満足度★★★★★
良かった
評価が分かれているようですが,私は好きです。高く評価します。もともと河童は好きな作品,これが身近な社会で表現されていたように思えます。観てよかったなぁ。ただ,休憩と盆踊り,はしゃいではしまいましたが,やはり全体のバランスが崩れるような気が。最後まで一気に突っ走って欲しかったです。
満足度★★★★★
河童の国へようこそ。
思い切って言ってしまいますが、今までに吉祥寺シアターで観た演劇の中では最高にドキドキした舞台。最後から最後まで楽しんでしまいました。仄暗い河の底の河童の世界で繰り広げられる、正にダルカラードでポップな物語。最大限にキャッチーながら芸術としての妥協は許さない、エンターテイメントとアートのギリギリのバランス感覚を舞台で炸裂させる谷さんの手腕に唸らされました。この大舞台の主演を担うのは、若干22歳の一色洋平くん。彼の序盤の語りからグッと引きつけられて、目の前の舞台の光景がどれも河童の異質感・・・両生類(ですよね?)のヌメリ感-しかしそれは決して不快ではない-に満たされた美しい舞台でした。凄い、素晴らしい、楽しい、他、全ての賛辞をこの舞台に捧げます。リピートどころか毎日通いたいくらいの楽しさでした。
満足度★★★★★
二度目に観たとき、「「「ガツン」」」と・・・
正直一回目観たときは、面白かったけどあんましピンと来ないかなあ・・・くらいだったんですよ。
でもまあなんか心に引っかかるモンがあるなあ、ってな感じで思い切ってリピート。
・・・これ一回目に観たのと同じ芝居なのか?ってくらいグサグサ刺さってくる。苦しい。
現代社会を軽く皮肉ってる作品、かのようなツラして、観客の人生を(さらっと)皮膚ごとえぐってくるようなエグい芝居。
特に終盤のナンバー「Ways to Die」で「A氏」のもとに「S」が歩み寄る中での歌とダンスには、耐え切れず涙がボロッボロ。
ダルカラの芝居はいつも観ていて「苦しい」んだけど、その苦しさとも違う苦しさ。見ごたえありでした。
役者陣。「A氏」を演じた一色さん筆頭にみんな素敵だったんだけど、特に百花さんのTHE「河童」具合(←としか言いようが)と小角さんのマジカルな(とでもいうような)透明感が印象的。
一回目は山崎彬さん、二回目はコロさんと、隙にやってたように見えるゲストゾーンもおもしろい。
照明、音響、美術、音楽と、各セクションもほんとにいい仕事してて、感覚的にずっぽり引きずり込まれるような不思議さ。
最後。
ちょっと思ったんだけどS席A席の区分はあれでよかったのかな、と。
二回目観てた席とか、昨日ギリギリに予約したA席だったのに、中央ブロック後方のど真ん中。
乱舞ってるシーンとかは迫力も感じつつ全体像も見渡せたし、作品を楽しむには前方ブロックのS席よりちょうどよかったんじゃないかなあ。
満足度★★★★★
再演が観たい
最初この作品を心から楽しめるのはSかMな人なのかも?
なんて思ったりもしたのだけど
途中からシンプルに河童に心底嫌悪感を持って観るっていうのもありだと思うようになった。
一方通行で垂れ流されるものに慣れすぎると想像力、考える力が欠落していく。
何かに夢中になった(なってる)人、こだわりのある人ほど刺さる作品だと感じた。
実体験しろよ!それが出来ないなら想像しろよ!
