山笑う 公演情報 山笑う」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.7
1-15件 / 15件中
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい。
    泣きと笑いのバランスもいいし、
    何より百次さんの演技が素晴らしかったです。

    アフタートークの競泳水着懐かしいなぁ…

  • 満足度★★★★★

    演劇って素晴らしい
    会場に入ると、既に正座で待つ喪服の二人。開演まで30分も?たいへんだなぁ。でも、ちょっと可笑しい。母の葬儀に際し、東京から恋人を連れて帰ってきた妹。母との二人暮らしでの確執から、母に背を向けほとんど帰らなかった。そこには母に愛されていた兄の存在が影響している。その兄と妹のバトル。そこに見事に花を添えた兄の幼なじみ。もう泣かせる。いやぁ、いいものを観た。本も演出も演技もケチのつけようがない素晴らしさ。心をグッと掴まれるポイント…いえ、箇所(笑)がたくさんある。優しい気持ちになる。家族に会いたくなる。恋人の手を握りたくなる。そんな作品。アフタートークも爆笑の最高。

  • 満足度★★★★★

    年の瀬にぴったり
    知っている時間と知らない時間の重なり。衝突、混ざり合い、そして雪解け。途中からもう、なんかわけ分からんタイミングで何度も泣きそうになりました。今回は男性キャストを褒めたいです。山田百次おそるべしですね。

  • 満足度★★★★

    そこだけそのまま宮崎のような演技空間
    母の通夜で10年振りに宮崎の実家に帰った主人公、彼女が交際相手を伴っていたことで兄は…な物語。
    演技空間である四畳半部分だけ現地から切り取ってきた…どころか空間が曲がって現地がそのままそこにあるような現実感さえおぼえるのは方言のためだけではあるまい。
    そんな中で兄の妹に対する複数の(アンビバレントな)想いや幼馴染みの感情、それに主人公の交際相手の「居心地の悪さ」がじわじわと、しかし確実に伝わってくる感じ。松本脚本(と演者たち)、さすがだなぁ。
    なお、一人っ子なモンで、兄妹の想いに関しては実感ではなく「さもありなん」という納得に近い感覚?
    一方、交際相手の居心地の悪さについてはまさしく実感。(笑)

  • 満足度★★★★★

    愛情溢れる
    主人公の過去と現状だけなく、全ての登場人物の過去と現状が透けて見えてきて本当に面白かったです。それも、言葉でははっきり言わず、雰囲気と表情と態度だけで、昔はこんな感じだったんだろうなあ、今はこんな問題があるんだろうなと匂わす程度で、こちらに預けているのも想像力を掻き立てられて良かったです。
    特に義理の姉が多くを語っていないのに、過去の主人公との関係や今の不安が見え隠れしていましたね。

    ネタバレBOX

    役者さん皆さん素晴らしかったですが、英二役を演じた山田百次さんにはやられました。登場は、下世話な父性とガサツなオス感爆発だったのに、話が進むにつれて寂しくて哀しいのに押さえつけて生きてる、顔で笑って背中で泣いての男の美学そのもので 胸が熱くなりました。
  • 満足度★★★★★

    その場に居たような空間
    通夜での確執ある兄妹の会話。
    空間も物語りも時間もなんか丁度良い。
    宮崎弁で展開されるのもいい味だし
    男性役者さんの演技も良かった。
    久々に恋愛とかじゃなくて
    しみじみする温かい人間ドラマを見た気がします。

  • 満足度★★★★★

    友人様々
    家族関係が修復できて本当に良かったです。

    ネタバレBOX

    母との確執で東京へ行った菜々が母の葬儀のために久々に帰省。兄との関係はこじれたままでしたが、兄の友人英二の活躍もあってわだかまりが少し消えるとともに、英二のおかげで兄夫婦の危機も救われることになるという話。

    家族の死は悲しいことですが、こういう親族や知人と一同に会することによって一段階飛び越えて何かが解決されることもあるということです。

    兄夫婦の危機が兄嫁のちょっとした言葉から窺えるのが絶妙、英二がずっと兄嫁を好きだったことも分かって、切ない男心が心に染みました。

    生存確認のためという言葉も冷たいようで暖かい言葉でした。無縁社会にならないためにも大事です。しかし、実家を取り壊した後の親のいない故郷に帰省するというのは結構ハードルが高いのも事実です。

    ところで、兄の周りを凍らす寒い冗談癖を表すためかもしれませんが、ここは温泉じゃないは分かりますが、卓球台がないまで行くとしつこくてつまらなくて白けてしまいました。
  • 満足度★★★★★

