focus. 神話 公演情報 focus. 神話」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.1
1-18件 / 18件中
  • 満足度★★★★

    熱意に圧倒されました
    拝見してみたら想像以上の勢いに圧倒されました。
    しばしば置いてけぼりにされつつも、
    はっとさせられるシーンが鏤められており、
    それぞれの団体が単独ではどのような芝居を作られているのか
    興味を抱かせられました。

  • 満足度★★★

    よくわからない。
    自分の受け取る力が足りなかったのかなと思った一日でした。
    学生の演劇ってこういうふうによく分からないものなのかなーと危うくトラウマになるところでした。

    「ハイブリッドハイジ座」
    最初の方は面白いかもと思ってみていましたが、
    途中で置いていかれてしまいました。
    場面場面で面白い箇所はあるけれど、最後まで見終わった後は、
    「?」しか残りませんでした。

    「ミームの心臓」
    描写は綺麗だと思いました。がそれだけな印象。
    自分には合わない世界観だと思いました。
    小林依通子さんはとても気になる存在でした。
    他の舞台でも観てみたいなと思いました。

    「四次元ボックス」
    個人的には一番面白いと感じました。
    一番お客さん寄りで分かりやすい内容だったと思います。
    シリアスな部分、笑える部分のバランスが良かったと思います。
    朝戸さん演じる役によって、全体が締まっていた印象を受けました。
    四次元ボックスは今後の公演も観てみたいです。

  • 満足度★★★

    構成はともかくなげーよ!
    【総論】
    「どちらかと言えば神話よりもアレでは?」に始まり、真っ当に神話に向き合い過ぎた(?)ものを経て、程よくバランスの取れた作品で締めた、な感じ(私見)。

    【各論】
    ハイブリッドハイジ座「皮にパンク」
    神話と言うより都市伝説的な題材だったがトップバッターとして観客を引き付けるに足るイキオイはアリ。
    ただ、70分はチョイ長?

    ミームの心臓「東の地で」
    いかにもミームらしい雰囲気を持った「力作」。
    いや、幹事ということもあってかチカラが入り過ぎて堅苦しいという意味で。
    とはいえ、終盤での結界(?)や血の「見せ方」などが好き。

    四次元ボックス「cicada」
    両極端な2作の後に程よくバランスのとれた1作。
    移転前のユーロスペースの小さい方のスクリーンでレイト上映されていた映画のようなニオイと神話ネタが上手くブレンドされて好み。

    しかし全部観ると3時間半(初日は4時間だったとか)にも及ぶというのに小さなパイプ椅子の席が多いのはいかがなものか?

    ネタバレBOX

    四次元ボックスの作品には角膜移植により故人の見たものが見えるようになるというブラックジャック「春一番」が原作の映画「瞳の中の訪問者」を連想。
  • 満足度★★★

    ハードとソフト
    植民地だった国が独立した後、みたいな企画でした。
    コンセプトやデザイン等は手広く揃っているのですが、
    それに入る中身とのバランスに差を感じました。

    でも年齢や経験を考えると及第点どころか、
    その上を行っているとも感じれます。

    ネタバレBOX

    早稲田の回、他に比べ群を抜いていました。
    ああ、これくらい弾けて演ってみてもいいんじゃないか?
    むしろやるべきなのでは?と考えさせられました。
    唯一、長さを感じさせられなかったです。

    慶応の回、リピテーションがしんどくて途中で離席しました。
    恐らく何かを強調されたかったのだとは思いますが。

    日大の回、顔面偏差値が高くてびっくりしました。
    義眼をプロトコルにした辺りが面白く、
    伊藤計劃の様な暗さを引っ掻き回す役も居て、
    違う本だとどうなるんだろうと思う役者が多かったです。
  • 満足度★★

    よくいやっているど
    3団体、いづれも多分、この企画に合うように作品を作られているのだと思うが、どたばただったり、シリアスっぽいような感じだったり、あまり、芝居に乗ってけなかった。

