台風の夜に川を見に行く 公演情報 マニンゲンプロジェクト「台風の夜に川を見に行く」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    上演時間の長さに内容が伴なわず…
    初見の団体だが、メガバックスコレクションの大里冬子が客演しているので、それだけのために観劇。 

    新聞のようなスタイルの当日パンフ(A3判2ツ折、片面)に出演者紹介が写真入りで掲載されているが、よく見ると役名が書かれていない。困るんだよなぁ、こういうの。初見の団体でいい役者を見つけても(メーキャップで素顔の写真とは異なることが往々にしてあるから)役名が書いてないとどの役者だかわかりゃしない。客のことを考えてないからこういう当パンを作っちゃうんだよなぁ。それだけでもう作品の内容にもあまり期待が持てそうにないなぁ、と感じてしまう。 

    舞台には上手と下手にそれぞれ低いテーブルと椅子が置かれているが、上手テーブルの縁に置かれたひしゃげて曲がった丸時計がダリの絵を思い出させる。上手の壁には映画「アニー・ホール」のB2ポスター、そのからちょっと離れて雑誌LIFEの表紙が貼られている。上手奥の壁に貼られているのはオロナミンCの大村崑のブリキ看板らしきもの。
    チケットにもこの大村崑のオロナミンCのデザインが全面に施してあったが、劇の内容に直接関係がある訳ではない。何の意味があったのだろう(因みに私が今使っているラジカセは、大村崑が使っていたものを動物愛護のチャリティでオークション出品したものだ。笑)。 

    定刻にちょっと遅れて開演。上演時間2時間。 

    (以下、ネタバレBOXにて…)

    ネタバレBOX

    舞台中央に金髪で白塗り顔、赤いワンピースを着た女が無表情で座っている。横に立った白衣の男がこの女は自分が誰だかわからず、どんな薬も利かない、どんなことに対しても無反応だが唯一ある曲を聴いた時だけ反応を示すのだと説明し、指を鳴らす。
    と、「アメイジング・グレイス」が流れ出し、女はビクンと反応し、動き出す。男が白衣を脱ぎ、所々破れたセーター姿になると、女は道行く人たちに「お金を恵んで。お金をくれたらハーモニカを吹いてあげる(“尺八を吹く”のではない。笑)」と大声で呼びかける。盲目の男がハーモニカで「アメイジング・グレイス」を吹くことを代償に金を稼いでいるのだ。舞台奥の壁には“1950”という年号が映し出される。通行人の男が立ち止まり千円やると言ってハーモニカを吹かせた挙句に女に唾を吐きかけて去るが、盲目の男は女が千円を隠したと思い込み執拗に女を責める。女は「心を千円で売り渡してくる」と言って走り去る…。場面は変わって1992年の流行らないスナックらしき場所。喪服の男女3人が入ってくる。山井という男の葬式帰りらしいのだが、3人が受けているショックは並大抵のものではなさそう…。
    こうしてこのスナックにいるマリーと呼ばれる金髪の元娼婦を柱にしていくつかのエピソードが語られていくのだが、舞台奥に頻繁に年号が表示されるものの、いつも同じ服装の人物たちが動き回るだけとあっては、その時系列的な流れも判然とはしない。 

    どうやらマリーを買って蹂躙しようとした男(刑事だったらしい)を盲目の男が殺してしまい、マリーは盲目の男に刑事のポケットから財布を奪って渡して「時効になる15年間、なんとしても逃げて」と逃がし、15年後にその男が帰ってくるのをひたすら待っていた、ということなのだが、どうにも話が盛り上がらない。 

    2時間も使ってこれではツライ。もっと枝葉を刈り込んで、緊迫感のある空気を創らなければ、ただただダレてしまうだけだ。最近はなぜかこうした上演時間だけ長くて、内容がそれに伴なわない作品が多すぎる。小劇場にやってくる客の多くは上演される作品に上演時間の長さを求めている訳ではない(と思う)。もっとテーマに絞り込んだ作品創りに努めてもらいたい。

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    2016/12/15 12:33

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