Color babar
かえるP
こまばアゴラ劇場(東京都)
2015/05/15 (金) ~ 2015/05/18 (月)公演終了
満足度★★★★★
わー 面白かった!
好きですね。混ぜ具合がいい。リスクのある感じも魅力。意外な入りの面白さでこれはと確信。壮大な生のドラマに見えた。7人の仲がとても良さそうに見えた。
グランメゾン・アカシア
the pillow talk
早稲田小劇場どらま館(東京都)
2016/05/27 (金) ~ 2016/05/30 (月)公演終了
満足度★★★★★
『ん!?』
居間ひとつの父娘の日常に油断していたら・・・いやはやトンでもない展開。エッ、エッ、エーッ! と心中、驚きの声。 役者揃いのきめ細かな心理描写が地味にキマっていて実に愉快。'待合室方式'も場に適していた。レンジ、日めくり、煙草と小道具使いも念が入っていて感心。
過ぎ去る街の事情
モリンチュ
koenji HACO(東京都)
2016/04/29 (金) ~ 2016/04/30 (土)公演終了
満足度★★★★★
Mud Max
立地環境を最大限活かした見事な'同窓会' ( でも飛び込み参加はしたくない・・・)。かゆいところにも手がとどく演出に3人の個性がピタリ! 迫力をもって畳み掛ける盛り上がりが想像の記憶に着火する。「あの女」が鍵となり開いた10年前の焼け跡。新たなハコを拓くモリンチュに、泥くさく立ち上がる'現場'を引き続き期待したい。
山の声-ある登山者の追想
カムヰヤッセン
北とぴあ ペガサスホール(東京都)
2015/06/18 (木) ~ 2015/06/21 (日)公演終了
満足度★★★★★
稜線が見えた!
同じ単独行を常とする二人ではあってもその対照がくっきりと際立つ個性と演出。目標を定める才能や環境に恵まれず目標を“こさえた”者に共通する居心地の悪さを抱え込んだ二人の“引け目”を感じたのは自分がそのような者であるからなのか。嬉しさと不安が謙虚と臆病を刹那に押し込めあるべきおのれを置いてきぼりにしてしまう、魔の刻がやっぱり訪れてしまったその感じが実に示唆に富む。山並みもくっきりと、平地にして冬山の美しさと厳しさを存分に味わえるとても良い時間だった。
わたし
水素74%
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2015/06/27 (土) ~ 2015/07/05 (日)公演終了
満足度★★★★★
汗かく価値あり!
実に面白かった。個人主義に息切れした者たちの“甘え合い”と“押し付け合い”の息苦しさの中、突如として不謹慎な笑いがこみあげて抑えるのが苦しい。逃げ場を探してひとりに溶け合い、水のように低きに流れ落ちていくナチュラルさに妙に納得。
沈黙の音
演劇企画アクタージュ
参宮橋TRANCE MISSION(東京都)
2018/02/15 (木) ~ 2018/02/18 (日)公演終了
満足度★★★★★
「私でもあり得た・・・」5人の闇から流れて来る ”沈黙の音” 。 人間心裡の謎解きは、朱い刹那の笑みを炙り出す。 入り組む感情と重なる思惑とが折り込まれたまだら構造は、思い返すほど巧みな企み。 すっきりと飲み込ませてはくれない、透明に隠された毒が回ってきた・・・。
死ねば者ども
東京エスカルゴ。
小劇場 楽園(東京都)
2015/06/30 (火) ~ 2015/07/06 (月)公演終了
満足度★★★★★
ピッカピカの 5 !
なつかしさとせつなさと、わらいとなみだで最後には僕もすっかり仲間と過ごした気分。生演奏との何気なコラボも楽しい。キレる後輩、火夫の“待ちの5分”が効いてました。
+51 アビアシオン,サンボルハ
岡崎藝術座
STスポット(神奈川県)
2016/02/06 (土) ~ 2016/02/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
行けば残さず、行かずば残る
とり憑かれたような語り部たちが誘う'リスナーズハイ'な心情。意味としての台詞に汗をかくうちに音としてのそれに意識を明け渡したとき、日差しが、埃が、においが、時の移ろいが、毛穴という毛穴から流れ込んでくる。マスク(の下)に刻まれているであろう深い皺が、なつかしく、うらやましく、哀しい・・・? それは主観と客観の差が意識されたからなのか。追い求めて満たされた者、満たされず彷徨い渡る者。とにかく、こみ上げてくる。見逃したくない『この指止まれ』。
アントニオは死んだ
薬味一味
キーノートシアター(東京都)
2018/08/24 (金) ~ 2018/08/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
そんなつもりじゃなかったのに・・・ 甘酸っぱさ と ほの苦さ から立ち上がってきた ピリ辛 に衝かれた。 なかなかどうして、侮れない一味。 期待を裏切るストレート は涙腺を破壊するパンチ力。 あゝこれで良かったのだよなぁ と心の納まりがつく味わい。
ドキュメンタリー
劇団チョコレートケーキ
小劇場 楽園(東京都)
2018/09/26 (水) ~ 2018/09/30 (日)公演終了
満足度★★★★★
リンリリンリと鳴り始め、トゥルリトゥルリと鳴り止まん。 想像を超える 「ユートピア」 、他者の目たる倫理は届かず、切り開くべき本性顕る現実。 組んでは離れ、当たっては砕け、進み出ては後退する・・・ 嗚呼、「3」を前に立ちすくむのみ、か。 正誤を跨いで繰り返された、過熱を避けた結晶が心に ぞわり と伝染り込む。 次も勇んで征かずば済むまい、解き放った重圧の、さらなる奥深く・・・。
或夜の感想
隣屋
STスポット(神奈川県)
2016/06/24 (金) ~ 2016/06/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
いつの間にか・・・
気がつくと、眠れぬ夜の堂々巡りに誘われていた。寝返りのなか、変わるべき朝を迎えても、変われない自分がいて、薄明りに オマエ と向き合う・・・ 『思い込みであろうと、 オマエ をつぶさないのは生き物としての'術'、説得の問題でなく書き換えの問題』 とはエゴティストに過ぎるか。 女優ふたりのキレ、迫力がいや増すにつれ存在が妄想的に膨らんでいく。気がつくと、 オマエ はずっと居てくれた、何やら安心。
自己紹介読本
城山羊の会
小劇場B1(東京都)
2016/12/01 (木) ~ 2016/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★★
目的は?
