べつのほしにいくまえに 公演情報 べつのほしにいくまえに」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.6
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    「互助・共助のための結婚法」の施行を間近に控えたある国の話、を、『夏の夜の夢』+αの登場人物の名前と設定の一部を借りながら語る。ラブ婚とケア婚、LGBTQなど結婚に関わるトピックてんこ盛りながら『夏の夜の夢』の枠組みを借りることで2時間の枠内で(ひとまず)まとめあげた劇作が巧み。ただ、個人的にはこの作品が誰に向けられたものなのかという点が気になった。あまりに多くのトピックが詰め込まれているので、普段からこの類の問題に興味を持たない人にとっては(一応ある程度の説明はあるものの)ついていくのがかなり難しい部分もあったように思うし、逆に私のように普段からその周辺の問題に関心を寄せるものからすると新たな発見や驚きが感じられる部分はなかった(祖母と孫のエピソードにはその可能性の萌芽は感じたが)。登場人物それぞれも人間というよりは設定を背負ったキャラクターとして配置されている印象が強く(だからこそ『夏の夜の夢』の枠組みが有効に働くわけだが)、もっとトピックを絞って人間のドラマとして見たかった気もする。同じ興味関心を、もっと言えば、おおよそ同じ方向に社会が「よくなる」ことを臨む人々にとっては志を同じくするものの集うセーフスペースとしての意義はあったかもしれない(が、私自身は演劇にその機能は求めていない)。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/05/25 (土) 13:00

    テーマ設定が良かったよね。社会の変質に合わせ結婚も形を変えるべき、ってのは本当にその通りだと思う。
    脚本からその端々は覗くんだけど、大きな枠組みをバン、と提示するみたいな(何親等まで結婚できるようになるの?重婚出来るの?離婚後の親権は?とかをまとめた)瞬間はあっても良かったかな、と思います。
    役者は以前の趣向で見てきた、手慣れた人が多かった印象。また、登場人物多いが最終的に印象に残らない人はいなかった。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    いろんな問題が編み込まれているのだけれど、それをこんがらがることなく、シェイクスピアの世界や横浜の街を借景に描いていく力に惹かれる。見入った。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/05/26 (日) 13:00

    価格10,000円

    観たことがないタイプの舞台でしたが、夢中になって観続けました。めちゃくちゃ良かった。あっという間の128分でした。未だ余韻に浸っています。私自身が結婚、家族、ハラスメントにトラウマが有るので、劇の世界に惹かれたのかな・・
    チケットの特典で台本を貰えたので、大事に大事に読みます。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/05/25 (土) 13:00

    価格1,500円

    家父長制、共同親権、DV・・・「結婚」という古い価値観の中で、苦しめられている。オノマさんは新しい結婚制度が施行されたという架空の設定で、新たな視点を提示する。祖母のエピソードが好き。紅葉坂は片麻痺の私には少し大変だったけど、行ってよかった。

    ネタバレBOX

    ・おばあちゃんと結婚したいというエピソード素敵でした!途中からメンタル不調を想像してましたが、お酒が好きなおばあちゃんという設定にしたことがとても良いと思いました。女優さんも素敵でした。
    ・大川さんがチラッと台詞で書いてましたが、ペットの視点は面白いと思いました。生き物がいることで救われる部分はあると思いますし、それは犬猫に限らず、蟻でも蛙でもパートナーだと思えば等価だと思います。
    ・役名を失念しましたが、お菓子の紙袋を被るところ、可愛かったです。
    ・知人とお茶したのですが、「おばあちゃんがアル中だと社会復帰が難しいですよね、施設に入るって言ってたけど、そんなお酒飲んで大丈夫なのかな?」と言っていて、また別の知人は「たぶん施設に入れるくらいだから、経済的に落ち着いた環境かもね」と言ってました。演劇って演劇の嘘って言われますが、都合の良い解釈ではいけないと思います。オノマさんはキチンと裏付けがあるし、質問すれば「これはこういう設定で、戯曲にこういう風に書かれています」と答えが返ってきます。なんちゃって裏設定はありません。私自身も聞き漏らしもあったと思いますが、演劇を思考するのは楽しいです。
    ・権力関係にいる人なら、通常なら泣き寝入りするものですが、べつのほしという他者の設定の中で、「それはダメ!」と容赦なく指摘が入ることで、幸福でもあるなと思いました。
    ・文字にすると関係を決めつけたがるんだと思いました。結婚って、パートナーって、見つめ直すきっかけになったように感じました
    ・外での芝居で県旗がはためいてましたが、日の丸にしないところが好きでした
    ・和田さんの身体性がキレキレで、素敵です。拡声器で喋るところ、詩のようでした。
    ・オープンダイアローグの中で「当事者として~」とくいった台詞がありました。他人事ではなく自分事として考えてとメッセージなのかと思いました。
    ・一人語りって危ないと思いました。あの権力を持ってる議員も(作劇上は状況説明のためにやっているのだと気付きました)長々語ってしまうことに自分が見えていない痛々しさを感じました。
    ・《観劇した知人の感想》まさか、ロビングッドフェローの正体が、前ちゃんと同じ妖精だったとは。お婆さんにロミオと名付けるのは、ジュリエット並みにユニークでした。まさに成せる技ですね。

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