『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!) 公演情報 『MOJITO』『想像』(ご来場ありがとうございました。御感想お待ちしています!)」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-7件 / 7件中
  • 満足度★★★★

    いい雰囲気
    MOJITOは人生に少し疲れた大人の恋バナ物語。高橋恭子がチタキヨで見せた色気を見事に封印して、逆に不倫されそうな雰囲気を醸しだし(あくまで個人的見解)、それがまた物語に見事にマッチしていてよかった。

    創造、最初はちょっと朗読になりすぎてるかな(朗読劇なので、当たり前と言えば当たり前なのだが)と感じていたが、表情とかが出だしてきてからは、すごく面白かった。

  • 満足度★★★★

    「正統派」の朗読劇2本
    昨今、自由度の高い「リーディング」が多い中、久しぶりに観る「朗読劇」2本。

    BARHOPPER「MOJITO」
    ダメ元で出した手紙に始まる往復メール。
    メールゆえのスレ違いや不安などが非常に身近に感じられる。
    また、最初の離れた感覚(間隔)から次第に「距離」が縮んで行き、最後は速度まで速まって感じられる構成も巧み。
    ただ、2人とも文才があり過ぎでは?(笑)
    細部の言い回しが洒落ていて、あんな米内山さん級の文章が書けるなんて、さすがフィクション(笑)。…いや、そんな2人だからこその縁なのか?

    MU「想像」
    朗読劇でコメディというのは珍しいのではあるまいか?
    とはいえ「ある秘密」が明かされて以降、次第にシリアス度も増すのであるが。
    また、すべて電話の通話というのも斬新。
    なお、古屋敷・佐賀お二方の顔の輪廓とメガネが双子という設定に説得力を持たせていたような…(笑)

  • 満足度★★★★

    役者の質感と間の相関
    戯曲の設定と
    役者の醸し出す質感が、
    舞台を単なる平面的なリーディングに留めず、
    そこから踏み込んだ広がりへと導いていく。

    上演された2本は、
    それぞれに雰囲気も展開も異なりつつ、
    直接交わることのないロールたちの距離で
    物語を紡ぎ、観る側をとりこんで。

    シンプルで、所詮は台詞の重なり合いではあるのですが、
    なにかすっと引っ張り込まれてしまいました

    ネタバレBOX

    両作とも、二人が面と向かって会話をするシーンはなく、
    手紙やメール、あるいは電話でのやり取りで
    物語が組みあがっていく。

    それが、リーディングだからこその
    切っ先を導いていくれる。
    なんだろ、ピンポンのように言葉が行きかうのではなく、
    其々の台詞を繋ぐ間というか余白があって、
    それが役者の個性を引き立てつつ、
    観る側が語ることに
    現実感や膨らみを与えてくれる。

    MOJITO:

    二人の声や雰囲気が
    どこか異なる質感を持っていて、
    でもそれが、手紙やメールの言葉にのると、
    互いの想いが混濁せず
    それぞれの想いの際立ちにつながっていく。

    手紙は言うまでもなく、メールを互いに読む態でも
    当然に互いの想いがいったん満ちてからの会話なので、
    その「間」に、ロールが見つめる
    自らに対する正直さのようなものが生まれて、
    それが、時に歪み、あるいは溢れ、真っ直ぐな想いとなり
    交わされていく。

    ちょっとソープオペラのような風情もありつつ、
    でも、やってくるそれぞれの心情には
    実直さがクリアに残されておりました。

    想像:

    こちらは、電話での会話で綴られていく
    双子のシンクロ感覚の物語。
    リーディングの形式をとっているのですが
    こちらは、舞台を二つに分けて演じられる
    普通のお芝居の質感があって。

    とは言っても電話の会話が醸し出す
    二人の感覚の微妙なズレと
    その重なり方が絶妙で・・・。
    やりとりが二人の感覚をすっと重ねるのではなく
    まるで昔のラジオのチューニングのように
    じわぁっと合ってくるような感じが作り出す
    舞台の空気感というか色合いがあって。
    なんだろ、淡白に会話が作られていくのではなく
    観る側を閉じ込める粘度のようなものがあるのです。
    その常ならぬ感覚に閉じ込められてしまいました。

