一句頂一萬句 -出延津記- 公演情報 一句頂一萬句 -出延津記-」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
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  • 満足度★★★★★

    三位一体
    心技体其々のレベルの高さが、中国の武術を含む身体の用い方、エネルギーの物理的・合理的な移動の仕方など節々迄現れている。つくづく演劇とは身体性であると感じさせる作りである。全体として芝居としてのバランスの良さ、椅子を身体の延長として様々な物に変じて見せるとき、観客のイマジネーションを自然に、目的の所迄誘う技術等、長い中国の歴史的遺産をキチンと受け継ぎ、キチンと身体言語化するという難度の高いことをさらりとやって見せている辺り、また、これだけの動きをしながら、誰ひとり、息が上がっていなかったのも見事だ。間の取り方等も見事である。何れも学生とは思えない質の高さを示している。原作は小説だというが、シナリオを起こしているのは、矢張り若い女性である。中国語での上演(字幕なし)なので、早目に行ってパンフレットに書かれている粗筋をキチンと読んでおくことをお勧めする。

  • 満足度★★★★

    一萬言に優る表現力
    競演 東西南北 AliceFestivalの一環として上海戯劇学院(国立演劇大学)を招聘し公演したもの。この作品は現代中国屈指の若手ベストセラー作家 劉震雲 氏の原作で、若い陳一諾 女史が90分の編劇にした。

    本公演は、原語上演で字幕は映し出されない。その代わりに当日パンフに粗筋(プロローグ、エピローグ及び全12場)が記載された資料が配られる。もっとも「下層の庶民の言葉が通じない孤独、やるせない流浪感を描いて」いるのであるから、芝居に集中してみるのも一興かもしれない。

    本内容は、原作者、編劇者、そして舞台監督・演者は皆若く、それこそ、新しい世代が身体と心で挑む!という謳い文句に恥じない素晴らしいものであった。

    ネタバレBOX

    原作者が劉震雲 氏(「温故一九四二」の作者だったと思う)というところが、日本受けしたのだろうか。舞台は同じ中国・河南省という設定で、汽車の中で働いている楊百利が本当と嘘の入り混じった話をするところから始まる。

    その物語は、自宅を出奔し、放浪しながら人の善意、慈悲、裏切り、愛憎などいろいろな場面が展開される。その演出は素舞台に椅子、棒、などの小物と衣装(下手に吊るしてある)を場面に応じて着替えるというシンプルなもの。しかし、その表現は、言葉が分からなくとも十分に伝わるという不思議感覚を味わえる。またテンポもよく舞台に集中させる力量はさすがである。

    今後もこのような機会が得られることを望んでおります。

  • 満足度★★★★

    決め手は“上海戯劇学院”
    “上海戯劇学院”に興味を惹かれ観てきた。

    中国語での上演だが、“あらすじ”が書かれたパンフのおかげで、なんとなくではあるがストーリーは理解できた。

    字幕がなく、台詞はまったくわからないが、逆に芝居に集中でき、
    その表現力の高さを堪能した舞台だった。

    最後に、情報提供者の“kazuoga5409” 氏に「多謝!」

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