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わるいひとたち 【第6回ルナティック演劇祭グランプリ獲得しました!】

わるいひとたち 【第6回ルナティック演劇祭グランプリ獲得しました!】

劇団Please Mr.マーベリック

小劇場 楽園(東京都)

2013/06/18 (火) ~ 2013/06/22 (土)公演終了

満足度★★★★

まったく違う、と思いきや
予選が終わってから作ったらしい脚本。
まったく違う内容かと思いきや、ちゃんと予選を踏襲していて驚いた。
めずらしく(?)残酷な話。
お笑いの演劇祭なのかと思っていたので意外。いや。笑えるところもたくさんあったが。
熱量がすさまじい。

ネタバレBOX

準備期間が極端に短かったことを考えれば、これはすごい舞台だと思う。
アラはあった。無頼漢の演技はもう一工夫できるし、
最初の導入部分で台詞が怪しいところがあったりした。
ただ、物語が走り出して、人が死に始めてからは、引き込まれた。
メインのキャストがしっかりしているので、話をぐんぐん引っ張っていってくれる。
展開も、まったく飽きずに見ることができた。これは脚本のアイディア力だと思う。
停電が起こるたびに、人が死ぬのだが、これがなかなかわからない。
衣装も工夫されていて、見栄えもとても良かった。特にイヴはとても可愛くて良かった。
予選で出てきた脳みその研究はバイオコンピュータの研究だったのかと納得した。
イカともちゃんと戦ったのだろう(笑)
予選を見た人にも優しい、そして決勝だけ見た人にも熱い舞台。
ふたつの正義がぶつかって戦争が起きる、という展開も考えさせられた。


楽園のエヴァンジェリオ

楽園のエヴァンジェリオ

劇団Please Mr.マーベリック

小劇場 楽園(東京都)

2013/05/14 (火) ~ 2013/05/18 (土)公演終了

満足度★★★★★

風刺のきいたコメディ
久しぶりのPlease Mr.マーベリックの本公演。
自分が見逃したのかと思っていたが、
そもそも主催が客演ばかりで一年半やってなかったらしい。
しかし一年半練っただけのことはある。
会場は爆笑の渦だったし、その中にも言いたいこと(テーマ)があって
作家の気骨を感じる。ああ、この劇団を見に来たんだと懐かしく思った。
今回の舞台はちょっとしたトラブル(?)さえもすべて笑いに変えてしまう力があった。
これぞまさにライブ、というものを感じる。
ただし小ネタが多く、全員がついていけていたのかはわからない、
しかしそれでもこの舞台が成功であったことは、ダブルコールが証明しているのだろう。
十分に楽しめた。行けてよかった。

ネタバレBOX

一昨年見たオムニバスと同様の手法だが、さらにパワーアップしている。
サブカル的なネタが多く、ストライクの年代にはうれしい。
アムロ、ピッコロはやけにクオリティが高い(笑)
ポテトチップスが床にぶちまけられたり、ブレスレットが受け取れずに落ちたり、
おそらく台本にないだろうトラブルが笑いになっていて、
それが生を感じさせる味になり、また観客の一体感を呼ぶ妙。
テーマはあくまでもマジなのに、笑いが入って非常に見やすい。
小ネタはわからない人がいるかもしれない(おそらく自分にも全部わかってない)が、
万人受けする内容になっていたと思う。面白かった。
悪霊/島

悪霊/島

一徳会/鎌ヶ谷アルトギルド

石井園仮設野外劇場(千葉県)

2012/03/23 (金) ~ 2012/03/24 (土)公演終了

満足度★★★★★

まとめるには時間がかかる
土曜日見に行った。
面白かった。といっても、ほかの劇団とは面白さを異にしている。
シンプルに削がれた台詞の重厚感、喋る肉体。
野外は非常に寒かったが、過酷な状況で見るということも
ひとつのエンターテイメントになりうるのかもしれないと考えさせられた。

