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燃えつきる荒野

燃えつきる荒野

ピープルシアター

シアターX(カイ)(東京都)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/31 (木) 19:00

3年間で3部作。ついに「満州国演義」終幕。他の皆さんが書いておられるように、3部は、ちょっと端折り切った感が大きい。第1部2部と太平洋戦争に近づきつつある緊張感を、敷島四兄弟の行動で割り付け、曲木の暗躍が4兄弟の横糸として綴じこみながら丁寧に描いていただけに、正直もったいない。なにせ、この第3部では、兄弟の心情が全く描かれていない。それもそのはずで、2時間で二二六事件から終戦まで一気に描こうとすれば、事実を追うだけで手いっぱいだ。
 そこに敷島兄弟の顛末とその周辺も描き、伏線の回収(特に、敷島兄弟と間垣の関係)をしようとすれば、それは無理というもの。とはいえ、4年で4部作というのも、興業的にも無理が大きいだろうから、やはり、第1部から2幕3時間くらいの幅で上演するのが、望ましかったのだろうなあ、と今更ながら思う。(実際には、2時間の舞台でも、その丁寧な人物描写ゆえに、3時間くらいに感じたのだが)
 あの活躍著しかった犬さんも、序盤であっけなく殺されちゃって、余韻に浸る暇もない。第1部や2部では描かれた、政府の要人描写や政権内部の暗闘もなくなってしまったし。(226事件も、北一輝がちょこっと出てくるけれど、後はナレ死だし。)

 とはいえ、端折ったことで物語が破綻したということはなく、スポットの切り替えや人物の移動でてきぱきと見せる場面転換は見事という他ない。まあ、とても薄味になったということか。

ネタバレBOX

 結果、一番堅実で聡明な感のあった太郎はシベリア収容所で自殺、あの不死身を体得したような次郎はインパール作戦で死亡、三郎は戦地からの帰還で消息不明、四郎は孤児を祖父のいる広島に届ける。間垣は、自ら死を求めるように太郎と同じ収容所で、疑似脱走を試みて銃殺される。
 生き残った四郎、彼には3人の兄はどう映ったのかな。彼ら4人には楽しい子供時代があったのかな。ラスト、孤児を届ける四郎の姿が、生き残ることの大事さ、まだ未来があるという希望を象徴していると思う。
 最後、登場人物全員(犬さんは遅れて登場)による合唱、彼らの指さす方向、歩む方向は異なれど、生きるという清濁併せ持つ行為が生み出す不可思議な物語を象徴して、素敵な幕引きだった。

評価は3部作通して。
女子社員演劇倶楽部~来るなサンSyain〜

女子社員演劇倶楽部~来るなサンSyain〜

三栄町LIVE

三栄町LIVE STAGE(旧:フラワースタジオ) (東京都)

2019/08/20 (火) ~ 2019/08/25 (日)公演終了

アダルトグッズの会社で繰り広げられるコメディ劇。エロあり笑いあり、セクシー女優たちの奮闘は面白かった。

ネタバレBOX

小屋の出ハケが見えたりが残念。ネタが切り込みすぎていて個人的にとても好き。
バーサよりよろしく

バーサよりよろしく

evkk

あうるすぽっと(東京都)

2019/11/02 (土) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

演出面に驚かされました。

ネタバレBOX

精神を病んで寝込んでいる売春婦バーサが置屋から追い出されそうになり、昔の恋人に手紙を出そうとして、女主人や売春婦仲間に代筆を依頼するも適当にあしらわれる様を描いた話。

45分と短く、テネシー・ウィリアムズって精神を病むのが好きなんだなって程度のたわいもない話でしたが、頭上のゆったりしたオフホワイトのカーテンに赤い塗料が流れ、少しずつカーテンが赤くなり、役者にも垂れて、役者の衣装も赤くなるという演出に魅了されました。

最初はプロジェクションマッピングかと思ったのですが、それが液体だと知ったときには本当に驚きました。洗えばすぐ落ちるのでしょうか。大きなカーテンは洗うのも大変です。一公演ずつ新しいものを使うのでしょうか。お客様もそれほど多そうでなく、費用面も大変だろうと他人事ながら心配してしまいした。
なんとなく幸せだった

なんとなく幸せだった

かるがも団地

王子スタジオ1(東京都)

2019/10/25 (金) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/27 (日)

あの頃を想い出し甘酸っぱくもあり、そしてその後のそうだよねぇ感。その後のその後が気になりますが…。勢いもあって面白かった。演劇っていいよね。

街の下で

街の下で

今泉力哉と玉田企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/10/24 (木) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度

■120分強■
途中まで真剣に観てバカを見た。ああいうトリッキーな展開を誰が玉田企画に期待するというのか? コラボ企画だろうと同じこと。

会議

会議

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2019/10/25 (金) ~ 2019/10/30 (水)公演終了

満足度★★★★

別役実作品の舞台化は、怖い、不気味、のパターンが面白い。「うしろの正面だあれ」「にしくむさむらい」「諸国を遍歴する二人の騎士の物語」「病気」「あの子はだあれ、だれでしょね」。。
「会議」も、戦慄の(?)結末を迎える。そこへ至る経過がよく見えた。印象的な修了公演「るつぼ」を残した第12期生の一期下の13期生が、熟練でも難しい別役戯曲をきっちりと成立させていた。これが一つの嬉しい発見であった。