    ベストなチョイス
    いや、正しい選択だと思う。
    作・演と役者のチョイスが、川村紗也プロデューサー的に。
    素晴らしい作品になった。

    ネタバレBOX

    「僕たちが好きだった川村紗也」ってすげー名前だと思う。
    他人(小林タクシーさん)が命名したとしても、それをベストであると、いや正しいとチョイスして、いや選択して、堂々と名乗ってしまうのだから。
    しかも過去形。

    でも、前面に自分が出ることは良いと思う。
    意気込みとともに責任も背負っていることがよくわかるから。

    この公演は、小松台東の松本哲也さんが作・演出を行うということで、まず目を惹き、さらに夏目慎也さん(デスロック)、荻野友里さん(青年団)が出演するということで、「観たい」と思った(プロデューサーで、出演する川村さんには、ほんの少しだけ申し訳ないが)。

    松本哲也さんの作品はどれも染みるので、好きであり、それを夏目さんや荻野さんが演じると思うだけで絶対に面白くなることは間違いないと思ったからだ。

    そして、その予感は的中した。

    お通夜の控え室のような場所が舞台。
    お葬式というのは、人の死という劇的な出来事を軸にその人にまつわる人々の本音が語られる場として、言ってしまえば、芝居の設定としてはベタなのだが、それでもこれだけ面白くさせるという力が、作・演出にも、役者にもあるということなのだ。

    1つ決定的な何かがあって気持ちがすれ違ってしまったわけではなく、家族(または兄妹)が過ごしてきた長い時間の中で、ひと言では言い表すことのできない気持ちの積み重なりで作られてしまった関係が、会話の中で少しだけほぐれていく予感をさせる。
    そんな作品だった。

    少し話せば家族なのだからわかる部分もあるし、頑なになってしまう部分もある。
    それらの部分部分の、微妙な感じが舞台の上にあった。
    それがとても実感的に伝わってくる。

    「畳敷き」の一室にしたのもうまい。机とイスの部屋ではないことで、人同士の近さも感じさせるし、立ったり座ったりという動きも出る。
    畳の温かさが実家のある(温かい・温かかった)場所を思い起こさせる。

    とにかく、台詞がいい。宮崎弁がいい。
    妹・菜々が地元の言葉に戻っていく自然さが、戯曲・役者ともに巧みだ。

    語りすぎず説明させずに、その場の気持ちをうまく伝えてくる。
    お通夜で親戚と話したことがなくても、年の離れた兄弟姉妹がいなくても、「あるある」感に浸れる。
    そういう自然さがある。
    それは作・演の良さだけではなく、もちろん役者のうまさもある。

    妹・菜々の、兄に言っても仕方がなく、かと言って母にはうまく言えなかった、もどかしさ、つまり、自分に対する苛立ちのようなものがうずうずしているところの、気持ちの表し方が観ているこちか側にも伝わってくる。
    それを演じた川村紗也さんがうまいということなのだ。

    松本哲也さんが演じる兄・伸夫も、妹を頭ごなしになじるというわけではなく、帰ってきたことを喜びつつも、不義理なところは文句を言いたいという、微妙さがいい。
    時折挟む軽口は、そうした現れなのだろう。思わずうなずいてしまい、それを隠すというのは、ベタすぎるがそれもいい、。
    いい感じの笑いが生まれていた。

    兄の嫁・深雪を演じた荻野友里さんもやっぱりいい。家族であるが、兄妹たちとは肉親ではない距離感を見事に醸し出し、夫の妹との親密になりたい(うまくやっていきたい)という気持ちも垣間見られる。夫への疑念もうまい。

    そして、妹の恋人・熊田を演じた夏目慎也さんが普通のおじさんでなんとなくの佇まいも面白く。さらに彼女の親戚とどう向き合っていいのかを探り探りな感じがうまい。さらに、彼が「いい人」であることが徐々にわかってくることで、この作品の中で「面白い役回り」を振り当てられたわけではないことがわかり、作品自体に好感が持てるのだ。
    下手に笑いのためのキャラ設定にしないところが、作・演の松本哲也さんのうまさなのだ。

    以上の4人だけの芝居かと思っていたところ、兄の友人・英二が登場する。
    この人が飛び道具的な位置づけにあるのかと思っていると、そういうわけでもない。
    舞台の上の空気をいい塩梅に乱しながらも、兄妹の関係をぐっと近づける。

