石井幸一郎の観てきた!クチコミ一覧

1-20件 / 78件中
模範都市

模範都市

Rising Tiptoe

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2016/02/24 (水) ~ 2016/02/28 (日)公演終了

乏しさ
丸椅子一つと俳優が一人居れば「演劇」は出来る!のかも知れないが……いざ、ソレを目の当たりにすると、流石にソレは無理なのだなという感想になる、少なくともコノ作品ではそう感じた。
実際には丸椅子が六つくらい、俳優は30人くらい出ていたが、観客の想像力を作者が想い描いた世界へ導くことは出来ていなかった、ように私は感じたし、私は導かれなかった。

舞台芸術としての可能性より、作り手の乏しさを感じた。

冷たい唇、温かい箇所

冷たい唇、温かい箇所

ジ~パンズ

銀座みゆき館劇場(東京都)

2012/04/25 (水) ~ 2012/04/30 (月)公演終了

縮図といえば縮図
現実の物事には決まった終わりがあるわけではない、だからこの物語にも「綺麗に収まる終わり」は必要ないのかもしれない。それが現実世界だ、という作り手の意思ならば。

ネタバレBOX

しかし、どうだったのだろう。個人的には、どこか収拾がつかなくなってしまったように見える。
「恋人達の予感」を継ぐ「彼と彼女の第2章」があるように、その後の彼女を追うのならば観て見たい気もする。
鈍獣

鈍獣

東京農業大学 農友会演劇研究部

農大劇研アトリエ(東京都)

2012/04/18 (水) ~ 2012/04/22 (日)公演終了

暗い光
岡本が凸川に言う最後の一言には、なにか心を撫でられるような気味の悪さを感じた。アア、ソウナンダ……というような。
そして、それまで語られてきた出来事が別の意味合いを持ち始める、のだと思うのですが、そう考えると腑に落ちない箇所もチラホラ、(それは同じ戯曲を元にした映画版でも感じた事ですが)凸川やホストクラブの面々の造形に腐心するあまり、同窓生だけが抱える暗闇(秘密)へ手が伸びていない気がし、(それこそがこの戯曲の肝なのだと勝手に思っている身としては)表面的な楽しさや賑やかさへ流され過ぎではないか?と感じてしまいます。

ネタバレBOX

農大劇研は、俳優面に重点を置いていて、今が一種の爛熟期であるように感じられます。それが倦怠期に入る前に、演出部、音響部、照明部などの技術系統をどれくらい向上させられるかが、部活としての伸びしろになるような気がします。
ロング・アゴー

ロング・アゴー

劇団ING進行形

タイニイアリス(東京都)

2012/04/06 (金) ~ 2012/04/08 (日)公演終了

近くて遠くて
近くにいても遠くに感じる時があって、また遠くに居ても近くに感じられる場合もある。自分にとって、今回の観劇はどちらかといえば前者であり、それは自分と題材との距離感からか、(完成品としての)作品との距離感からなのか。

初めて観る作品(団体)は、その作り手の脳髄を覗き込むようなスリリングな体験でもあり、そういう意味で観れて良かった。

前衛漫画劇 帰ってきた日本

前衛漫画劇 帰ってきた日本

SCOT

吉祥寺シアター(東京都)

2011/12/09 (金) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

スラップスティック
博徒たちの関係性を、国家間の関係性にまで拡大させたスラップスティックコメディー。

道成寺

道成寺

劇団山の手事情社

アサヒ・アートスクエア(東京都)

2011/12/07 (水) ~ 2011/12/11 (日)公演終了

ウゴウゴ
昔テレビで観ていたウゴウゴルーガを思い出した、いや「道成寺」なのですが

オイディプス王

オイディプス王

劇団渡辺

アトリエみるめ(静岡県)

2011/11/26 (土) ~ 2011/11/27 (日)公演終了

オイディプス王
劇団渡辺が(2000年前の)ギリシアの演劇大会に出場している姿が浮かんだ。

ネタバレBOX

蔭山さんのエロさに燃える。
そして、『〜不憫だったから』!!
オイディプス

オイディプス

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2011/11/26 (土) ~ 2011/12/04 (日)公演終了

不定形
いわゆる「完成度」に囚われない、ということは難しいし、常に刷新を求めていくことは可能なのか。いや、恐ろしい作業をしようとしている!

かもめ

かもめ

第七劇場

シアタートラム(東京都)

2011/09/08 (木) ~ 2011/09/11 (日)公演終了

真っすぐな力
平らな情景から波形が起る様に力が湧いたり引っ込んだりする、それに心地よさと、居心地の悪さを感じた。
もう少しで上手く言葉にできるような気がするのですが、もう少し時間がかかるのかもしれません。

構成・イプセン―Composition/Ibsen

構成・イプセン―Composition/Ibsen

shelf

アトリエみるめ(静岡県)

2011/11/11 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

観て来た
「現代的」とか、「視点」とかいうのはなんなのだろうか、とか……
「何」なら受け取れて、受け取れない時は、ソノ阻害している因子はなんなのか、とか……色々と考えようと思えば考えられる事はあるのだけれども、考えた方が良いのか、どうなのか……

『サマータイムマシン・ブルース』

『サマータイムマシン・ブルース』

東京農業大学 農友会演劇研究部

農大劇研アトリエ(東京都)

