ブロードウェイミュージカル「PIPIN ピピン」 公演情報 ブロードウェイミュージカル「PIPIN ピピン」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
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  • 満足度★★★★

    とても哲学的でした
    若い頃に、日本人キャストで観た時には、あまり理解できない内容でしたが、還暦を過ぎた今観ると、とても哲学的なストーリー展開だったことに気づかされました。

    キャストが、皆さん、実力派で、アクロバットとストーリーが、見事に融合して、素敵なエンタメステージを堪能しました。

    デモに行かずに、劇場で、観劇している後ろめたさを感じながら、どうか、こういう素晴らしいステージを心から楽しめる平和な時代が続いてほしいと念じて観ていました。

    ネタバレBOX

    冒頭から何度も予告されるフイナーレのストーリーが、ピピンの意思で、刺激的でない普通の終わり方になるところが、示唆的で、胸に迫ります。

    常に、人生に刺激を求めていたピピンは、平穏で、細やかな幸せを選び、普通人の人生を歩み始め、代わりに、少年のテオに、またサーカス集団が、魔法を掛けるラストには、人は誰でも、若い内は、果てしない夢を見て、大人になると、自分の限界と折り合いをつけて、余生を送るようになるという、普遍性を再認識させられました。

    どんなに、崇高な精神を持っていても、人間は、生きるために、罪も犯さざるを得ないという、ピピンの挫折感は、痛く共感できて、辛い気持ちになりました。特に、民主主義がないがしろにされたこの日に観たから、余計に…。

    でも、でも、少しでも理想に近づけるように、生きて行きたいと、切に感じた、劇後感でした。

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