sakaeの観てきた!クチコミ一覧

21-27件 / 27件中
村松卓矢「どぶ」

村松卓矢「どぶ」

大駱駝艦

シアタートラム(東京都)

2007/03/08 (木) ~ 2007/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

麿さんじゃない大駱駝艦
初めて観ました。
正直なところ観る前は少々不安もあったんだけど、オープニングでがっちりハートを掴まれました。
前回観た本公演(麿さん演出)よりも、コミカルで物語性が強い印象を受けた。100分はちと長いかなとは思うけど、まあそんなもんか。
麿さんという強烈過ぎる中心を欠いた事による多少の寂しさを感じないではないが、良いんではないでしょうか。

ネタバレBOX

長靴の文金高島田に物凄い衝撃を受ける。
あれは素晴らしい発明だと思った。
後で聞いたら、結構気づかない人も居たらしい。マジか。
激情

激情

ポツドール

本多劇場(東京都)

2007/03/04 (日) ~ 2007/03/11 (日)公演終了

満足度★★★

面白いけど嫌いです
入場してから既に色々不愉快な点があったこともありますけど。
久しぶりの本多劇場だったのですが、こんなに観づらい劇場だったっけと思ってしまった。
良くできた、力のある作品であることは確かだと思います。150分もあったのに休憩無しで時間を気にせず観られたんですから。
三浦大輔の現実を切り取ってくる感覚と作品構成力は確かなものだし、俳優陣も中々だった(舞台での存在感を示せていたのは町田マリーだけだったと思うけど)。
けれど私はこんな芝居を観たいとは思わんのです。如何にも現実的に、今も何処かにありそうな、どうしようもない状況を舞台の上で、ことさら露悪的に見せられても、嫌な気分になる以上の何も無い。
面白いけど嫌いだし、良く出来てるけど他人には絶対勧めない。そんな作品だったかな。
この舞台の先に何かがあるとは到底思えない。
だから何なの?としか言えない。
そういう芝居は嫌いです。今回で、よりはっきり分かった。

耽餌(たぬび)

耽餌(たぬび)

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2007/02/09 (金) ~ 2007/02/12 (月)公演終了

満足度★★★

行った甲斐はありました
茨城からだと流石に遠かったです。
駅からのバスと案内がちと不親切な感じだった。もうちっと気が利いて欲しいよ富士見市。いや、頑張ってるのは分かるんですが。
ホールは確かにきれいな感じ。フラットなスペースだけど客席が高くなってて結構観易い。座席もまあまあ。
美術はよく作りこまれた写実的なものだったけど、その分音響と照明に面白みが無い気もした。「ドラマ」を見せる作品づくりなのだなと思う。
パンフを開き、キャスト表を見てびっくり。役名に並んだ読めない漢字のオンパレードに軽くひく。タイトルもそうだけど、これってどこまで意味があるんだろうか?色々考えてしまう。
作品の方は思っていたよりも素晴らしく気持ちが悪かったです。良い意味で。最近の流行なんですかね、こういう生理的な嫌悪感を煽り立てるような芝居って?面白いと思っても人には勧めづらいな。
話の締め方にはちと不満が。
あそこから更にその先にあるものを見せてくれたら、もっと納得がいったと思うんですよ。

肖像 オフィーリア

肖像 オフィーリア

シアターオルト Theatre Ort

自由学園明日館 講堂(東京都)

2007/02/01 (木) ~ 2007/02/04 (日)公演終了

満足度★★★★

ど真ん中の剛速球
これはとにかく先ず場所ありきの作品でしたね。こういうモダンな建物で女学生ものって言うのは、似合いすぎるというかそのまんまだ。そして本当にやってしまう行動力がステキだ。
各スタッフがいい仕事してた。特に音響は素晴らしかった。「音楽が良かった」ではなくて「音響が良かった」というのはこういうことだろう。
内容は賛否両論だろうな。更に女性には圧倒的に理解され難いだろう。と言うか大人の女性には拒否られるだろう、これ。
以下ネタバレに。

