しのぶの観てきた!クチコミ一覧

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山歩き

山歩き

イナセナ企画

赤坂エノキザカスタジオ(榎坂スタジオ)(東京都)

2017/12/13 (水) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

とんでもなく面白いドイツの現代劇。約75分弱。インターネットがもたらした革新的変化に適応、反発、または乗り遅れる人類を赤裸々に描く。グーグル先生が両親より賢くなった今の、教育とは。人類は常に過渡期にあり、新たな問題にぶつかって、愚行を繰り返すものなんだな…。

ネタバレBOX

山の頂上で自分が消滅するほどの覚醒状態を体験した15歳のマリーは、一体となった相手のクララと、これからどういう関係を作っていくのかしら。
荒れ野

荒れ野

穂の国とよはし芸術劇場PLAT【指定管理者:(公財)豊橋文化振興財団】

SPACE 雑遊(東京都)

2017/12/14 (木) ~ 2017/12/22 (金)公演終了

穂の国とよはし芸術劇場PLAT『荒れ野』約1時間40分。昭和から平成の日本社会を凝縮させた大人の群像劇。大笑いの連続のなか、胸が苦しくなる事実が次々に暴かれていく。東京都公演はL字型客席で臨場感大。演劇的虚構が前提にあるから、意図的な緩急の鋭さも活きる。マチネは残席あるみたい。稽古場レポ:http://shinobutakano.com/2017/11/23/7765/

ネタバレBOX

薬剤師の路子は父を毒殺したのかもしれない。疑いを持ちつつも藍子は、路子からもらった二日酔いの薬を飲む。
男女逆転版・痴人の愛

男女逆転版・痴人の愛

ブス会*

こまばアゴラ劇場(東京都)

2017/12/08 (金) ~ 2017/12/19 (火)公演終了

約1時間40分弱。吹き出し笑いをしながら楽しんだ。妊娠、出産、子育て、その年齢的リミットという、現代女性にかけられた呪いの重さ。ナオミを入れる鳥籠には作った自分も入っている。すなわち社会であり、脳内でもあるのだろうと思う。

ネタバレBOX

学習院、慶應、グッチなどの固有名詞から色んな想像をするけど、今の私の感覚で合っているのかしら。
ペール・ギュント

ペール・ギュント

世田谷パブリックシアター+兵庫県立芸術文化センター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2017/12/06 (水) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

約3時間、15分休込。面白かった〜。ペールが辿り着く世界がそれぞれに鮮烈。俳優全員のアンサンブルが躍動的。美術、照明、衣装も◎。一番カッコ良かったのは音楽の国広和毅さん!日本語、英語の字幕もあっていいのでは。

ちゅらと修羅

ちゅらと修羅

風琴工房

ザ・スズナリ(東京都)

2017/12/07 (木) ~ 2017/12/13 (水)公演終了

約2時間10分。琉球王国時代から現在までの沖縄をSFタイムスリップ形式で綴る、ド直球のセミドキュメント。手札を全て使う方針か、シリアスも娯楽もてんこ盛りで芝居の圧がある。今知るべきこと尽くし…滑走路の話に衝撃。沖縄から今の日本が見える。

ネタバレBOX

米軍が普天間基地移転の条件とする長い滑走路は、辺野古には作れない。だったら那覇空港なのか。いや沖縄を含む国内12か所が既に候補になっている。2017年9月にわかっていることだそうです(台本より)。
髪をかきあげる

髪をかきあげる

マキーフン

新高円寺アトラクターズ・スタヂオ(東京都)

2017/12/06 (水) ~ 2017/12/10 (日)公演終了

鈴江俊郎さんの岸田賞受賞戯曲を島貴之さんが演出。約1時間半。俳優が舞台上に待機し各場面を演じていくライブ感重視の構成で、すごくスリリングでエロティックで面白かった!失われた野生が生々しい交流から立ち上がる。演技の方法が多彩で巧み。俳優素敵!10日(日)まで。

BALLO~ロミオとジュリエット~

BALLO~ロミオとジュリエット~

CHAiroiPLIN

東京グローブ座(東京都)

