小部屋の中のマリー 公演情報 小部屋の中のマリー」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-14件 / 14件中
  • ベストテン投票用です。
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  • 満足度★★★★

    よかった
    舞台つくりと主役がよかった。

  • 満足度★★★★

    理解しきれない感じがいい
    小難しい感じの始まりだったけど、ストーリーはシンプル。演者さんもそれぞれ個性的で狭い空間が何倍にも広がったような感じがしました。
    最後まで皆がホントはなにを考えているのか理解しきれない部分が残りますが、それも強い余韻の原因かも。堪能しました!

  • 満足度★★★

    レイトショー
    お酒を入れた状態で、観劇してしまったので、いろんな事がちょっとずつ甘くなってしまいます。笑がゆるかった。これは客席全体が。

    ネタバレBOX

    マリーが陥れるところから先の、あの、尋問というか、追及というか、
    あそこはもうちょっとなんとかなるのじゃないかしら。
    清水さんのデズッパの集中力はすごいなあと思いました。
  • 満足度★★★★

    「本当は怖いグリム童話」ちっくな話
    思いっきりおとぎ話的で、よくよく考えるとちょっと恐いって内容だった。
    紹介は小難しい感じだけれど、内容はシンプルで分かりやすく、万人にお勧めできる印象。

    レイトショーに行ったのだけれど、お酒が入った観客もいるのか、異様ににぎやかな開演前の様子。
    これは劇中も変わらず、過剰な笑い声にちょっとイライラした。

    ネタバレBOX

    シンプルなロジックを物語として見せているような話。
    見終わって「面白かったー!」って感じではないけれど、
    いろいろ考えさせられ、心に残る、不思議な内容になっている。

    露骨なセックスシーンがあるが、正直不快だった。
    抽象的に、全体に現れるロジックを観ればいいんだろうが、
    ちょっと露骨すぎないか。

    役者さん1人1人が間を持たせすぎな感じがして、もっと部分部分サクサク進めた方がよいような所が多かった気がする。

    あと、この作品に笑いは必要ないように思う。
    もっともっと物語の中に引き込んでいって欲しい。

    マリーの表情を「さぁ見て!」って場面があったが、とても印象深かった。
    表情の微妙な変化をここまで全面に押し出して見せるのは、小劇場ならでは、の演出だと思う。
  • 満足度★★★★★

    ダルカラー、初観劇v
    感想は、面白かった!!

    ネタバレBOX

    まず、舞台美術は、真っ白な壁と真っ白な床と数冊の本のみですが、
    マリーが外の世界に出たときに、役者が壁にペンキを塗るのです。
    最終的には、マリーの描いた壁画になるのです。

    照明では、「クオリア」の説明部分で、
    白い紙コップに赤い照明と青い照明をあてて説明していたのが新鮮でした。

    そして、今回の目玉、女優さん。
    名前は「清水那保さん」です。

    うまかったなぁ~。
    ずっとでずっぱで、しかもセンターのど真ん中で、
    あれだけの時間を演技し続けるのって、精神力使うなぁって。

    とくに印象的だったのは、最後の「うん。」って返事をするところ。

    端的に言うならば、泣き笑い。
    でもそこには、精神科医への思いの複雑さがあるんだろうなって。

    それまでのやりとりの中では、
    「しめしめ・・・」的な表情だったのが、
    彼の問いかけで、初めて「せつない」顔になる。
    でも、彼は、気づかずに出て行ってしまう。

    女心だなぁって、思ってみたり。

    そして、

    ああいう、「演じる技を魅せる芝居」をやりたいなぁって思ったのでした。
  • 満足度★★★★

    アート感覚とファンタジーとリアル。
    いろんな要素をぐつぐつ詰め込んでもばらばらにならずに最後までおもしろかったです。

    ネタバレBOX

    マリーの清水那保さんにぐったりやられます。あの多面性のある少女の表情だけで満足します。
    どこかしら狂っていきそうで誰も完全に壊れるわけでないところにお行儀のよい冒険のなさは感じますが。
    バックの壁画のアート感、マリーの小部屋とそれ以外の空間の分け方とか視覚的にもおもしろかったです。
  • 満足度★★★★

