ふじたんの観てきた!クチコミ一覧

1-20件 / 278件中
メアリー・ステュアート

メアリー・ステュアート

アン・ラト(unrato)

赤坂RED/THEATER(東京都)

2020/01/31 (金) ~ 2020/02/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

エリザベス一世は、スコットランド女王とは親戚だが、亡命してきても思惑があって、見殺しにする。これが原因にもなって、スペインとアルマダ海戦になり、覇権を確立する。

演劇なので、ほとんど背景を知らなくてもある程度理解できるはずだが、やっぱり少し複雑なのだ。それを二人の名優は、ものすごく熱演するのだ。

二人が、ことばをかわし、舞台上を巧妙に作るのはたいへん。これが大勢で、大規模化すると、役者の顔やことばが遠くなる。良い演劇だった。

ビョードロ

ビョードロ

おぼんろ

新宿FACE(東京都)

2019/02/14 (木) ~ 2019/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

2011年に上演されたものを、二度観劇した経験があります。今回の物語は、そのときの作品に多少手が入ったようですが、内容にはほとんど変更はありませんでした。本演劇は、童話の世界を借りて、残酷な世界を表現したものです。この世に生まれて、うまく自分の愛を表現できない。それは、何が間違っていたのか。感じながら、なぜか涙があふれる。とても不思議で、美しい演劇です。前回あった軽いつなぎの間を消し、かわりに、今回は幻想的な新感覚パフォーマンス集団が、驚くほどうまく情景をつないでいました。一見の価値は、あるかと思います。

稽古場公演2019「野鴨」

稽古場公演2019「野鴨」

無名塾

無名塾 仲代劇堂(東京都)

2019/02/08 (金) ~ 2019/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

不義の娘は、出生の秘密を知りショックを受ける。大人の事情で、彼女は自殺に追い込まれた。後半の修羅場が、秀逸!とても感動的に仕上がっていました。

ポポポ第8回公演「コッペリニャ」

ポポポ第8回公演「コッペリニャ」

ポポポ

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/02/14 (木) ~ 2019/02/17 (日)公演終了

満足度★★★★

廓での横暴は、ひどすぎる。しかし、大きな力を持つ者に対しては、何もできない。そのようなことが、わかった。最後の方で、盛り上がり、切ない演劇となりました。よかったです。

わたしたち・・・こういう曲がすきなんですっ!

わたしたち・・・こういう曲がすきなんですっ!

まりりん

榎の樹ホール(東京都)

2018/10/27 (土) ~ 2018/10/27 (土)公演終了

満足度★★★★

今回も楽しく盛り上がりました。

会津藩家老  西郷頼母

会津藩家老 西郷頼母

劇団め組

「劇」小劇場(東京都)

2018/10/24 (水) ~ 2018/10/28 (日)公演終了

満足度★★★★★

幕末史で会津の事件は、幕臣であり過ぎたので悲惨です。薩摩にしては、途中まで盟友であったので悲しい結末になりました。非常に心打たれる演劇でした。

楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき-

楽屋-流れ去るものはやがてなつかしき-

演劇集団アクト青山

演劇集団アクト青山・烏山スタジオ(東京都)

2018/10/03 (水) ~ 2018/10/08 (月)公演終了

満足度★★★★★

とても良く上演されるという名作は,熱演もあって楽しく拝見しました。

女の子ものがたり/ぼくんち

女の子ものがたり/ぼくんち

“STRAYDOG”

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/08/01 (水) ~ 2018/08/05 (日)公演終了

満足度★★★★★

毎日が暑い,そして,やることがあまりない。そのような場合,人はどこにいくのだろうか。今回の「ユウジョウアル夏ペクツ」では,とにかく狙われたエアコンありの友人宅だ。そこに次から次に,人が集まり,外人から,妖怪までも。その中で起こる会話は,どこか不思議でバカバカしい。みんなどんどん仲良くなっていくが,最後は,大どんでん返しで,信頼した妖怪にみんな食べられてしまった。途中まで見てもあきない。楽しい小劇場だ。

次に見たのは,西原理恵子デビュー30周年記念公演「ぼくんち」。こっちは,しにせの池袋シアターグリーンなので,完成度が高かった。不遇な人生ばかりで,ろくでもない発想とか,日常しかない,そういう背景はつか作品と似ている。重くなりそうな作品には,哀愁もあり,共感もできる。泣けた。人生には,さほどうまくいく路線ばかりでない。また,脱線したときにこそ逃げ出そうともがく。とにかく捨てない!良い公演だった。