別役劇の顛末には、主体の意思薄弱によって不本意な展開を許し、不本意な結果を招き入れる(強い自己を持たず周囲に合わせて行動する日本人的習性により、手痛い仕打ちを受ける)ケースが多い。『会議』では、あるキーマンの「攻め」が顕著で、犠牲者にとっては抗い難い空気が醸成されて行くのが特徴。頭や腕に包帯を巻き、スーツを着てハットを被った、格好だけは紳士風の男は声に一定の告発トーンがあり、初めはありもしない暴行がここで行われた等と言い募っていたが、やがて場を支配し始める。男の主張に抗えない空気が作られ、ターゲットにされた男は、ある偶然(企みによるとも解釈可だがそれは排しておきたい)の加勢もあって一気に断頭台へ押し上げられてしまう。
(先ほどネットサーフィンで見つけたツイートを捲っていたら、「公式に認定された弱者が一番の強者」なるズバリな一文に出会った。)

他者を扇動し場の空気を作る冷徹なまでの強い「意志」が存在したら・・「会議」の登場人物らはそれなりに主体性を持ち、ラスト、悲劇的結末を前に「何故こうなったのか、それこそ会議で話すべきではないか」と説く者さえ居る。その彼らが、目の前で起きた殺人、死体遺棄、不訴追を許した経過は、この芝居自体、衆人環視の中行なわれた実験とも思える。控えめながら幾つかのポイントで不気味な音響が鳴り、これが演劇である事を思い出させるが、虚構の中の真実、信憑性に現実の断片が脳裏をかすめる。
この戯曲のようにあっと言う間に現実が相貌を変える瞬間が、いつ来ても不思議でない条件は一定整っており、さらに整えられつつある、その息苦しさが現実にある。

蛙よ、海へ行け

蛙よ、海へ行け

立教大学演劇研究会

立教大学 池袋キャンパス・ウィリアムズホール(東京都)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★

 蛭子伝説を地で行ったような雰囲気の作品だ。(追記後送)

ネタバレBOX

従って可也昏い。つまりは子消しと漢字かな混じり表記をした際のような間引きの話が根底に深く蜷局を巻く話ということである。若い人が書いた作品で内容がこのように悲惨極まるものであるなら、それは彼らの生きる現代日本が今作に描かれている如く全く展望の持てない、陰々滅々たるものと映っているということであり、残念乍ら、彼らは正確に現実の日本を把握しているという他あるまい。
恋する宇宙に人類は

恋する宇宙に人類は

BALBOLABO

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

松本麻稀さん、動ける娘は好きだね。6年前にアリスインプロジェクトに出ていた山本千尋さんを髣髴とさせる。
ストーリーもいいし、会えずにまた長い別れと思いきや、主役周辺のみならず、地球規模のハッピーなラスト。やられました。

たがらもの(愚か者)ZERO『中国娘に夢と正義の浪花節を』

たがらもの(愚か者)ZERO『中国娘に夢と正義の浪花節を』

獏天

Geki地下Liberty(東京都)

2019/11/01 (金) ~ 2019/11/10 (日)公演終了

満足度★★★★

スピード感のある舞台で「あ、ちょっと待ってそこは・・・」と思ってしまうのはいつものことですが面白かった!そうか、こうやって二人は出会ってしまったのね。で、彼は?彼女は?いつかまた出会えるのでしょうか?次回も楽しみです。
十蔵はヘアスタイルが違っていて別人みたいでした。

Monocles

Monocles

ざものくるず

阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)

2019/10/09 (水) ~ 2019/10/13 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/11 (金) 19:00

価格3,500円

ベテラン小説家を慕い、居候したり通ったりする小説家のタマゴ(+α)たちの人間模様。
変人だらけだし、会話に(牽制とか嫉妬とかからか?)トゲがあったりなさまは「変人揃いの人間弾薬庫」あるいは「伏魔殿」?(笑)

一見普通のやり取りなのにその裏にあれこれ意味が含まれる丁々発止の会話というのは当人たちにはしんどかろうが、客観的に観る分には愉快と言うか楽しいと言うかで、そんなあれこれを経た終盤、各人が多少は進歩した(=オトナになった)ように見えるも「なんだ、コイツ変わってないじゃん!(笑)」なのが複数いるのも上手い。
ま、こんな面々が身近にいたらたまらないだろうけれども……(笑)

はこしき

はこしき

ハコボレ

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2019/11/02 (土) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★

毎回楽しませてくれる劇団
今回は全体的に若いなぁという印象
ストーリーもよくある何かをなぞった様な展開
若者の群集劇的な感じのお芝居でした
大掛かりな舞台のセットは見応え充分!
役者さんの熱量はヒシヒシと伝わってきました!

遠山金四郎VS女ねずみ小僧~長崎青春編~

遠山金四郎VS女ねずみ小僧~長崎青春編~

TeamAssemble

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/10/29 (火) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★

遠山の金さん、エピソード0ってところでしょうか⁉︎
そして、対決してるのは恋かな...
殺陣の見せ場もあり、オーソドックスに楽しかったです
本編とは関係ないですが、アフタートークでの女性陣のふわふわ感が良かったです

ボクのサンキュウ。

ボクのサンキュウ。

空晴

HEP HALL(大阪府)

2019/10/30 (水) ~ 2019/11/05 (火)公演終了

満足度★★★★★

お友達にオススメされて空晴さん初観劇。
すごく良かった!!!
オススメしてくれて感謝。
次回公演も行きたい!

