sakaeの観てきた!クチコミ一覧

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ひかりごけ

ひかりごけ

三条会

ザ・スズナリ(東京都)

2007/01/18 (木) ~ 2007/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

受けてきました。
世界一観てもらいたい授業。
舞台美術が簡素(机と椅子しかない)な上に、座った席が舞台面に対して結構高いところだったので、舞台空間は上方がちょっとスカスカするかなと思ったのが着席しての第一印象。
後半になれば、とにかく空間中にエネルギーが充溢していてそんなこと気にならなくなっていたけど。

演出は最初の頃から大分あれこれと手を加えているようでした。
お話しを分かりやすくしようとしているのだろうけど、個人的には無くてもいいかなと思うものもあったり。
俳優の錬度があがっているから、それだけでも大変観易くなっていたし。
照明も良かったな。大胆な影の出し方が素晴らしい。
ただ明るくすれば良いってもんじゃない事を改めて思い知らされる。

戯曲を読んだことが無い人、演劇を見慣れていない人、所謂いちげんさんにはお勧めできないというようなことも聞くけれど、そんなことは無い。
こういうパワーのある舞台は誰が観ても良いもんだ。絶対何かを感じられるはず。「お話しが……」とかじゃなくて。
何より「滑稽さ」がきちんとあるのが良いじゃないですか。

時のなかの時−とき

時のなかの時−とき

山海塾

世田谷パブリックシアター(東京都)

2006/03/16 (木) ~ 2006/03/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい時間を過ごした
あれからもう一年近く経つのか。
細部までは思い出せないが、あの時体感した時間と空間の感触だけは今も残っている。
何か、とても素晴らしいものに包まれた感触。
終幕の間際、私は確かにあの舞台の向こう側に、ときが見えた。
得も言われぬ恍惚たる瞬間。
勿論CDは買った。

西の国のプレイボーイ

西の国のプレイボーイ

ドルイド・シアター・カンパニー

パークタワーホール(東京都)

2007/03/22 (木) ~ 2007/03/24 (土)公演終了

満足度★★★★★

楽しい!
いやあ、久しぶりに素直に愉快な気分で芝居を楽しめた。
戯曲自体はちょっとひねくれたところがあるのに、きちんと楽しい仕上がりになってるのは良いですね。
俳優の演技はややもすると少々くどさを感じそうになるところを、ちゃんと魅せている。この厚みと説得力のある演技力は素晴らしい。正しく真似して出来るものではないですよ。
客席もあったかくて大変良い雰囲気。
こういう場を作れる芝居は何処で誰に勧めても良いと思う。

イザベラの部屋

イザベラの部屋

彩の国さいたま芸術劇場

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(埼玉県)

2007/04/06 (金) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★★

今すぐ観るべき
衝撃的な、そして心地良い素晴らしさ。
テキスト、音楽、美術、俳優、ダンサー、ミュージシャン、あらゆる要素が正しく芸術的かつ劇的なレベルで融合していた。
これは単なるコラボレーションなんてものじゃない。
全くのフュージョンで最早イノベーションだ。
私の見聞の広く無いせいもあるかもしれないが、嘗てここまでのレベルで多要素が融合した舞台を観たことが無い。
こうまで素直に肯定できるオルタナティブな舞台芸術が、こんな所にあったとは。
世界は広い。そして革新に満ちている。

字幕が苦手?
OK、それすらも計算の内だ。
お話が分からないとイヤ?
OK、単純明快かつしっかりとしたストーリーが味わえる。
笑えるやつが良い?
OK、これは申し分無い。
泣けるものが観たい?
OK、ラストはグッと来る。
俳優の演技に酔いしれたい?
OK、主演のヴィヴィアンヌの演技は絶品だ。
踊りが下手なのは観るに耐えない?
OK、やつらは本物だ。
音楽が聴けるやつじゃないとダメだ?
OK、極上の音空間が待ってる。
ミュージカルしか観ない?
OK、あいつら歌も上手い。
絵画的な刺激がほしい?
OK、じゃあ行って観るべきだ。

他に何か不満や要望はあるだろうか?
無ければ今すぐチケットを買うべきだ。
驚いたことに残り二日間、まだ席は空いているらしい。
こんな僥倖は、早々無いと思ったほうが良い。

ひかりごけ

ひかりごけ

三条会

A.C.O.A.アトリエ (栃木県)

2008/05/03 (土) ~ 2008/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

おらたちばっかだべか
こっただ良い芝居にめぐり合えるのは。
「ひかりごけ」を大自然の小さなアトリエで40人くらいで観るって言うのがもう良いじゃない。
「物」は無くてもこんだけ良い芝居できるし、観られるのよ。
良い芝居が二つも観れて、自然の中に良い感じに木彫の展示があって、美味いものが用意されてて、そんな所に一日のんびり居て。
色々ひっくるめてもうおなかいっぱいになった。
良き日だった。
本当に良き日だった。

霧笛-共生の彼方へ-

霧笛-共生の彼方へ-

A.C.O.A.

