サウイフモノニ・・・ 公演情報 サウイフモノニ・・・」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-20件 / 20件中
  • 満足度★★★

    よかったです
    予想以上によかったです。自分の中にある宮澤賢治の世界観とは違うのですが、こうゆう解釈もアリだと思います。

  • 満足度★★★★★

    宮沢賢治の世界を堪能
    「グスコーブドリの伝記」を芯にして随所に宮沢賢治の世界がちりばめられた舞台。感動しました。

  • 6月20日(日)M
    宮沢賢治を読みたくなる。

  • 満足度★★★★

    充実!!
    静かななかに、確かな物語の流れに引き込まれて行きました。

  • 満足度★★★★★

    役者の力量に拍手!
    愛するが故に蹂躙し、壊そうとしてしまう弱さと
    でも、目を閉じればそこに存在する、思いだせる人間

    チョコレートケーキというイメージをそのまま舞台の色合いも
    決めてるんでしょうか?茶色と黒が混在した舞台はセピアなものを
    感じさせてとても良かったです。
    トータル2時間というのは長過ぎでした。
    グスコーブドリの科学事故で亡くなるまでを語らなければ話が
    進まないのはわかっていつつも集中力を途切れさせずに観続けるのは
    覚悟がいります、その辺りもう少し調整してもらえたらなと思います。

    趣味嗜好があるとは思いますが、この作品丁寧にできていて
    役者一人一人も粒ぞろいで魅せてくれました。
    特に、老人⇔若人の切り返しが上手い!全く違和感なく魅せてくれます。
    そしてその中でも、ペンネン教授がとても素敵でした。

    まさにそういう人が居る!と納得させられる人物です!

    個人的にはクーボー教授も好きです!初めは下手なのか?と思わせておいて
    ちょっといかれてるけど人間臭さがある人物としてきっちり描かれていました。

    次回もまた、違う内容で観てみたいです。

  • 満足度★★★★★

    愛と引き換えに
    宮沢賢治の童話「グスコーブドリの伝記」を題材に宮沢賢治自身が深く科学技術に係わっていたこともあって、科学者、研究者の生き方について綴られ、深く考えさせられた作品だった。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    イーハトーブの森に木こりの子どもとして生まれ冷害による一家の離散や火山噴火、干魃などの苦難を経験して育ったグスコーブドリがイーハトーブ火山局の技師となり火山噴火被害の軽減や人工降雨を利用した施肥などを実現させる。

    しかし、その技術を兵器として軍事利用しようと企む軍はクーボー大博士率いる技術者に技術開発の為の国防費からの資金援助を提案する。資金援助を受ければどういうことになるか技術者らは解っていながらも、「我々科学者は人々の幸せの為に開発をすればいい。豊かな資金がなければ開発が遅れてしまう。」というブドリの強い推薦によって資金援助を受けてしまう。

    使っても使いきれない予算の中で、やがて科学者らは自分たちの置かれた状況に麻痺してゆく。このように、科学者というものは開発の為にもっと、もっと・・、と引き下がる術を忘れてしまうのだ。資金の面で軍を利用したかにみえるが、逆に技術者らは軍に利用される結果となってしまう。いつのまにか科学者たちを支配する軍とそうされまいとアガク、科学者としての明暗の別れ道だ。


    やがて、ブドリは27歳の時、冷害の再発を目の当たりにして苦悩しながらも、カルボナード火山島を噴(ふ)かせるという最後の一人となって世の中の人たちへの愛の為にわが身を犠牲にする。

    残された科学技師らと共に開発に関わっていたペンネンをクーボー大博士は解雇してしまう。この後に予想する軍の行動に対しての予防策だった。残ったクーボーは案の定、軍の兵器開発に協力しなければ軍の大義によって抹殺すると軍から告げられる。しかし、クーボーは軍からの要請を拒否し人間と世界の為に命を引き換える。これも大義だ。

