養生 公演情報 養生」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    スズナリ公演であるのと蠱惑的なチラシに惹かれて観に行く。相変わらずシビアな、ブラックな状況と独特なエスケープのカタルシス。深夜バイトで男3人、実体験がベースにありそうだが生々しさと滑稽さと奇妙な装置による効果でフワッとしてる感触もゆうめいらしい。

    ウンゲツィーファ主宰の本橋龍、青年団俳優・舞監の黒澤多生、俳優の田中祐希三名による臨場感のある(ふと訪れる夢的な時間も)芝居空間が、その空間の心地良さを維持して続いて行く。冒頭の本橋氏の語りがまずドキュメントな空気満載で、これ実体験でなきゃこうならんだろ、と思わせた最初に観た「弟兄」(だったか..これはかなり実体験反映のケースだったがそれでも脚色創作部分があったのだと知って結構衝撃であった)以来、ゆうめい舞台に漂う空気である。
    現代の職場空間、人間関係、状況適応テク、相互の浸食具合等の描写に目を見開かれるのだが、それら細部に時代の風景が逆照射されて行く感じもある。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/02/16 (金) 14:00

    百貨店の展示替えの深夜アルバイトの大学生(後に正規採用)二人と正社員による三人芝居。これも作者の実体験に基づくもの? だとすれば過去と較べて毒(?)が薄れてマイルドになった印象。
    が、今回特筆すべきは3台の脚立を組み合わせた可動/変形式の大中小三大の装置を主とした舞台美術で「それをそう見立てるか」なども含めて堪能。
    また、アルバイト時代と正規採用後を並行して見せ、ワキを同じ役者が片や正社員、片や後輩となる新入社員と演じ分けるのも面白い。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2024/02/18 (日) 14:00

    座席1階

    異色の傑作である。美大生が舞台をつくるとこんな感じになるのかなと思わせる、シンプルでありながら変化に富む舞台美術が展開される。

    まず驚くのは、スズナリの席に着くまでに舞台の裏(バックステージ)を通って一周する。スズナリでもう何回舞台を見たか分からないが、バックステージを歩いたのは初めてだ。バックステージと客席は薄い養生テープでカーテンのようになっていて、客席を透かしてみることができる。この体験が、今作の舞台につながっていく。
    開演前に舞台にあるのは、アルミ製の脚立で作った3つのトンネル。大中小という感じで舞台の中心に置かれている。この脚立を開いたり閉じたり動かしたりして場面の構成をする、じつに効果的な演出がなされる。

    冒頭、美大生の問わず語りのトークからスタートする。しかも、舞台袖の入口に立ったままの語りだ。これも、かなり異例の幕開けでとても印象的だ。
    物語は、あるデパートの展示物差し替えの現場。閉店後の深夜、高圧的な社員に命令され酷使されるアルバイトたちの会話劇が展開される。それぞれに抱えた事情が少しずつ明らかになってきてこれが、かなりおもしろい。孤独や孤立を胸の内に抱えた若者たちの葛藤が描かれるが、どこか楽しんでいるようなところがあり、けして暗くない。

    笑える場面も随所にあって、飽きさせない。テンポ抜群な会話劇で、最後まで客席も突っ走っていける。





    ネタバレBOX

    客席に号泣している人もいた。これだけ人の心を動かしている舞台なのだと、その号泣に感動してしまった。

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