CoRich舞台芸術アワード!2022

「花柄八景」への投票一覧

1-6件 / 6件中

※投票内容を「非公表」に設定しているメンバーは表示されません。

投票者 もらったコメント
成沢大輔成沢大輔(159)

5位に投票

実演鑑賞

最高です。手ぬぐい貰った嬉しい。

byassistbyassist(843)

1位に投票

実演鑑賞

12日19時開演回(80分)を拝見。

駒場東大前に寄席出現!
滑稽噺やSFや師弟の情やらが合わさった80分の一席は、マクラからサゲにいたるまで、一部の隙も無く、常に観客の笑いを誘いつつも、芸事=表現することの愉しさが自然と伝わってくる傑作だった。
終演時、出演者一同打ち揃っての挨拶に、観客席から文字通り、万雷の拍手が沸き起こったのも頷ける、実に得難い貴重な時間を過ごせた。
【配役】
花柄花壇(落語界の大御所だったが、AIとの落語対決で完敗し、一門は離散、人間の噺家が演じる落語界の衰退を招いた)
…岡野康弘さん(相変わらず、凄い役者さんだよなぁ!)
プラン太(花柄一門の元・前座。今はブラック企業の訪問販売員に身を落とすも、実は落語への情熱が…)
…ぐんぴぃさん
鉢(幽霊が出ると噂の花壇の古家に侵入も、いつの間にか花壇の弟子となったパンクロッカー)
…今村圭佑さん
苗(常にいがみ合っているも実は鉢のカノジョ。勢いで花壇の弟子に)
…永田佑衣さん(今回も”投げっぱなしジャーマン”な人物を好演)
燐(花壇師匠が橋の下から拾って来た不思議少女。季節外れの花を取ってくる!という伏線からみて、この世のヒトじゃない?)
…前田悠雅さん(今回、一番の収穫。良い役者さんになりそう)

jokermanjokerman(1243)

1位に投票

実演鑑賞

ある意味で同劇団の代表作とでも言うべき作品。観るべし!80分。
 2012年に初演された作品の再演。20XX年、なんでもコンピュータが人間より巧くやる時代になり、落語でもコンピュータとベテラン落語家・花柄花壇(岡野)が対決し、花壇が負ける。このため人間の落語家がほとんどいなくなり花柄一門も崩壊し、最後に残った前座のプラン太(ぐんぴぃ)も去る。花壇はたまたま出会ったパンクバンドの鉢(今村)とその恋人・苗(永田)やストリート・チルドレンの燐(前田)を弟子にして、抱腹絶倒・前代未聞の落語修業が始まる…、というストーリー。
 芝浜・らくだ等、落語に関する知識が多少は必要だが、最早一般常識と言ってもよいくらいの話なのかもしれない。同じくパンク・バンドに関して、シド・ヴィシャスとかも知っておいた方が良いが、これも一般常識なのかも知れない。初演も観たが、とにかく落語愛に満ちているのがいい。落語「シド&ナンシー」がまた聞ける(観られる)なんて、スゴク幸せだと思った。笑わせてくれて、最後はちょっと泣かせて、微笑んで終わる。とにかく、いい芝居だ、と言いたいです。

・劇中で使われる古典落語リスト。
「地獄八景」…冒頭で花壇が語る
「野ざらし」…タイトルのみ。初音ミクの「野ざらし」はぜひ聞いてみたい。
「死神」…ろうそくがフッと消える
「芝浜」…鉢が語る
「文七元結」…タイトルのみ、ロンドン中を泣かせてほしい
「らくだ」…かんかんのう~
「釜どろ」…燐が語る

・劇中で語られる新作落語リスト。
「プリキュア」…花壇が語る
「シド&ナンシー」…苗が語る。これはなんとかして最後まで聞きたい!
「チェルシーホテルの仇討ち」…タイトルのみ
「(タイトルなし)」…花壇が語る、花壇vs初音ミク、の様子

kikikiki(521)

2位に投票

実演鑑賞

近未来の日本で、ネット上の電脳落語に押され人が語る落語が衰退していく中、諦念にも似た希望を語る師匠と奇妙な弟子たちとのおかしくも切ないやり取り。劇中に登場する近未来の古典落語(?)や弟子たちの強烈なキャラクターなど遊び心も満載。
観終わってじんわりと温かい物が胸に残る。魅力的なキャストを揃えて、初演以上に大切な作品となった気がした。

ベンジャミン2号ベンジャミン2号(1142)

3位に投票

実演鑑賞

Mrs.fictionsは「伯爵のおるすばん」もよかったのだが、今どちらがもう1回観たいかとなると本作。本当に面白かった。それに尽きる。

旗森旗森(659)

9位に投票

実演鑑賞

はじめてみた小劇場だ。「見てきた」でも評判がいいので、午後降り出した雨の中を駒場まで。五日ほど前の予約時には空席があったのに、行って見れば満席と言う。口コミが効く小劇場世界は生きていた。この劇団は喜劇を目指しているようで、SF仕立てだが、しっかり今の時代を反映する生活感のある舞台設定で80分飽きさせない。そのへんの高評価は既にある「見てきた」の通りで、飽きずに面白かった。全体に「花」が登場人物の名前にも美術にも、衣装にも縦横に使われていてこの作品のキーノートにつながっているところなどはベテランのうまさである。
これはこれで十分だが、余計なことを言うと、
登場人物の五人のキャラ配分はうまいのだが、それぞれのキャラが立ちすぎていて、ドラマの進行の中で成長していかない。未来世界が舞台になってからの、落語協会の拡大や、一門の野球の話などが一つのストーリーに束ねられていないで、単なるエピソードだけになってしまって勿体ない。二つ目に上がれなかったプランター(ぐんビィ)は、うまく作れているのに、ロンドン憧れのパンク男女(今村佳佑、永田佑衣)なんか、もっとはじけて面白く作れる。橋の下少女(前田悠雅)には役のキモが見えない。ここもいくらでも面白く作れる。これだけの素材があれば1時間40分は行けるだろう。花柄一門の師匠・花壇(岡野康弘)は折角一門を率いる落語家なんだから東京方言の歯切れの良さを使いこなしてほしい。もっとも地獄八景は確か関西の噺だったから、これでも良いのかもしれない。(私は井上ひさしの「樋口一葉」を連想した)。
と、グジグジ注文も出てくるが、それはそれとして、こういう世情喜劇に取り組んでいくと、新しい境地が開けるかもしれない。この後、二百人規模の劇場まではスーッと行きそう(そこから先は大変だが)でユニークな劇団に育ちそうだ。たまたま今年、同じく落語家を主人公に芝居を作ったあまり世代の違わない横山拓也とは別の路線で新しい小劇場演劇が出てくることを期待している。

このページのQRコードです。

拡大