A.C.O.A.アトリエ (栃木県)

2008/05/03 (土) ~ 2008/05/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

何故か泣ける
ラストはもう漢の背中に漢泣きですよ。
お話云々というよりも、何かを表現しようとするその身体が素晴らしい。
何かよく分からんけど、何かが、こう、こみ上げてくる。
最早「考えるな。感じろ」の世界。
とても心地良い。

「なぱふぇす」は他にも色んな俳優、踊り手が参加していて、そのそれぞれの身体が独自の表現をしていて、一つとして同じ身体が無い。そしてまた、そのどれもがそれぞれに素晴らしかった。
当たり前のようでいて、改めて考えさせられる発見がいっぱいあった。
その最後を締めくくるのが、主催者自身がそこで培ってきた身体。
泣けるで、これしかし。
勿論来年もまたやるんですよね?

百景社の「授業」A+

百景社の「授業」A+

百景社

atelier SENTIO(東京都)

2008/05/14 (水) ~ 2008/05/18 (日)公演終了

満足度★★★★★

テンション上がるぅぅぅ!
そして観終わってちょっと冷静になる。
イヨネスコの「授業」って小難しくやろうとするとたいてい失敗しちゃうんだけど(昨年のイヨネスコ劇場のは良かったらしいけど残念ながら未見)、これはその点良かったんじゃないかしら。
後半、クライマックスへ向けてガンガンにテンションが上がっていく様は、観ていて素直に楽しい。所々小技も利いてるし。
それでいて、単なる楽しさだけじゃない「何か」を感じさせてくれるのは、何だろう。この作品の或る演出に因んで言うならば、舞台、身体に対する嗅覚が鋭いというか、そういうものを感じさせる何かがある。
観終わった後に、ああ、舞台観たわぁって感じがするのね。
後半に仕込まれた、或る演出上の仕掛けは正しくイヨネスコ的な感じがして、私にはものすごくぴったりはまった。
大変分かり易いし良いなあ、あれ。役者大変そうだけど。
あー、もう一個のやつも早く観たいなぁ。

「A+」

「A+」

A.C.O.A.

atelier SENTIO(東京都)

2008/05/16 (金) ~ 2008/05/17 (土)公演終了

満足度★★★★★

揺さぶられる
こちらを伺うように舞台を徘徊する男が一人。
周りの様子などお構いなく、ただただ舞台を這い回る女が一人。
男は時折にゅるりと言葉を発する。

本当に、ただこれだけなのに。
何でこんなに心が、魂が揺さぶられるんだろう?
こんなよく分からない何かに、私は魅了された。
「舞台」と言うもの、何とわけが分からなく、またこの上なく素晴らしいものか。
あー、これだから舞台観るのはやめられない。
早くこの二人の次が観たい!

人形の家

人形の家

百景社

豊里ゆかりの森(茨城県)

2007/09/14 (金) ~ 2007/09/16 (日)公演終了

満足度★★★★

凄いダークホース
正直驚いた。
きちんと戯曲解釈した演出は当然の前提として、こんなに分かりやすく、且つ面白く飽きずに観ることのできる「人形の家」はかつてあったのだろうか?
そう思ったほど良くできていた。
場所も良いしね。
またやったら観に行くな、多分。

剣を鍛える話

剣を鍛える話

(財)舞台芸術財団演劇人会議

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2007/12/22 (土) ~ 2007/12/23 (日)公演終了

満足度★★★★

凄い安定感
とりあえずの感想。

遊べ!はじめ人間

遊べ!はじめ人間

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2007/05/19 (土) ~ 2007/05/20 (日)公演終了

満足度★★★★

ワールドクラスのグルーブ感
感想書き忘れてた。
とりあえず。

いやむしろわすれて草

いやむしろわすれて草

五反田団

こまばアゴラ劇場(東京都)

