痕跡 〈あとあと〉 公演情報 KAKUTA「痕跡 〈あとあと〉」の観てきた!クチコミとコメント

  • わたしには知らない世界が多すぎて。
     たしかに、青山円形劇場は見やすいけれど、
    椅子の座面高が恐ろしく低いし、隣の席との間隔も
    恐ろしく狭く、満員の状態で見るとかなりのストレスになる。
    この表演部や座席の作りを北芸小劇場に「もって」来ると、
    「演じる空間」はすごくぎゅっとしているが、座席の作りは
    えらくゆったりしている、ストレスなく見ることはいいことだ。

     私が知らない、その場にいない、存在に対して、
    知らぬ存ぜぬを決め込んでのんべんだらりと生きていれば
    そこそこ幸せなのかもしれない。

     その世界をうっかり知って、触れて、手を突っ込んで
    しまった、それでもそうしたことを「隠し通せば」まだいい。

     けれども、「隠し通す」事によって「あとあと」生まれた毒が
    皆の心を蝕んでいき、最後の最後「良心の呵責」に負けて
    「普通」が同時多発的に崩壊するさまに戦慄を覚える。
     
     私にはそんな勇気がないから、と言って
    自らを責める必要なんてないし、あとあとのリスクなんて背負えないや。

    ネタバレBOX

     疲労が溜まりすぎて、何やらかすかわからない時にはなおさら。

     「疲労」でよく考えるのだが、最近良く「毒親」という言葉を
    目にしたり、耳にするようになった・・・ネットの中だけだが。
    「親としてアタリマエのことをする」こと自体が子供をダメに、
    もしくは子供を殺してしまうことがあるらしい。

     まあ、このことはある意味現実で、ある意味嘘かもしれない。
    がだ、今こうしてこのレポートを書いているうちに潰され、殺されている
    子どもたちが居るわけで。

     そういう人生を送った大人たちが「新しい人生」を送るためには
    いったいぜんたい、どうしたらいいんだろう、今のままでは
    「毒親」というものに死ぬまで絡め取られてしまう。

     だとしたら、「わたし」という存在を「解体」しなければならない。
    さて、「わたし」はどれだけ「解体」できる?
    私を縛っている「戸籍」をどうやって抜いて、別のあたらしい「戸籍」を
    どこで、どうやって、手に入れて、それに付随する免許証やら
    パスポートやら、健康保険証をまたどういう手段で手に入れる?

     「人生を変える」ということはこれぐらい徹底的にやらなければ、
    住所や、仕事や、人間関係変えたって「元」がよくなければ、
    そのよくなさが「あとあと」わたしの人生ついてまわる。
    過激に、厳しくやって「人生のバンジージャンプ」は意味を成すのだ。

     たまたま「人生のバンジージャンプ」を成功させることができたけれど、
    この「成功」が以外にも沢山の人々の人生を巻き込み、狂わせた。
    ここがこの演目の肝。

     ある夏の嵐の夜、自分の意志なのか、導かれるように家を出た
    10歳の少年が何者かによってひき逃げされ、
    生きているか、死んでいるかわからない、
    ホントはどうなのか、ということを母親が探しに行く
    というロードムービーを軸に、「無戸籍児」、「密入国者」、
    その他もろもろの「表には出ない、出て来られない」存在が
    板の上に存在し、そうならざるを得ない事情までも垣間見えてしまう。

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    2014/08/23 09:47

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