2017/12/02 (土) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

スズキ拓朗さんが振付・構成・演出されるコンテンポラリー・ダンス・カンパニーCHAiroiPLIN(チャイロイプリン)の新作。

大人数の群舞、大量の服、大がかりな装置移動などで東京グローブ座の大きな空間を埋めます。モンタギューは赤、キャピュレットは白という風に紅白で色分けし、2つの家の対立を運動会のようににぎにぎしく見せました。タブレットや手のひらに乗るぐらいの大きさの電飾(LEDのおもちゃ?)などを使う工夫も面白いです。

2017円は安すぎ!(笑)

詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2017/12/03/7891/

かがみのかなたはたなかのなかに

かがみのかなたはたなかのなかに

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2017/12/05 (火) ~ 2017/12/24 (日)公演終了

今回もスリリングで楽しくて、最後はやはり考えさせられました。長塚圭史さん、首藤康之さん、近藤良平さん、松たか子さんという豪華キャスト。上演台本がまるごと掲載されたパンフレット(800円)はお買い得!劇場へはお早目に~♪ 詳しい目の感想:http://shinobutakano.com/2017/12/05/7937/

病は気から

病は気から

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2017/10/07 (土) ~ 2017/10/22 (日)公演終了

モリエールの古典をノゾエ征爾さんが脚色、演出。モリエール自身とノゾエさんも登場する入れ子構造で演劇の妙味とその担い手の魂を伝える。今の感覚で笑えるドタバタ喜劇に私は大いに笑い、最後は感動して涙。お笑い風のネタや脱力系ナンセンス、身体能力を駆使するコントに俳優は全力投球。人間関係を俯瞰し滑稽さを炙り出し、静かに迫る死のドラマもあり。被り物、群唱、ラップなど工夫も山盛りの再演。

坂の上の家

坂の上の家

(公財)可児市文化芸術振興財団

吉祥寺シアター(東京都)

2017/11/03 (金) ~ 2017/11/10 (金)公演終了

岐阜県の可児市文化創造センターによるala Collectionシリーズでは、全ての観客に可児市のバラを一輪プレゼントしてくれます。家に持って帰って花瓶に生けると、家族で会話が始まるのがいいですね。ありがとうございます。

ネタバレBOX

弱者が弱者を救う話だと受け止めました。妹役の造形が類型的女性像に見えて残念でした。畳の部屋の下の部分が照明で光って、精霊流しを表現するアイデアが良かったです。
ちょっと、まってください

ちょっと、まってください

ナイロン100℃

本多劇場(東京都)

2017/11/10 (金) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

劇団ナイロン100℃の三年振りの新作ツアー。めちゃくちゃ面白かった!
客席から観ていて明らかにおかしいと思える舞台上の発言、解釈、行動が、次に起こる出来事によってすぐに覆されます。正誤、善悪、虚実がくるくると反転し続けるので、ずっと集中してゾクゾクしながら楽しめました。私の中にある常識を疑い、舞台上の出来事から“本当のこと”を探す時間でもあったと思います。
詳しい感想はこちら:http://shinobutakano.com/2017/11/16/7638/

変身

変身

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2017/11/18 (土) ~ 2017/12/10 (日)公演終了

スタイリッシュかつソリッドで独自の解釈もあり、とても面白かったです。やはりSPAC俳優があってこそだと思いました。誰も皆、静止する瞬間が美しい!詳しい感想はこちら:http://shinobutakano.com/2017/11/19/7674/

あした天気になぁれ

あした天気になぁれ

演劇工房N・Y企画

ザ・ポケット(東京都)

2017/11/28 (火) ~ 2017/12/03 (日)公演終了

ふたくちつよしさんの作・演出作を観るのは久しぶり。男性入院患者が4人いる病室が舞台の群像劇でした。

三月の5日間 リクリエーション

三月の5日間 リクリエーション

チェルフィッチュ

神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2017/12/01 (金) ~ 2017/12/20 (水)公演終了

約1時間半弱。めっちゃ面白かった…興奮がさめないよ…!20代前半の若い俳優の初々しさと、岡田利規さんの演出のますますの洗練と。私自身も感じていた「若い俳優ほど演技がうまく見える謎」が解けたかもしれない。彼らが自在だから、約14年前の渋谷が大昔にも未来にもなった。衣装も素晴らし過ぎる!