2007/03/15 (木) ~ 2007/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★

予想外の繊細さ
初めての五反田団だったのですが、まさかこんなに繊細な作品だとは思わなかった。例外的な作品と言っている人もいるようだけど。
前田さんは匂わせ方、書かない事で描写する、そういう事が上手な書き手ですね。それが舞台上に絶妙な間として表現される。とても感触が良い。
俳優陣は、志賀廣太郎さんが圧倒的でした。存在感が素晴らしい。出てくるだけで空気が変わった。
物凄い衝撃を受けるようなものではないですけど、総じて良い作品だと思います。こじんまりと良くまとまっているというか。

村松卓矢「どぶ」

村松卓矢「どぶ」

大駱駝艦

シアタートラム(東京都)

2007/03/08 (木) ~ 2007/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

麿さんじゃない大駱駝艦
初めて観ました。
正直なところ観る前は少々不安もあったんだけど、オープニングでがっちりハートを掴まれました。
前回観た本公演(麿さん演出)よりも、コミカルで物語性が強い印象を受けた。100分はちと長いかなとは思うけど、まあそんなもんか。
麿さんという強烈過ぎる中心を欠いた事による多少の寂しさを感じないではないが、良いんではないでしょうか。

ネタバレBOX

長靴の文金高島田に物凄い衝撃を受ける。
あれは素晴らしい発明だと思った。
後で聞いたら、結構気づかない人も居たらしい。マジか。
肖像 オフィーリア

肖像 オフィーリア

シアターオルト Theatre Ort

自由学園明日館 講堂(東京都)

2007/02/01 (木) ~ 2007/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

ど真ん中の剛速球
これはとにかく先ず場所ありきの作品でしたね。こういうモダンな建物で女学生ものって言うのは、似合いすぎるというかそのまんまだ。そして本当にやってしまう行動力がステキだ。
各スタッフがいい仕事してた。特に音響は素晴らしかった。「音楽が良かった」ではなくて「音響が良かった」というのはこういうことだろう。
内容は賛否両論だろうな。更に女性には圧倒的に理解され難いだろう。と言うか大人の女性には拒否られるだろう、これ。
以下ネタバレに。

ネタバレBOX

所謂男性から見た「少女」、男性が思い描く(願望としての)「少女」を大直球に見せる。身体も、台詞も。なんせ女学生だからなあ。大変素直にキャーキャー言ってる。
絵的にもそんな感じで作られてる。真っ白な娘さんたちが講堂中を奔放に動き回る。
そして時にギュッと身を寄せ合う。少女合唱までやる。そして普通に上手い。
これを「まあ可愛らしい」「うふふ、楽しそうね」と受け入れるか、「こんなのはアンタ、男のロリコン願望に過ぎないんでしょ?」「キャーキャーうるさい」と受け入れないかで先ず観方ががらりと変わるだろう。
そんで、全体的にとにかく派手な身振りで演技してる。所謂オーバーアクション的な。これに不快感を覚える人もいるかもしれないが、でもこれはわざとやってて、んじゃ「何でそんなことやってんの?」っていうと、つまりはこれが「西洋主義にかぶれた日本人」ってことなのだろうなと。
「男性の願望としての少女」と「奇矯な西洋主義」、今となっては偏った変体趣味みたいに思われてるけど、でもそれは確かに存在していて、(男性は)誰もがどこかに隠し持っている(と私は思う)、そういう直視しがたいものを「でもやっぱそういうのってあるじゃん?」と正直に、そして大仰に、衒いもなく観る者の眼前に晒して見せると。そういう意図の下に極めて自覚的に作られた芝居だろうと。
その辺をどこまで読み込むかでまた観方が変わるだろうね。
『新ハムレット』の冒頭、「こんなものができてしまった、と言うほかない」を地でいってるのだなと。
私としては、俳優に自覚的な部分が足りないからなのか、男優の演技がそれでもちょっと鼻につく部分が多かったけれども、娘さんたちは正直観ていて楽しかったです。「雨に唄えば」とかもう思わず笑っちゃうくらい。もちろん良い意味で。
なんか微笑ましさすらある。
別れの唄

別れの唄

青年団国際演劇交流プロジェクト

シアタートラム(東京都)

2007/04/05 (木) ~ 2007/04/08 (日)公演終了

満足度★★★★

考えるほどに傑作
単に作品としてよく出来ているというだけでなく、演劇史的な意味でも凄い意味を持ってくるのではないかしら。
書き忘れてたのでとりあえず簡易感想。

WALTZ MACBETH→神戸公演は「3人いる!」に演目変更

WALTZ MACBETH→神戸公演は「3人いる!」に演目変更

東京デスロック

吉祥寺シアター(東京都)