    また味見したくなる強烈な後味
    初めてなのにそんな気がしなかった。
    上質なデジャヴ。
    すごく味が濃い。
    きっと舐めたら、にがいんだろうな。

    ネタバレBOX

    客入れの時点で、楽曲のチョイスのセンスのよさに幸せな気分になった。

    開演を待ちわびる観客の心地よい雑音が、いつのまにかイントロに溶けていく。その後の強烈すぎる1コマ。その世界の中に引きずり込まれた。

    御伽噺のようなゆったりとした空気。
    急に見せ付けられる現実。空想。sex。
    ついて行こうとするとそっぽを向かれ、予想もしない場所で新鮮な感動がある。
    いい女、のような脚本だった。

    作品にでてくるキャラクター達は、誰もが利己的で、傲慢で、寂しさをかかえていて、一人の人間として愛さずにはいられない。
    共感でもなく、幸福でもなく、なんとも言えない気分になった。
    あえて、劇中の事象でたとえるなら、Hのあとの煙草かな。

    残った謎は、
    冒頭で本を右足でけり倒した彼女が、最後まで右足をひきずり続けていた理由はなんなんだろう。
    明日の千秋楽、仕事が早く終わったら見に行こうかな。
    三回目割引とかあるのだろうか。

    二点ほどマイナスな意見。
    安城を追い詰めていくシーンで、あと一歩ドロドロとした人間臭さを感じたかった。すごくキレイに整理されているように感じ、若干の違和感が残ってしまった。

    ライヴペインティングでもっとArt性かライヴ感が欲しかった。綺麗さでも完成度でもないものが欲しい。
    見ながら、どんな作品が出来上がるのか予想できてしまうのが惜しい。


    最後に、すごく個人的だけど弁護士と看護士が大好きでした。
  • 満足度★★★★

    おとぎ話あります。
    たとえ話に次ぐたとえ話で、出現したのは現代のおとぎ話である。
    芳醇なおとぎ話の世界に、ぐっと引き込む力は、確かなテキスト力。
    おとぎ話を目にも鮮やかなものにするライブペインティング。
    計算が行き届いた作品空間に、酔わされぬわけがない。

    ホームでの清水那保は初めてであったが、想像以上の少女力。
    これほど想像力を支える/掻き立てる女優は、そうそういるものではない。

    ネタバレBOX

    監禁事件から想像される陰惨な世界はない。ドキュメンタリーではないのだ。
    そういう意味では、確かなフィクション=おとぎ話であろう。
    少女の強さも、完全無欠なところからして嘘っぽくあり、面白い。
    (ちょっと見える弱さなんか含めると、作家の趣味が見えるかな、と)

    弁護士が須賀医師に指摘する「みんな気づいてましたよ」には、ちょっと参った。
    そういうかわし方もあるのだなぁ……参りました。
  • 満足度★★★★

    難しいけど入り込む
    最初科学的かつ概念的なテーマが語られる部分から難しそう、と思ったけど、見ていて普通にその特異な世界にのめり込んでしまいました。
    若い科学者や養護施設の人たちの、エゴ丸出しの駆け引きと、更にその上をいくマリー。脚本がとっても良いですね。

  • 200806051400
    200806051400@タイニイアリス

  • 御注意あれ。
    物語でもなく出来事でもなく、人物を書いた戯曲です。心情の変化や芽生えを追うべき内容ですので、くれぐれも目先の印象に囚われずに御覧あれ。印象に強く残る行動が目の前で起きても冷静に観るくらいでちょうどいいかも。むしろ印象にジワジワ残る様な所が観るべき部分。友達に相談を受けて、解決に至る回答が出せなくて後でモヤモヤする感じ。うん、そんな感じ。それは気にしてるって証拠です。

    ネタバレBOX

    クオリアを扱うのは分かっていましたが、それを人の感情に充てたか。ある色が誰にとっても同じ色として認識されているのかは確証がない。同じく、例え誰かに共感したとしてもその時に抱く感情が本人と同じであるとは限らない。人間社会で生きていれば身に覚えがある現象でしょう。身に覚えがないのはよっぽど箱入りな環境で育った場合のみ。あぁ、小部屋ってそういう意味もあったのか。どうだろ、あったのかな?こっちで勝手にこじつけた気がしないでもない。でもこれは確実だろう。白は、汚れやすい。
  • 満足度★★★★