あの星にとどかない

あの星にとどかない

くちびるに硫酸

アトリエ5-25-6(荒川区南千住5-25-6)(東京都)

2019/11/02 (土) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/11/03 (日) 18:00

儚くも美しきその世界。
家公演で彩られた、やわらかな「大人の絵本」

ネタバレBOX

観劇のきっかけは劇団名と演目名。
「くちびるに硫酸」さんの「あの星にとどかない」。

私、3度の飯の次の次の次の次くらいに、タイトルと人の名前が大好きな人なので、
自分のストライクゾーンに、そういうのがうまい事入ってくると、もうそれだけで
アドレナリンを沸騰させられる。

もちろん、あらすじはチェックした。
とりあえずガチなホラーでない限りは観られるので、問題なさそう。

しかも、私にとっては伝説の家公演になっている『金星』のgekidanUさんのプロデュース
公演ということで、迷うことなく予約させて頂いた(日程だけ迷った)。

約60分という比較的短い演目ではあるが、かなり濃密。
一度観ただけでは、正直、整理しきれない部分もあり、ダメ元でネットで台本を探したところ、
初演版が販売されていたので、それを何度か読み返したところで、この感想を書いている。

それでも、まだ整理しきれていない部分もあるのだけれど、本作が「絵本」であることを
思えば、あまり深入りせずに、さっと感じたままに飲み込む方がもしかすると良いのかも
しれない。

ただ「絵本」と称しているものの、その内容はかなり重い。
マコトにせよ、チコにせよ、カオルにせよ、そして、ある意味トコにとっても、残酷な
現実を突きつけられる。

初演版の台本を読むと分かるが、実はいくつかのシーンがカットされている。
とは言え、それで物語が薄くなるということは無く、むしろ、説明的な描写が省かれる
事で、想像の余地が多くなり、解釈に自由度が増していて、個人的には、再演版の方が
「絵本」として美しく仕上がっているように思う。

愛する者が死にゆく運命であると知った時、マコトは自らの心を閉ざし、本来、現実の
世界で生まれてくるはずであったトコを、幻想の中で生み出す。

トコの言葉は、かつてのチコの言葉でもある。
トコを幻想の中で住まわせることで、彼はチコの死から逃れようとしたのかもしれない。

彼のそうした現実逃避は、トコも言うように、いつかは目を覚まさなくては行けないものだ。
ずっと、その場にとどまるわけにはいかない。

けれど、
「幸せの最期を目にする瞬間、僕は不幸せだ」
という言葉を聞いてしまうと、彼の逃避を糾弾する気にはとてもなれない。

一方で、チコの置かれた境遇もまた残酷だ。
恐らくは緑色の雪の影響で、子供を宿せなくなってしまったチコ。
セリフから察するに、目に見えない器官のみならず、容姿においても、少なからず緑色の雪の
影響はあったのだろう。
突然奪われることになった自分の命。
マコトに忘れ形見を残そうにも、それすらも叶わない。
マコトを愛する者としても、一人の女性としても、さぞかし無念であったろう。

カオルの置かれた立場もまた微妙である。
緑色の雪が降ることを知っていながら、結果として何も出来なかったその無念。
個人的には仕方なかったようにも感じるが、当の本人からすれば、そう簡単に
割り切れるものではないことも理解できる。
チコの遺骨がロケットで打ち上げられるとき、彼女はどんな思いだったろうか。
月が滲むのは、乱視のせいだけではなかったような気がする。

マコトの幻想が産み出した、産まれるはずのなかったトコ。
チコの分身であったはずのトコは、最後には、本当のトコになる。
トコが自らの意思で語りかけるマコトへの言葉。
現世に生を受けることは叶わなかったが、トコにとっては儚くも
幸せな時間だったのかもしれない。

二人だけの結婚式。
チコの最後の望み。
そして、別れ。

言うまでもなく、物語の最大の山場。
目の前に広がる世界は、もう一軒家のリビングではなかった。

絵に描けるものなら描きたいくらいの美しい情景。
私は、個々の演劇というものを比較して、ランク付けすることを好まないが、
これほど美しい場面にはそうそう滅多にはお目にかからない。
私の脳内に鮮烈なイメージと共に、この場面は刻み込まれている。

この物語はとにかく美しい。
線のハッキリした写実的な美しさでもなければ、ボンヤリとした印象派的な美しさでもない。
強いて言えばその中間になるのだけれど、何となく私の中での世界は、少し霧がかかったような、
ふんわりとした情景だった。

ただ、それであるがゆえの不気味さ、冷たさもある。

過去に観測された人工衛星からの毒物の漏洩は、伝承やおとぎ話として記録されている。
その表現だけでは事の本質は読み取れない。
だからこそ、底知れぬ不気味さが、美しいおとぎ話の中に見え隠れする。

この辺りの見せ方がとても巧みでかつ美しく感じられた。
一つのキーワードでもあった木苺の香りも、作品にふくよかさを与えていたように思う。

この儚く、美しい世界を家公演、すなわち、一軒家の広いリビングでそれをどう表現
するのだろうかと思っていたが、そこはgekidanUさんの本領発揮。
とにもかくにも照明と、各スペースの使い方が素晴らしかった。