    山田百次さんが演じる兄の友人・英二は、通夜の席の親戚にいそうなおじさんで、ビールや酒をグイグイ飲む飲み方や、菜々は友人の妹だが、自分の妹のように思っているという優しさがいいのだ。
    友人の子ども(清人)も、子どものいない自分にとって、本当の子どものように接しているところも泣かせる。しんみりとした口調でふと漏らす「子どもがほしかった」という台詞が効いてくるのだ。友人の妹の分までお年玉をあげていた、なんていうエピソードにもウソを感じないぐらいのキャラクターの設定と作り込みだ。
    山田百次さんの酔っぱらった演技も面白い。靴下を半分だけ脱ぐなんていう細かさがあったりする。
    そして、伸夫に対するひと言、「おばちゃんは観ているからな」が効く。いい台詞だ。
    仲がいいからこそ言える台詞であり、子どももおらず、妻とも離婚してしまった彼だからこそ、何もかもを持っている友人に言える、重いひと言なのだ。

    さらに伸夫夫婦の、中二の子ども・清人が登場する。吉田電話さんが中学生を演じるのだが、掌や指を鳴らすなんていう、思いも寄らない、一見、まったく関係ない動きから中学生感が、短時間で表現されていた。うつぶせに寝るなんていうのも見事な演出(演技?)だと思った。

    伸夫の友人・英二、伸夫の子ども・清人という視点が加わることで、妹の視野が少しだけ広がる。
    「実はおばちゃんは菜々のことをこう思っていた」とか「実はおばあちゃんは菜々おばさんのことをこう話していた」とかというように、妹の知らない具体的な事実を暴露するような、作り話めいた展開をするわけではなく、日常の普通の会話の中で、つまり久しぶりに会った甥っ子や兄の古い友人との会話の中で、妹がいなかった時間が、彼女中で少しだけ見えてくる。
    松本哲也さんの作品には、語らせすぎないうまさがある。

    ラストは兄と妹の会話で終わるのと思っていた。
    しかし、川村紗也さんがラストを決めた。
    観客が四方から見つめ、わずかな時間の中で、見事に妹・菜々の気持ちを無言で演じ切った。
    お茶入れの所作だけではなく、表情、特に目の表情ですべてを語っていた。
    これには本当に参った。最後に母に「会わなかった」選択をした後悔もあるのではないか。
    最高のラストだった。

    お茶に手をかざすという所作は、観客の多くが気になっていたと思う。
    ……「て、手かざし」……「宗教か? 宗教なのか?」と思った人もいるのではないか(いないか・笑)。
    しかし、そうではなかった。
    母がいつもやっていた動作であったが、兄妹は理由を知らない。
    兄嫁が語ったという「おいしくなれ、という気持ちを込めている」という理由が、兄や兄の友人、そして兄の嫁、子どもたちと接したことで、妹の琴線に触れたのだろう。

    「山笑う」で、母娘の間にも春がやってくるということ。

    母への厳しい感情が少しだけ溶け、少しだけ繋がったのではないだろうか。
    このあと、母親の前に同じような所作で淹れたお茶を、供えるのではないか、と思った。

    小松台東(松本哲也さん)と、今回旗揚げした「ぼくかわ」は、これから見逃せない。

    そうそう、当日パンフにプラスして、観客全員に川村紗也さんからのお手紙と、清人が所属する中学生のグループ「ハイランドシー」の貴重なシールを頂戴したことを付け加えておく。
  • 満足度★★★★

    ありがとう
    元気になったぞ。ここで好きと書いても嘘っぽいから手紙をしたためて返信したい。コピーとはいえ直筆のラブレターをもらって観劇前ににんまりほっこりあったかい。観劇後はもっとほっこりあったかく・・・。アホな私は山笑うをバカ笑いをするの方言だと勝手に思ってて最後にはこのどことなく重い空気を吹き飛ばすようなバカ笑いをするのだろうと予想した。もちろんバカ笑いなどはせず、私は山笑う。

  • 満足度★★★★★

    AEON
    川村おさやぴーはおしゃんてぃなモノで勝負してくると勝手に思っていたんだけど、意外にも地に足のついた芝居でおじさんは安心しました。
    荻野友里、嫁にきてくれないかなぁ。

    ネタバレBOX

    がしかし、嫁が荻野友里でも男は浮気するけどね。
  • 満足度★★★★★

    観劇して良かった
    東京のこの時期には沁みる作品でした。
    ユニット名や劇場からするとフザケタ・マイナーが感じがするかも知れませんが、少数の出演者で会話が繋がり、人間関係の変化を楽しめる作品でした。