  • ・・・
    3作品とも、私にはわかりませんでした。
    (学生劇団ということですが、王子小劇場での公演なので、手心は加えません、悪しからず。)

    ネタバレBOX

    【ミームの心臓『東の地で』】
    本来は、舞台を見ることで、観客が何かを感じとれるように脚本も演出もなされるべきなのに、観客が感じるべき余白はなく、そこに作者の想いと台詞(意味)が押し付けのように溢れていた。
    小説などの場合は、心理描写などが重要になるため、説明のような言葉が多くても、それほど押しつけがましさは感じないものだが、舞台でそれをやられてしまうと、観客としては辛い。写真におけるネガとポジの関係のように、演劇における脚本と舞台との関係は、その重要度は反転する関係にあると考えるのが一般的だ。勿論、討論劇など、言葉や議論の面白さで構築する舞台もあるので、例外は当然あるが。友人に話を聞いたところ、酒井氏の以前の作品『ケージ』などは、『東の地で』では過剰と感じられた言葉の感覚(理屈っぽさ)が、全共闘時代をテーマにしているために、むしろ活きている面白い舞台だったというので、そういう方面で追及するか、そういう主旨ではない作品を作る際には、今「台詞」として言わせている言葉の多くを「ト書き」に変えるとよいのではないかと思う。
    (とても、真面目に作品に向おうとしている姿勢を強く感じたので、敢えて厳しく書いてしまいました。おせっかいだったら、すみません。)

    【四次元ボックス『cicada』】
    最近は、一般的に考えれば、エンタメ作品の場合、ご都合主義で、脚本に都合のいいように様々な設定が作られることは、悪いことではないとされているようなので、ご都合主義が散見されましたが、その点を批判するつもりはありません(それに、今回は「神話」なので、リアリズムからの批判はナンセンスかもしれませんし)。
    ただ、片目を失い、義眼を入れている人が主人公で、その義眼の問題が中心題材であるという点だけは、かなり引っかかりました。
    というのは、障害問題をネタとして利用し、作品を構成しているように見えたからです。
    この作品の中心テーマは、障害問題やそれに付随する偏見や差別などの問題ではない(そういう問題も、要素の一つとしては出てきますが)。
    つまり、他の題材でも中心テーマを語ることはできるはずなのに(というか、もっと言ってしまえば、テーマが何なのか、私にはそもそもよくはわかりませんでしたが)、面白おかしく話を語り易い題材として隻眼・義眼が使われるのは、あまりよくないことではないかと思いました。
    勿論、作品内で、差別的な表現はまったくなかったので、私が過剰に反応しているだけかもしれませんが。
    それでも、近親相姦(ある種のDV)のネタもそうですが、そういう深刻な問題を、エンタメのネタにするのはどうかと思います。
    そういう問題を、必要以上に深刻に扱おうとする私のような意見の方がむしろ差別的だと言うのならば納得しますが、そういう問いかけが内包されている作品には見えませんでしたので。
    と、厳しく書きましたが、三作品の中では、『cicada』が一番完成度が高いと思いました。
    上記の問題を不問に付せば、原田マサオ役佐藤秀作さんは面白い演技だったと思います。
  • 満足度★★★

    うん
     四次元ボックスがおもしろかった。

    ネタバレBOX


     タイムスケジュールが鬼。酒井さんはマゾなのか。15:00開演なのに、前のステージが14:30終演予定。これで出来るつもりだったのだろうか。まあ出来てるんだけど、これは、ちょっと無いなあ。スタッフさんの体力的にもきついだろうにと感じました。

     ハイブリットハイジ座が終わった後、げっそりして、もう駄目だと思いましたが、そのあとは割と楽しめました。

    【ハイブリットハイジ座】

     しょっぱな置いていかれて、それっきり。セリフも半分くらい何言ってるかわかんない。それでもストーリーがわからないとか、そういうことはないんだけど。でもなんか、なー。僕の速度が遅いんですかね。ギャグも滑りっぱなし。というか滑るも受けるも、そんなすきを与えない速度で進行していて、もったいないなーと感じること多々。役者の技術はさすが。ハリキ君がかわいい。全然ついていけずに、時たまひきつったような変な笑いが出るだけの様な状態で観ていたのに、周りはすごく笑っていて、孤独感を感じました。こういうのが、おもしろいんですかね。

