さとがえり 公演情報 さとがえり」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-3件 / 3件中
  • 満足度★★★★

    女性らしさが伝わる脚本!
    女性らしい繊細な心の表現が伝わるとともに何処にでもありそうな自然な空気が感じられ、良かったです。
    てんやわんやする中で、柔和な物腰と味のある台詞廻しの芳子役赤瀬麻衣子の演技が芝居を落ち着かせていたのが印象的。

    ネタバレBOX

    長野県の田舎の民宿に法事でさとがえりした家族の話。
    夫の死を境にその妻みずえは若返りし始めるが、
    それを親戚に隠す2人の娘と息子そして里帰り先の叔母を中心に懐かしさに浸る数日を描く!
  • 満足度★★★★★

    ラストシーンは感動
    「さとがえり」、そのタイトルに込められた意味、考えされられました。出演者の語りかけるセリフの重みが伝わってきました。人の温かさが身に沁みました。出演者がみなさん個性的でセリフのいくつかが鮮明に思い出されます。感動があり、笑いがあり、観終わった後、清々しい感動を覚えました。

  • 満足度★★★★

    温かいが、少しドキドキ…
    若返えりには憧れるが、手放しで喜べないかもしれない。この公演で映画「ベンジャミン・バトン数奇な人生」(日本公開2009年)を思い出した。そして、悲哀というか怖さを感じたのを覚えている。
    本公演でも、ラストシーンは少しドキドキした。

    とても温かい気持ちにさせてくれる作品。作は、桑原裕子(KAKUTA)さんで、とても精力的に活動されており、5月には、やはり下北沢のザ・スズナリで公演(代表作品の再演)がひかえている。

    さて、この“さとがえり”とは…。

    ネタバレBOX

    夫の三回忌に夫の郷里に帰ってきた妻…その容姿が自分の実娘(30歳過ぎ?)よりも若くなっていた。子供達はじめ親族の戸惑いがアイロニカルに描かれる。
    母親にしてみれば、子供たちは幾つになっても子供である。しかし子供は既に成人し自分の生活や時間を持っている。そこに親と子であっても距離感が生まれている。その微妙なズレの感覚や、親の若い容姿に対する複雑な思いがよく現れていた。
    一方、亡夫の故郷に来ているが、やはり親族に馴染めない感じや、その地方の身内意識が距離感を生む。この色々な距離感が時に錯綜し面白い。
    公演全体としてはドタバタコメディのような場面もあるが、それだけではなく各登場人物の心情がよく描かれていた。
    ラストシーンは、喪服の母親が黒いレースのヴェールをまくり上げる...その顔は眉ペンシルのようなもので皺を描いている。母親としての優しい思いがよく現されており、微笑ましかった。

    実は、映画のラストは老人のように生まれて、最後は赤ん坊になってしまう。子供が生まれたが、会った時には同じような年代、父親として認識してもらえなかった。認識されないままの父子でいた期間はほんのひと時であった。そんな悲しい場面を想像し、母親がどう変貌したのかドキドキしたが...お茶目な幕切れにホッとした。

    次回公演も楽しみにしております。

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