ネタバレBOX

悪霊島の話自体を知らなかったので、
シンプルな言葉の糸だけから物語をすべて掬い取るのはちょっと難しい。
それでも芝居の奥に脈打つ生の鼓動を感じて、釘付けになった。
あそこまで言葉の裏にうねるものを感じさせる劇団はそうそうない。
まさに圧巻。
寒さの中、裸体をさらした役者魂にも敬服。
すばらしい舞台でした。

まだ頭で内容がぐるぐるしている。
話も感想もまとまりきらないが、終わってから思い出しても、
役者の言葉が迫ってくるようだ。また見たい。

一握の紲

一握の紲

集団as if~

萬劇場(東京都)

2012/02/22 (水) ~ 2012/02/26 (日)公演終了

満足度★★★★★

酷い話だが優れた作品だった
音響が少し音が大きく、一部聞き取りづらい部分があったが、新鮮な舞台だった。
インプロは衝撃的だったし、ネガティブコメディには心を揺さぶられた。
前情報で聞いていたとおり、確かに酷い話ではあるが、
逆にこの現実が酷いものであるからではないか?と思わされた。
ただ、いわゆるバイオレンスなシーンもあるので、
そういう耐性のない人や、過去になんらかのトラウマがある人には
おすすめするのに厳しい部分があるかもしれない。
しかし作品としては非常に興味深かった。
役者の個性も立っており、バラエティに富んでいて、
女性陣はキレイな人が多かったし、キャラクターとしては片瀬が好きだ。
店長の存在が最後までホッとさせてくれる。道徳は声と立ち居振る舞いがいい。
また最後に挨拶した代表の方、インプロを見て、演技をもっと見てみたかった。
インプロシーンの頭の回転の良さには舌を巻いた。
本当に事前に打ち合わせがないのか?と疑ったぐらいだ。

ネタバレBOX

冒頭から、死刑をまるで薄っぺらに軽く扱い、「こりゃなんて軽薄なんだ」と思った。
脚本家の趣味の悪さは多少ある。だからこそこのような作品ができるのだろうと思うが。
インプロ後の笑えるシーンから道徳(この名前!しかも父の名が「倫理」!?)が
カナを殴る場面(SEではなく本気で思い切り殴っている)で会場が凍りつく。
冒頭のコメディ色から一転、舞台を支配するのは狂気と恐怖。
ずるずると恐ろしい世界に引きずりこまれる。人の業をまざまざと見せつけられる。
そういうのを見たくない人もいるはずなので、ここが賛否両論なんだろう。
お金を払い座っている観客に、その場所から動けない者に、嫌なものを見せるというのだ。
人によってはこれこそ横暴だと感じるかもしれない。
最後、セリの一番の理解者で、セリの罪をかぶり、ギロチン(!)にのぼった
唯一の救いかと思われた恋人さえ、死の恐怖に火がつき命乞いと責任をセリに擦り付ける。
みっともないが、誰も彼を責められはしないだろう。しかし後味は非常に悪い。
最後は日常が流れ、もしかしたら私たちがすごしている日常の中にも
ひどい不幸が埋もれているのかもしれない、と思わされた。
昨今、ネットなどで「炎上」などという現象が起こる。
大して事情も知らず、誰かに石を投げるような行為をするものがいるが、
そういう者に、石を投げ返すような痛快さはあった。
しかし誰しもそのようになる可能性があることをまた思い知る。

力のあるものとないものの悲哀が見事に描かれていると感じた。
みんなが見ないようにしているものを突きつけてくるこの作者は、やっぱり趣味が悪い(笑)
ハローワーク

ハローワーク

国分寺大人倶楽部

テアトルBONBON(東京都)

2012/02/08 (水) ~ 2012/02/19 (日)公演終了

満足度★★★★★

テレビでは見られないものをきちんとやる
映画を見ているような印象。とてもレベルが高い。
丁寧に積み上げられた演技が、素晴らしい。
脚本も不親切なようで、バランスが絶妙。
すごく陳腐な表現だけど、人の描写に「生と現実」を感じる。
人のいやらしさ、うっとうしさを喜劇でつきつけられる。
なかなか小劇場で感じることができないもの。

