Nf3 Nf6 公演情報 Nf3 Nf6」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-12件 / 12件中
  • 観ていた
    2011.3.22

  • 自分のミス
    とても美しく濃密な舞台でしたが、理解しよう理解しようという気持ちが先行してしまい、結局うまく世界に入っていくことが出来ませんでした。それがすごく残念。もう一回観たかった。

  • 満足度★★★★★

    数学オタ
     誤解を恐れずに言えば、戦争にまきこまれた数学オタの話。パラドックス定数って、過去作品も含めオタが夢中になってるシーンが秀逸だとおもう。

  • 満足度★★★

    緊張感のあるいい舞台
    緊張感のあるいい舞台でしたが、
    二人関係性がイマイチ自分の中で消化できなくて、ちょっと入れなかった。

  • 満足度★★★★

    愛憎友情劇
    今回も何事もなく観られてよかったです。。
    昔に戻ったときの楽しそうな2人と、現実に引きもどされたときのヒキの差に胸が痛みました。チェスのルールがわかればもっと楽しめたんだろうなぁ…と思いました。

  • 満足度★★★★★

    緊張感にあふれた二人芝居
    暗号の解読をメインに据えた、ドイツの数学者と元数学者の軍人の二人芝居。
    脚本があまりにも良くできていて、海外作品の翻訳だろうかみたいな印象を持ってしまった。
    客席が一息つく瞬間も共有してしまうほどに緊迫した時間だった。
    これはすごかった。
    芸術作品と呼びたい。

    ネタバレBOX

    こういう方向性の芝居は、自分の中では、舞台を始めてみる方におすすめしにくいのだけど、ここまで完成度が高ければ、おすすめしたい。
  • 満足度★★★★

    パラドックス定数 第25項「Nf3 Nf6」を観て
    4年前に、パラドックス定数の公演でなく、
    サンモールスタジオプロデュース公演で、
    観たことがある演目です。
    寺十吾(tsumazuki no ishi)さんに、今里真さんが、
    その時は出演しており、演出は佐山さんだったと思います。

    その時は、2人の数学者が協力してノルマンディー上陸作戦の
    暗号を解くが、結果時既に遅し。
    ラストシーンも直接的にユダヤ人数学者の終わりを暗示させる
    内容だったと思います。
    サンモールスタジオが地下にあり、コンクリートの壁を
    利用して、数式を壁一面に書いていくシーンが印象的でした。

    という前知識を元に、本家のパラドックス定数版の
    「Nf3 Nf6」を観劇したわけです。

    入り口で前売り券購入特典なんでしょうか、
    タイルのマグネットを頂きました。

    会場ですが、絵画を展示するような会場なので、
    舞台と客席には段差はありません。
    部屋の真ん中にテーブルと椅子。
    その両側を挟むように客席がありました。

    将校と数学者が会場に登場すると、
    一変して空気が重くなりました。
    空調も止まっているせいか、
    部屋に重い空気と息苦しさがあり、
    リアルに収容所のような雰囲気を感じながら、
    2人のやり取りを見つめることになります。

    チェスの乾いた音が淡々と響く序盤。
    チェスから暗号解読へ。
    そこには、看守と囚人ではなく、
    数学者と数学者の姿があった。
    大学で共に研究に励んだ時のような空気が発生する。
    暗号解読への光が見えて、一瞬の高揚感の後に訪れる現実への絶望。
    囚人の数学者の一言「…工学部の連中に作らせばいい…」
    で現実を直視する2人。

    決して、あの頃に戻れない2人。

    張り詰めていた将校は、
    本音を話せる(話そうとはしなかったが)相手を前に、
    精神を憔悴させて眠り、囚人は、部屋を出て行く。


    佐山版「Nf3 Nf6」は、
    歴史の裏側の悲劇という感じで、
    暗号解読に力を置いていたような気がする。

    野木版「Nf3 Nf6」は、
    2人の友情の悲劇。
    分かり合っているのに、分かり合えることが出来ない。
    友情劇に力を置いていました。

    濃厚な100分。
    2人劇というやつは、
    実に刺激的ですね。

  • 満足度★★★

    静寂
    静寂の使い方がうまく、ずずずーっと引き込まれました。
    「チェス」と「数学」の使い方がうまいなーと思った反面、その良さを十分に活かしきれていなかったと思う。確かにストーリーの本質やお互いがかかわりあったいるんだけど・・・もっとしっかりしたラインでつなげてほしかったなあと思いました。
    でも、思わず深読みしたくなる台本で、現実だけど空想の世界にいるような気分になれました。