    *** ***

    私はワンバージョンしか観ることができなかったのですが、
    この作品、きっと役者によって、
    別物のような世界が生まれるのだろうなと思う。

    定番作品として、この作品の繰り返しの上演も
    面白いのではと思ったことでした。

  • 満足度★★★★

    ストレートな朗読劇であるだけに
    役者さんの、そして脚本家さんの力量がそのまま伝わってくる舞台でした。31日の昼夜で2回観劇。最初に各50分、10分の休憩ありとのアナウンスをいただき、朗読で50分?とちょっとクラッときましたが、始まってしまうとあっと言う間。特に「想像」では役者さんお二人は一度も席を立たないのに、空間に高さと奥行きを感じました。予想通り、小沢道成くんの存在感が秀逸。座ってからの佇まい、目の動き。口元の微かな表現。刹那刹那が実にセクシーで、ひと時も目が離せませんでした。アユムさんのテキストがこんなにも色気を帯び、小沢くんの繊細な表現力がこんなにも活きた舞台は初めてです。長年夢見てきたコラボはやっぱり素敵でした。

    (違う役者さんではどのような印象になるのか興味ありましたが、残念ながらリピートする余裕無く残念です。モトキさんの「想像」も観たかった><)

    ネタバレBOX

    古屋敷悠(MU)×宮田智佳(トゥフロント)/MOJITO(昼の回)
    桂城圭吾×まじまあゆみ/MOJITO(昼の回)
    小沢道成(虚構の劇団)×渡辺まの(MU)/想像(昼・夜の回)


    古屋敷さんの演技も楽しみにしていたのですが、疲れていたせいかVIP席特典のMOJITO(美味しかった♪)を飲んだら眠くなってしまい・・・ついウトウトしてしまいました、ごめんなさい。でもお二人の声はずっと響いていて・・・ラジオドラマのようで、良く言えばお手本どおり、逆に言えば今一つ心が伝わりにくい、そんな印象を受けました。

    一転、夜の回ではなんだか生々しく感情が伝わってきて・・・正直、男女ともに苦手な人達だなーと思ってしまいました。不倫で慰謝料を取られる女ってなかなかいませんし・・・なんだか不幸に酔ってるようにも思えて。個人的に共感しにくい人物設定だったので、ちょっと残念。ごめんなさい。


    小沢くんとまの様の「想像」は絶品。元々小沢くんの声の表現力には惚れきっていましたが、その彼と双子を演じきったまの様も凄い、と。そこはきっとアユムさんのテキストを知り尽くしている劇団員の強みなのでしょう。奇妙にシンクロする双子の愛と、そこから逸れて行くことにヒリヒリと心を痛める弟と姉との構図が絶妙でした。姉のことを考えないと性行為ができないこと、心や行動がシンクロすることは彼の全てであったろうに・・・その姉に「シンクロしてないよ」と言われることの絶望感は、「日常」が人とは違う人にしか知りえない感情なのだなと思い・・・それを演じた小沢くんはやはり素晴らしいなー、と。惚れ惚れしました。

    ※もしかしたら、小沢くんが泣いたのを観たのは初めてかも?いつも大きな舞台でばかり観てるので、気付かなかっただけかな・・・。こんなに近くで彼の演技を見つめることが出来て幸せでした*
  • 満足度★★★★

    ユニークな朗読劇
    朗読劇はおもしろいのかな?という気持ちを振り払うような芝居でした。せっかくの2本立てなのだから何かしらつながりがあるとなおよかったのでは?

  • 満足度★★★★

    だー
    面白い。演技も上々と思う。

    ネタバレBOX

    「MOJITO」
    大学時代に一度だけ江ノ島にデートして、お互い好きだったけど付き合えず、そのままの人生を歩んだ佐熊(町田彦衛)と一村(高橋恭子)。印刷会社の営業をしていて、彼女と結婚しようと考えている佐熊は、一村に一応の距離を置こうとする。家庭持ちや彼女持ちばかりと付き合っている一村は、色々傷つき江ノ島近くで一人暮らしして、スナックに勤めている。佐熊への想いを匂わせつついるも、佐熊に近づけない一村。佐熊の彼女が浮気していたことをきっかけに仕事をやめる佐熊。二人はついに、江ノ島水族館で合うことを決意する…。
    メールという書簡体の朗読劇(初回は手紙だけど)。別々の人生を歩んだ30くらいの男女の、ズルさとストレートさを併せ持ったメールに、ニヤニヤしてしまう。色々と上手いなって思った。
    地雷女な一村(女性からしたらそうでもないかもしれないが)が素敵。美人さが地雷さを引き立てている。佐熊の対応の微妙な感じも上手いなと。最後の、会わないと決めてからすぐにメールしなおすとか上手いなと。
    水族館で(笑顔で)再会するってとこで終幕。爽やかなラストに満足感もありつつ、二人が上手くいかないような予感も。良くも悪くも等身大で、ちょっとドラマチックなとこが気に入った。

