Lamp Light 公演情報 激団リジョロ「Lamp Light」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    大河小説のようなスケール感とディテールが光る。
    偏見と差別の中で、必死に生きようとする在日韓国人の青年の、物語。

    前篇にあたる今回の公演は、約2時間20分。来年6月公演予定の後編も同じくらいの長さだとすると、合計5時間の長編ストーリーとなる。

    私は、前篇を拝見して「これは大河小説ならぬ『大河演劇』を作ろうとしているのだな」と感じた。

    それは単に長編だから、というばかりではなく、その「作り方」が、である。


    以下、ネタばれ。

    ネタバレBOX


    大河小説、というと私にとっては五木寛之の「青春の門」である。
    芝居を観ていて、私はこの小説を想起した。

    大河小説、というのは、まず物語や登場人物の設定、展開はベタなものである。それでいい。むしろ、ひねってはいけない。
    大切なのは、ストーリーとしてのスケール感、そして作者はディテールで勝負するのである。


    この芝居で、最もよかったのは、主人公の秀夫が、恋人に「結婚して、ずっと一緒にいてくれ」と言ったあと続けて「わかれてくれ」というシーン。
    これは演劇でなくては伝わらない手法。私は「ディテール、工夫したなー」(笑)と感心した。

    また、ラスト、道化師っぽいメイクで登場した秀夫が放った長ゼリフ。ここの部分は、作者の人生・演劇への想いがこめられ、感動的で説得力があった。

    そして、何より「詩」があった。


    上記は、脚本の妙もあるが、出演者たちの演技の魅力を抜きには成立しえない。

    作演出を兼ねる金光仁三を始め、浮浪児の少女を演じた、こんどうひろこ、英夫の弟を演じた小中文太らの演技が印象に残った。


    後編が、いまから楽しみである。

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    2013/11/10 08:27

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