河童を透して人が見える。人を透して河童が見える。
表裏一体。光と影。
ただコインの表裏というだけでなく光の当て方によって白くも黒くも見える。
描かれているのは人。
表面だけ観るのも楽しいんだけどその内側にあるものを想像するのが楽しいし、
人への愛を感じる。
決して易しく作ってないところも好きなところ。
出演陣も本当に素晴らしい。
物語の中心人物を演じる「一色洋平」
彼の身体能力が凄いのは当然として、芝居に対する真摯な姿勢を見せつけられる。
特に今作での彼の探求する姿は本当にすさまじい熱を感じた。
今しか観られない一色洋平を観られる幸せ。
劇場にはこういう人にお金を払って観に行きたいのだ。
百花亜希。今回も一癖も二癖もある役どころ。河童の一員の中でも異質。
アクアリウムに続いて今回も谷賢一の代弁者としてのポジション。
人の目を惹きつける魅力が恐ろしい。
中村梨那。今作で唯一出てきた子供役。
容姿や仕草が可愛いのは勿論なんだけど、本当にいい声。
今回いい声の出演者揃いなんだけど中でも光ってた。
平佐喜子。マイクパフォーマンスも素敵だったけど立ち姿が本当に様になっている。美しい。
若林えり。ダルカラで可愛いえりっくを観ることが来ようとは驚いた。
がに股が誰よりも似合う(笑)
劇中劇でも色んな役が観られてお得感もいっぱい。
時折見せる素の冷めた表情が氷のように刺さって怖い(笑)
自称哲学者。大人になりたくないバスの運転手。シナリオがないと動けない政治家
皮肉や風刺を楽しむもよし、キレキレのダンスや歌を楽しむもよし
最大限に脳みそをくすぐられている感覚が最高。
M1の歌詞といい踊りと言い、何度観ても背筋がゾクゾクした。
去年の自分が観てたら全然違った作品に観えただろうし
来年の自分が観たとしたらまた違った作品に観えたい!
そんなことも感じる厚みを持った作品。
ロングランとか、定期公演として帰ってきて欲しいと心から願う。
満足度★★★★
けっこう楽しめた♪
けど、なっがいな~・・・・。 って思ったデス=13時→10分休憩→16時半近く
眠気は出なかったが、もうちっとサクッと作れなかったかなぁとか感じました。
満足度★★★★
肉まんをつまみに黄桜を一杯
芥川龍之介『河童』って、カッパーランドの滞在記だったのね。俺も世田谷の病院に戻ったら、『河童』と筒井康隆『将軍が目醒めた時』とBO GUMBOS『魚ごっこ』をマッシュアップしたいと思います。
満足度★★★★
見応えのある舞台
価値観の相対化を促すというか、試されるような、知的な意味で面白い舞台です。私は退屈はしませんでしたが、作者の訴えたいことをちゃんととらえられたか自信はありません。
私の聴覚的な理解力に限界があるせいか、テンポの速い曲では歌詞が聞き取れないのが残念です。
満足度★★★★
人間と河童の狭間
賛否両論が交わされているが、私は大変におもしろかった。
あくまでも個人的な感想だが、河童の世界は多分私には居心地がよかろうと思う。
尤も、人間社会に今ひとつ適応できない自分が河童の世界に行くとやはり今ひとつ適応できないのかもしれないが。
満足度★★★★
枠組とスタンスをそのままに
観劇日の通勤時間と、劇場に向かう電車のなかで、青空文庫でx十年ぶりに原作を飛ばし読みしてから観劇。
原作の企みと、当時としての「ナウさ」の質感が、作り手によって、したたかに今の感覚に置き換えられ演じられていて、
ひとつずつのシーンがとても面白く、見入ってしまいました。
満足度★★★★
肉まんを誰かにあげたくなる
色彩豊かなポップな衣装、舞台で、歌に踊りに楽しませてもらいました。
パンフレットの中に、「芥川龍之介は『河童』という作品で世間を風刺したと思われていたが、彼自身は、自分自身への嫌悪があった」みたいなことが書かれていて、作品を観ている最中、「どちらが正常でどちらが異常なのか」ということが頭の中をぐるぐるしていました。
河童の国はとても合理的で利己的。
65歳以上は殺してしまう。