    【ミームの心臓】

     やりたいことはわかる。言いたいこともわかる。でも。という感じでした。ナルシシズムと悲劇に浸りきっていてなんとも。もっと言葉選んでほしいし、コミュニケーションの不能感についてもっと自覚的であってほしいなと。自分の人生を悲劇として捕らえるのはそう難しくない。でも現実は、銃弾は当たらないし、死にたい僕は死ねないし、殺したいやつも死なないし、なんか巨大なシステムにただ生かされている状態が延々と続くわけで、それはとても滑稽で醜い。それが世界の残酷な真実なんだと思います。美しい言葉と美しい体、美しい結末、美しい死、美しい悲劇、それはなんか、僕はもういいです。

    【四次元ボックス】

     一番良かった。朝戸さんと、オカサーの人の演技が印象に残った。義眼であることの必然性は、たしかによくわからなかった。ミームの心臓との対比もあり、終わり方がとても小気味いいと感じた。大学生像が古いなーと思ったけど、もしかして東京の大学生ってあんな感じなんでしょうか。僕が田舎者なだけなんでしょうか。トウキョウ怖いです。
  • 観ました。。。
    企画自体はよかったと思います(長いけど…)。

    ただ、学生団体ならではの”自由奔放”で”荒削り”なところが好きな自分としては正直ちょっと…。

    おめかししてるというか、もっと別のフィールドで勝負して欲しかった気がしました。

  • 満足度★★★

    良企画!
    学生が大学を飛び出して、外小屋でやろうという志しに拍手を送りたい。構内でやれば、金銭面でも運営面でもはるかに楽だし、同世代を相手にしていた方が評価もずっと高い。

    しかし彼らが本当に高みを目指すなら一般の観客を満足させなければならない。それは外小屋でなければ経験できないのだ。

    作品的にも野心的な作品ばかりで、彼らの成長を見続けたいと思った。


    追記。
    7日にもう1回観ました。初日の問題点がしっかりと修正されていたところに、三団体のレベルの高さを感じました。

    ネタバレBOX

    今回(初日)は運営面で問題があった。1時間以上の作品を3作品見せるのは相当大変だ。またそのためには仕込み&リハの時間がもっと必要だったろう。しかし、そんなこともやってみなければわからない。あえて無謀な企画にチャレンジしたことも意義を感じる。

    確かに、劇場でのリハ不足が、本来もっと素晴らしいであろう彼らの作品を散漫なものにしたことは否めない。

    しかし、こういった経験をすることで彼らは同世代の学内でしか上演しない団体に比べて、はるかに成長していくことだろう。
  • 満足度★★★

    熱量すさまじい
    学生演劇と括って、未熟だと侮ってしまうのは勿体無いくらい、上手いし、アイディアも面白い。3団体とも初見なので、一気に見れて良かったです。こういう試みが、もっとたくさん生まれて、若い才能にチャンスが与えられると良いなと思います。

  • どうしてそうなった。
    大学生。やらない理由をわざわざ見付けてモラトリアムするよりも、見切り発車でも情熱とちょっとした勘違いで強行したほうが良い年頃だ。更に彼らは見切り発車ではなくしっかりプランニングをして、勘違いではなく信念があったと思う。勝手ながら客観的にそれを感じたから、観に行く気になった。個人的な知り合いは誰一人いない。だからこそ新たな出会いを期待した。

    ハイブリットハイジ座は早稲田の別企画で目にしてまた観たかったから、おかわりしに行った気分だ。白い米を丼でかっこみたくなる味の濃い奴らだ。3杯くらい食べたと思う。正直わざわざ感想とか言うのめんどくさい。語るよりも体験して何ぼの団体。正統派の斜め上。パチもんばっかのディズニーランドみたいだ。年間フリーパスが欲しい。