    そして「男」はここでのナビ役を担う。男は幼くして父を失った傷を心に持ちながらも父を慕い、同時に父を憎むが、ブドリの小説を書くことによって次第に父に対する自分の愛情を確信してゆく。


    全てのキャストの演技力が実にお見事だった。粒ぞろいのキャストらだったお思う。科学者と家族愛のなかでブドリは揺れ動くも人間は家族に囲まれて生きるのが幸せだと結論づけてるように思う。ブドリの一生を通じて関わった人たちを一人のキャストが複数の配役を担うが、全く違和感はない。全てのキャストらに拍手を送りたい。特にペンネンの役を演じた菊池敏弘の演技は秀逸で鳥肌が立ったほど。導入音楽も照明もいい仕事をしていた。全てにおいて職人技!素晴らしい舞台を観られて幸せでした。

    ブドリの妹ネリの言葉「兄は人間と世界を、そして自分自身を愛していた」とのセリフが心に響く。
  • 満足度★★★★★

    世界観が楽しめました
    自身の自己同一性に疑問を感じる主人公が、
    グスコーブドリの行動や人生を辿り体感していくうちに、
    さまざまな人々の人生や確執を氷解させたりしてゆく。
    丁寧な物語が紡がれていました。
    感動しました。

    ネタバレBOX

    表面上なんら変わらぬ日常生活を送る主人公の、
    断り続けた急ぎの仕事を請けるラストシーンは、とても良い締めかたでした。

    味のあるグスコーブドリさんの演技や、
    某スターク社の社長のような、クーボー大博士の子供のような演じ方。
    グスコーブドリの足跡を辿る主人公の現在の時間と、
    舞台で演じられる過去の様子。
    そのコントラストが、立体的に組まれた黒板バックの舞台にて、
    分かり易く、心情に視覚に印象強く与えられる演出は素晴らしかった。

    役者さんたちも、衣装変えることなく。
    喋り方や立ち振る舞いで時間経過を上手く演じられていて、
    不自然さを感じさせませんでした。

    後でCAST紹介見てみると、ひとり何役もこなされてましたが、
    帽子を目深にかぶって個性消したり。
    白衣で印象付けたり、なかなか上手に演じられていた事に感動です。

    話しの内容も、英雄視されていたグスコーブドリと、
    人助けして自分は死んでしまった主人公の父親との、
    対比を主人公が心の中でしてゆく過程・結末が、理解し易く。
    納得の出切る形で完結した所が、素晴らしい劇になっていました。

    楽しめました(^^)
  • 満足度★★★★★

    ぐいぐい引き込まれました〜
    私の好みからすると、自己犠牲とか重たい内容は苦手なところではあるが、かなり満足して帰ってきました。
    たくさんの登場人物がいて、過去や現在に時間も頻繁に前後する。それにも関わらず、観てる方は、ほんと分かりやすくて、脚本や演出がいいんだな〜と感心しちゃいました。役者の方も、若くなったり、年寄りになったりと、瞬時に変わるあたり、お見事でした。
    後半は、何度もうるうるしちゃったし、いい劇団に出会えたな〜としみじみ思いました。

  • じっくりと
    丹念に
    つくりあげられていく

    物語を
    あじわいたいかたに

  • 満足度★★★★

    栄光なき天才たち
    ひとりの英雄の死をめぐる市民ケーン的(古いな)、
    アマデウス的(これも古いか)な物語。
    前半は暑さ&睡魔と戦っていたが、
    ミステリー色が濃くなる中盤以降は俄然おもしろくなっていく。
    中~大劇場で名前のある役者を使っても通用する本だと思う。
    不勉強のため、宮澤賢治については何も無し。
    役者は西尾友樹が良かったな。変人博士を魅力的に。

    ネタバレBOX

    グスコーブドリ、クーボー、軍部の関係は、
    フォン・ブラウン、オーベルト、ナチスの関係を思わせる(某漫画参照)。
    科学が人類にもたらす功罪うんぬんという、
    この手のお話は無条件に好きなんだよなぁ。
  • 満足度★★★