    まさに演劇的思考実験
    彼らの作品は何度か観ているが、やっとdull-coloredでpopな作品を観れた。旗揚げから観ているから成長の過程が見れて面白いし、そういう意味では★×5つだが、更なる成長を期待して4つ。

    ネタバレBOX

    終盤の「事件」のシーンで、マリーと一緒にニヤニヤしてしまった。欲を言えば絶望的なところはもっと絶望的にして、無邪気さ故のとんでもない残酷さを観たかった。そうすればエンディングがより活きてくるし、マリーに深みが出てくる。
  • 満足度★★★

    カラーを得たマリー
    勿論、セットは黒と白。
    マリーは白い衣装で登場し、中央に積んである四角い白と黒をける。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    16歳までマリーは父親に12畳の部屋に監禁され自分と父親以外の誰も知らない世界で生きてきた。

    父はマリーにビタミン剤と牛乳、耳を取ったパン、豆腐や限られた食べ物しか与えず、他の時間はひたすら本ばかり読んで過ごした。

    本の中で覚える青や赤、緑は実際には見たことがなく、父親が幼女監禁罪で逮捕された時に、マリーは初めて外の景色を見ることになる。

    空・森・川の色に感動しながらも、マリーはまた外界との接触を拒まれ一部屋に閉じ込められ、教授達やカウンセラーの研究材料となってしまう。

    人格障害や、多重人格の検知から分離心理学について、調べられ、今までの育った経緯やどんな事を考えていたかを聞かれるが、マリーは、心を閉ざして開かない。

    そんなマリーの部屋で安城と須賀はマリーの扱い方について口論となる。


    その様子を見てマリーは須賀の嘘を見抜き、安城に心を許し、安城だけに口をきく。という行為にでる。

    そんな状況下、当然のことながら安城は他のドクターたちより、優位になる。

    毎日のように安城とマリーは話をしながら、「人間って面白いねー、まるで哲学的ゾンビみたい。」などと、たわいもない会話もする。

    そんなマリーに、安城は「俺にしか話しちゃだめだ。他の人間とは口をきいちゃだめだ。」と約束させる。

    この頃からマリーは「人間の心には物理学や心理学には説明できないものがあるらしい。クジラは色んな色を食べてとっても綺麗になったけれど、人は本や映画では解らない。他の人がどんな色を持っているのか、知りたかった!」とひとりごち、色を知ったマリーは、もう今までのマリーではなくなってしまっていた。


    一方安城はマリーを題材に学会で発表する計画や本を出版して有名になる野心を抱く。

    しかし、マリーはそんな安城を見透かしたように、ある日、安城が自分の体を触ったと証言し、安城を陥れる。

    安城の立場が悪くなると、追い討ちをかけるように、須賀は、「実は自分は安城が触っているところを見た。」と嘘の証言をする。

    安城を陥れる為にそれぞれの人間が利己的に傲慢に動く様子を伺い、ほくそ笑むマリー。。

    マリーの表情が見事です。
    素晴らしい!!


    自分の研究室でそんな事件が起きた事を隠そうとする教授。

    そんな思惑の中、安城は罪をきせられ、教授から、希望退職するように、要請される。

    安城は須賀に「俺とマリーだけは解っているからな。覚えてろよ!」と吐き捨て、マリーには、「マリー、面白かったか?!」と言って外に出る。

    純真無垢だったマリーは人と関わりながら色を得ることによって、真っ白くてピカピカだった心と真っ黒でピカピカの心を失ってしまいました。


    それでも・・・「私はパパが好きだった!」


    父親への卑屈な愛だけは今も健在なのです。





    非常に重いテーマですが、それほどの暗いイメージはない。

    むしろ、マリーの目に映る人間を実験してる様子が悪魔的で面白い。
    そう・・・マリー以外の人間はマリーの実験材料だったのだ。



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