    ミームの心臓は旗揚げ初期から気には掛けていた。恐らく好みじゃないだろうなと予想しつつも、息が詰まる様な何かをしれっとかます団体なんじゃないかと思っていた。結果、上演中に自分は何回溜め息を吐いてしまっただろう。「なんだこれは、誰に向けてやっているんだ。分かる人だけ分かればいいのか?」という心境の下、上演中に席を立とうかと考えました。これを60分観るくらいなら一旦深呼吸しにランチにでも行って次の演目を期待しよう、そう思った。しかし全て観なければ作り手の意図を受け止めた事にはならないというポリシーで最後まで観た。ぶっちゃけ、単なる意地だ。でも結局、受け止めたくならなかった。

    四次元ボックスは日本の問題でも観た。その際もテーマに沿った各団体の短編が並ぶ中で、彼らの演目だけはどうテーマに沿っているのか分からなかった。たまたまその時そういう挑み方をしただけで今回はきっちり沿わせてくるかもしれないと考えたが、やはりまた沿っていたとは思えなかった。だったら何故テーマのある企画公演に出ているのか。テーマに沿うよりも自分達の作風を優先したいというなら、単独公演でやればいい。

    この企画はどう捉えるべきだったのか。「学生劇団が頑張っている」というレッテルを利用したかったのか不要だったのか。フライヤーの文面からすると「学生演劇の枠を早々に飛び越え」とか「若干二十一歳」とかの言い回しを自ら選んでいるし、利用したかったんだろう。が、「勢いのある学生団体なら観てみよう」と、演劇に興味の薄い人が触手を伸ばすかどうか。学生団体とは学生が主軸の団体であり、個人的には決して片手間でやっているイメージはないのだけど、一般的には「社会に出る前に一時的やっている」と捉えるのではないかな。それを打ち破りたいなら、各団体に出身学校の記載は要らなかった。「これから演劇界を背負って立つ注目の若手団体が今回だけの共演」とかのほうが目を引いたんじゃないだろうか。少なくとも自分は勢いのある学生団体を観たくて行った。全く意味のない比較になるが、4~5年前に学内で観ていた学生団体のほうが勢いも本気さも感じられた。
    で、学生イメージを押しているのに受付対応が機械的な企業染みていたのがまず入場前に違和感だった。それこそフォーカスを何処に当てればいいか分からなくて。そして終演後、個人的に大嫌いな『次の回が迫っていますのでお早めにご退席ください』というアナウンス。それはそういうスケジューリングにした自分達の責任であって、観終わったら早く帰れと強制する理由にはならない。それがあったから紙アンケートがなくWEBで答えるシステム(終演後に個人アドレスにフォームへのURL付きメールが届く)も、アイデア自体は評価したいのに、その場で書かれたら次の回に影響するからだなと邪推してしまって。終演後すぐにメールが来た対応の良さは好印象だったが、まずもってWEB環境のない人はどうしろというのか。予約時にアドレスを伝えていない人には届かない。紙と鉛筆を使いたいご年配の方々は顧客対象に見ていないのか。
    プロデューサーは確かに仕事をしているのを感じる。が、戦略の中心部は達成しているが外枠付近が脆弱だった気がしてならない。専任制作者をパートナーに引き入れていれば企画としてもっと強固になっていたはず。残念だ。

    ネタバレBOX

    当日パンフレットに「主宰四人のごあいさつ」がある。これがおかしい。参加団体は3つだ。フライヤーでも公演情報でも、ハイジ座・ミーム・四次元の共演と伝えられている。思出横丁主宰の岩渕さんはミームの演出を担当。彼は自身の団体を代表した立場ではなく、他団体に演出家として呼ばれた形なのだから、思出横丁主宰としてコメントする必要はない。それと同時に、酒井さんが企画プロデューサーとしてのコメントとミーム主宰としてのコメントを同じスペースでしているのは、役職の混合であって他団体に対してフェアではない。

