マーヴィンズ ルーム 公演情報 マーヴィンズ ルーム」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
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  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    病や生きづらさを抱えた人々が織りなす物語でありながら、ユーモアを交えて明るくカラッとした作風。日本人作家だったらテイストが違っていたかもしれない。

    ネタバレBOX

    日本の俳優が外国人を演じることに少々抵抗があり、翻訳劇は数える位しか観ていなかったが今回その偏見は完全に払拭されたと言っていい。そう感じさせるほど俳優陣は役名そのままで舞台に立っていた。

    内容からいえば、少し出来過ぎできれい過ぎる嫌いはあるが、そこには「愛」が溢れていてなんだか胸を打ってくるから不思議だ。

    当日パンフで演出の田中氏が触れていたタイトルについて。確かに舞台の中央にマーヴィンの部屋があるので観客の視界には常に分厚いすりガラスが入ってくる。当のマーヴィンは声はすれども姿は見えず。何故このタイトルなのか疑問だ。明確な答えは出てこないが単純に考えれば(ベッシーの白血病発症が契機ではあるものの)マーヴィンの存在自体が離れ離れだった家族を繋ぎとめ再生へと導いたと考えられなくもない。
  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    鑑賞日2024/05/28 (火) 14:00

    座席1階

    メリル・ストリープ、ダイアン・キートン、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロなどそうそうたるメンバーが出演した映画「マイ・ルーム」の原作。マーヴィンというのは、認知症とみられる症状で寝たきりの父親の名前。この父親と、同居する伯母を一人で介護する姉と、若いころに家を飛び出して結婚し、今はシングルマザーとなって2人の息子を育てる妹の心模様を主に描いた名作だ。

    劇団昴は、これを田中壮太郎による新訳・演出で2時間余りの舞台に仕上げた。田中は「ラビット・ホール」でも昴とタッグを組んでおり、ラビットホールがすばらしい出来だったので期待して出かけた。
    妹の2人の息子は、上の子が家に放火をしたとして少年院に入り、下の子もひ弱な感じがする少年。何年も連絡を取っていない妹一家に連絡したのは、姉が白血病と診断され、骨髄移植のための検査を受けてもらうためだった。だが、妹一家も問題を家庭内の問題を抱えて行き詰まったところがあり、姉との確執もある。こうした複雑だがどこにでもある家庭の問題を、舞台は丁寧に描いた。

    舞台の中心は姉妹の関係性の変化だ。骨髄移植のドナー探しは簡単ではない。「自分は検査を受けるとは決めていない」とうそぶく(妹の)上の息子だが、姉との会話を重ねるにつれて少しずつ心を開いていくところがいい。大きな盛り上がりとか情勢の変化がない物語を新たに翻訳して練り上げていった試みに、拍手を送りたい。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    台本も芝居としても、とても美しい作品。壮大なクライマックスが形作られるわけではなく、起伏がないわけではないけれども淡々と登場人物たちの生きる日常の姿が綴られていく中で、人生についていろんなことを感じさせてくれる。美しい芝居を見た後は心が安らかになる。

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    本日拝見。複雑な内容のなか、登場人物の心の動きを見事に表現されておりとても素晴らしい演技でした。ラストをむかえて、これからもこの家族を観ていきたい、幸せになってほしいという気持ちで見ていました。
    心に刺さる場面もたくさんあり、2時間もあっという間でした。素晴らしいお芝居でした。

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