  • 満足度★★★★★

    悔しい・・・
    チェスのルールを知らない事、数学が全くわからない事・・・自分が男ではない事!
    いろいろ悔しいけど、それでも伝わるのは美しさ。

    聞こえるのは役者の声と駒を動かす音だけ。
    その部屋で起こっている事を息をつめて覗き見しているような錯覚。。。

    美しい、そして残酷な光景を目撃しました。

    ネタバレBOX

    薄暗い照明に照らされる役者と影・・・。
    数学を介して開いたかと思えば、ささいな一言ですぐに閉ざされる心・・・。
    真実に錯乱する将校、将校に生きて欲しい数学者・・・。
    なんかもう、全てにきゅんきゅんしました。

    欲を言えば、時計が時を刻む音が聞こえればよかったかも。
    将校の足元が長靴みたいだったのも気になる。。。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!!!
    観劇してきました。

    本当に耽美な位、悲しく美しい物語でした。

    初めは片方の表情がなかなか見えないことに残念さを感じましたが、

    実はそれも計算のうちでしょうか。最後には目を閉じて音だけでもいいのかも・・・

    とまで思いました。

    とにかくおもしろかったです。

    ネタバレBOX

    とにかく静かな中で行われるので、衣擦れ、チェスをさす音、歩く音・・・

    すべての小さい音で物語が進んでいきます。



    孤独な、おとこ、


    天才的で、綿に首をしめられたような、絶望的に孤独なおとこ。

    彼の寝顔は、本当に安らかで美しかったです。

    前回の本作は野木さんの演出ではなかったので、音楽と明かりの演出が印象に残り、違ったものでしたが

    それぞれの良さがありました。

    西原さんはこういう役はおおはまり。

    植村さんは夢Q、愚童さんに続き素晴らしく印象に残る演技でした。


    劇団への愛ゆえに、小市民のリクエスト
    西原さんの軍用ブーツが、もっと革靴に近いものだと嬉しかった。
    ただカツカツと、乾いた革靴の歩く無機質的な音が好きなだけですが。
    あと、隠れている内部の方、立ちっぱなしなのでかわいそうです・・
    物陰に隠れていらっしゃるのですが、とにかく集中してこちらも見ていますので、
    少し動いただけでも見えてしまうのです。
    ああ、大変そうだ、と思ってしまうのです・・座ってください・・・
    あとは懐中時計の秒針が扉が開いたときのみ時を刻む音が聞こえると
    どんな感じだったかな、と思います。
    ブロークンコンソートではないか・・・。
    うちにやたら秒針がうるさい腕時計があり、お貸ししたい位です(笑)


    とにもかくにも美しい物語。
    見逃すのはもったいなさすぎます。
    今すぐ予約を!!!


  • 満足度★★★★

    ピーンとした緊張
    前作の5secondsが地震のために見れなかったが、再演を4月3日にされること。まずは入り口で、これを予約。
    本作は、緊張感が張り詰めている芝居であった。静かではあるが内に潜めた感情が少しずつ搾り出されていく。チェスという小道具を通して、2人の置かれた状況を照らし出している。西原さんと植村さんの間合いはよく、すばらしい演技。心に突き刺さる芝居であった

    蛇足であるが、会場は住宅街の中にあり、不思議な建物であった。

  • 満足度★★★★★

    作品としての美しさに震えた
    『5seconds』に続く、パラドックス定数2人芝居の2本目。
    会場も『5seconds』と同じ。
    そして、『5seconds』とは趣の異なる、やはり濃厚な時間が流れる。