  • 満足度★★★★

    見事な船出
    とても懐かしい雰囲気のあるほのぼのとした素敵な作品でした

    それぞれのキャラが見事にマッチして自分の親戚と対比してしまった

    話しは飛びますが、荻野さんの喪服姿にめろめろでした

    頭の中でリフレイン…

  • 満足度★★★★


    面白い。95分。ATもなんか暖かかった。主宰の影響かな。

    ネタバレBOX

    菜々(川村紗也)…小学校で父が離婚し出て行き、中学校で兄が結婚し出て行き、母と二人暮らしになる。その後母の再婚話も出るが断った。母と兄の関係にコンプレックスを感じて疎遠になる。
    伸夫(松本哲也)…菜々の10上の兄。母に好かれてた。24の時にできちゃった婚した。横文字が嫌い。
    深雪(荻野友里)…伸夫の妻。伸夫が会社の同僚と不倫している様子があり不安。
    清人(吉田電話)…伸夫らの子。菜々の甥。中学生。ハイランドシー所属。
    英二(山田百次)…伸夫の友人。お酒好き。離婚した。
    熊田(夏目伸也)…菜々の彼氏。38歳。傘の部品に関する会社に勤める。

    母が死んだ通夜の日に、熊田を連れて突如菜々が帰ってくる。今まで音沙汰無しで、男を連れてきたことで伸夫はピリピリしっぱなし、熊田はおどおどしっぱなし…。

    家族にだけわかる微妙なとこと家族だからわからない微妙なとこを織り交ぜた会話劇。ピリピリしつつも、根底に愛情が流れてて暖かめ。実家(母の住まい)を取り壊すという終盤のやりとり部分は特に良かった。あと、浮気の疑いありな伸夫に英二が言葉をかけるとことかも。変に語んないのがいい。
    妙な会話から笑いがどんどん生まれてくる感じも相変わらず上手い。

    役者も皆、安定した演技だった。インパクトのある清人の、いかにも中学生的などーでもいいことに執着するとか、こういう場が苦手な感じも上手い。
  • 満足度★★★★★

    滋味あふれる芝居
    家族とは、なんと面倒で恥ずかしくて温かいものだろうと、地方出身の共感とともに心に響きました。
    喪服が魅力的だった女性お二方にくらべて、冴えない男性陣のリアルさが可
    笑しみを倍増させていました!

  • 満足度★★★★★

    川村紗也が松本哲也と組んで宮崎弁演劇に挑戦/約90分
    ちょっぴりワケありな家庭が舞台の一幕劇。

    骨子だけを取り出すならば話はかなり王道的で、まかり間違えば凡作に終わっていた可能性も。

    しかし、作・演出を手がけたのは小松台東の松本哲也。
    実家に不義理していた妹が男連れで帰省して兄と揉めるという、どこにでもありそうでなおかつ苦い話を、ちょいちょい入るおマヌケな脱線トークとドタバタ騒ぎでショーアップし、とても面白く見せきる。

    松本作品は少なからず観ているが、一、二を争う傑作。

    主宰兼主役のあの人が可愛いのはもちろん、荻野友里という青年団所属の女優さんがまた絶世の美女ときて、男性満足度の高い一作でもあります。

    なお、会話がほぼ宮崎弁でなされる松本作品ゆえ、津軽弁劇団・野の上を率いる山田百次もキャストの一人として宮崎弁でお芝居。
    津軽訛りが入った独特の宮崎弁は聴きモノ。

    ネタバレBOX

    宮崎から上京後ほぼ音信を絶っていた妹が、母の通夜に出るため久々に、しかも10コ上の兄と同い年の婚約者を連れて実家に戻る。

    これに怒った兄・伸夫と妹・菜々が和解するまでの話。

    母に溺愛されていた伸夫と、兄びいきの母を憎んでいた菜々の間の溝はなかなか埋まらないが、修羅場を覚悟して帰ってきた菜々に優しく接する兄嫁、赤ちゃんの頃から菜々を可愛がっていた兄の親友・英二らが兄を懸命になだめにかかり、兄妹は最後の最後に仲直り。

    二人きりで話し合っても果たされなかったに違いない兄妹の和解が、周囲の人々の協力によってなんとかかなうところに人間ドラマとしての醍醐味があり、私は大いに引きつけられた。

    そしてまた終幕がいい。

    兄との雪解けが成ったあと部屋に一人きりになった菜々は、憑き物が落ちたかのような清々しい表情で自分のために茶を淹れる。

    これだけでもジ~ンとくるのに、なんと菜々は、“お茶が美味しくなるおまじない”として母が生前やっていた、掌で茶碗に蓋をするような仕草を晴れやかな笑顔でひとりやってのけるのだ。

    それまでの話を通じて母との確執を知らされていただけに、これには感動!

    一人芝居で劇を締めるのはハンパない緊張が伴うはずだが、菜々役の川村紗也はこれを立派にやりこなしていて、お見事。

    この素晴らしいラストシーンあっての5つ星です。

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