ゴジラ 公演情報 リブレセン 劇団離風霊船「ゴジラ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2016/05/26 (木)

    言うまでもなく大橋泰彦の代表作であり、彼は伊東由美子の誘いで離風霊船を創設して5年後の88年にこの作品で岸田国士戯曲賞を受賞している。
    多くの劇団で上演されているが、本家本元の離風霊船による久々の上演となると、これは見逃せない。が、なかなか予定が立てられず、ついにこの日しかないと決断して、当日朝に劇団にメールしてシニア割引(60歳以上)で申し込み、劇場へ。 
     
    この劇団を前回観たのはちょうど2年前の「運命なんてぶっとばせ!」で、その日は私の中国語の先生で伊東とは元ザ・タイガースの瞳みのるを介して親しい知り合いだった中国人女性と一緒に午前中から3本の芝居をハシゴして離風霊船が3本目というハード・スケジュールだったのだが、最近はその女性と一緒に観劇することもなくなってしまった…。 
     
    5分弱遅れで開演。上演時間2時間。 

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    怪獣ゴジラと人間の可憐な少女・さゆりの純愛物語である。一人と一匹(か一頭か)は人知れず真夜中の三原山でデートを重ねるうちに結婚を決意し(「初めてのキスは放射能の味がした」なんていう台詞が笑わせる。ん、放射能の味ってどんなの…)、さゆりはゴジラに父に会って欲しいと頼み、一緒に彼女の家に向かう。建造物を倒さぬように尻尾を肩に担ぎ、広い空地を探してはそこに足を下ろすという具合に少しずつ近づいていく。
    一方で、さゆりから会ってほしい人を連れて行くと連絡を受けた彼女の家では、その恋人に対しての様々なシュミレーションが繰り広げられていた…。 

    舞台に登場したゴジラというと、私は何といっても11年秋に三鷹市芸術文化センター・星のホールで上演されたろりえの「三鷹の化け物」を思い出してしまう。その作品では終盤でブラジャーをした巨大かつリアルなゴジラが登場するのだが、上半身だけとはいえ、それでもあのホールの高い天井にまで達していた。
    が、この大橋泰彦作の「ゴジラ」では役者が着ぐるみをつけることもなく、素の等身大でゴジラを演じるのだ。それでいて人間臭さだけでなく、時としてリアルなゴジラらしさをも感じさせる。それがスゴイ。 

    ゴジラの兄弟たちがモスラやピグモンだったり(これも役者が生身で演じる)、さゆりを幼いときから熱烈に愛している警官のハヤタが実はウルトラマンだったり、ゴジラの父親として円谷英二が登場したり(確かに生みの親だ、笑)…と、いたいけな少年時代(私にだって、ちゃんとあったのダ)に怪獣モノに夢中だった身にはたまらないネタがてんこ盛り。 

    「人間と怪獣が結婚して、子供はどうするんだ」という詰問に、「子供は(こうのとりではなくて)ラドンが連れて来る」という答えが秀逸。他にも「新聞は手が汚れるから読まない、テレビは心が汚れるから観ない」「8チャンネルを観るとバカになる」など、笑いどころが満載。 

    さゆりの祖母は昭和29年のミス椿だったという設定だが(昭和29年って、私の生まれ年だ…笑)、それを演じる伊東由美子のはっちゃけぶりが見もの。 

    が、この作品が心をうつのはさゆりとゴジラの愛があくまでもけなげで、どこまでもひたむきだからだ。あぁ、私もあの女性(ひと)とひたむきな愛に生きてみたい…。

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    2017/01/05 12:35

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