個人的にBLANKEY JET CITYが好きなので
意外な場所で聞くことができて少し高揚しました。

ネタバレBOX

おまけは個人的にはあんまり好きではないけど、
前半にこういうイベントを持ってくるところに努力を感じる。
もうさんざん言われてると思うけど、無期限休止はもったいない。
ちゃんとお金に見合う舞台を見せてくれるところってやっぱり少ない。
今週はぬいぐるみハンターも見たが、こういう人たちが増えると
劇場に足を運ぶことの価値がどんどん上がっていくと思う。
まあ、違う形で創作を続けていくのだと思いますので、
これからも楽しみにしています。
愛はタンパク質で育ってる

愛はタンパク質で育ってる

ぬいぐるみハンター

駅前劇場(東京都)

2012/02/08 (水) ~ 2012/02/14 (火)公演終了

満足度★★★★★

すべてが心地いい
ダンスが非常に生き生きとしていて、
チラシのイメージと同様、躍動感がある。
これぞエンターテイメントだと思った。
舞台に立っている役者と客席の間に境界線がある芝居は多いが、
観客をしっかり巻き込んでくれる。
はちゃめちゃなエネルギーとストーリーとが非常に心地いいところでまとまっていて、
見やすいし、面白くて楽しめた。チラシの裏も初心者に優しくてすごく良い。
しっかりした考えのもとに舞台を作っている劇団なのだと感じた。
チラシのイラストも印象的で素晴らしい。

ネタバレBOX

よくわからない要素でがちゃがちゃ勢いで見せているようで、
最後にすべてがつながって一気に理解できた。
こういう構成は、ぐっと引き込まれて非常に好き。
見に行ってよかったと思える。
こういう、きちんと狙いを持ったラストを決められる劇団が増えてほしい。

正劇ラグナロク

正劇ラグナロク

劇団Please Mr.マーベリック

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2011/10/13 (木) ~ 2011/10/16 (日)公演終了

満足度★★★★

やはり本がいい
1時間50分と長い内容だったが、随所に笑えるところがあり、
それほど時間を感じさせない。ただパイプイスなので否応なく尻はいたい。
ど真ん中に花道があるという不思議な劇場。
脚本は現実世界との台詞のリンクが良い。
最初は聞きなれないカタカナが出てくるので少し難しく感じたが、
後半はすべてが繋がって、展開も劇的で面白かった。

ネタバレBOX

黄金の指輪は「原子力」であったり「金融システム」だったりするのかと解釈した。
つまり人間が贅沢をするために造りだした「魔法の指輪」が、世界を滅ぼす、と。
最初はただの(ちょっと笑える)神話の話なのかと思いきや
徐々にあきらかになっていくので、もやが晴れていく感覚を覚える。
相変わらず考えさせられる。はっきりとどっち派、という感じでなく、
「自分はどうであるか?」と考えさせられるところが良い。
ただ詰め込みすぎな感はある。どこを削ればいいかわからないが、
もしくはもう少し広くて椅子の良いところだと助かる、お尻が。
あと、滑舌がちょっと気になった。
明けない夜 完全版

明けない夜 完全版

JACROW

シアタートラム(東京都)

2011/08/25 (木) ~ 2011/08/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

劇場に入った時から
非常にセットがリアルで物語に入り込む手伝いをしていた。
欲を言えば役者の衣装の季節感も出してほしかった。
話としては、テレビでよく見る話、と言う感じはしたがやはり舞台は良い。
シーンに無駄がなく、役者も達者でとても良かった。

ネタバレBOX

舞台の推理ものはとても好きだがラストが分かりやすいので、
推理マニアの方には、それほど推理を楽しむというわけにはいかないかもしれないが
ラストに至るまでの舞台ならではのライブ感は楽しめると思う。
ここまで作りこまれていれば、お金を出す価値は充分にある。
素晴らしい舞台。

愛情爆心地はボクのココ

愛情爆心地はボクのココ

ぬいぐるみハンター

王子小劇場(東京都)

2011/07/07 (木) ~ 2011/07/18 (月)公演終了

満足度★★★★

面白かった
物語でみせるというよりパフォーマンスでみせるという印象。
ポップで明るくて、エンターテイメントとしては、
他の小劇場の舞台を頭ひとつ抜けているように感じる。