2008/05/09 (金) ~ 2008/05/11 (日)公演終了

満足度★★★★

沈黙という武器
導入部からもうやられた。
開始から続く長い沈黙。
しかしその沈黙の中、途上人物たちの僅かな仕草、目配せ、表情、距離感によって語られるものの何と雄弁なことか。
静寂から生まれる心地よい緊張感に包まれる会場。
幾つかの椅子と黒い和装の幾人かの人物のみが存在するだけの全くもって簡素この上ない四角い舞台の上には、時が経つにつれて少しずつ、「ここから何かが起こる期待感」が積み上がっていく。
沈黙が続けば続くほど、「期待感」のベットはこれでもかと上げられていく。
もう、たまらん。

(こういう呼び方が良いかどうか分からないが)今の日本の若手の演出家の中で、果たしてこれほどまでに雄弁な沈黙を武器として使える人がどれほど居るだろうか?
これだけでも観に行く価値は充分にある。
勿論この他にも語るべき、語りたい見所は幾らでもある。
長くなるからこれ以上は書かない。
これは是非、その目で直接確かめるべきだ。

何?この芝居が分かりづらい?
素人にはお勧めできない?
そんなへちょい垣根なんか軽々と飛び越えてくるのが良い作品だ。
終演後のトークでもちょっと言ってたけど、子供に観せたっていいくらいだ。
寧ろ観せて、その反応をうかがってみたい。

あと、トークで何故か「なぱふぇす」の話題で盛り上がる。
あの会場に「なぱふぇす」観てた人ってどれくらい居たんだろう?
や、確かにあれは参加団体のどれもが素晴らしい、稀有なものでしたが。
来週のA.C.O.A.と百景社は私も観に行きますよ!監督!

激情

激情

ポツドール

本多劇場(東京都)

2007/03/04 (日) ~ 2007/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

面白いけど嫌いです
入場してから既に色々不愉快な点があったこともありますけど。
久しぶりの本多劇場だったのですが、こんなに観づらい劇場だったっけと思ってしまった。
良くできた、力のある作品であることは確かだと思います。150分もあったのに休憩無しで時間を気にせず観られたんですから。
三浦大輔の現実を切り取ってくる感覚と作品構成力は確かなものだし、俳優陣も中々だった(舞台での存在感を示せていたのは町田マリーだけだったと思うけど)。
けれど私はこんな芝居を観たいとは思わんのです。如何にも現実的に、今も何処かにありそうな、どうしようもない状況を舞台の上で、ことさら露悪的に見せられても、嫌な気分になる以上の何も無い。
面白いけど嫌いだし、良く出来てるけど他人には絶対勧めない。そんな作品だったかな。
この舞台の先に何かがあるとは到底思えない。
だから何なの?としか言えない。
そういう芝居は嫌いです。今回で、よりはっきり分かった。

笑顔の砦

笑顔の砦

庭劇団ペニノ

駅前劇場(東京都)

2007/02/22 (木) ~ 2007/03/04 (日)公演終了

満足度★★★

今更ですが
観てました。感想を書く時間が無かったんです。
なんだか色んな所で変態変態言われていたので、もっと極まった変態性を発揮してくれるのかとワクワクしながら観たところ、割と普通に良い芝居だったので変な方向でびっくりした。
うん、普通に良い芝居だったな。爽やかな観後感。
マメ山田さんは期待通りにイイ味出してた。ステキ。

うたかたの日々

うたかたの日々

ヒンドゥー五千回

サンモールスタジオ(東京都)

2007/03/07 (水) ~ 2007/03/13 (火)公演終了

満足度★★★

キャラクター作りの功罪
が、あると思いました。
登場人物は夫々大変分かりやすい特徴を持っている。喋り方だったり、動き方だったり、行動パターンだったり。俳優も達者な方ばかりだったので、それは上手く表現されていて、観る方としても直ぐに個別認識が出来るのでお話に入りやすい。
ただ、上手にキャラクターを作り過ぎている事で、逆にリアリティーを失ってしまっている印象を受ける。出来過ぎていて、生さが感じられない。
直ぐ目の前に居るはずなのに、画面を通して観ている様だった。
作品としては充分に面白かったし、色々な場面で小技も効いていた。
良く出来た舞台だったと思うのだけど……。
そんなことを考えてた。

呉将軍の足の爪

呉将軍の足の爪

(財)舞台芸術財団演劇人会議

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2007/12/22 (土) ~ 2007/12/23 (日)公演終了

満足度★★★

もっと先がある感じが……
とりあえずの感想。

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