行動・1 公演情報 行動・1」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.5
1-2件 / 2件中
  • 満足度★★★★★

    地味ながらも笑える良質な短編集
    緻密な脚本に基づく精妙な会話劇4編を堪能。
    日常の中の小さな綻びが徐々に広がってゆくこの種の笑劇は大好物♪
    岡部たかしさんの軽妙にして飄々とした演技は相変わらずの可笑しさでした。

    ネタバレBOX

    岡部たかし扮するタクシードライバーがタヌキほか三匹の小動物を続けざまに轢いて乗客に責められる「タクシー」と題された一編が個人的イチオシ!
  • 満足度★★★★

    射手座
    安くて面白い。80分。「こだま」と「親」が好み。

    ネタバレBOX

    「こだま」
    こだまの運転手(岡部たかし)がルールを破りフィアンセ(永井若葉)を運転室に連れ込む。はしゃぐフィアンセだったが、運転手の元妻の出身地駅に止まってほしくないとダダをこねる。そこへ車掌(岩谷健司)がやってきて、フィアンセに同情し、運転手もまた駅をすっ飛ばすことを決意する…。
    格下に見られがちな(?)新幹線「こだま」をネタに、夫婦の愛情が走り始める作品。「院長」と「タクシー」で運転手も車掌もクビになったことが分かる。でも、この時の男二人はちょっと輝いてた。真剣な想いをアホな行動に結びつける展開がいい。

    「ある院長の憂鬱」
    接骨院の院長(岩谷)と同医師(永井)に呼び出された男(岡部)とその妻(山村麻由美)。院長が妻を好きになってしまったという理由でもう来ないでとつげられる妻だったが、意味深な言葉を院長に残して去る。
    これも真剣な想いがアホな展開に結びつく作品。妻の言葉に思わずニヤつく院長の表情が上手い。妻は「親」でのクレーム対応後、ヘンテコな院長を相手にしてたのかと思うと、疲れる一日を過ごしたんだなと気の毒に思う。

    「タクシー」
    男(岩谷)と妹(山村)を乗せたタクシー運転手(岡部)のタクシーが、タヌキっぽい動物をひき殺してしまう。そこに運転手の妻(永井)が通りかかるが、実は運転手の売り上げのため男と妹にサクラを妻が頼んでいたと分かる…。
    「こだま」夫婦の愛情の話。岡部の演技が冴える。

    「親」
    とある中高一貫校の教師三人が保護者宅を訪れ、保護者(岩谷)からの難題について善処を約束する。しかし保護者がモンスターペアレントと思われていると感づき、教師らは弁明をはじめるが…。
    岡部と永井の受け流すような教師演技が上手い。保護者をモンペかどうか延べ9時間議論した上でモンペでないと結論しましたと、毒っ気なく告げる空気感がいい。台本と演技の呼吸が合っているというのか。「院長」のところへ行かなくてはならない女教師(山村)が電話をかけて、岡部と永井がすみませんと謝るという、後引かない終幕も好み。

    好みな作品群。人をくったような4編だけど、テンポ良くダラっとしてなくていい。ピアノ演奏を山村がやってたのかな、こじんまりとしながら、好感触の舞台だった。

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