一定の能力が無い者は足切りする。
失業して半年経っても職に就けないものは殺して食肉に。だから失業率0%。
そういえば、イギリスだと、50歳以上の場合、新規には人工透析をしないというのが暗黙の了解という話を思い出した。
観終わった後、自分はどんな死に方をしたいか、について考えた。
自分の力で生活する力がなくなってもなお、複数の管をつながれて、
治る見込みがないと分かっても、延命治療を受け続ける意味は何か。
完治しない病に罹った人が「家に戻りたい」と言った時、
危険だからと病院につなぎとめておくべきなのか、
リスクがあるのを覚悟の上で患者の意思を尊重するのか。
作者の意図と少しずれている感想かもしれませんが、
そんなことも考えさせられました。
話は戻って、「肉まんをあげたくなったりする」というシーン。
ちょうど一昨日、中華街で両親へのお土産を弟にもたせたから、なんだかリンクしているようでハッとした。
私は物事を合理的に考えて切り捨ててしまう薄情なところがあるけど、
自分の中にもそんなおばちゃんみたいな一面が出てきたのかと思ってちょっと嬉しい・・・のかな。確かに、誰かに肉まんをあげたくなるのは人間的かも。
役者さんでは、霊媒師役の小門さんの澄んだ、透明感のある演技が印象的でした。
満足度★★★★
社会批判
芥川龍之介の「河童」が下敷。中学時代の読書感想文の課題図書だったと思う。だから遥か昔に読んだ記憶はある。しかし、内容は殆ど忘れていたので、観劇にあたり再読した。
芥川龍之介の命日である7月24日(河童忌)には、霊媒師を通じてアフタートークに現れるのだろうか。日程があえば当日観劇したかったが…。もし芥川が今の時代を見たらどう思うだろうか。河童の世界から見た人間社会の痛烈な風刺。(日本)人が思っている常識は、視点を換えれば非常識なものかもしれない。例えば人間界では男性主導、女性受動という構図が見受けられるが、河童界では逆発想である。男女平等、雇用切捨て、など発表された1927年当時と比べて現代はどうか…。
(ネタバレBOX)
満足度★★★★
歌ありダンスあり、
盆踊りみたいなのまである割には、不思議と高踏的かつものすごく演劇的で、微塵もエンターテイメントだなんて思わせない、不思議なテイストでした。文学的と言ってしまえばそれまでだけど、人間社会の不条理さを突くとともに河童世界の矛盾も突いていて、芥川龍之介の世界を演劇化したらこうなるんだ、とするりと納得してしまう。河童たちの騒ぐ声(ピャーとか、ク~とか)が妙にリアルで可愛くて不気味だったなぁ。高い天井と奥行きを持つ吉祥寺シアターを若い熱気と影絵でうまく使いこなしていて、すごく楽しめました。面白かったです!
満足度★★★
河童
初DULL-COLORED POP『音楽劇・河童』
振付人セレクトがニクイ!伊藤今人(ゲキバカ/梅棒)長谷川寧(冨士山アネット)堀川 炎(世田谷シルク)中林 舞
面白かったけど、音楽劇じゃないのがみてみたい!
満足度★★★
動きは大変そう
最初、え?そういう河童なのと思ってしまったが、杞憂だった(笑)役者陣の動きは大変そうだったが、たしかに河童で、面白かったー。
現代社会(と言うか人間生活か)を風刺してるような内容(個人的見解)は、確かにと感じるものも多々あったかな。
満足度★★★
楽しめましたが、
一本の芝居としては、微妙な作りでしたね。
お気に入りの俳優さんばかりで、それなりに楽しいんだけど、古臭くてチープな印象が勝ってしまった印象。大好きな吉祥寺シアターの筈が、終始座りが悪く、最後までこちょばゆかった。
満足度★★★
楽しめましたけど、ちょっと疲れました
芥川作品をダルカラ風に換骨奪胎。深遠なテーマとエンターテインメントがごちゃまぜになって、頭の切り替えが大変でしたね。楽しめましたけど、ちょっと疲れる舞台でした。休憩時間を挟んでの前半と後半のバランスがよくなく、あれだったら休憩なしに一気にやってもよかったのでは。