幕が上がる 公演情報 幕が上がる」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-8件 / 8件中
  • 教室
    中学生の感受性、舐めたらあかんな。改めて認識した。そして、生徒の前からいなくなってはイケナイ。逆に、生徒の前から去ったとき、心に何かを残し、より良く生き続けたい。そう強く願った。彼らの前に立つことの意義を高めたいと強く思う。

  • 満足度★★★★

    「悲しくてやりきれない」
    映画も良かったけど舞台も良かったです。「転校生」は見逃してしまったなぁ。

    ネタバレBOX

    「東北でボランティアをした高校生役」が出てきたり、演劇らしいアナログな場面転換をしたり。ももいろクローバーZという人気アイドルが、2015年に、全力でやってくれたことが尊いと思いました。
  • 満足度★★★

    劇中劇が…
    モモノフたちにオリザ氏の目論見が伝わっただろうか?
    「演劇の面白さ」の伝え方は、映画版の方が上回っていたと思う。
    休演日明けだったからかもしれないが、モモクロの芝居が、序盤の「劇中劇」に乗り切れていなかったのが残念。
    オリザ氏流の会話劇を900席のオオバコで観るのも辛かった。小箱なら違う印象だったハズだ。
    カーテンコールのとき、スタンディングオベーションでペンライトが振られるのもモモクロらしく印象的だった。

  • 満足度★★★

    二時間・・
    ちょっと長いような・・

    物語としてみると、ちょっと無駄なパーツが見える気が・・出演者の輝きでカバーする仕組みなんだろうか。

    身体能力の高さ?を見せる意味では舞台美術でさりげなく廊下を歩いたり走ったりする生徒の様子がちらと見えるセットが良いと思った。
    でもそれならもっと廊下を長くしても良いんじゃないかとも思った。

    ちなみに、これは学校のことがサッパリ描かれていないけど女子高?なのかと一瞬思った(家に帰ってネットで調べるまで分からなかった)。逆に共学なのにここまで男性が全く出てこない設定を見てみんな奇妙だと思わなかったんだろうか?

    ちなみに男性アイドルくらいしか知らない自分には誰がももクロか分からなかった・・(苦笑
    家に帰ってネットで調べてようやく分かりました・・いまだに名前ははっきり区別できてないんですが。

    舞台でスタンディングオベーションなんてほとんどお目にかからない自分にはどこら辺がスタンディングなのかはよくわからなかった。
    確かに演技という意味では、観る前から予想はしていたんだけど、井上みなみ氏や坂倉花奈氏なんかの演技が別によく演技を目にするという贔屓的なアレを除いたつもりでも桁違いだというのは一目瞭然だと思った。
    だからこそ「なんで?」って思っちゃうんだよなぁ・・

    とてもいい作品だとは思ったんだけど、六本木駅からの遠さを考えると、もう少しライトでも良いんじゃないかと思った。

  • 満足度★★★★

    輝く星のような。。
    チケットが取れたので、映画版を見るのは控えた。平田オリザ原作脚本というのもそうだが、未知なる<ももクロ>、一味違うアイドルだと真顔で論じる評論家や劇評家がいたりで、気にしていたから舞台化を必ず行こう、行きたいと思っていた。メンバーが5人である事も知らない私は、妙に5人だけ目立つ演出が「序列」の反映かと憶測するような体たらくで、どこかで見たと思った役者は青年団だったり、後で判明して納得したような案配である。劇中、体調不良で出て来ない部員が後から鳴り物入りで拍手を浴びる人気メンバーか、と思えばそんな風でも無かったり。前知識を持たなさ過ぎってのもどうかという話だが、全くのサラで見た新鮮さは替え難い。
    高校演劇部の話。取り組んでいるのは『銀河鉄道の夜』。被災地の事。ネタとしてはベタなものばかりだが、ネタに依存せず「現代口語」の日常性(の中の笑い)を舞台上に展開させた脚本、そして「真情あふるる」銀河鉄道の台詞を輝かせる事のできる、ももクロ始め若いメンバー達の透明感が、何より替え難い武器となっていた。舞台美術も良い。ももクロのメンバーに「歌」を披露させる脚本上の仕掛けも憎い。女性だけなのに男性不在の不自然さがない。性別を超越した佇まい、恋だけじゃない青春・・。
    主要メンバーの一部は映像向きの演技で、声量、明瞭さに欠く部分もある。だが今回初めてという舞台の取り組みには、観客と相見えて変化していく振れ幅が大いに期待される(私もそれゆえ後半日程を希望したが2日目しか取れず、残念)。演劇の動的な躍動、瞬間を生きる感覚を発見し、客席にフィードバックして行ってほしい。

