(仮)の事情 公演情報 (仮)の事情」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-4件 / 4件中
  • 満足度★★★★★

    アンファンテリブル『(仮)の事情』
    アンファンテリブル「(仮)の事情」、現代の大人の男女のエログロ暴力の間にか細く流れる愛憎劇に、安部定という歴史が重なり入り込む。「神話は繰り返す」とり・みきの伝奇コミックを彷彿。麻子さんの気だるいエロス、寺十さんのカートゥーンみたいな切り替え、吉村さんの腑抜け男ぶり。

    アンファンテリブル「(仮)の事情」、B級・佃さん作とはいえ、人の襟首を摑んで恥部を見せつけるようなドス黒真面目な舞台を、名古屋演劇の、基本的に清潔真面目な土壌が受け入れられるかどうか。

  • 満足度★★★

    ネタばれ
    ネタばれ

    ネタバレBOX

    佃典彦の【(仮)の事情】を観劇。

    阿部定の事件を軸に、彼女と同じ様な生き方をしてしまっている現代人たちを描いている。

    姥捨て山(老人ホーム)を逃げてしまい、街じゅうを徘徊している痴呆老婆が生きていく糧は、過去の心中にある男の存在である。
    しかしそれも本当に実在していたのかは誰もが分からない、老婆たちの妄想のようでもある。
    そして現代の老婆たちには、まるで阿部定が乗り移ってしまったかのように男に対する執着は尋常ではない。
    そして阿部定と老婆の二重構造の描き方に、時には両者が乗り移ってしまったように進んでいく展開には混乱をきたす。
    だがそこが今作の狙いでもあり、面白さである(但し1980年代には、この手の展開の中の物語は沢山あった)

    昔から演劇では、女性の情念を題材にして、女性の立場から描く事は多いのだが、恐ろしいほどの女性だけの情念というのは存在するのだろうか?
    女性作家は決してそのような事は描かないので、それは男性たちが女性を理解出来ないが為に、勝手に妄想という項目の中で作り上げた物ではないかと気がする。
    今作では女性を描いていながら、決して女性目線にはなれきれず、女性を妄想の存在として描いている作品であったようだ。
    そして女性を描く事が、現代の最高のおとぎ話になりえるかも?という事も含んでいるようだ。
  • 満足度★★★★★

    阿部定モノ。「(仮)の事情」=「カリの事情」?/約105分
    阿部定事件の肝は押さえつつ、複層的な劇構造のもと自由に話を展開していて、グイグイ引きつけられました。
    前川麻子さんの体当たりの演技、寺十吾さんの飄々としたキャラクター、吉村公佑さんの無骨さ‥‥役者陣も皆さん良かった。

    ネタバレBOX

    ジトジト、ドロドロしたシーンもあるものの、定の罪意識より定の奔放さ、スケベっぷりを強く打ち出し、全体に明るくカラッとしているのが何より良かった。
  • 満足度★★★★★

    芝居に痺れる
    始まった瞬間から痺れる。
    無駄なものが一切ない研ぎ澄まされた芝居。
    お芝居を観る楽しさを噛み締めた。

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