小公女セーラ

小公女セーラ

Japan Art Revolutionary

渋谷区文化総合センター大和田・伝承ホール(東京都)

2018/06/14 (木) ~ 2018/06/16 (土)公演終了

満足度★★★★★

子ども向き作品だと思ったが、結構よく出来ていた!名作を堪能出来た。

舞台版『あいたま』東京再演

舞台版『あいたま』東京再演

縁劇人

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2018/06/13 (水) ~ 2018/06/17 (日)公演終了

満足度★★★★★

舞台版『あいたま』は、アキバ系のアイドルもの非常によく出来た作品だった。中規模劇場で、おもしろい体験があった。二時間は、弾き語りのような演出で心地よい。

ラブリーズ

ラブリーズ

ジョーズカンパニー

小劇場 楽園(東京都)

2018/04/28 (土) ~ 2018/05/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

地震がきてみんなは心配してくれるけど、そこは本音のところ心からなんかを伝えてくれたわけでもない。
たくさんの手紙も、来た!
しかしながら怪しいものが混じっている。はたして、ラブリーズはどう問題、を解決するのだろうか!
おもしろい演劇でした。

ブラジル山下ヤスミン来日

ブラジル山下ヤスミン来日

天神三丁目親不孝通り昭和音楽祭実行委員会

あいれふホール(福岡県)

2018/05/01 (火) ~ 2018/05/01 (火)公演終了

満足度★★★★★

素晴らしい熱唱でした。内容は、ハウルジルで優勝したものと、あいさんさん。感動的なカラオケ。最後に、ブラジルで練習したのか、梅谷心愛とご当地ソングも上手に歌ってました。

組曲~touch 2 you~

組曲~touch 2 you~

touch my brassiere? company

上野ストアハウス(東京都)

2018/04/13 (金) ~ 2018/04/15 (日)公演終了

満足度★★★★

前半部分は、ややぼやっとした展開でした。中盤にはいって、二つの悲劇にトラウマとなったひとたちが、くっきり浮かんで来た!

デスペラードを知ってるか?

デスペラードを知ってるか?

ボクらの罪団

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/12 (月)公演終了

満足度★★★★★

加護亜衣が出るというので,池袋シアターグリーンに行く。

冒頭映像が流れ,出演者の名前などを紹介したなどビデオが流れたが,全体に時間をどうしても二時間におさめたい。観客は,映像を観に来たのでなく少しでも早く誰かの顔を確認したいのだからだ。なんのための映像だったのかよくわからない。全体としてはとてもよくまとまっていたので,冒頭のつかみがかえって惜しかった。

刑務所から脱走する五人組の演劇はずっと見ていてあきなかった。五人のメンバーがそれぞれに個性的でいい演技をしていたと思う。

いくつもおもしろい傑作の場面があった。その中で,加護亜衣らが父親の葬式に立ち会うところ。葬式の場面を不謹慎にも演劇でコントにするのはややモラル違反。しかしながら,棺桶の中から,死んだはずの父親が,真実のすべてを語りかけている息子に,飛びついた場面には唖然とした。わらいがマックスになった。

デスペラードの歌は良かったと思う。女刑事のキャラも面白かった。有名女優が出る演劇にはあまりいい思い出がないが,これは良く出来ている。どこが,どうおもしろい。良く出来ていた。そういうのが,多かったので語り尽くせない。素晴らしい。この劇場で観たものの中でも最上の出来だと思う。

埋没

埋没

TRASHMASTERS

座・高円寺1(東京都)

2018/03/01 (木) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★

礎のときより、わかりやすかった。ふたりの女性のののしりあいが迫力満席だった。社会派演劇に、政治的な背景、子どもたちも多かったが、理解できないと思いました。

ネタバレBOX

『埋没』を,高円寺で観た。この劇団は,前に『虚像の礎』を観劇したことがあった。

この作品は非常にインパクトがあった。作品の中で,一番すごいのは,非常に近い関係にある女友だちの間に,ダム問題で亀裂が生まれたところだ。ともに戦っていくが,より賢明な選択をする。そもそも反対運動というのは限界があって,金銭闘争に変質する。しかし,精神論としては,自然環境を守りたい。どこまでも子ども時代の故郷がなくなって欲しくない。そういった観点が確かに一方にはあった。

ところが,今回の四国で起きたこの事件の背景には,別のことがあった。それは,一県からすれば自分たちの自然を壊してまで作るダム問題はほとんどメリットのない話だった。しかしながら,これが四国の他の三県の水不足問題を解決するという大義があったので,自分たちの方が県エゴをつらぬいているのかもしれないのだ。