    各団体の感想をもう少し詳細に。

    ■ハイブリットハイジ座
    鬼がメガネかけてるのとかツボだわー。役者は全員大好きだった。全力で遣り切っているし、こういうのを観ると本当に稽古を真面目にやったのだろうと窺い知れる。観る側の好みはあろうとも、全力を投じる誠意に変わりはない。特に気になったのは城築さん。
    見せ方という意味では演出的にも上手い。前のシーンから次に移る時の入退場の位置も計算されていて、観客の視界を把握した上で目線の呼び寄せがきっちり出来ていた。
    神話に関係ない内容と言われている様だけど、内包していた要素の数々は神話あるあるだったのだから、テーマにきっちり沿っていた気がする。

    ■ミームの心臓
    まず映留への思い入れを観客は共有するのが難しい。姿も出なければ詳細に過去が語られる訳でもない。気持ちを寄せるにも、正に何者か不明なのでイメージの焦点を定められなかった。結果、しみったれた感情で痴話ゲンカする、自分に何の接点もないヤンデレカップルが目の前で延々とどうでもいい話を繰り返しているという印象に終始。あと、『自殺未遂です』って、通報時には絶対に言わないよ。言うとしても『自分で手首を切って…』くらいのもの。大切な人が自殺しようとした場合、状況を理解していようとも「自殺」なんて言葉を簡単には口にしたくない。これは実体験がある上での忠告です。自殺なめんな。
    好きな戯曲ではない。しかし問題は演出家がどう見せたいかだ。岩渕さんは本当にこの戯曲を具現化する気があったのか? 自分の演出力を見せたいだけで、やりたい演出が先行していた気がする。作家が独白を想定して書いたであろう台詞を相手役に直接向ける台詞にしていたり、読み込みが浅すぎる。まずは二人の関係性をしっかり見せなければいけないタイミングで早くも音響に頼ったのは頂けない。音響効果はあくまで演技の添え物だ。感じ取らせたい雰囲気の曲をBGMに使っても、観る側が感じたくなるだけの下地を作ってから出ないと空回りする。
    ダンボールの投げ入れと共に行われた、赤い縄で描いた二人の家の形。あれに不要な時間を使い過ぎていて、間を持たせる為に冒頭なのに雰囲気で台詞を挟むから、早くも世界観や役の心情がぶれた。それだけのリスクを冒しながら、あの紐が家の形を模していると気付いた観客のほうが少ないのではないか? それまでその存在に触れずに演じていたのに急に首に巻くから、前提ルールも見失う。リストカット前に囲む炎を模した時も、ライターを近付けたアクトに矛盾がある。燃料もなくライターを部屋の床面に当てても火は着かないし、順番的にも「ライター⇒紐の設置(火)」が本来。紐で円周を作ってからライターを当てるのはおかしい。
    もっと前の時点で気になったのは、衣装。二人の季節感が統一されていないのは意図があったのか?