ネタバレBOX

男女の性差も超えるから、最初からよりユニバーサルな印象。
自分に人間を人間と思わない(動物だと思っていた)瞬間があったと知り、ユッキーは嘔吐する。人間の上に爆弾を落とす戦争や、意識高い系のデモ参加者をすぐに連想できた。
管理人

管理人

世田谷パブリックシアター

シアタートラム(東京都)

2017/11/26 (日) ~ 2017/12/17 (日)公演終了

兄弟とホームレスという3人の男性がくっきり鮮やかに対比される。人物造形が面白いし分かりやすい。最後の最後に「ああ、そういうことか!(勘違いかもだけど)」と気づきがあるのは、2014年の森新太郎演出『幽霊』と似ている。教訓めいたものを沢山受け取ってじっくり考える帰り道が楽しい。演じる俳優さんはものすごく大変だと思う!

ネタバレBOX

舞台奥の小さな窓に向かって立ち、シルエットになる兄は「神(=世界の『管理人』)」に見えた。
「神(精神病院で脳を傷つけられた兄=障碍者)」に助けてもらったのに、付け上がって神を蹴落とそうとする愚かな「人間(ホームレス)」。
冒頭、真っ暗闇で上手のベッドに座っていた弟は「悪魔」だったんだな~と回想。弟は橋下徹氏みたい。
風紋 ~青のはて2017~

風紋 ~青のはて2017~

てがみ座

赤坂RED/THEATER(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

 舞台は1933年の岩手県、千人峠にある木造の駅舎兼旅籠。建物も家財道具なども具象で凝っていますが、上手と下手の袖に抜け感をつくって抽象性を確保しているので、嵐で人々が閉じ込められる設定でありながら、風通しも良いです。弦楽器(チェロ演奏・編曲:佐藤翔)の音楽が心地よく、世界観にフィットしていました。
 登場人物たちは風雨によって無理やり社会から隔離されるわけですが、旅籠滞在はふいに訪れた人生の休み時間のようでもあり、見知らぬ人同士がともに支え合うユートピアであるとも受け取りました。
 1933年の昭和三陸地震も題材になっており、2011年の東日本大震災発生時の情景がすぐによみがえりました。ぽっかりと浮かび上がった虚構の空間だから、愛について、死について、率直な言葉で語れるし、観客もそれを素直に受け止められるのだと思います。

ネタバレBOX

東日本大震災から7年になろうとする今だから、書ける、言えることもあるのだろうと思いました。2011年は劇場で波の音を鳴らすことさえはばかられました。
オペラ『ルサルカ』

オペラ『ルサルカ』

日生劇場

日生劇場(東京都)

2017/11/09 (木) ~ 2017/11/12 (日)公演終了

宮城聰演出のオペラ「ルサルカ」素晴らしかった!海中をイメージした日生劇場の壁が舞台上にも続き、舞台と客席の垣根をなくす趣向。劇場に起こる魔術(奇跡)を見せた。
歌手とオケがこれでもかと愛を謳い上げる一幕で早くも涙腺決壊。不実な愛を熱く激しく盛り上げる二幕は対照的で、音楽の暴力性も表現。
水の精ルサルカが月なら彼女が愛した人間の紳士は太陽。人間界は鹿鳴館のようで、権威とそれによる排斥も描く。
森と湖が重なる三幕は(日生)劇場だからこそ現れる青の異世界。失うことでしか得られない愛に引き裂かれる。
ソリストが皆良い。イェジババ(清水華澄)は演技も上手い。アンサンブルもコーラスも効果的。
2メートル先にオケ、指揮者という席で、「フルート可愛い!オーボエ素敵!指揮者カッコ良すぎ!!」等と(笑)、奏者のオーラとともに音楽の恵みを堪能。物語からは「人魚姫」「夕鶴」を連想した。