    倫理観を問う作品
    宮沢作品は奥が深いですね。

    ネタバレBOX

    ブドリと生前付き合いのあった人を訪ねる形で、ブドリのこと、ブドル以後の研究を明らかにしながら人間としての倫理問題、科学者倫理を問う作品。

    軍事利用につながることを知りながら、軍の支援を受けて原子力研究をする研究者たち。ちょっとした発明が軍事利用されることもあるので、私たちから決して遠い問題ではありません。

    妹との再会のことについて、忘却?、気にしていたか?、探したか?…、きちんと行動が伴わなければダメ。ドキッとしましたが、それは妹にも問われるべき問題ですね。
  • 満足度★★★★

    まじめな、じっくりしたお芝居
    軽い芝居、笑いに走る芝居などが多い中、まじめに、まっすぐに「伝える」芝居を見た気がします。

    少し間延びしてしまって感もありましたが、なにせ話はおもしろいので最後まで見れました。

    ネタバレBOX

    日澤さんの力の抜けた感じはいつ見てもなごみます。
  • 満足度★★★★

    エピソードの積み上げ方による、物語の構築が素晴らしい
    ディティールを大切にして、台詞にきちんと意味を持たせ、それが活きてくることのうまさがある。

    現在と、聞き取り調査の中でのエピソード(過去)の部分の切り分けと、組み合わせによる見せ方のうまさ。
    それを演じた役者の力量も評価に値する。

    ネタバレBOX

    宮澤賢治『グスコーブドリの伝記』を下敷きにした物語。
    自己犠牲がテーマである物語の、主人公の本当の姿を暴こうとするのは、同じように、父親が他人を救うことで悲しい想いをしてきた男。

    しかし、本当の姿を暴く過程で、男の内面にある父の姿を浮かび上がらせていく。

    その物語がとてもよく、深い味わいを残す。

    役者たちは、簡単な扮装や所作でいくつもの登場人物を演じるだけでなく、同じ登場人物の別の年代をも演じる。
    一見複雑になりそうだが、その組み合わせが、見事に効果を上げている。

    回想シーンの積み重ねによって、物語は進んでいくのだが、それが単調にならずに、並行させたり、時代の前後を自在に動かすという演出が見事。
    また、高低差のある舞台装置の使い方もうまい。

    グスコーブドリの一番年長を演じた山崎雅史さんが一見、知的で冷たそうに見えつつも、ラストの人間的な吐露がとても効いていて、グスコーブドリの本当の姿を垣間見せていた。

    また、クーボー博士(西尾友樹さん)の動きや台詞回しが、何を考えているのかわからない、天才肌の一種近寄りがたい雰囲気を見せているのもよかった。あのように接してきたら、混乱するであろう。
    それに対して、ペンネン博士(菊池敏弘さん)のクールで理知的な雰囲気もよく、舞台が締まって見えた。

    これだけ、物語がうねって行くのに、物語を進行されるだけでなく、台詞がきちんと機能していることも素晴らしい。
    台詞で、物語の、より深みが増していくシーンが多かった。

    印象に残っているだけでも、クーボー博士が神についてグスコーブドリをはじめとする若い科学者に問い掛けるところや、グスコーブドリが妹と再会したときに、妹がグスコーブドリに聞けなかった「私を捜しましたか」という台詞、また、ペンネン博士が、「自分たち科学者に恐怖する」というような台詞などがある。

    それらは、痰に何かを直接的に訴えたり、答えを求めるのではないあたりがうまいのだ。


    余談だが、グスコーブドリが新しいエネルギーを生む炉を止めに、中に入って行くというシークエンスは、ソ連原潜K-219の臨界事故の際に、原子炉の臨界を防ぐために犠牲になった水兵の話を思い出した。
  • 満足度★★★★★

