実演鑑賞
満足度★★★★★
TAACらしくないようなところもありつつ、でもしっかりとTAACの作品だなと感じる作品でした。
人間くささというか、触れたくないところというかそういうところをしっかり抉ってくるんだけど、でも観たあとにちょっとした希望だったり、活力が湧いてくるんです。
今回もそんな要素がしっかりありつつ、違うところもあって楽しめたのでネタバレの方に書きます
実演鑑賞
満足度★★★
観劇して初めて「かわりのない」という意味が理解できた。なかなか初見ではすべてを理解しにくいのかもしれない。
親としてすごく気持ちが分かることもあるけど、行き過ぎな所もあって見ていて複雑な気持ちにさせられた。
実は意外と刺さった一言が、3億円がその時々で価値が変わるってことだった。時に5億必要だったり3億以下でもOKになったりその立場にならないと絶対に感じないことだと思った。
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/02/12 (月) 14:00
己れの都合で子供を振り回す大人たちの残酷さ、後半は緊張感に溢れ盛り上がった。最後にタイトルの言葉が重くのしかかる。
実演鑑賞
満足度★★★
開演前から響く工事らしきノイズに何か不安感をかき立てるセット。複数の家族のやたら噛み合わない不安定な会話というか、揚げ足取りの応酬のようなやり取りが多すぎて、かえって無理のある展開になってしまったように思えて勿体ない気が。
実演鑑賞
満足度★★★
舞台美術はオフィスコットーネの『磁界』を思わせる。八百屋舞台で手前の水平なスペースに上手、下手と雑然と重ねられた椅子。列車の走行音と工事現場の鉄骨の擦過音。登場した役者が椅子を引き抜いた際に走るノイズ。中央にポッカリと空いた奈落。神経症的な不安感。
募金活動を終え、十円玉を投げて表か裏を当てながら帰宅する夫婦、異儀田夏葉さんと清水優(ゆたか)氏。何故か旦那の投げる十円玉は全て表が出る。それを完全に当て続ける妻。
一人の少年の死を捜査している刑事(荒井敦史氏)。徳重聡に似た美男子。最近眠れずに寝室にも入らない。妻(北村まりこさん)は複雑な心境。青木さやかとミラクルひかるっぽい味のある話し方。
少年の父親(納谷健〈たける〉氏)は非人間的で冷たい印象。「生まれつき身体の弱い子でしたから。通夜で頼んだ寿司が余っているので食べませんか?」
刑事の取り調べ、夫婦とそれぞれ別々に会話しているのを3人で話しているように混ぜ合わせる演出の工夫。一体、これは何の取り調べなんだ?噛み合わない話。
夫婦にとっての子供の存在する意味。時折仄めかされるセックスレス。他人が何を考えているかなんて分かる筈がない。皆自分のお話にばかり気を取られているようだ。
異儀田夏葉さんがずば抜けた存在感。
実演鑑賞
満足度★★★★
面白い、お薦め。
夫婦3組による存在(登場)しない子を巡る、いや正確には、夫婦2組と妻に出奔された夫と息子(不在)の愛憎劇といったところ。「変わりのない」か「代わりのない」で意味が大きく違う。説明ー難病の息子の移植手術するために募金活動を行ったがあと少しで目標額に届きそうな時に亡くなったーは、時間の経過とともに少しずつ日常が戻ったということか、それとも亡くなった息子の代わりはいない といったことか。公演では視点を変えて両方の事柄を描いているようだ。それは並んで立っているが、同一空間ではなく、台詞だけがシンクロしている妙。この届かない 聞こえないであろう慟哭こそが不在の(我が)子を強く印象付ける。
少しネタバレするが、チラシの座っている男女が説明にある募金活動を行った夫婦、後ろに立っているのが刑事。必要なくなった募金活動を続けたことによる詐欺か、実はもっと別の観点で展開していくが、何となくミステリーサスペンス風の様相を帯び 一気に関心が高まる。
(上演時間1時間40分 途中休憩なし)