特にベランダ。
ここを病室に見立てた舞台美術は本当に素晴らしかった。

私は専門的なことは全然分からないけれど、照明の繊細さも素晴らしい。
照明の効果を1ミリたりとも見落としてなるものかと、視界の脳内感度は最大までブーストした。

非常に繊細な照明の点灯、消灯なので、ぼんやりとみていると、その瞬間を見逃して
しまうのである。
それは非常にもったいないので、そこに関してはかなり集中した。

エンディングでの照明効果は圧巻の一言。
無数の星が広がり、流れ星が走る演出は、思わず声が出そうになった。
そして、浮かび上がる勿忘草。
あぁ、もう無理。号泣。
思い出すだけで、泣いちゃう。

一連の照明の演出はgekidanUさんがTwitterで公開されているので、よろしければ、
ご覧あれ。

https://twitter.com/gekidanU/status/1191308350014705665

けれど、役者さん抜きだし、ここだけ見ても…という部分もあるので、実際は、この
1億万倍くらい素晴らしいんだということを、念押しさせて頂く。
こういうのは、やっぱり現場で観るのが一番。

家公演というのは、ものすごい可能性を秘めているなと改めて
感じた。
劇場の規模というのは、もちろん、演劇において重要な要素の
一つではあると思う。

しかしながら、大きければ良いのか。
設備が整っていれば良いのかということに関しては、大いに
考えさせられたような気がする。

家公演だからこそできること。
『金星』の時にも感じたが、今回も、改めてその可能性を目の当たりに
させて頂いた。

「くちびるに硫酸」さんの世界観をgekidanUさんが見事に形にした、素晴らしい
公演でした。

劇団関係者の皆様、そして、役者の皆様。
素晴らしい公演を本当にありがとうございました。
融解

融解

白猫屋企画

live space anima(東京都)

2019/11/05 (火) ~ 2019/11/09 (土)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/05 (火)

11月5日19時半開演回(50分)を拝見。

出演者のお二人。
中野亜美さんは何度も舞台を拝見している、(確か?)20歳前の女優さん。
澤田慎司さんは桃尻犬『メロン農家の罠』での「田舎に戻って来た若いホスト崩れ」役が印象的だった方。
ということで、(オッサンのワタシからすれば)まだ若いお二人にも拘らず、フライヤーからのイメージを超える程の、重厚な芝居を観せてもらった。
人生の深淵に足を踏み入れてしまった兄妹の「現代の私小説」な50分。照明・劇伴のアシストにも恵まれて、良い時間を過ごさせてもらった。感謝!

それにしても、中野亜美さんの、今回の難役でも示される演技力の進歩というか、新鮮さは失わずに才能を開花していくさまには驚かされるばかり。素人目にも、あちこちの公演で引っ張りだこな理由がよく理解できた。

街の下で

街の下で

今泉力哉と玉田企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/10/24 (木) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★

途中からテンポが微妙に変化しつつ、さらに無茶苦茶な展開になって、どうまとめるのか?気になったが、劇中劇の最後は「夢」だったというオチで、納得!

猩獣-shoju- <東京公演>

猩獣-shoju- <東京公演>

壱劇屋

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/10/11 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

自信2度目のワードレスでした

舞台なのに無言という物足りなさを感じる様な違和感を観ている内に忘れます。言葉が無くても伝わるという演技力がそうさせていると思います。

10人居たら10人の感性でそれぞれの人間関係など物語の受け取り方は変わっていると思いますが、ラストシーンで観客席からすすり泣く声があちこちから聞こえて来ているので言葉が無くとも同じ気持ちになっているんですね。

壱劇屋さんを知るまでと知った後

という位に舞台の世界観が変わりました。

かわいいチャージ’19

かわいいチャージ’19

人間嫌い

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/11/01 (金) ~ 2019/11/04 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/11/03 (日) 14:00

「かわいい」とは一体何か?
未知の領域を垣間見た、濃密な会話劇。

ネタバレBOX

そもそも「かわいい」ってなんだろうか。
観劇後、ふとそんなことを思って、Wikipediaで調べてみると(敢えて辞書を引かない)、
パッと見で嫌になるくらいの難しいことが書いてあったので、5文字くらい読んで止めて
しまった。

世の中「かわいい」だらけである。
「かわいい」と思う気持ちは私のような中年男性、砕いて言えば「おっさん」にもある。
我が家の家族であるイヌもネコは世界で一番かわいいと思っているし、私の嫁殿も同様に
彼らを「かわいい」と思っている。

しかし、そういう男女共通の感覚としての「かわいい」の他に、男性にはよく分からない
女性特有の「かわいい」というのも間違いなく存在するし、その逆もまた然りではあろう
と思う。

本作はその女性特有の「かわいい」の物語である。
劇場の物販で販売されていたスピンオフでも、分かりやすく線引きをして表現されていたが、
言うなれば、近年、文化として成立した感のある「kawaii」の物語と言っても良いのかも
しれない。

物語は「kawaii」文化の象徴の一つでもあるメイドカフェが舞台。
「かわいい」に惹かれた女性たちが集う場所ではあるが、彼女たちが語る、その「かわいい」
観は実に多種多様である。

これがまずとても面白かった…と言うのが適切かは分からないけど、非常に興味深く、身体は
まっすぐ、気持ちだけ前のめりになりながら、じっくり拝見、拝聴させて頂いた。

正直に言えば、私のようなおっさんにとっては、若い女性が「かわいい!」と思う気持ちの
8割以上は理解しがたい。

本作を観て、聴いて、それを理解できるようになったなどと言うつもりはないが、少なくとも
「垣間見た」様な気はしている。

彼女たちが語り、そして、目指す「かわいい」はある種の哲学である。
それは黒か白かという単純な話では全くなく、非常に奥が深く、かつ入り組んでいる。
彼女たちが語る「かわいい」観は、きっとその全てが正解なのだと思う。
それであるがゆえに、何とも言えないもどかしさを内包する。

