朗読劇『リア王』 公演情報 朗読劇『リア王』」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    朗読慣れ/不慣れがモロに出てしまったかと…
    前半、声優という職業としょっぱなから感情をのせられる「リア王」役ゆえか
    大塚さん1人の上手さが突出、他の演者さんのほとんどは
    「昔言葉」と感情的に平静の場面ゆえか
    上手く気持ちをのせきれず台詞を「読んでる」感が強かったかと。

    そのまま休憩まで、ここでは
    ・ リア王と3人の娘
    ・ ある貴族と2人の息子
    以上の物語の動きを理解出来ず。


    これなら無理に昔言葉を使わず現代風の台詞にした方が
    各演者上手く演じられたんじゃないかなあ。
    (聴くこちらの理解しやすさも含めて。)


    しかし後半そうそう各役それぞれテンションの高まる場面では
    見事に全演者、気持ちを込めて来たかと
    (やはり感情をのせる演技の方が「役者」としての良さが出しやすい?)。

    ただしその後も役の心情が落ちる場面では
    どうしても演技というより「読んでる」感が強まり、
    全体としては波の激しい群読だったかと。


    朗読上手とそうでない人の「差」が強く感じられる場面多々。
    この練度なら普通にお芝居してもらった方が理解しやすさ、
    求心力とも上がったかと…

    昼前後半、夕方前後半、とこなしていく中で、
    演者さんも何か掴みかけているような気はしましたし、
    (自分が聞く限りでは前半より後半の方が「ノリ」が良くなっている感じ)
    今後に期待ですね( ´ー`)


    1/15(木)追記.聞いていて何に混乱したか

    脚本ゆえか役作りゆえか、
    とにかく各役が上手に演じ分けられていない。

    自分は朗読は基本目を閉じて聴くのですが、
    「今の台詞は誰(役)が発したものか?」が判別出来ず、
    実際目を開けて確認しなければ誰(役)の
    台詞だったのかが分かりませんでした。

    それもあり、「リア王」の物語の理解にかなり難航してしまいました。

    実際舞台上に演者自身がその姿を晒し、
    身体表現を使って演じるお芝居と違い、

    発せられる声だけがその全てとなる朗読(群読)では、
    もう少し各役それぞれの台詞の発し方に
    個性を持たせた方が良かったのでは?

  • 満足度★★★

    13時の回、観劇
    個人的、今年初観劇作。
    劇団として初の試みの朗読劇、1日限定3回公演、その初回を観劇。
    シェイクスピア作、坪内逍遙訳の和風味あるリア王。
    なので言動がやや新劇風味だけどオッペケペー節でもなく、また既に把握している内容なのに三味線や尺八、太鼓の挿入、和蝋燭効果なども手伝い、却って新鮮に聞こえる殿様キングスandクイーンな話だった。
    面白い見せ方でした。
    初回、休憩込みで約100分。

    ネタバレBOX

    「アミューズ」と名称がついている通り、某大手芸能事務所の管理するギャラリー兼務のビルのホールにて行われた公演。
    舞台上には2列に並んだ椅子が整然と並び、下手側に三味線と尺八奏者、上手側に王様用の椅子。和蝋燭が一対と効果音仕様の拍子木。
    舞台からそのまま続く客席は畳座敷の座布団席、後方とサイドに椅子席。
    100余席ほどで一杯になる劇場空間の使い勝手については、梁があって一部見ずらい構造と多少の距離感もあり、また暗転時ブラインドカーテンから完全には遮断されない日差し漏れの弊害も見受けられたが、昼間の時間帯の観劇だった為、夜間だったらあまり気にならなかったかもしれない。
    ただ、演者のよく通る声と迫力は十分堪能。

    脇花道から楽器奏者、和服姿の俳優が一列に登場、最後に大塚さんのリア王が堂々の入場後、朗読開始。舞台上に総勢17名の俳優の圧は凄かった。台詞を述べるときはそれぞれが立ち上がって朗読。
    前田恭明さんは道化役らしく、時々動きを出してラップのような言い回し方だったり、3人の王女の思惑と老後王の接し方。リア王の大塚さんは見た目からしてもうリア王。孤高の判断、裏切りと老いの末路、悲哀とともに起伏に富んだ言い回し方で聞きやすかったし、身から出た錆な行為とはいえ最後には同情したくなったりして。
    王女は振袖ではない、わかりやすい。でももっと和装衣装に遊びココロがあっても良かったかも。

    芝居として上演するなら時間的にもっと長くなりそうなものだけど、90分強の物語にした翻訳がその当時のものなのか不明、ト書きも端折っててもわかりやすかった。転換時に燭台の灯を調整し暗転効果の演出だったけど、ステージ上の人数との兼ね合いからかあまり効果的には見えなかった。言葉使いが貴族的でもあるし京言葉ぽくも聞こえたり色々想像は膨らんだけど、舞台を観れば雰囲気的に殿様!江戸城!武士(もののふ)!って印象が強かった。
    現代の言葉から想像する台詞の重さのようなものは言い廻し方によっては、非常に軽く聞こえた箇所もあったけど、根幹はちゃんとされている役者さんばかりで、試みとしては面白い公演だった。

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