からゆきさん 公演情報 からゆきさん」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    さすがな演技

    女の強さや優しさ、こわさがありました。

  • 満足度★★★★★

    人類最古の商売だというのに・・・・
    愛国心もって送金していた者達を平気で切り捨てる・・・・・って、
    今も大して変わってないよなぁって思い知らされた芝居でありました。

    長丁場っす=2時間10分+途中15分休み

    でも休憩時間は・・・分ですとか放送入れて欲しかった
    上演時間表記も無かったし、開演は遅れたしなぁ・・・・・・(^^;)。

    でも熱演=眠気まったく起こらず!
    話も当時の市井の生き様を見事に舞台上に表現できていたと感じました。

  • 満足度★★★★★

    さすが青年座、芝居の要素を満たした力作
    期待以上の作品で、申し分なし。
    こんな素晴らしい演目があったのなら、息子の卒業公演、「マニラ瑞穂記」ではなく、こちらにしてほしかったと、個人的に恨みがましく思いました。(笑い)

    息子の同期生の安藤瞳さんの、貫禄に、感嘆!
    養成所時代から、既に、女優としての才気に溢れていましたが、数々の舞台経験で、先輩達と互角に渡り合っていて、嬉しくなりました。

    いつの世も、国は、平気で、国民を利用し、使い捨てにする。

    題名から、単なる史実劇の趣きかと、思いきや、そういう、国に棄てられる民という側面と、女と男の関係性も、見事に描いた二重構造の、芝居としての要素が全て詰まったよくできた演目でした。

    演出と、演技力には、何も文句はないし、またしても、この劇団の底力を思い知りました。
    乃木将軍と、東郷大将を、あえて、新人に演じされたのも、作者の意図を的確に捉えた演出として、実にお見事でした。

    ただ、アカネのメイクは、やや現代的過ぎる気はして、その部分が唯一残念に思いました。

    好きな役者さん揃い踏みで、誘った友人が、益々、青年座に心酔して帰って行きました。

    ネタバレBOX

    「マニラ瑞穂記」や、「サンダカン八番娼館」など、この時代の、娼館を舞台にした演目は何度か観ましたが、これほど、良くできた芝居を観るのは初めてでした。

    テーマに、普遍性があって、全く古さを感じないのです。

    たくさんの登場人物を、それぞれ、性格もエピソードも、丁寧に描いた原作。そして、その描き方が的確な演出。人物に命を吹き込み、自分の言葉として、台詞を言える、名優たち。

    観劇中、ずっと、この劇団の、胸のすくような実力に、感動しまくってしまいました。

    そして、それと同時に、この作品の奥に流れる、日本人のバイタリティと、不幸を笑い飛ばす根気と、気質の美しさにも、感動を頂きました。

    どんな時代になろうとも、日本人は、この類稀な、根気と、人の良さを武器にして、独自性を発揮して、生き抜いて行かなきゃと思わされる作品でした。

    椿さんの、新派の舞台を観るような、艶っぽさと、悲哀の表現力には、同性の私でも、クラクラ。網島さんの、男の本性の体現っぷり。田上さんの可憐さ。石母田さんの、男の色気…。とにかく、全ての役者さんが、魅力全開で、こんなに粒ぞろいの劇団は、他にないと思います。

    これからも、益々、青年座の芝居が楽しみになる、名舞台でした。
  • 満足度★★★★★

    日本という国は・・・・。
    貧しさゆえに家族のために身をひさいだ女たち・・・・国も男たちも彼女たちを利用し、入らなくなったら棄てた。そんな時代を、無かったように私たちは生きている。舞台の上で、繰り広げられる世界は、とても生々しく、彼女たちの生き様を伝えてくれました。多賀次郎の綱島剛太郎さんの無教養で、俗悪でいながら、どこか抜けている男がとても良かったし、それぞれのからゆきさんからにじみ出ている諦めと悲しみがせつなかったです。
    舞台セットが工夫されていて、とても良いです。
    特に二十六番館の内部の下手に作られた階段が、気に入りました。
    ここにからゆきさんたちが立って、話を聞いているシーンがとても美しいです。

  • 満足度★★★★

    女優陣に拍手!
     「からゆきさん」に登場する娼館の女性は、一人一人が重い物語を負っている。それでいて、いやそれゆえにか、皆お互いを思いやる優しさに満ちているという人物像を女優陣が好演し、それが悲惨な状況の中での救いになっていた。
     
     最近小劇場の芝居を観る機会が多く、それと比較して改めて役者の演技力の重要性を感じた舞台でもあった。立ち姿・表情にも惹きつけられたが、何より発声がいい。当たり前のことなのかもしれないが、紀伊国屋ホールの後ろから2番目という席で、台詞がちゃんと聞き取れるというのにはある意味感動してしまった。

    ネタバレBOX

     正確ではないが、お紋の「体は売っても心は売らぬと思っていても崩れてしまうものがある」という台詞に共感した。
  • 満足度★★★★

    次の世代に受け継ぎたい舞台
    青年座が四半世紀ぶりに上演する。「からゆきさん」と聞いて意味が分かる人が減りつつある今、次の世代に受け継いでいかなければならない舞台。俳優たちもそのつもりでの力演だ。劇団としての強い意思を感じた。

    かつて西田敏行、高畑淳子という看板俳優たちが演じた舞台。今回は、やはり売り出し中の俳優が登板した。特に、各劇団の女優たちによるユニット「オンナナ」を立ち上げて劇団外でも活動の幅を広げる安藤瞳に注目した。娼館の女主人として冒頭から登場。美しさだけではない、貫禄も漂う演技だった。

    男が都合良く女を捨てる、というだけでなく、国家が在外で貢献していた国民をあっさり切り捨てるという二重の構図。国家が国民を見捨てるというのはなにも戦前、戦争中の話ではない。からゆきさんたちが語る舞台は、そういう意味で特に、心に留め置きたい。

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