    ネタバレBOX

    一つの発見は、ももクロ・ファンと思しき大多数の客。終演後近くのファン青年かく語れり・・「昨日は前列○○側の席だったから○○ちゃんのあの顔が見えなかったんだけど、今日は‥」見える席であった喜びを確かめ合ってる。芝居中は全編しん‥と静まった客席。一挙手一投足を見逃すまじと息を飲んでいた。咳が聞こえる事もあったが、その事を言ってるのだろう、終演後件のファン青年曰く「結構咳出ちゃうけど、堪えてるのが判った。我慢するの大変だったろう(笑)」かばい合う精神。「劇団と固定客」の理想的関係を見せられたような。
    因にラストステージ5/24は劇場中継上映が全国で行なわれるそうだ。
  • 満足度★★★★★


    演劇初心者も含めた幅広い層が楽しめる良作だ。高校という設定や劇中劇ということもあり、ももクロはこの演技でよいと思う。なまじ訓練を積んでしまうと今の魅力が薄れるような気がする。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい!!
    これまでの中で一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。

    ネタバレBOX

    新任の吉岡先生は学生演劇界の女王だったこともあってさおりに頼まれ演劇部の指導をすることになり、地区大会を通過する大原動力になりました。その間夏合宿の一環として部員たちをこまばアゴラ劇場に連れて行ったことがありました。因みにそのときの演目はうさぎストライプと木皮成『デジタル』でしたね。後輩たちのお芝居を観たり、知り合いと再会したことによって吉岡先生は演劇魂に火がつき、大物俳優が出るお芝居のオーディションに誘われ、受かり、同じく教師をしている母親の反対を押し切って女優への道を志すことになり、県大会を前に学校を辞めましたというのが映画版『幕が上がる』で、ずばり、吉岡先生の話でした。そして、決してそんなわけでもないのですが、頼りない溝口先生が相変わらず顧問をしているという前提で舞台版が始まります。

    舞台版『幕が上がる』は、さおりたちは吉岡先生に対して複雑な気持ちを持っていつつ、県大会を前にもし優勝しても3年生は来年の全国大会には出場できないという状況下で、優勝と来年に繋がるための練習をする部員たちを描いた話でした。

    転校生の中西さんが、前の高校で声が出なくなって演劇部を辞めたのと同じように声が出なくなりました。精神的な原因によるものとのことで、一瞬彼女は宇宙人かと思ってしまいました。壮大なSFになるのかなと思いましたがすぐに中学生時代に岩手県で大震災を経験していたことが分かりました。彼女が住んでいたのは盛岡で、直接的な被害はありませんでしたが、ボランティアで行った先で、保護者からの連絡を待つ役目を担った小学校の事務員さんが、ただ一人学校に残って津波の犠牲になったそうです。

    カンパネルラの髪が濡れているという言葉が中西さんに直接津波を連想させたわけではありませんでしたが、事務員さんの最期や他の多くの犠牲者のことを連想させ重くのしかかったのだろうと思います。

    銀河鉄道の夜が現実と重なりました。船から落ちた子供を助けようとして亡くなったカンパネルラの行動は正しい行動の一つでしたが、浮き輪を投げ込むとかの方法もあったかもしれません。事務員さんの行動も選択肢の一つでしたが、子供のことを心配する親からの電話を待つことがそんなに大事なことだったのでしょうか。他の先生や児童たちと一緒に逃げることの方が本当は重要だったのだと思います。

    しかし、とっさのことです。そのとき思いついた正しい行動を執ったカンパネルラの、「正しいことをしてお母さんは許してくれるだろうか」の言葉は響きます。

    そして、宇宙を一周して帰ってきても大切な友人の死を受け入れるのは大変なことだと思う彼女らに対し、カンパネルラのお父さんは45分で全てを受け入れ、ジョバンニたちに家に遊びに来なさいと心遣いまでする素晴らしい度量の持ち主だと改めて知りました。

    ちょっと舐めて観始めましたが、物凄く現在的で、一番素敵な「銀河鉄道の夜」でした。それまでのジャージ姿の練習風景から衣装に着替えた本番シーンに自然に切り替わったラストシーンのお父さん役の高城れにさんが立派に見えました。
  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    ももクロの舞台版【幕が上がる】を観劇。

    映画版の続編であり、吉岡先生がいなくなった後の彼女たちの苦悩を描いている。

    演出家の高橋(百田夏菜子)は、何時もイラついている。
    吉岡先生のアドバイスがなく、自身で悩み、考えながら舞台を作っているのだが、どうも思うようにいかない。それは他の生徒も同じだ。
    映画版で感じられた甘ったるい表現でなく、心の声をそのまま肌で感じ取れる、現代口語演出を上手く応用しているようだ。
    そして原作のテーマである、自己探求とは?人は一人である?という考えを生徒が演劇を通して、自身で考え、成長していく物語になっている。勿論、成長していく過程を物語の盛り上がりにもっていくのではなく、観客が生徒の苦悩を感じ取る事が出来て始めて、物語と生徒の悩みと自分自身をリンクさせて、作品を堪能出来るという構成になっている。
    そしてこれこそが平田オリザの現代口語演劇の真骨頂でもある。
    それほどまでに舞台版は力作であり、良作でもある。

    今作こそが原作の本流で、映画版は予告編という感じであった。

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