ハマカワフミエの観てきた!クチコミ一覧

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閃光

閃光

reset-N

王子小劇場(東京都)

2008/07/24 (木) ~ 2008/07/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

想像以上
reset-Nの特異な/得意なスタイルはそのままに、「劇作家・夏井孝裕」がより色濃く滲む、いやむしろその全てを支配するような、新作。
もちろん良い意味です。

扱われている内容は私小説に近い。
でも、台詞で「あのとき」とか「あのこと」とか言われて「あれか」ってすぐ想像ができるくらい限定的なのに、演劇というジャンルに属するものすべてにあてはまるんじゃないかと思うくらいの普遍性をもっていたように思う。

何より、夏井さんはめちゃくちゃに闘っていると感じた。
当日パンフレットには気にかかる言葉がいくつか並んでいましたが、何としても闘い続けて欲しいと思う限り。
なんか回し者みたいであれですが、「たたかう劇場」を名乗る王子小劇場がこの作品をどう評価するかも、気になります。


演劇関係者の方、とくにおススメします。
反対側の座席でもう一回観たい!

ネタバレBOX

ところどころに挟まる演劇裏事情的セリフは同業としてはいちいち共感してしまいました

「設定を生かしきれていない・・・空間を生かしきれて居ない・・・生かしきった芝居ってどんなんだよ!すげぇよそれ!」
「俳優にとっては遅すぎる、作家にとっては早すぎる締め切りが新たに設定され・・・」
「書けないときより、書けたときのほうが不思議なんだ」

時には首を縦に振り、時には頭を抱えてしまいました。
笑えるけど、実際笑えない!!みたいなエピソード山盛り。


あと、長谷川さんがおもむろに歌いだす「砂の果実」は素直に爆笑してしまいました。あの場面でなんという選曲w
死んだ赤鬼/戦争に行って来た(反転)

死んだ赤鬼/戦争に行って来た(反転)

MU

ギャラリーLE DECO(東京都)

2008/11/25 (火) ~ 2008/11/30 (日)公演終了

満足度★★★★

頭使って観劇を。
「戦争」、性別はもちろん、初演とはあれこれいろいろと違い、当時を引きずらない印象。
「赤鬼」、当世風坂口安吾みたい。厭世感と非現実感。

椅子にどっかり腰かけて背もたれにしなだれかかり
「さあ、エンターテイメントを期待。」
というスタンスの人にはMUは合わないだろうなあ と思いました
「観劇」を一方通行の「受信」とは捉えず、観てあなたも何か考えてください、という姿勢が強いので。
逆に言うとあら探しとも言えるような見方をする人、前のめりになって舞台をまじまじと観るひとはきっと観ていて面白いのだと思います。

ネタバレBOX

「病気」「バンド」「ボールペン」「東京」「金」「暴力」「こっち側(と、あっち側)」あたりはキーワードだったなぁ と思います
どなたかも書いていらっしゃいましたが、
「戦争」で最後にしてただひとつの武器であった「ボールペン」が、「赤鬼」で世界を認識するための道具になっていたとき、ぞっとしました。

あと「鬼塚」って苗字に反応。笑
コンプレックスドラゴンズ

コンプレックスドラゴンズ

The end of company ジエン社

d-倉庫(東京都)

2009/10/22 (木) ~ 2009/10/25 (日)公演終了

いままででベスト
いままで観たジエン社の芝居の中でいちばん面白かった。
個人的にかなりコンディション悪い中での観劇だったのですが、一回も眠くなる瞬間がなかった。
よかったです。

ネタバレBOX

笑岡が、あれ演出なのか体勢が辛すぎた結果のたまたまなのだかわかりませんが、
事務所からひとりまたひとりと去っていく中、

ぱたり

とソファーから腕が落ちた、その影が床に映ったのが見えた瞬間、
なんだか泣きそうになってしまいました。
ジエン社で涙腺がゆるむと思わなかった。

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