ミュージカル「アトム」 公演情報 ミュージカル「アトム」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    アトムがいないと思ったら・・・
    ロボット法により、アトムは解体封印された世界。

    でもアトムの技術は後世に受け継がれているので、ロボットには「心」があります。

    だから殴られても痛みを感じないロボットたちも、「心」は傷つくんです!

    そんなロボットたちを奴隷の様にしか使わない人間たち・・・

    「アトム」自体が出てこないと思ったら「アトムの精神」や手塚治虫先生がアトムを通じて伝えたかった「精神」がハッキリ感じられたお芝居でした。

    近年のわらび座ミュージカルの中でもテーマは非常にわかりやすいと思いました。芸術鑑賞にはお勧めです!

    ネタバレBOX

    劇中で人間が鉄パイプでロボットを殴り殺します。
    人間がロボットを壊しても殺人にはなりません。
    こういうシーンを残酷に作る事によって、仲間を奪われたロボットの怒りも倍増しますし、その後にロボットが復習で人間をぼこぼこに殴るシーンにもつながり、暴力に対しての暴力の報復では何も解決されないというテーマにもつながります。

    「火の鳥」では、いつ出るかと思わせた火の鳥は最後まで出てきませんでしたが、「アトム」ではアトムは現在存在しないというスタート。
    と言っておきながら主人公のトキオがアトムってオチなんだろうな~と予測していたら、アトムが発見されちゃう!(あのおなじみのボディーが!)

    しかしそれは単なる抜け殻。大事な心は別の場所に・・・
    という流れも、読めていながら納得の感動。
    そして、復活した「アトムの心」が取る行動が、まさにアトムのテーマなわけで。

    マシンガンやサーチライトや10万馬力や飛行能力の無いアトムの本当の力は「正義の心」であり、その電子頭脳を元の体に戻しても心変わりはしないという彼の言葉に「大切なのは外見ではなく心だ」という気持ちを感じました。

    アトムの抜け殻ボディーとアトムの生きている心を見ることが出来るお芝居です。

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