ネタバレBOX

登場人物にインパクトはあるが、ストーリーに関してはもう一歩?な感じ。
終わりがいまいち釈然としない。
積み重ねてきたものから生まれるはずの結論に納得が欲しいのだが、
最後の方で?スミカとアイコが町と仲間を置いて行こうとするところに
やはり違和感を感じる。そこまで描いてきたことと相反するのではないかと。
ただ?行って楽しめるのは事実だし、やはり空間の使い方がバツグンに良い。
どこを主眼において作品を作るかによって、
小劇場でもこれほどまでに違う舞台が出来るのだなと驚いた。
個人的にはストーリーの整合性をもう少しとってほしいと思う。
僕だけの楽園をお願い博士!+Premium【第4回ルナティック演劇祭優勝しました!】

僕だけの楽園をお願い博士!+Premium【第4回ルナティック演劇祭優勝しました!】

劇団Please Mr.マーベリック

小劇場 楽園(東京都)

2011/06/30 (木) ~ 2011/07/03 (日)公演終了

満足度★★★★

内容はそれほど変わらないが…
キャストを入れ替えたり、完全に違う役者と交代したり、
工夫が随所に見られた。

ネタバレBOX

特にエピソードが大幅に変更になったわけではないが、
人を増やしたり、変えたりしていて、新鮮に見ることができた。
脚本は面白いので、いろんな達者な役者で見てみたい。
戻る男は、予選の時と役をチェンジしていたが、
決勝では、連邦軍の制服を着た方の滑舌が悪く、聞取りづらい上、
台詞の読み方がちょっと雑に感じられたのが残念。
コタロウの方は、交代した方が良くなっていた。が、ちょっと迫力不足。
ハイスペック彼女は、コウジがまったく違うキャストで
安定はしていて特色も出ていたのだが、予選より勢いが落ちた気がする。
これはこれで新鮮味もあり面白かったが、個人的には前のキャストの方が好きだった。
エコエエコは、相変わらず破天荒。もとの台本を見てみたい。
新しく追加されたフリーザの話は、爆笑をさらっていった。周囲もとにかく笑っていた。
予選の時もかなり客が笑っていてすごいと思ったが、それ以上に笑っていて、
人によってはこれだけでもチケット代を出す価値があるのかもしれないとさえ(笑)
正義の話をしようは、さらに動きがよくなっていて、殺陣も追加されていて
演劇的にはよくなっていた。ただ、その分笑える要素が減ったかもしれない。
ただ、これが最後のエピソードなのだが、話自体はほとんど変わらないので、
予選も決勝も見ている人には、話をなぞる、という感覚になるので、
大きな変更点がひとつふたつでも入っていたらよかったかなと思う。
全体的には面白かった。
笑いが入っているので、1時間45分でも飽きずに見られる。
割と万人受けするエンターテイメントではないかと思う。
僕だけの楽園をお願い博士!

僕だけの楽園をお願い博士!

劇団Please Mr.マーベリック

小劇場 楽園(東京都)

2011/05/12 (木) ~ 2011/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★

本がいい
俳優さんはちょっと力技なところがあったけど
脚本の良さか?楽しめた。
馬鹿馬鹿しさと真面目さのバランスが絶妙。
観客がこれほど笑っている舞台を久しぶりに見た。

ネタバレBOX

博士がホワイト?だったくだりが面白い。
陳腐な内容になりがちなテーマをよく考えられていた。
あとは俳優の質に期待したい。
水飲み鳥+溺愛

水飲み鳥+溺愛

ユニークポイント

「劇」小劇場(東京都)

2011/01/18 (火) ~ 2011/01/23 (日)公演終了

満足度★★★

シュール?
俳優さんは達者に感じた。
でもそれが面白さに直結するかっていうと
やっぱり理解がついていかないと難しい?
なんかすごいなって思うのだけどそれだけでは面白いっていえない。
ひとつひとつはレベル高いのだけど?
水飲み鳥は生活感が漂っていて
その世界に生きているんだと信じさせてくれた。

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