    ■四次元ボックス
    ごめんなさい、失礼な例えをしますね。中学生が書いた、実体験の伴わない携帯小説みたいな印象。人物を記号化しすぎて言わせたい台詞が先行しているので、どのキャラクターも人間として血が通っている気がしなかった。あの中のどいつとも現実だったら絶対に会話したくないし、「なんでそこで返事出来るの?」とか「どちらも心が死んでるの?」と思える瞬間が多すぎた。矛盾も多い。例えば、目を交換して記憶置換が出来るなら電話番号を確認する必要はない。あと「作り物みたいで綺麗」という台詞のセンスにはゾッとした。綺麗である事を維持しにくい自然物こそ綺麗である事に価値があるのだ。「遺伝子操作してるから美味しい」とか言わないでしょ。
    エヴァネタは誰得なのか。冒頭のまだ観客が観始めて集中しようとしているタイミングでわざわざ出すほどのネタじゃない。複線でもなんでもないし。全体的に笑いの取り方を履き違えていた。佐藤さんは確かに頑張っていたけど、あれは佐藤さんが面白いのであって作品が面白いのではない。彼のファンは出来たとしても、それは作家や四次元ボックスのファンではない。あの手のキャラであれば、ふざけていたはずが終盤に重要な役目があって真面目になったその時に観客がいつの間にか感情移入しているのがベスト。ただのピエロで終わってしまったのは勿体無い。笑いという点では、金田役の宮崎さんがあの体格で園児の姿をしている事こそ笑いどころになっていた。でも別にそれは笑って欲しくてやっているのではないのも分かった。
    全体的に雰囲気を雰囲気で作ろうとし過ぎ。雰囲気は遣り取りや疎通の末に滲むものだ。冒頭にあれだけタバコをブカブカやって何を感じさせたかったのか。ライターが後に重要なアイテムになるから、持っているのを分からせる為にしれっと出しておいたとか、そういう計算もない。喫煙は年季の入った人がやるならまだしも、若者がやってカッコいいイメージなどない。それこそ学生がタバコを吸ってはいけないとまでは言わないが、良いイメージではない。アウトローとかではなく、「これから社会に出るんだろ!ちゃんとしろ!」としか思わない。
  • 全部は観られなかったので評価は控えます
    ハイブリットハイジ座は未見だったので、楽しみにしていました。お話の内容はともかく、勢いがあって、魅力的な若い役者さんたちを見ることができて良かったです。個人的に、南美櫻さんの声が好きです。
    どうせナンセンスなドタバタにするなら、もっと弾けてくれてもよかったと思いました。途中がいろいろ甘かったです。

    ミームの心臓は、前回初見の20分の短い芝居でもっと観てみたいと思ったのですが、今回のは逆に長く感じました。
    事前に読んだパンフで「カインとアベルの物語」とあったので、息吹を男の子だと勘違いしたまま観ていたのもあって、全体的に良く分かりませんでした。
    なんとなくカインとアベルというより「失楽園」(渡辺某の作った意味じゃなく)ぽい話だなと感じました。
    何故、カインとアベルが男女に置き換えられたのか、脚本家にうかがってみたい気もします。

    (追記) 
    と、こう書いた後、公演詳細を読んだら「性差を超えた恋」と書いてありました。やっぱり息吹って男の子だったんですか?ええっ?!(そのあたりネタばれ)


    四次元ボックスさんについては、すみません。終演時間を読み間違え、別の予定をいれていたため、2団体見た時点でやむなく会場を後にしました。
    3本で2時間半くらい、長くても3時間では終わるだろうと踏んだ私が甘かったです。本当にすみません。
    なので全体評価は控えます。

    個人記録で書いておくと満足度は「ハイブリットハイジ座」☆3つ 「ミームの心臓」☆2つ  

    星の数が少なくても(ごめんなさい)、こういった企画は今後もぜひ続けてほしいですし、観に行きたいと思います。

    2つしか観ていないから余計にそう感じるのでしょうが、神話がモチーフというのは感じられませんでした。
    あ、ハイブリットハイジ座の海賊は北欧神話でしたね。

    ネタバレBOX

    カインとアベルだから男の兄弟だと思い込んでいた私が、息吹が女だったんだと驚いたのはあのシャワーシーンです。

    奏「シャワー?」
    息吹「うん。今出る」
    奏のシャツを一枚かぶって出てきた息吹に、奏がモジモジしながら、
    「言いにくいんだけど、それさ」
    「奏のシャツ」
    「服、ちゃんと着なよ」モジモジ

    みたいな(うろ覚え)
    これは、男同士の会話じゃないでしょう~(笑)
    裸を見てドキッとするとかならともかく、男が風呂上がりにシャツ一枚で太ももチラチラさせているから、劣情を刺激されたというのは考えらません。

    それで、ああ息吹って「ボク」って言ってるけど女の子なのね。だから甘えているのね。と納得したんですが。(とはいえ、私は、女だから甘えていいとか働かなくていいとはこれっぽちも思わないので、息吹の言動には終始イライラしっぱなしでしたが)

    それとも、やっぱり息吹は女の子で、「性差を超えた恋」というのは、息吹の映留に対する思いのことですかね?
    そのあたりの人間関係もよくわかりませんでした。
  • 満足度★★★