ネタバレBOX

所謂男性から見た「少女」、男性が思い描く(願望としての)「少女」を大直球に見せる。身体も、台詞も。なんせ女学生だからなあ。大変素直にキャーキャー言ってる。
絵的にもそんな感じで作られてる。真っ白な娘さんたちが講堂中を奔放に動き回る。
そして時にギュッと身を寄せ合う。少女合唱までやる。そして普通に上手い。
これを「まあ可愛らしい」「うふふ、楽しそうね」と受け入れるか、「こんなのはアンタ、男のロリコン願望に過ぎないんでしょ?」「キャーキャーうるさい」と受け入れないかで先ず観方ががらりと変わるだろう。
そんで、全体的にとにかく派手な身振りで演技してる。所謂オーバーアクション的な。これに不快感を覚える人もいるかもしれないが、でもこれはわざとやってて、んじゃ「何でそんなことやってんの?」っていうと、つまりはこれが「西洋主義にかぶれた日本人」ってことなのだろうなと。
「男性の願望としての少女」と「奇矯な西洋主義」、今となっては偏った変体趣味みたいに思われてるけど、でもそれは確かに存在していて、(男性は)誰もがどこかに隠し持っている(と私は思う)、そういう直視しがたいものを「でもやっぱそういうのってあるじゃん?」と正直に、そして大仰に、衒いもなく観る者の眼前に晒して見せると。そういう意図の下に極めて自覚的に作られた芝居だろうと。
その辺をどこまで読み込むかでまた観方が変わるだろうね。
『新ハムレット』の冒頭、「こんなものができてしまった、と言うほかない」を地でいってるのだなと。
私としては、俳優に自覚的な部分が足りないからなのか、男優の演技がそれでもちょっと鼻につく部分が多かったけれども、娘さんたちは正直観ていて楽しかったです。「雨に唄えば」とかもう思わず笑っちゃうくらい。もちろん良い意味で。
なんか微笑ましさすらある。
シフト

シフト

サンプル

アトリエ春風舎(東京都)

2007/01/26 (金) ~ 2007/02/04 (日)公演終了

満足度★★

先ず言いたい
何で誰も言わないのかよく分からないが、座席が最悪だった。
狭い(と言うか殆ど無きに等しい)通路、直角のパイプ椅子。
一度座ってしまったら殆ど身動きが取れない。
それで110分。休憩なし。
60分を過ぎたあたりから腰が痛くなり始め、終わる頃には体がおかしくなっていた。主催者は事前に自ら座ってみて、ちゃんと確かめたのだろうか?少なくとも私はこの会場で長時間の芝居の上演はナシだと思う。
尺を短くするなり座席を改善するなり、会場を替えるなりの対応はいくらでも考えられるだろうに。これでは観劇にも集中できないし、本末転倒も甚だしい。
内容については以下ネタバレBOXに。

ネタバレBOX

作品のほうは色々と惜しい。何がやりたいのかちょっと曖昧。
人間のおかしいところを「標本(サンプル)」として見せたいのなら、物語の背景をあんな特殊設定にする必要はなかった。ちょっとファンタジー入ってるし。そのせいで人間の描写が曖昧になってる。
俳優では安藤の人が良かった。あの淡々とした演技を、最終的に笑いにまで昇華出来ていて秀逸。浮いてたけど。
物語終盤の展開がちょっと松尾スズキみたいになっていったのは正直どうかと思った。安藤と姉さんのやり取り自体は面白かったけど、これのせいで結局物語全体がぼやけてしまっている感じ。それよりも主人公の転向の描写をもっと粘り強くやるべきだと思う。
もうちょっと現実的なものと粘っこく戦ってもらえれば、もっと面白くなりそう。今後に期待します。
ひかりごけ

ひかりごけ

三条会

ザ・スズナリ(東京都)

2007/01/18 (木) ~ 2007/01/21 (日)公演終了

満足度★★★★★

受けてきました。
世界一観てもらいたい授業。
舞台美術が簡素(机と椅子しかない)な上に、座った席が舞台面に対して結構高いところだったので、舞台空間は上方がちょっとスカスカするかなと思ったのが着席しての第一印象。
後半になれば、とにかく空間中にエネルギーが充溢していてそんなこと気にならなくなっていたけど。

演出は最初の頃から大分あれこれと手を加えているようでした。
お話しを分かりやすくしようとしているのだろうけど、個人的には無くてもいいかなと思うものもあったり。
俳優の錬度があがっているから、それだけでも大変観易くなっていたし。
照明も良かったな。大胆な影の出し方が素晴らしい。
ただ明るくすれば良いってもんじゃない事を改めて思い知らされる。

戯曲を読んだことが無い人、演劇を見慣れていない人、所謂いちげんさんにはお勧めできないというようなことも聞くけれど、そんなことは無い。
こういうパワーのある舞台は誰が観ても良いもんだ。絶対何かを感じられるはず。「お話しが……」とかじゃなくて。
何より「滑稽さ」がきちんとあるのが良いじゃないですか。

時のなかの時−とき

時のなかの時−とき

山海塾

世田谷パブリックシアター(東京都)

2006/03/16 (木) ~ 2006/03/21 (火)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい時間を過ごした
あれからもう一年近く経つのか。
細部までは思い出せないが、あの時体感した時間と空間の感触だけは今も残っている。
何か、とても素晴らしいものに包まれた感触。
終幕の間際、私は確かにあの舞台の向こう側に、ときが見えた。
得も言われぬ恍惚たる瞬間。
勿論CDは買った。

このページのQRコードです。

拡大