青春にはまだはやい 公演情報 青春にはまだはやい」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.9
1-9件 / 9件中
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/11/27 (水) 15:00

    ファンタジー系(翔んでいるとも言う(笑))な状況から「青春」がクローズアップされてムネアツになるといういかにも笠浦作品な秀作。終盤で最初は丁寧に描きつつ繰り返すうちに短くなるテンポの良さも巧く、こういうの、大好き♪

    ネタバレBOX

    合宿に集まった高校生たちの世代が違う、というのは劇中で明かされる前に複数のヒント(スマートフォンを知らないとかヒット曲を知らないとか)が提示されるので想像に難くない
    そうして状況が見えてくると配役の意味も推測でき。そんな風に観客に「先読み」させる作劇に舌を巻く。
    さらに終盤「2024年の彼ら」を訪ねる場で「なぜか覚えている」ことを次第に速度を上げて見せるのも巧い。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/11/26 (火)

    面白かった。すごいなぁ、この設定とか…。私のところは放送部がなく放送委員会しかなくて、Nコンはわからなかったけど、高校演劇の大会みたいなものなのかな?なんて見ていました。それぞれの時代背景もあんなに詰め込んでもちゃんとわかるってすごい!!ラストも良かった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/12/01 (日) 13:00

    ユニットとしては初見だが、見慣れた役者陣も多い座組。作・演出の笠浦は頭おかしいんじゃないか(誉めています)、と思わせる傑作。笑わせてくれるが、考えさせてくれる部分もある。とにかく面白い。(3分押し)107分。
     とある事情で独りぼっちになったワカナの前に、高校生が次々に現われるが…、の物語。いろいろな年代の役者を集めたことに意味があり、時代背景をしっかりと捉え、その時代ならではの話題を扱い、それらの関わりをも確実に描く、笠浦の筆力が、まず素晴らしい。また、ある意味難しい役割を演じる役者陣も凄くて、豪華で笑って考えて、だった。
     今年、笠浦の書いた『フィクショナル香港IBM』『ベラスケスとルーベンス』本作、と観たが、どれも「頭おかしい(誉めています)」としか言いようのない凄い作品群。大当たりだったなぁ、と思う。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    参った。今年はこの作家(笠浦静花さん)の年なのか。凄い脚本をごく当たり前のように仕上げてみせる。これが才能という奴か。多分このまま天下を取るだろうけれど、実はそんなもの何の興味も持たず更なる高みへと突き抜けそう。まだ誰も想像も及ばない新しい価値観の創造まで。ひれ伏す。
    当日券もありそうなので行ける人は何とか行った方がいい。前売り4800円、高えなと思っていたが観終わると全然安い。アガリスクエンターテイメント系が好きな人には御馳走。とにかく脚本の組み立て方に感心、物語の構想に打ちのめされた。

    大林宣彦 meets デスゲーム。過去のやり直しに取り憑かれた時間旅行SFの数々の名作を想起。藤子・F・不二雄風味でもある。キャスティングだけで既に勝利は決まっている。まさにタイトル通りの作品、ズバリと決めた。

    NHK杯全国高校放送コンテスト、通称Nコン。1954年(昭和29年)にスタートしたものでアナウンサーを夢見る全国の放送部高校生達の甲子園的存在。2020年の第67回大会だけがコロナで中止になった。今作の主人公(桜木紗瑛さん)はまさにその夢を破られたコロナ直撃世代。謳歌する筈だった青春時代をずっと引きずって生きてきた。鬱屈し高校を中退して引きこもりニート。かつて民宿をやっていた田舎の婆ちゃん家に転がり込んだものの二十歳になって頼りの婆ちゃんも亡くなってしまう。誰もいないガランとした古い建物で自殺を思い詰める主人公。そこに天井から落ちてきた一冊の古ぼけたノート。表紙に「願いが叶うノート」と記されている。かつてこの民宿で定期的に行われていた全国の放送部合宿のものらしい。歴代それぞれの彼等の夢。希望に満ち溢れ夢を真っ直ぐに見つめる彼等の澄んだ言葉に憎悪をたぎらせた主人公は最後のページに呪詛を書き殴る。すると・・・!?

    ネタバレBOX

    冒頭、キャスティング頼みのネタにも思えたが全然違っていた。所謂『バトル・ロワイアル』『人狼ゲーム』のデスゲーム系のオープニングで全く別の着地点へと観客をいざなう。

    作家は告げる。「“青春”とはその時感じる充実感などではなく、ずっと後になって振り返った時に沁みる感慨のことだ」と。

    菅沼岳氏の小島よしおは面白い。確かにキチガイにしか見えない。
    加納遥陽(はるひ)さんは平体まひろさん似。
    志賀耕太郎氏は肺気胸の為、初日から3日4公演を宮地洸成(みやちひろなり)氏が代役。4日目から復帰。自分は復帰して2公演目を観劇したのだがメチャクチャ面白かった。笑い上戸でずっと妙にイヒイヒ笑いをこらえている。
    渡邊りょう氏も最高。癖で髪の毛をすぐ弄る。
    柿丸美智恵さん、瓜生和成氏の高校生は卑怯にも程がある。そりゃ笑うだろ。
    水野小論さんのキャラもずば抜けている。一番観客の爆笑をかっさらった。もう何をすれば面白いのかDNAレヴェルで感知しているのだろう。全ての計算が正解。