リアルな広場で眺めてみればおかしな光景だが、でも日々こんなことをやっているわけで・・・? 匿名以上の、正体不明の安心は、過剰に、耐性なく、止め処のない濁りとなって放出される。 おずおずと、ずかずかと、あけすけな笑いの中に。
つきまとう教室
深夜ガタンゴトン
王子小劇場(東京都)
2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
これからが、これまでを・・・
シーンと吸い込まれるように静まりかえる、身じろぐことさえ忘れ、熱を感じるほどの近さに引き寄せられる。抱え込んだ自意識、背負ったトラウマは人それぞれ、でもその価値を“決めるのはこれからだ”と元気をくれる夢物語。
ミニチュア
シアターノーチラス
新宿眼科画廊(東京都)
2016/09/23 (金) ~ 2016/09/27 (火)公演終了
満足度★★★★★
たまには、見上げてごらんよ
小さな画廊の、小さな舞台の、さらに小さな模型をパッと目にした刹那、観客は大きくなる! 街を、地球を見下ろせるほどに。世の中は動かす対象、動かしたくなる掌中の珠、そんな’現実’が、指先でクルクル回せぬまでも爪痕くらいは、と誘う。バベリーな苛立ちが目の前を寒々しいモノカラーに一変させたとき、本当は、壊すために、壊してもらうために創ったのではないか、姿を消したのではないか、そんな気がした。
水槽【ご来場誠にありがとうございました。次回は12月】
シアターノーチラス
新宿眼科画廊(東京都)
2015/07/24 (金) ~ 2015/07/29 (水)公演終了
満足度★★★★★
無理が自然
水槽の中を行き交う関係性の綾を繊細に表現。水中で時間の感覚が怪しくなったよう。あらゆることを呑み込んで本能的に時を止めた母の、呆けたようでいて鋭い底の知れなさが怖い。夏の暑い日の鼻を衝く焦げたような一瞬、意識と無意識のすべてが奇跡的に噛み合ってしまったような煌めき、あってないような虚ろを思い描いて脳が少し痺れた。
シー・ザ・ライト
もぴプロジェクト
高田馬場ラビネスト(東京都)
2015/10/28 (水) ~ 2015/11/03 (火)公演終了
満足度★★★★
リスカに惑う
‘物足りないほどリアル’な演出。場面転換に工夫がされていて途切れを意識させない。深い感情移入に誘われた。人生は必ずしも一本の光で貫かれている訳ではない、と気付き始める不安やもどかしさが懐かしい。際どいところをハッキリさせる、という通過儀礼を踏むことで訪れる淋しさの暗がりから、人それぞれの真の光の在りかを見きわめていくのだと思った。‘演劇だからこそのリアル’の引き出しもあるはず、覗いてみたくなる。
一軒の家・一本の樹・一人の息子
ぷらんぷらん
こった創作空間(東京都)
2016/11/17 (木) ~ 2016/11/23 (水)公演終了
満足度★★★★
他人の眼
形に一生を捧ぐ人の性が、コロコロ、プシュプシュ、ウロウロ、呻吟する様は切ない。求めるものではなく気づくもの。ひとり幸せの虜となり湧き出る焦燥を思い起こさせる怪演。
一尺玉の大砲:Re
9-States
シアター711(東京都)
2016/12/07 (水) ~ 2016/12/11 (日)公演終了
満足度★★★★
はかなさ、かがやく
自分を託した最期の占い、過去と向き合い未来を選択した彼女は眩い光粉に包まれた・・・ 少々強引なダンスの突っ込みがハマって流れに乗る。いろんなヤツがいて、その存在をそのまま愛しむ、そんな目線を感じ取る。このラストにしてこの演出、気が利いていて有難い。
愛してるぜ、雑音。
GORE GORE GIRLS
王子小劇場(東京都)
2015/11/10 (火) ~ 2015/11/15 (日)公演終了
満足度★★★★
アー から ウー
“熱くてヒタヒタ”では身動きがとれない、空きを作ることで動きが生まれる、沈黙に心を動かされる。あんなに濁っていたのに・・・澄んだラストが唐突かつ微妙に感じ良い。なにげなくくすぐられる、結構好きです。
ノンフィクション
新宿公社
シアター風姿花伝(東京都)
2016/02/25 (木) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
石を避けてみる
思い出を近い未来に見ているような倒錯感。映画の世界で思い出にケリを付けている、そんな映画を探し求めているかのようでもある。あんなに気にしていたこと・・・嘘や偏見や裏切りやらが遺した傷痕は、時を経て意外なほどにあっさりと癒されていたと知る、そしていま僕はここにいて・・・この先へと流れ始める、そんなイメージが喚起された。