    「想像」
    双子で近親相姦な順(青木友哉)と尚美(宮田智佳)の電話での会話劇。エロ漫画家(ダー)と結婚したせいで勘当喰らった尚美。バンドのファンだった、バツイチ瘤付きと付き合う順。近親相姦を墓場まで持っていくと約束した二人だったが、このことは二人の人生の底に澱み続けたままだった…。
    双子の近親相姦って変化球な作品(mojitoがストレートなので余計感じた)。「シンクロ」することが二人の関係を縛り続けているかのよう。尚美でしか勃たない順。エロ漫画家だったら自分を理解してくれると考えた尚美。終盤で、二人はシンクロしてないと尚美が言うが、無理しているようにもとれる(尚美らに子がいないのは自然なのかシンクロのせいなのか)。
    二人の話にやらしさはないけど、ドロっとした感触の作品。これも「男女」であるってとこがミソなのか。同調できないけど。
  • 満足度★★★

    ルバイヤート
     約50分と45分の朗読作品を10分の休憩を挟んで上演。Mojitoでは、写真の展示やイメージフィルムの同時上映があれば、リーフレットの説明に近いイメージで観ることができたのではないかと思う。ひょっとしたら、写真くらいは、どこかに貼ってあったのかも知れないが、気付かなかった。
     想像については、ネタバレ参照のこと。

    ネタバレBOX

    Mojitoモヒートと読む。ラムベースのカクテル。ミント、蜂蜜、ライムにソーダを加えて作る。ヘミングウェイが愛したことでも知られる。キューバはハバナが発祥の地。
     7年前、一度だけデートした克弥と葉奈。その時は、其々の恋人がいた。それで、二人が羽を伸ばせる江の島でデートしたのである。二人はそこでMojitoを飲んだ。ハバナ生まれの爽やかなカクテルは、葉奈にとって最も爽やかで忘れ難いデートの象徴になった。
    だが、その後、2人が合うことは絶えてなく7年が過ぎた。と、突然、克弥の実家に彼女からの手紙が届いた。メルアドが記してあったので、彼は、メールを出した。互いにメールを交わし合うようになったが、克弥には、7年前とは別の彼女があり、結婚する予定であるが、メールのやり取りは、彼女からもOKが出ていた。然し、葉奈からは、本当は、彼女は許していない、との反論が返ってきた。というのも、7年前のデートの後、克弥の彼女だった女から嫌がらせメールが何度も届いたのだという。こんな具合にメル友同士のダイアローグが、現在の其々の仕事や異性関係を肴に展開してゆく。つまり中心はあくまでメル友2人という形で。終盤、克弥は、結婚を約していたが二股を掛けていた彼女と別れ、仕事も止めて葉奈との再デートに選んだ江の島水族館、海月の水槽前に土曜14時、待ち合わせに出掛けてゆくのである。
     二人の話の内容は、誰もが共通に持っているようなありきたりの話ではある。自分に似た誰かの話として苦笑する向きもあろう。ただ、このシナリオの上手さは、そんな話を肴にメル友2人の関係がいつの間にか中心になり、それが、矢張り、我々に似た誰かの話なので、思わず引き込まれ乍ら耳を傾けてしまう点にあろう。
    想像
     双子の姉弟の話である。2人は、双子故か異様なまでのシンクロがあり、父母の離婚のきっかけになったほどである。学校に通っていた頃には、テストを受けると点数が同じ、間違う個所迄同じだったのでカンニングを疑われクラス替えをされたほどであった。同級生のからかいの対象になり、不登校の引き籠りをするようになると、姉弟でセックスをしているのだろう、とからかわれたが、姉弟には墓場まで持ってゆかねばならない事情が確かにあったのだ。その後、姉は勘当されて現在に至っているが、勘当の原因は、姉の夫が、セクシュアルな漫画を描く漫画家であり、父が、そのような男との結婚を認めなかったからである。現在、父は、階段から落ちて右足を骨折し療養中であるが、姉の家の犬も交通事故に遭って右足を骨折、現在は3本足で歩いている。姉弟はここにも双子のシンクロを見てしまう。
    何はともあれ、現在、弟は付き合っている女があり、それは、彼のファンなのだが、子持ちのバツ一で、その時、基本的に弟は勃起しないのである。勃起するのは、姉との事を思い出す時だけである。
    こんな話が、こちらは、電話を用いたダイアローグとして展開してゆく。
     どちらの作品も、リーフレットでは、朗読以外の写真のことや、言い訳がましい理屈が多すぎる。実際、上演する部分で勝負して貰いたい。そうでないと客寄せの為のノウハウとして戦略・戦術的に策を弄しているのか、と勘繰ってしまう。
    “想像”の作家は、純粋(ピュアネスという言葉を使っているが)とかいうのであれば、その辺りも直球をベースに変化させるべきであろう。こういう遣り方は、寧ろ、えげつなさを感じる。

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