この演劇を注意深く観察していると,ローカルスタンダードというものが,田舎にはあるという問題点だ。私が思うのは,田舎の視点が非常に大局を見ていないことが多いのだ。そのような人間は,この作品の中で訴えるようななんらかの内省みたいなものすら全くない。ただ自分たちの世界が満足したいとか,自分中心に小さなメリットを構築するが,その近くにいる別の集団を無視し,酷使して,のうのうとする例が多いということだと思う。

この劇団がとても表現を得意とするのは,人の心理。喧嘩し,相手を追い込む。近親憎悪みたいなものがあると,さらに相手を説き伏せないと気がすまない。気がつくとお互いに殺意まで芽生えた。そのような関係になる前に,刃傷事件にならないうちに関係が悪化したら逃げたい。喧嘩は買わない,パワ・ハラもできるだけブロックすること。と私は思う。それができるのは,ガンジーのような無抵抗な姿勢とか,法華経のような仏ごころだ。

それにしても,人間はどこまでも喧嘩をすることがある。親が子どもを規格にはめる場合でも起きる。進学などにおいても,お金を出す側の親は,スポンサーだから子どもはある程度は親の無理難題に抵抗できないだろう。気がつくと,教育虐待が発生する。子どもが親によってつぶれていく。逃げ場がない。不幸中の幸いで,親殺しの破滅にならないまでも心に傷が残る。トラウマが人生の後半に残る。世の殺人事件の大半は親族事件だろう。
ロミミ_The W edition_

ロミミ_The W edition_

はちみつシアター

ザ・ポケット(東京都)

2018/03/07 (水) ~ 2018/03/11 (日)公演終了

満足度★★★★★

一番前で観劇できた。かごちゃんも、たいへん良かった。ゆるみなく展開。二時間におさめたい。楽しかった!

卒業式、実行

卒業式、実行

Aga-risk Entertainment

サンモールスタジオ(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★

美術の先生が、たいへん面白いキャラクターでした。最後に来て、ややまとまりがなくなって来たような感じもします。

ネタバレBOX

『卒業式、実行』を,新宿サンモールスタジオで観た。

テーマは,国家とか,国旗とかなので設定からして工夫がいる。なぜかというと,治安維持法のあった戦時中でなく自由な戦後の,平和な日本とはいえ取り上げ方に多くの問題が起こってしまう。演劇のテーマが,あまりに政治色が強くなると,どこぞの政治団体の集会に参加しているかの錯覚が起こって,演劇そのものが楽しくなくなる。

といったことからであろうが,おそらく教職員組合を,生徒会に置き換え,さらに,本来なら,教育委員会によって,あまりに酷い結末があったかのようなシーンをどうしても回避したい。そのために,結論としては,一貫して反国家,反国旗,反君が代,となったであろう流れを,終盤でグダグダにして作品そのものを良くわからないものにした。

といったような,カモフラージュはあったので,十分には楽しめなかったが,演劇としてはハイレベルだった。口角泡を飛ばし,つばぜり合いをする。そのような議論また議論,さらに白熱する駆け引きは見事だった。中におもしろおかしく挿入されるコントとか,まぬけな教員たちの口からの出まかせ,などたいへん興味深かった。

『卒業式、実行』は,スゴイ」作品だ。幼馴染みで,秀才で高校教員になった人がいた。彼は,この作品のような世界で就職したばかりから闘争を繰り返して,人生がめちゃめちゃになっていった。彼に,この演劇がどう理解されるか心配である。もしかしたら,あまりに重い問題なので,彼は酷評するかもしれない。しかし,私はこんな演劇も好きだ。
アブニール夢見が丘

アブニール夢見が丘

ユーキース・エンタテインメント

新宿スターフィールド(東京都)

2018/02/20 (火) ~ 2018/02/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

第一話は、非常につまらない。しかし、そのあとに続く二話は、びっくりするほど良くできている。とりわけ、女性の演技が親しみやすさと、愛らしいのが良かった。

ネタバレBOX

『アブニール夢見が丘』は,新宿スターフィールドでやっていた。

第二話は,売れないアベック漫才のちょっといい話だった。自分たちの漫才は,なかなか売れない。どちらかと言えば,女の子の方が人気もある。また,ネタを作る才能も,男より女の子にある。だんだんと自信がなくなっていく男は,そのイライラを女の子にぶつける。しかし,彼女の夢は,彼と始めた漫才であって,それ以外の想定はないのだ。