    みました
    ハイブリッドハイジ座は役者さんそれぞれのキャラがよかった。
    ミームの心臓はつまんなかった。

    ネタバレBOX

    (ミームの心臓)ダンボール箱の中の黒電話が繋がってることになってるって、なめてんのでしょうか。
  • 満足度★★★

    大学毎のカラー
    早稲田のハイブリッドハイジ座、慶應義塾のミームの心臓、日本大学の四次元ボックスによるオムニバス演劇。木箱に座っての観劇だったので、とてもお尻が痛い。

    大学ごとにやはりカラーがあるようで、ハイジ座は身体的、ミームの心臓は言語的、四次元ボックスは感覚的。そのような印象を受けます。

    神話というコンセプトで多角的に現代社会へ切り込めたかというと、まぁ、できていないかなぁ。それでもやろうとしていることは、とても素晴らしいので、続けて行って欲しいなと。

  • 満足度★★★

    学生劇団
    ハイブリッドハイジ座が一番面白い。
    ミームの心臓、四次元ボックスは面白くない。

    この3劇団が一同に会した意義が分からない。
    もう少し、内容に関連があるとか、同じ神話を各劇団がそれぞれの視点で描くとか、なんでもいいけれど一緒にやる意味があると観る側としてももっと有意義におもえたかなと。

    いずれにせよ、2000円近くで3劇団見れたので行って後悔はありません。
    そこがこの企画いいと思います。

    ネタバレBOX

    ハイブリッドハイジ座は勢いがすごい。
    いつもの勢いだけでなく今回は丁寧さもあった。
    面白さが7,8割方笑いに因っているので、もう少しお話そのもので面白いと思えるようになれれば。とも。
    序盤に出てきたどうでもよさげな登場人物がちゃんと後半に登場して話に絡んできたり、そういう伏線回収みたいな楽しさはあった。

    ミームの心臓は色々考えたんだろうなという感想。
    しかし考えた事が全く伝わってこない。
    なんだか「ここでガラスが割れるシーンは●●を象徴している。当然観客もそれが分かるはずだ。それを示唆するセリフもあるし」といった意識の下で作劇してるように思えて。
    馬鹿ですみませんが、それでは伝わらなかった。そうじゃないと思うんです。「考えて理解する」のと「見てて伝わる」のって似て非なるものだと思うのですが、もう少し後者を意識した方がいいのではないでしょうか。
    加えて、伝わったとしても大層なものが描かれているとは思えなかった。
    意味分かってない人間が言うのもアレですけども。
    ソウのイブキへの劣情とか、生活の大変さとか、捉え方も描き方も中高生レベルの単調で稚拙なものに感じられた。
    息吹役の人は舞台映えする演技で気持ち良かった。

    四次元ボックス。
    義眼交換して過去まる分かりというアイデアは面白い。
    でもそこどまりであまりしっかり料理されていなかったように感じる。
    人物設定や話の流れなど、全体的に漂うラノベっぽさ、アニメっぽさがこっ恥ずかしくって合わなかった。
    たまに入るダンスのようなものは単純に観ていてしょっぱい。動きもよろしくなかった。
    主人公純役の人のリラックスした演技は好き。
    オカ研の人の演技もよく、おかげでこの作品を見ていてそれほど退屈しなかったが、単に役者がおもろい人だっただけであって、作品本来の魅力には関わりがない。

    今回の企画公演のコリッチトップページに「推薦のことば」が3つ載っているのだけど、全てミームの心臓の推薦コメント。
    ちょっと違和感。企画公演自体の推薦コメントを載せるか、3劇団それぞれの推薦コメントを載せるか、それがなければ載せなきゃいいんじゃなかろうか。
    どうでもいいか。