その言葉の持つ意味とは裏腹に「かわいい」は女性にとっては、ある種の呪縛なんだというのは
ちょっとした衝撃である。

劇中でエリカが言う

「女にとって「かわいさ」って逃げたくても逃げられない課題」

というのは男としては理解しがたい。

しがたいがゆえに、個人的には軽視しがちな概念だが、それが女性にとっては、非常に大きな事なんだと
不肖、ワタクシ、人生の終盤に差し掛かり初めて知った次第であり、非常にズシリと来たのでございます。
何というか、色々と申し訳ない・・・

そして、この概念をしっかりと正面から見つめたうえで、この物語を反芻すると、ポップなタイトルと
舞台美術に反して、非常に重く、苦しい物語である。

各登場人物については、ちょっと後で掘り下げるとして、舞台美術について、少々。

開場して、席について、まず目を瞠ったのが舞台のセット。
私、メイドカフェは行ったことないんだけど、去年の夏から今年の初めくらいまでコンカフェにハマって
いた時期があったので、あの「いかにも」な感じのセットに軽く興奮してしまった。
いや、ホントにありそうだもん、ああいうお店。

それもさることながら、照明がすごかった。
冒頭、部屋のカーテンを開けて朝を表現するシーン。
思わず、声を上げそうになってしまった。
あんな事、出来るんですなー。

それ以降の照明の使い方も素晴らしくて、本編はもちろんだけど、セットとか照明、音響の存在感が
ものすごかった。

というわけで、これ以降は役者様と登場人物を絡めて、本編を振り返り。

らぶ(たなべさん)

劇中最年少。だからというわけではないんだろうけど、まだ「かわいい」の呪縛には囚われていない
ただ一人の人物。
エリカの言葉を借りるならば「純粋に「かわいい」を楽しんでる」。

であるがゆえに、まさしく、対極的な位置にある鈴奈とのやり取りは、非常に見ごたえがあった。
劇中、初めて出会って、テーブルをはさんで二人で会話をするシーン。
お互い、全くの平行線なんだけど、それでも、ニコニコと楽しそうに話すらぶがすごく眩しかった。
劇中で一番のお気に入りシーン。

らぶはかなり極端な「かわいい」信者のように見えるけど、実際にらぶみたいな女性って結構、
いらっしゃるんだよなー。
コンカフェ通いをしていたころは、らぶみたいなキャストさんをしばしば見かけた。
当時は、いまいち、理解できない部分もあったんだけど、本作を観て色々と納得。
久しぶりにコンカフェに行きたくなりました。
らぶに限った話ではないんだけど、登場人物がみんなリアルなのが良かった。

それにしても、らぶは「かわいい」に関してだけではなく、ホントに純粋で気持ちが良い。
鈴奈を店から見送るシーン。
「かわいい」観が全く合わない鈴奈を呼び止めて「バイバイ」と声をかけるシーン。
こちらも思わずニンマリ。
かわいいって言うのは、こういうのを言うんだ。

たなべさんは『瓶に詰めるから果実』以来のお姿拝見。
同作でも出演しておられた二宮さんとの絡みが多く、個人的には、何だか嬉しかったです。
たなべさんのセリフ回しの時の「溜め」というのか「間」というのか分からないけど、それが
すごく好きでした。
ラストシーンのお二人のやり取り、最高でした!

みるく(青山美穂さん)

どうしても鈴奈の苦悩が目立つ本作ではあるんだけど、みるくの置かれた境遇もなかなかだなって
思いながら観ていた。
劇中で、彼女だけが、将来に希望を見いだせていない気もする。
そういう意味では、レイも同じかもしれないんだけど。

みるくは24歳。
彼女自身が言うように、メイドカフェ界隈では若くはない。
「かわいい」は好きだし、楽しいけれど、いつまでもこのままではいられない事には危機感は
持っている。
ところが、困ったことに、他人に対しての依存度も高いので、一人ではどうすることもできず、
まーくんの所に転がり込むのを画策するも、あえなく頓挫…

私、知り合いに、みるくに似た気質の人がいるので、ちょっと他人事じゃない感じでみるくの
ことは見ていたんだけど、まぁ、最終的には私の知り合いも、今では結婚して幸せになってる
ので、みるくもいずれはきっとどうとでもなるんだとは思うけど、劇中のみるくは、レイに未来の
自分を重ねていたような気もする。

かわいいには違いないが、それ以外に特に取柄もなく、結婚もせずに29歳にまでなってしまう。
勝手な想像だけど、みるくにとって29歳というのはメイド稼業での寿命はとっくに過ぎているものと
いう認識であるような気がする。

レイだからこそ、成り立ってはいるけれど、自分は果たして、そこまで引っ張れるのか?
正社員という境遇ですらないことを思えば、心中、穏やかではなかったのでは。

みるくのセリフでハッとしたというか、胸を抉られる思いだったのはTinderの下りで、
「自尊心を取り戻したいだけなの」
というところ。

これはねー…
ちょっと切なかったなぁ。
そんなことする必要ないのに…って思っちゃう。
結局のところ、みるくにとっては、まーくんも好きというよりは、自分が一人になるのが怖いって
いう方が先なんだろうなと思う。