第三話は,深刻な女性が出て来た。会社で不倫の責任を一方的に自分だけに押しつけられた。挙句の果てに,苦労して就職した会社からは退職せざるを得なかった。悔しい気持ちは,ネットで集めた情報をもとに,失業中の彼女に,簡易爆弾を作らせる。そこに現れた幼なじみは,慰めのことばも出て来ない。間の悪いことに,自分は結婚が決まったのだ。

お話がとてもわかり易かった。非常に楽しい時間が持てた。第一話は,自分の間抜けさを劇にされたような気がして,楽しめなかった。

新宿には,こんな狭い地下劇場があちこちにあるのか。そこに知らないで入っていくのは,勇気がいる。でも,実際にコントが始まると,結構話に没入できた。とりわけ二話と三話は,気にいった。演技をしている女性の笑顔が素敵だった。
夜、ナク、鳥

夜、ナク、鳥

オフィスコットーネ

吉祥寺シアター(東京都)

2018/02/17 (土) ~ 2018/02/24 (土)公演終了

満足度★★★★

愛憎が錯綜するなかでおこる殺人事件でした。良い演劇なのですが、少しやりすぎる話でもありました。

ネタバレBOX

看護師でありながら,殺人魔に化していく四人の女。

だらしない夫に人生を狂わされた腹いせに,多額の保険金をかけて次から次と男たちは殺される。男は,夢の中に幽霊となって出て来る。私たちは,どうして殺してしまったのだろうか。果たしてほかに方法はなかったのだろうか。そうは言っても,やらないと自分たちのお金はほとんど使ってしまうだろう。ほかに女もいるようだ。

生命保険をかけて,なんらかのワナにかけて,最後は自然死・事故死にみせかける。しかし,健全な人間はそう簡単には死なないだろう。ならば,看護学校で学んだ医療技術を駆使して目的を達成すればいい。そもそも新薬を開発して,その効果を試すためにあの手この手で末期ガン患者をモルモットにするような日常なのだ。なんのためらいがあろう。

ちょっと待ってください。どのようにいい加減な人間でも,一度は結婚もし,子どもたちもいる。それなのに,夫婦で殺し合えば,いつかは刑務所ゆきになってしまう。たとえ迷宮事件となっても,あなたたちのように何度も同じようなことをすればばれることもある。第一,四人がみな良心の呵責がないとは限らない。

吉祥寺シアターで『夜、ナク、鳥』をやっていた。暗い作品ではあるが,春日神社の鹿を密かに撃ち殺して食べてしまうようなブラック・ジョークもあって,おもしろかった。そのような犯罪をして良いわけもないが,彼女たちの保険金殺人事件はもっと重大だ。
2月文楽公演

2月文楽公演

国立劇場

国立劇場 小劇場(東京都)

2018/02/10 (土) ~ 2018/02/26 (月)公演終了

満足度★★★★★

女ころし油地獄は、とても魅力的な場面が多い。楽しめました。

ネタバレBOX

文楽を国立劇場で観た。近松門左衛門は,『女殺油地獄』というひどくショッキングな作品を残している。金銭を強奪するために,お吉との油まみれの殺害現場は,人形劇の方が少し落ち着いて見られるだろう。そのために,歌舞伎でなく,人形浄瑠璃でヒットしたのだろうか。今回のその情景は,確かに見事だったと思う。

『女殺油地獄』のはじまりでおもしろいのは,泥だらけになった男をお吉が親切心で,家に入れる。女が一人になった家で,男が裸同然になっているわけで,たまたま帰って来た亭主が子どもから,かかさまが男の人を連れ込んでいると告げられる。言われてみれば,確かにお吉にもどこかスキがある。後日そのことが悲劇につながる。

お吉は,どうして男をもっと警戒しなかったのだろうか。男は俺と不義をしてくれ,俺が相手をしてやるから,家の金を残らず出せとすごむのだ。もっと潔く金でもなんでも渡せば命は助かったかもしれない。そもそも男の方は,事件を表ざたにしたくなかったに過ぎないのだから。なにも可愛い子どもたちを残して惨殺されることもなかったのだ。

作品の最後は非常におもしろい。どのように隠蔽されたウソもなにかのきっかけで暴露される。そのことが私はこの作品の魅力だと思う。今回の演劇では,ネズミによって天井から落ちて来た血だらけの証文にだけ男は追いつめられたわけではなかったようだ。その手のウソつき野郎はいつも土壇場まで往生際が悪いのだ。

このページのQRコードです。

拡大