後の蒙古襲来で高麗人・ハンヨン(宮内咲希子)を救い、入滅する…。

    100分。非常にスピーディな舞台。どんどん展開していくストーリー。一遍を始めとした人物の心情の変化が、どこでどう変わったのかすっ飛んでる気もする。悪く言えば経過を展開しただけというか。兵部の自害とか、なんとなく分からんでもないけど、もうちょい描いてもよくないと思った。

    ただ、ゆっくりやったらやったでダレそうだし、実際飽きなかったし。わかりやすい作品だった。
    踊念仏のシーンはなかなか。演出は、もうちょい凝っても良かった。スピーディでストレートな話だけにここっていうシーンがもっと欲しかった。

    色々な装飾とかパンフとか凝ってるなと思った。
  • 満足度★★★★

    「前説」最高ー!
    力強くてお茶目で楽しくて、ウキウキが後をひきます。本編は、繋ぎや演技の作りが粗いところもありますが、明るく純粋な表現で、好きです。

    ネタバレBOX

    最初の曲、アンサンブルの男性のとても低い声と、女性の裏声が重なったところ、杖を持って踊ったり柵にしたりするところがかっこ良かったです。
    道真のシリアスな話も、筋がちゃんと伝わってきました。

    一遍とお一の出会う時代は、お二人とも、何歳の設定だったのでしょうか。
    できれば、幼名期はやや声を高めにして無垢な感じで演じた方が、青年期との差が出て、母を失った純粋な悲しみや、お一の魅力、歌が大事という考え方の意味を持つことが分かりやすくなると思います。お一のソロは地味だったので、キラキラカラフルな照明は、ここで使っても良いのではないでしょうか。

    前作より歌が改善されていて、ハモりのある曲ができ、音響もソロが聞こえやすくなっていました。音響は、耳に突き刺さる感じでナレーションの音が大きかったところと、大宰府で華台が一遍に諭すシーンのファンタジーBGMをもう少し下げた方が良い(或いはフェードアウト)ところ、声量のある一遍がビブラートをきかせるところが音割れ、の3つが気になりました。

    ストーリーは、初めての和製ミュージカルとは思えないほど、堂に入ってました。後半、特に兵部、元寇、念仏房の離別、のシーンが唐突だったので、ダイジェストなのかなと思いました。

    明らかに弱い部分は、一遍が「なぜ躍り、歌うことによって」救われるのかという説明があまり無かったことです。歌は一応、お一との出会いシーンありましたが、躍りは脈絡が無かったです。あまつさえ、大日房を慰めようと念仏房が「あっしが踊りましょうか」と賑やかした時に、空気読めよ、と一遍が制したのは本末転倒になってしまうとひやっとしました。

    好きな劇団で、ボリューム、ビジュアル、意欲、明るさが楽しいので、本編のダイジェスト感を減らせると、もっと盛り上がると思いました。
    個人的には、時系列で大宰府(か道真死す)までを今回の「天演出編」でやり、それ以降を4月の「地演出編」でじっくりやれば分かりやすくなるように感じました。

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