    ネタバレBOX

    第2次世界大戦末期のドイツにある収容所が舞台。
    あるユダヤ人の囚人が後ろ手に縛られ、目隠しをされて、将校に部屋に連れられて来る。
    将校は、彼の縛めを解き、机の上のチェスを打つように促す。
    囚人はそれに応じる。
    この囚人はかつて大学で教鞭をとっていた数学者であった。
    ドイツ人将校と数学者である囚人が織り成す濃厚な物語が幕を開ける。

    前作『5seconds』と同様に舞台は会場の中央に設えられ、観客はそれを取り巻くように観劇する。『5seconds』と異なるのは会場が薄暗いということ。
    照明が薄暗いので、『5seconds』よりも集中できたような気がする。
    その衆人環視の中で、前作同様の濃厚な舞台が進行する。
    前作同様と言っても、もちろんその趣は大きく異なる。

    将校が囚人に対する無言は、観客にも注がれ、まるで、観客の心を手玉に取るようでもあった。「間(無言)」がとても巧みに(特に冒頭から)仕掛けられ、じっくりと物語は進行する。

    進行するにつれて、じんわりと「内なるテンション」が上がっていく様は、見事としか言いようがない。
    観客も舞台の上と同様に気持ちが高揚していくのだ。

    孤独な数学者同士の、捻れた友情、友情というよりはもっと強い絆で結ばれている。孤独ということを認めていても、やはり互いを、どんなことをしてでも捜し見つけ出したい。それは、仲間を裏切っても、自分の生命や特権が危険に晒されてもだ。

    彼らの孤独に向き合う強さの裏にある怖さが、彼らを突き動かし、強い絆を求めていくのは、人が本来持っている姿だ。
    つまり、彼らの姿は、戦中における支配者と被支配者という特殊な関係のみに出現するのではなく、誰の心の中にもある。
    もっと平たく言えば、人は、やはり1人ではいたくないということなのだ。
    つまり、彼らが口にする「数学」は、「絆」のための「方便」であるともとらえられる。
    孤独を覚悟した身にとっては、そういう方便が必要ということでもある。
    確固たる「方便」を持っているならば、人は孤独から逃げ去ることもできるのかもしれない。

    劇中の、チェスとその駒、そしてニックネーム、制服の黒。さらに各々の兄弟の顛末、コンピューターの予感とエニグマ、数学の手法等々、各所に散りばめられたエレメンツがそれぞれうまく光り、そして結ばれていく。唸るしかない脚本。

    また、両側から観客が観るということを前提に作り込まれた演出の巧みさ。立ち位置や顔の向きにより、観客には片方向から観ているという印象を与えない。
    さらに言えば、後方の席は、前方に比べより見切れてしまいがちなのだが、床に落ちる影や人の気配によって、演技を見せていくというのも憎い方法だと思う。
    薄暗闇で、多方向から観せるということが、この舞台においては、正解であるとした演出のうまさだろう。

    将校を演じた西原誠吾さんの、感情を内に潜めながら、冷徹さを装う姿が良い。また、囚人を演じた植村宏司さんの、卑屈な口調の中の、ねちっこい強さと数学への取り込まれ方の表現が素晴らしい。つまり、どちらも好演だったのだ。

    ただし(こういう言い方はあまり適切ではないのかもしれないが)、作がうますぎて、すべてが見事に結ばれていくのが、逆にキズにさえ見えてしまう。つまり、それほどきれいな球体が出来上がっているように思えてしまうのだ。
    もちろん、それは単なる難癖であろうし、普通に考えれば、そのまとまり方は真っ当だと思うのだが。

    また、エンディングにいく従い将校の感情の蓋がふいに開いてくるのだが、感情が溜まっていく様子と、蓋を開けてしまうキッカケをもう少し丁寧に見せてほしかったと思う。

    さらに、将校(少佐クラス)が着ているナチスの黒服は、ひとつのアイコンとしての役割を果たしているのだが、そうであったのならば、囚人服は縞模様にしてもよかったのではないかと思う。個人的には、45年頃の設定なので、黒服ではないほうがいい感じもしたのだが。あと囚人の数学者は丸坊主だったら…無理か。

    今回も早期に前売券購入した人に、ちよっとしたお土産がありました。

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