みるくにとっては、劇中の時間というのは、なかなかに試練の多い時間で苦しかったと思うけど、
個人的には、みるく好きなので、ED後も幸せになってほしいと思う次第。

それにしても、自分で考えたものではないにせよ、みるくのおまじないはなかなかキワドイ。
聞きおえて、
「これ、本当にいいのかな?」
と思いながら、思わず、客席をざっと眺めてしまった。

演じられた青山さんは、今回お初にお目にかからせて頂いたのだけど、いや、素敵でした。
まーくんに振られたあと、鈴奈に自身の不安を語るシーン、何とも言えない思いで拝見させて
頂きました。
終演後の「無事、7人のまーくんと別れました」tweetは素晴らしかったです。

かおる(一美さん)

私、かわいいよりもかっこいい女性が好きなので、登場していただいてありがとう感が
とても強かった。かおる大好き。

キャストの中では圧倒的にバランス感覚に優れていて、レイにとっても、エリカにとっても、
頼りにしていた存在なんだろうなと思う。

仕事を放り投げて、まーくんに会いに行こうとするみるくを、釘をさしながらも、送り出して
やるところなんかは、個人的にグッと来た。

終盤のゴタゴタも、見事に丸く収めてしまうし、店舗拡大の際は、かおるが新店舗の店長に
なること間違いなし。
かおるがいる店なら通いたい。
こういうのをかっこいいって言うんだ。

なんか、やっぱりあのさっぱりした感じが良いんだなー。
メイドカフェよりは、コンカフェでよくお見かけするタイプな気がする。
「もう、それガストじゃない?」
には声を出して笑わせて頂きました。
あのシーン大好き。

一美さんも今回が初めまして。
かおるもカッコよかったけど、一美さんも当然カッコよかった。
はまり役だったと思います。

ここあ(浦田すみれさん)

台本の人物紹介では「幽霊メイド」って書いてあるんだけど、劇中での存在感は非常に大きい気がする。

どこか無機質というか、淡白というか、そんな印象があるものの、その口から発せられる
言葉は極めて正論。

鈴奈と二人だけで店内で話すシーンは、らぶと鈴奈のそれと比較して、非常に緊張感が高い。
鈴奈の激昂を誘いながらも、淡々と自身の意見をぶれることなく話すここあ。
そんな二人のやりとりは見ごたえがあってとても印象に残っている。

この時のここあの口調は、いつもどおり、フラットなのだけれど、言葉の端々に、彼女なりの
プライドが見え隠れするような気がする。

かわいい人間はそれだけで楽が出来ると言わんばかりの鈴奈に対して、ここあは努力の必要性を
説く。

ドキリとしたのは、

「かわいい人を僻むようなことをいうような人にとって、整形は必要努力だと思う」

というセリフ。

勘繰りすぎかもしれないけれど、見えないところで色々苦労してるんだという、ここあの苛立ちを
感じてしまった。

浦田さんも今回が初めまして。
淡々としたトーンでのセリフが多い中、雨で前髪を潰されて店内に戻ってきたときの、イラついた
ここあの演技が好きでした。
らぶにパーソナルカラーとかの話をするところも良かったです。
「骨格はウェーブ」が特に(笑)。

店長(星澤美緒さん)

メイドカフェ界隈にメイド、あるいはメイド服を「尊い」と表現する人たちは一定数いる。
私はただ単に「すごく好き」という気持ちを「尊い」という言葉に置き換えただけなんだろうと
思っていたし、実際そういう人たちもいるんだと思う。

ただ、それではどうにも説明がつかないほどの熱量と共に「尊い」という言葉を使う人がいるのも
確かで、今までは、ちょっとその辺りがよくわからなかったのだけれど、レイがエリカに語る自身
の思いを聞いていて、あぁ「尊い」というのはそういう事なのかと初めて理解した。

レイにとって「かわいい」というのは、生きることそのものなんだろうと思う。
さしたる才能もない(と本人は思ってるんだと思う)彼女が、唯一、有している「容姿」という
武器。

彼女にとっては、それをどこまでも伸ばし、そして、維持することこそが、ただ一つの生存の
術。
だから、どこまでもストイックになるし、貪欲。

眼帯をつけてメイド服を着るなど、彼女にとっては到底受け入れられるものではなかったろうし、
エリカが言う「こだわりやプライド」などという簡単なものではなかったのだと思う。

レイの中にも、みるく同様に、このままでいいのか?という思いはあったように思う。
30歳という、人生においての一つの節目を目前にして「かわいい」を維持し続けることの難しさ
は感じていたのではないか。

彼女が生きようと、つまりは、かわいくあり続けようとすればするほど、妹である鈴奈を追い詰め
ていくことになるのは、何とも残酷なことだと思った。

鈴奈が、レイを理解できなかったように、レイもまた、鈴奈のそんな気持ちを理解できていなかった
気がする。

けれども、そのことで、お互いを責めるのは余りにも酷だとも思う。
他人にとって「どうでもいいこと」に見えるものでも、本人にとっては、まさに生死を分ける重要な
ポイントになっていることが、ままあるということを、改めて教えられた気がした。

きっとレイにとって、鈴奈の存在は眩しいものであったのだろうと思う。
例え容姿がレイに及ばないとしても、鈴奈には生きていくための選択肢が、まだ、数多く存在している。
自分のように窮屈な生き方になることは無いと思いながらも、生きる選択肢をさらに増やすために、
レイは鈴奈に、容姿についてのアドバイスを事ある毎に送る。