令嬢ジュリー

令嬢ジュリー

航跡

プロト・シアター(東京都)

2017/11/07 (火) ~ 2017/11/10 (金)公演終了

傑作古典をシンプルな演技合戦で見せる、奇抜なことをしないド直球のストレートプレイでした。丁寧な戯曲読解に基づいた上演です。これを観れば『令嬢ジュリー』が何を表した戯曲なのかがわかるのではないでしょうか。約2時間10分(休憩なし)。小劇場で俳優と客席の距離が超~近く、がっつり、みっちりの観劇環境なので、欲を言えば、途中休憩を入れて欲しかったですね。

プライムたちの夜

プライムたちの夜

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2017/11/07 (火) ~ 2017/11/26 (日)公演終了

「プライムたちの夜」約2時間5分休憩込み。85歳の役を演じる浅丘ルリ子さんが超可愛いーーー!!アンドロイドとの会話から老い、死後について考えさせられた。記憶は常に捏造され歴史は好き勝手に解釈される。二幕の変化に驚いた(笑)。そして佐川和正さん萌え。

ネタバレBOX

能舞台を思わせる美術。85歳のマージョリーは夫ウォルターのアンドロイドと暮らしている。ただしウォルターは50年前の30代の姿だ。マージョリーの娘テスは、母が自分が生まれる前の父を望んだことにショックを隠せない。彼女は13歳で自死した兄デーミアンより愛されることがなかったと、苦しんでいる。それを毎日突きつけられるテスの気持ちを考えると、二幕の彼女の変貌ぶりにも納得できる。

母の死後、精神不安定のテスは母をアンドロイド化させ、テスの夫ジョンもまた、若くして自死してしまうテスをアンドロイドにした。ウォルターも含めた3体のアンドロイドが語り合う部屋に、既にジョンはいない。「誰かを愛することができた人生は素敵だ」等と母のアンドロイドに言わせて終幕する。この場面は、物語から逸脱させて抽象世界に飛ばしてもいいんじゃないかと思った。100年後、1000年後を想像させるような。
散歩する侵略者

散歩する侵略者

イキウメ

シアタートラム(東京都)

2017/10/27 (金) ~ 2017/11/19 (日)公演終了

 すごく面白かった!今回の『散歩~』は大人でスタイリッシュ!上演時間は約2時間10分、休憩なし。客演の内田慈さんが抑えた演技でエレガントに魅せてくださいました。看板劇団員の浜田信也さんは私が今までに観た中で一番良かった~!

 現代が舞台の、SFの設定を活かした密な人間ドラマです。演劇ならではの軽やかかつシャープな場面転換で抽象空間を変幻させ、想像力を大いに刺激してくれます。コミカルなやりとりが心地よいアクセントになっており、ベタだったりシニカルだったり、笑いの種類も豊富です。笑っていいのかどうかわからないアンビバレントな空気を作るのも巧い。

 実はド直球のラブ・ストーリーでもあるのですが、抑制の効かせかたが見事でした。ギュっと凝縮した空気が持続し、巧妙にじらされて(笑)、最後は落涙してしまいました…! 芯の熱さを徐々に表に出していく演技のグラーデーションも、微細にコントロールされています。俳優の仕事をしてくださっていると思いました。

 2005年、2007年、2011年と拝見してきた私に、2017年版はどのように響いたのか。中身は変わっていないのに、やはり時代を映すことになるんですね。上空で戦闘機の爆音が轟く、基地のある海に近い街といえば、今の沖縄ですよね。「ミサイルが飛んでくるかも、戦争が起こるかも」と庶民が噂をする状況も、驚くほど今の日本と重なります。否応なしに実生活、社会状況を意識しながら拝見することになりました。

 たまたま木下順二さんの書籍「“劇的”とは」を読んでいまして、前川さんの作劇術は木下さんの分析にぴったり当てはまると思いました。

 拙ブログより。http://shinobutakano.com/2017/11/03/7467/

ネタバレBOX

他者(=敵)に概念を奪われるというSF的設定で、「愛」という目に見えない、存在を確かめられない概念を描き出すという、フィクションだからこそ成し得る離れ業。

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