    自分の好み的には全共闘世代とかガチガチのアカとか政治ネタのキャラも欲しかった。(違う方向性の笑いだが)。

    そして大内彩加(さいか)さん、ずっと気になっていたがこういう女優だったのか。性格女優でキツ目のキャラが行けそう。放送部滑舌ネタはキャラ的に噛む訳にいかないシーンなので見事だった。
    2024年11月27日、谷賢一を訴えた裁判が裁定和解として終結。性犯罪の被害者として「勝利的和解」だと受け止めるとコメント。ただ「和解は仲直りではありません」。ハラスメントカウンセラーの資格を取った彼女は、演劇界に泣き寝入りの被害者を今後出さないよう発信していく、と。興味ある方は「大内彩加の雑記置き場」を検索して頂きたい。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    プテラノドン『青春にはまだはやい』最前列で。
    もはや中盤からなんとか堪えてた涙、がラストスパートにかけ大決壊。
    登場人物の多い作品において全員を等しくかつバリエーション豊かに魅力的に描くというのはとても難しいと思うのですが、その点において笠浦静花さんの劇作はいつだってすばらしくて。私は笠浦作品のそこが本当に好きなのだと再確認しました。

    それぞれリレーのように隣人/他者への取材や紹介を経て絆を深めたり、自身を成長させていく様には、人と出会い、人を知り、人との間で生きていくことの豊かさが詰まっていて、主題であるNコン・ナレーション・放送というものへの解像度と深度の高さ、作家としてのテクニックも感じました。
    また、「その後」を描くパートでの伏線回収の一つ一つにも愛が宿り、それらをクライマックスで最高温度でぶつけていく、というドラマを紡ぐ上で、何を飾り、何を差し引くかという技術の高さも感じました。

    笠原さんの戯曲は、人間が可笑しく愛らしいものなのだということを、それらが交わる時間は美しいということを技術と情感を以ていつも信じさせてくれる。そして、それは各々の技と個性で物語に血肉を、いわば人生を吹き込む俳優陣の力が揃ってこそ最大に輝く。

    柿丸美智恵さんの演じる17歳なんて何が何でも見たいに決まってるし最高にイカしてました。不器用な温かさを一身に纏った大内彩加さんがすごくすてきだった。
    太田知咲さんのハグは観客の祈りをも引き取ってくれたものだった。
    水野小論さんのキュートさ!愛しさに満ち溢れた105分。私もがんばって生きる。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    どんな内容になるか想像がつかなかったが、とても面白かった。
    制服や年齢差のある高校生の意味合いが納得できて観終わってスキッとした。それぞれの世代の細かな設定など本当に笑えた。
    コミカルなだけではなくラストに向けての流れにはグッと来てしまった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    めちゃくちゃ面白かったです。その年代は⋯と頷ける事が有ったりクスッと笑えたりその時代の自分に想いを馳せながら楽しめました。キャストの皆さんの個性が1つとも被ってなくて素晴らしかったです。リピートしたくなる面白さです。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    大変楽しめた作品でありました
    細かなところもキチンと
    抜けなく出来ていて
    心踊らされた105分
    全席指定
    ただ開演前の場内BGMとかは
    あった方が自分は
    嬉しいかなと

    ネタバレBOX

    自分好みのSF青春ストーリーでした
    まぁミリミリとした伏線回収とかも巧みで
    ホント楽しかった〜♬

    アナウンサーを目指すが
    NHK杯に出られず
    コロナで中止になってですが
    失意のまま高校まで中退し
    引きこもった主人公が
    逃げ場所にしたバーちゃんも亡くなり
    遂に首を吊ろうとした時に
    上からノートが落ちてきて
    から始まるファンタジーな展開です
    ひと昔前だと
    デスノートですがー
    なんとタイムリーに今回は
    実写化したドリームノートです
    書いたことが現実になるという例のー
    さぁみんなで叫ぼう「チェイング」と
    ではなくてー
    普通に合宿場として使われていた
    バーちゃんの家に来た
    過去の学生達の寄せ書きノート
    なんですが
    夢が叶うと書いてあって
    そこに主人公は
    自分の怒りをを書き込むと
    なんとーで始まる
    タイムリープでパラドックスな
    面白展開が
    いやぁ青春してました
    群像劇とも言えましたね
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ブラボー!最高でした。舞台がはじまるまで音楽もなく、軽いナレーションで舞台が始まり、そして最後もさらっとナレーションで静かに終わる…この逆張りの演出が舞台の内容を引き立てていますね。脚本というかストーリ的には宮藤官九郎が考えそうなタイプですが、全体的にわかりやすくすごくよかったです。舞台にありがちな難解さやひねりもなくほんとよかったです。途中、東日本大震災と絡めた「さようなら、きをつけてね」にうかつにも涙腺が8割ほど崩壊してしまいましたが、ま、でも、最後はハッピーエンドでしたね^^ ほんとすばらしかったです。あ、今度は平体まひろさんも出演しているプテラノドンの舞台観てみたいです。プテラノドン最高!すばらしい時間をありがとうございました。

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