それは鈴奈にとっては迷惑ではあったのだろうが、さながら母親のごとき愛情を鈴奈に注ぐ姿は、
レイが「かわいい」だけではない優しい女性だということの証でもあったと思う。

きっと、レイは結婚してもしばらくは「かわいく」あり続けようとするのだと思う。
でも、いつかはその呪縛から解放されて、もっとのびのびと生きてほしいと願うばかり。

演じられた星澤さんの演技を拝見するのは『降っただけで雨』『ヘニーデ』に続いて三度目。
それ以外でも、観たいなと思ったが、観ることが出来ない演劇のキャスト陣に名を連ねておられることも
しばしばあって、何となくご縁を感じさせていただいている役者様。
私、まだ観劇回数がそんなに多くないので、3回観劇させて頂いた役者様って、実は星澤さんの他、
お一人だけ。
にも関わらず、実はまだご挨拶をさせて頂いたことがないので、いずれ、ちゃんとご挨拶させて頂き
たいと思います。
今回もありがとうございました!

エリカ(金田一佳奈さん)

劇中で唯一「かわいい」の呪縛を克服し、パートナーとして上手につかいこなしている、
敏腕かつ剛腕の若き起業家。

一人の社会人として、すごいなと純粋に思う。
劇中でも評されるように、立場、年齢を問わずに部下と接する姿勢は、本当に素晴らしい。
ああいう上司の下で働きたい。

とは言え、敏腕であるがゆえに、ことビジネスの話となるとなかなかに厳しい。
眼帯をつけてきたレイと揉める場面は、外野の観客ながら、ちょっとおろおろしながら観ていた。

エリカの言うことはまさしく正論ではあるんだけれど、あの場面ではちょっとなぁ。
とはいえ、レイの主張を、単なるこだわりやプライドとまでしか汲み取れなかった以上、まぁ、
ああいう物言いになってしまうかなという気も。

ただ、この人のすごいなと思うところは、切り替えがものすごく速い事。
ついさっきまで、結構イラついて、感情丸出しになっていたのに、執事とメイドを期間限定で
トレードするという妥協案が見つかって以降、すぐさま、いつものエリカに戻る、あの切り替えの
早さはすごい。
有能な人物は、やっぱりそういうところが違うよな、と内心で舌を巻いておりました。

かっこいいなって思うけど、男としては有能すぎて、ちょっと近寄りがたいなとも思ったり。

ところで彼女の経営する「KAWAII CHARGE」は彼女の趣味かつ節税対策で経営されているようだけど、
似たような話をメイドカフェ界隈でも聞いたことがあるので、設定の芸の細かさにちょっと
ニヤついておりました。

金田一さんは今回、初めてお姿を拝見させて頂いたけれど、演技の圧力がすごかったなぁと素人ながらに
驚嘆。
若き起業家を、実に見事に切れ味鋭く演じておられたように思います。
鈴奈に対する
「あなたも大変ね。なかなか頑固な姉をもって」
と語るシーン。
このシーン、大好きでした。
セリフの中に色々な思いが織り交ぜられている感じがして、こちらにも染み渡りました。

鈴奈(二宮咲さん)

劇中、もっとも「かわいい」の呪縛に囚われていた鈴奈。

そうでなくても完成されている姉が、整形という手段でさらに上を目指そうとする姿勢に、鈴奈は激しい
感情をぶつける。

鈴奈の立場からすれば、それはそうだろう。
既に大きな差をつけられている部分に、さらなる追い打ちをかけるような真似をなぜするのか?
内面を磨いて、勝負をかけていこうとしているところに、容姿面でのアドバイスをしてくるところも、
腹立たしかったに違いない。

姉同様に、妹もなかなかに頑固だが「持たざる者の、持てる者への劣等感、敗北感」は、正直、
共感できる部分が多々あった。

彼女自身「かわいい」を武器にして生きている女性たちが、何の苦労もなく生きているわけではないこと
は薄々感づいてはいる。
それでも「かわいい」の巣窟とも言って良い「KAWAII CHARGE」の面々の生きざまは、彼女にとっては
そんなに簡単に受け入れられるものではなかったろう。

けれど「かわいい」の中にも、様々な潮流というか思想があることを知って、鈴奈はさらに迷いつつも、
何かしらのヒントを手にしたように感じる。

エンディングで、らぶから渡されたクマのぬいぐるみを見つめて、小さく頷くシーンで、ちょっぴり涙。
劇中では、苦しむ描写が圧倒的に多い役だったのでなおさら。
かわいいって言うのは、こういうのを言うんだ(二回目)。

なんだかんだで、雨の中、わざわざ傘を届けにやってくる優しい妹。
すぐには難しいのかもしれないけれど、少しずつ、姉妹間の溝が埋まっていってくれればと良いなぁ。

たなべさん同様『瓶に詰めるから果実』以来のお姿拝見。
先日は池袋演劇祭で、新人賞的なものをとられたようで、おめでとうございました。
重く苦しい役柄だったように思いますが、お疲れ様でございました。
何というか胸を痛めながら、しかと拝見させて頂きました。
たなべさんとの共演も、前回とは違った形で拝見できて嬉しかったです。

まーくん(フジタタイセイさん)