2011/10/06 (木) ~ 2011/10/09 (日)公演終了

フットボール
かつて、この部活の先輩が、演劇をフットボールに例えて、稽古中ひたすらチームワーク、チームプレーとサッカー用語を交えながら演出をしていて、
そして出来上がった作品は、上手い下手の尺度で言えば、あまりお上手ではないのだろうけれど、
しかし大学生の若さと情熱が結実した、
後にも先にも「あの瞬間」「大学生のあの時期」にしか出来ないモノであった。
そんな事を思い出し、少し羨ましくも思えた、爽やかな作品でした。

ガラスの動物園

ガラスの動物園

SPAC・静岡県舞台芸術センター

静岡芸術劇場(静岡県)

2011/10/22 (土) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

幻惑
舞台を覆う紗がかかった幕をズッと凝視していると、なにかがズレて行ってしまうような、そういう不思議な感覚を与える美術。そのままズレてズレて、どこか遠い処へ連れて行ってくれても、コチラは覚悟は出来ていた、もう少し、踏みとどまってしまった。

天守物語

天守物語

SPAC・静岡県舞台芸術センター

舞台芸術公園 野外劇場「有度」(静岡県)

2011/06/18 (土) ~ 2011/07/02 (土)公演終了

集成
一人の演劇人、一つの集団の創る作品の中に、
これほどの多様な要素が収斂していった事に驚きと畏怖を感じました。

こうして、この更に先が観たくなるのです。

ハッピーエンド

ハッピーエンド

東京農業大学 農友会演劇研究部

東京農業大学 演劇研究部部室(東京都)

2011/07/14 (木) ~ 2011/07/17 (日)公演終了

どうやって創るか
なにを思い、なにを考えているか、
だけでなく、
誰が、誰と、どうやって創るか、その後どうなっていくのか、ということも重要なのだろう、と思いました。

魅力的な集団になって欲しい、
と思います。


世界の果てからこんにちは

世界の果てからこんにちは

SCOT

利賀芸術公園 野外劇場(富山県)

2011/08/20 (土) ~ 2011/08/20 (土)公演終了

体感
音、光、匂い、肌に触れる空気、味覚以外の全ての感覚に「演劇」が入り込んで来る。
自分の居る場所が演劇そのものなのだというコノ感覚は、此処以外では中々味わう事が出来ない。
前回の上演が5年前、次は何時上演されるか分からない。もう上演されないかもしれない。なにしろ「ニッポンはお亡くなりに」なってしまったから。
今、「観れた」ことに幸運を感じる。

『ナツヤスミ語辞典』

『ナツヤスミ語辞典』

演劇集団キャラメルボックス

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2011/08/03 (水) ~ 2011/08/11 (木)公演終了

成井戯曲
観劇後にモヤモヤとした気持ちが強く残る、今まで自分が成井豊という劇作家の作品に抱いていた「ある種」のイメージに無い、なんだか意外な感触に驚き、再発見の楽しみを感じました。

天守物語

天守物語

金沢市民芸術村

金沢市民芸術村(石川県)

2011/05/13 (金) ~ 2011/05/15 (日)公演終了

観てきました
泉鏡花の戯曲だからこそ立ち現れたであろうシーンがとても美しく、金沢で観れたことが堪らなく嬉しかったです

いのちもてあそぶひと

いのちもてあそぶひと

ユニークポイント

atelier SENTIO(東京都)

2011/04/15 (金) ~ 2011/04/17 (日)公演終了

溶け出した
溶け出した

ネタバレBOX

アノ地震を挟んで、または以後に作られた舞台作品は作り手側の望むと望まざるとに関わらず、アノ地震を何処かに孕んだ作品となってしまうのかも知れない。少なくとも観客である自分はそう観てしまう。
「いのちもてあそぶひと」も思い切り『劇』という覆いを被せてきてくれるのだけれど、しかし、終盤もう一層の『劇』フィルターがかかった瞬間に、逆に『現実』というモノが溶け出してきて、やはり此処も地震以後の世界なのだな、と再認識させられた。
しかし、それでも演劇という行為をやる、という姿勢、というか覚悟とでも言ったら良いのか、それが自分には救いに思えた。
ひとひらの犯罪

ひとひらの犯罪

ジ~パンズ

銀座みゆき館劇場(東京都)

2011/02/07 (月) ~ 2011/02/13 (日)公演終了

造形
ヒロインや、ヒロインの恋敵の弟の彼女(変態の義父に追われる姉妹の妹の方)に見られるような、いわゆる達者ではない、もしくは場慣れしていないであろう俳優に、その俳優に収まる具合の良い役作りを施してあり、前回公演で女子高生たちを演じた年若い俳優に好感を持ったのと同じように、今回も好感を持った。
逆に、場数も踏み、ある程度の場慣れをしているであろう俳優たちには、ちょっと過剰な造形上のクササを感じてしまい、残念。
目の前に居る俳優に魅力を感じるのが、技量ばかりに拠らない、という事を実感させてくれる(自分意とっては)不思議な作品であり演出。

月いちリーディング/11年1月

月いちリーディング/11年1月

日本劇作家協会

座・高円寺稽古場(B3F)(東京都)

2011/01/29 (土) ~ 2011/01/29 (土)公演終了

過程
一つの戯曲が初めて肉声として発せられる瞬間。そして、その戯曲が様々な意見にもまれて磨かれる過程。劇作家の思考とその作業に少しだけ触れることが出来た貴重な体験でした。

このページのQRコードです。

拡大