An act theater 公演情報 演劇集団 十人十彩「An act theater」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    いろんな味わいを堪能
     三つの短編のそれぞれが、優しさ、おちゃめさ、切なさを湛えていて、それが素直で細やかな演出の妙味もあって、心地よく仕上がっていた。

     うん、細かい点ではいくつか??と感じた台詞や情景描写もあったけど、全体としては、これは期待以上に観劇の満足感を堪能できました。こういう落ち着いた作品はもともと大好きなので、私と肌が合ったのでしょうが、はい、とても楽しめましたよ。

     公演が二日んと短かったけど、これはもっと多くの人に観てもらいたかったなぁ。

     3話ごとの感想などはネタバレにて。

    ネタバレBOX

     3羽とも、あらすじは、先にレビューされた、きゃるさんがこれ以上ない丁寧さで書かれているので、そちらをご参照あれ。そのうえで、感じた点を少々。

    【キニサクハナノナ】
     こちらは時空を超えた、あの世とこの世の橋渡し場でのロマンチックな物語。
     お見合いの翌日に召集令状が届き、相手の女性を未亡人にしてしまう男の辛さは、私も胸に迫る思いがある。それを、優しさというオブラートに包んだような作風と演出がすごく好感が持てましたです、はい。
     卯の花とウツギ。実は同じ花なので、どちらの呼び名でも間違いはなかったのだけっど、そこにこだわる男の優しさ、女性を守り続けたいと思う優しさ、それを気付く女性の素敵さ……いやー、いいなぁ、こういうのって。

    【空き地にて】
     こんな遊び、だれでも似たり寄ったりのことはしたことがあるでしょう。それだけに、等身大の可愛らしさ、ちゃめっけが非常に心地よかったです。
     かくいう私も、空き地でのマイホームごっこはないけど、若い時に彼女と湖にスケッチに行き、そこでスケッチブックに二人の家を作るなら、、なんてノリで、まるで小坂明子の「あなた」のように、二人の家を書いて遊んだことを思い出してしまいましたよ。
     まあ、もう1人の男性の登場で、女性が「すご~く軽い女」に見えてしまったけど、コメディとして割りきれば、ま、いっか。面白かったし(笑)。

    【三日月デビュー】
     こちらは、青年団リンクのどこかがアトリエ春風舎ででもやりそうな物語。これから7年間の結婚生活にピリオドを打つ夫婦うにとって、いっしょにいる最後の時が引越しの日。この二人の複雑な思いと、誠実な引越し屋さんの思いのクロスオーバーがとてもよかった。
     こういう作品が大好き。ただ、そのういち、離婚の原因が夫の体の方に原因がある妻の不妊から、不磨の不倫・妊娠という段まで来ると、これはもう心情のすれ違いの範疇ではないだろう。私は、ここまで大きな離婚の原因を明らかにする必要があったのか、と今も疑問に思っています。
     これが、もう少し半透明のベールに包まれたままで物語が進行していった方が、最後の三日月のシーンがより光ったのではないか、と勝手に思っています。
     それでも、電話をしてみたくなる夫の複雑な思いも分からないではないけど、ちょっと違うのでは、と思ってしまうのです。

     まあ、そんな感じで、いろんな味わいを堪能できた3話オムニバス。こんなに素敵なら、ぜひまた観てみたいです。

    0

    2010/12/15 00:16

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大