まーくん、ダメでしょ。
こいつは、ダメだ。
そりゃ、黙ってメイドカフェで働いてたのはアレだと思うけど、いーじゃんね、そんなの。
「じゃあ、俺もその店行っちゃおうかな」
くらい言えばいいのに。

まぁ、メイドさんに彼氏がいるとなると、今度は客がざわつくから、それはそれでダメなんだ
ろうけど。

とは言え、自分の彼女がメイドカフェで働いているというのは、確かに良い気はしないかな。
まーくんが言う、女を消費してどうのこうのっていうのは思わないけど、なかなかどうして、
色々とアレな界隈だからなぁ。
そういう意味で個人的には嫌かも(話題がデリケートかつセンシティブすぎてこれ以上触れられない)。

そんなヘボ彼氏を演じておられたのはフジタタイセイさん。
『山の中、みたらし』以来のお姿拝見。

しかし、すごかった。

もう、まーくん登場して一気に劇場の温度が上がった気がした。
劇場の視線総なめ。
存在感がすごかったです。

他の日のまーくんの面々もすごい顔ぶれでびっくり。
全部、観たかったなぁ。

日替わりまーくんもそうだけれど、私が行った回はスタッフの方も、お客様も錚々たるメンバーで
びっくり。

個別のお名前を挙げるのは控えるけれど『瓶に詰めるから果実』のあの方、『ヘニーデ』のあの方、
『いつもの致死量』『先天性promise』のあの方がおられて、いや、もう個人的にはオールスター
状態で開演前からアドレナリンを沸騰させておりました。
同じ時間を共有させて頂けて、本当に幸せ。

さて、本作は2年前の演目の再演らしい。
主宰の岩井美菜子さんは17歳で劇団を立ち上げられて、今に至っておられるのだとか。

すごいなぁ、その熱量が素晴らしい。
『人間嫌い』という劇団名に込めた思いや、作品への思いを色々と勝手に想像させて頂くと、
何というか、胸が熱くなる思いです。

「メンヘラが泣いて、おじさんも泣いた」素晴らしい作品でした。
関係者の皆様、役者の皆様、素晴らしい舞台をありがとうございました!
妖異幻怪物語

妖異幻怪物語

月ねこ座

浅草九劇(東京都)

2019/11/01 (金) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/11/01 (金) 19:00

 エンタメファンタジー作品だったが、いわゆる2·5次元演劇などと違って、見た目がいい役者ばかり使わず、キャラごとに強烈なぐらいの個性が引き出されていて良かった。また、主人公の男の子が妖怪たちに振り回されつつ、ツッコミも入れるようなコミカルなシーンと、人間よりも妖怪の方が上だと考える敵対勢力が登場する場面、それらとの戦闘シーンなどのシリアスシーンが見事にミックスされていて、全体のバランスが良かった。
 戦闘シーンにおいて、ほとんどの役者が戦っていたが、刀と刀をぶつけ合ったりなどの肉弾戦は緊迫感があり、観客の集中力を高めたと感じた。また、バク転や跳躍などの身体能力が高く、とても演劇を勝てとする役者達というよりも東映アクションクラブと同等か、或いはそれより少し劣る程度に目を見張る身体力があると感じ、感心した。





演出って何?

演出って何?

学習院女子大学パフォーミングアーツフェスティバル実行員会

学習院女子大学 やわらぎホール(東京都)

2019/11/03 (日) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

鑑賞日2019/11/03 (日) 14:00

価格1,000円

◆記録のための整理

14:00の回、14:09~14:58、トーク15:52終了
WEBに使用テキストあり、昨年に続き2人の演出比較

鳴海さん、「atelierSENTIO」公演などで

三浦さん、「隣屋」他で
こりっちで検索してみると「ちょっとそこに座りなさい」2014/7Q@新生館で演助、「旅の演劇」(2013/12)で出演他...でした。大脳神秘は塩田さんというのに今気がつきました。

鈴木真理子さん..「ゴリラ」@名曲喫茶ヴィオロン2014/5の演出?
小林愛さん..「ザ・シェルター」2016/5@絵空箱?
千葉りか子さん、「茎」。残念ながらD-倉庫のは観たのにセッションハウスの「less is more」は観逃しました。

上演作品:「わたしを見つめるもう一人のわたし」

テキストでは「私」と「わたし」が混在している。女2が「わたし」?

都会のビルの屋上
釣り竿、釣り糸
成長期
エネルギー(原発-根回しが必要-以外)が必要
電車、高校生
言葉、食べる
飛び降りる
街を眺める(視界良好?)
言葉を吐き出す
街は変わる
苦しみ


なにやら「その後の世界(ディストピア)」を思わせる。

おふたりの大きな違い「女1」

三)常に動いて2つの領(白枠)域を行き来している。滑らかで柔らかい動きは「茎」を思わせる
屋上→空の広さを感じる

鳴)歩き続けている、照明暗い、白杖?全体に暗めで閉じた感じ(閉塞感)を受ける。

5W2Hを薄めたテキストなので自分で勝手に周辺0r過去情報をかき集め世界を補填してしまいます。これはコンテンポラリーダンスでよくあることで、最近読んだ本など記憶が新しいものの影響がより強い気がします。高校演劇ですと「既成」作品の中でよく上演されている作品があり比較するのも楽しいものです。

追記

終演後、ヤストミさんにお訊きしたところ
「劇団 Sakura Farm」は休止、公演予定はないということでした。毎年来ていたのにとても残念です。

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