実演鑑賞
満足度★★★★
イエデイヌ企画初見。
最初から最後までどこを切り取ってもとても丁寧で、余白や行間こそが饒舌な演劇でした。飾り立てた台詞や過度な演出はまるでないのに、こちらに考える/想像することをやめさせない。そういった、ある種の達観のようなものがあり、二人のやりとりを取り溢すまいと見張りました。
静かながらも、時間の経過と関係の変化が相乗してドラマをドライブさせていくようなうねりもあり、自販機やそこから出てくる飲み物の種類といった別れの風景が心に彫刻されていくような痛みを感じたり、また、思い出したりもしました。(そういう風景の解像度ってなぜかやけに高いんだよなってしみじみ感じたりも)
タイトルへの帰結に余韻がどこまでも広がる。次回も楽しみです。