    深い人間描写
    科学の進歩と人間の幸福についての多面的考察、深い人間描写は見事な物。心にじ〜んと響く作品でした。物語の中心人物だけでなく、回りの人々の心も成長していく様には感動をおぼえました。

    ネタバレBOX

    黒板に書く数式は、単にぐちゃぐちゃぐちゃ〜じゃなくて、もっとソレっぽいものにして欲しかった。
  • 満足度★★★★

    膨らませ方が上手い
    賢治の1作品を核にしながらあるアイデアにより原典の主人公が遺した人々に与えた影響や後日譚まで語ることでテーマを掘り下げる一方、他作品関連のネタもちりばめた(よって知っていればいるほど楽しめるハズ)脚色が見事。

    ネタバレBOX

    「科学は神を殺す」「科学の軍事利用」などについて言及するのも興味深い。
    また、ネリをさらった男と保護した農夫が二役という配役にニヤリ。
  • 満足度★★★★★

    宮沢賢治ワールド
    グスコーブドリの伝記をなぞりながら、随所に宮沢賢治の世界があらわれてくる。少し密度が濃すぎな気もした。

  • 後半うるうる
    素敵な俳優さんばっかりでした。ほちきすのかたかっこいい・・・。

  • 満足度★★★★

    重ね方
    いろいろな心情の重ね方の上手い舞台だと思います。たくさんの出演者、なのに数人で演じているような、不思議な演出。すぐにこたえの出ないじっくり味わいたい作品だと思いました。ぜひ今後も、ヲモフ道へ突き進んで挑んで欲しい劇団です。

  • 満足度★★★

    終盤がよかった!
    難しいお芝居をうまくまとめた感じです。
    もう少し個性が欲しかったです。

  • 満足度★★★★

    深い感動を覚えました
    かねてから興味を持っていた劇団。初見です。見事なチョコレートケーキ版「グスコーブドリの伝記」。戯曲(人物造形)、演出、舞台美術、照明、俳優の演技、どれをとってもすばらしい。作者のメッセージを盛り込んでも感傷に流されず、説得力のある骨太の戯曲に仕上げたのは立派。詳しくはネタバレにて。

    ネタバレBOX

    「自己犠牲」は「自己満足」ではないのか、という問題を追究した作品。
    幼くして父を亡くした男(古川健)、飢饉で両親を失ったグスコーブドリ(山崎雅志)、ブドリの師クーボー博士(西尾友樹)3人の男の生き様にブドリの妹ネリ(吉川亜紀子)の思いが重なり、人生ドラマとして秀逸な作品。吉川はテアトル・エコーの女優らしく、聴かせる。
    クーボーの親友で補佐役のペンネン(菊池敏弘)、リン中佐(大沼峻)、脇の演技陣も魅力的。菊池は若いころの段田安則を髣髴とさせる。クーボーが登場した直後、ロック歌手のような軽さで博士には見えず、息抜きの場面かもしれないが、違和感があり、処刑直前の西尾の演技が良いだけに、前半の演出には疑問が残った。

    以下、気になった点。
    ブドリたちが子供時代の場面で「やったー!」と喜ぶ場面があるが、現代の子供は「やったー!」とよく言うが、昔の子は言わない。「わーい」がふつうである。TVドラマでも時代劇や昔の子供が「やったー!」と叫ぶとわたしは興ざめする。せめて舞台では一考していただきたいせりふだ。
    2日目のせいか、噛んだり、言い直したり、せりふを忘れた俳優がいて、それはともかく、忘れて相手役と2人笑っているのがよくない。何とか違うせりふでも、役になりきって芝居の流れをとめない工夫をしてほしい。お金を取っている公演なのだから。
    で、☆1つ分減点です。
    今後も楽しみにしたい劇団です。
    「グスコーブドリの伝記」は9月に同じ劇場で青果鹿が上演するので、見比べてみたい。

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