    全編通して、スタッフ関連の物音が大きかった気がした。
  • 満足度★★★★

    上演時間を揃える必要はないのでは・・?
    上演時間としては、真ん中のミームが少し長めに感じた。

    説明的な台詞はすべてカットしても良いのかとも思った。

    逆にハイジ座はもっとあっても良いのかとも思った。

    順番として
    「笑い」「シリアス」「シリアス」だったからかもしれない。

    上演時間として両者半々くらいが観客としてはちょうどいいといつも思う。

    別に4部構成にして
    「ハイジ前半」「ミーム(短め)」「4次元」「「ハイジ後半」
    でも良いのかとも思った。

    別に劇団の実力云々とかではなくて、
    出演者の数やテーマに従って上演時間を短くすることは
    劇団の評価を低くすることにはつながらないと思うので
    安心してほしいとも思った。

    四次元ボックスは、
    アフタヌーン?とでも思ってしまうような、
    大学でも文学部のような割と限られたところで目にする気がする人たちの雰囲気をうまく伝えている気がして、
    演劇ではわりとありそうで目にしなかっただけに
    (現実があんな雰囲気だと作品ではもうちょい小難しくする傾向があるような・・
    少し珍しいな、という気がしたりした。


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    ただ、個人的には、こういう人たち(文学部っぽい人たち)を在学中目にする機会が多かったというのもあるのだけれど、
    こういうモラトリアムっぽい人たちよりかは、
    「最新の音楽やダンスが好きな女っけのない人たち(チャラ男は音楽に興味なんてない)」
    「地方で日給8000円なのにエレグラ(入場料9000円だっけ?)に来るヤツ」
    「バイト生活のヒップホッパー(流行らない方)」
    などの、
    実は文学部系などより100倍硬派(自分視点。文学系は硬派な顔をした軟派が非常に多い(笑
    な野郎共の方が物語としては面白いのではないかと思う(苦笑
    その街、その時代、一番面白いのはアグレッシブな素寒貧であるという
    自分の中での(勝手な)法則性からしてみると、
    別に全否定という訳ではないけれど、
    もっと物語を探す余地はあったのではないかと思ったり
    -----------------------------------------------


    でも日藝って、近いせいか気のせいか春風舎でその系統の作品を目にする気が・・気のせいかな?

    3劇団それぞれのカラーが上手く出ていてよかったと思う。

    ただ、テーマを揃えるんじゃなく、
    無理を承知で言うなら
    「同じ登場人物が登場する物語にする」
    「同じ年、街で固有名詞、事件を会話の中に出す」
    等の方が観客には伝わりやすい気がする。

    そのためには、脚本を早くあげて揃えなければならない(笑

    そこまでする必要あるの?

    という気もするかもしれないけれど、
    そこまですれば観客も
    「このイベントでしか見れない」
    という限定感で増える(もう満員ぽいけど(苦笑
    と思う(大きな劇場で再演できるかもしれないという意味で

  • 満足度★★★

    学生劇団はあんまり見ないけど
    「ハイブリットハイジ座」が一番面白かった。一団体60分は長い。40分位が妥当と思う。

    ネタバレBOX

    ハイブリットハイジ座「皮にパンク」
    暗殺一家に生まれたキウビ(田中裕子)が初潮を向かえ、転向先のハリキ(南美櫻)に恋するけど、母方の祖父の宇宙人から町長の息子でクズなカヲル(城築創)との交際を強要される。実父の拳法で3年後に死ぬとわかったキウビは、その勇ましさから湘南一のハンサムと祭り上げられる…。
    細かくは覚えてないけど、笑いと勢いがあったし、率直に面白いと思った。変にスレてないストレート加減が良かった。

    ミームの心臓「東の地で」
    奏(浦田大地)と新居に越した息吹(小林依通子)。映留という仲の良かった女性が死んだ過去を抱えつつ、未来を生きようとする奏と幸せな過去を大事にする息吹は、喧嘩が絶えない…。
    登場はしない映留の存在がバックにある男女のつながり。面白いつまらない以前に、話が見えてくるまでがややタルく疲れた。だもんで、単なる痴話げんかに見えないくもないと感じた。あと、日常であまり聞かない言葉は耳に残りにくい。ついでに、舞台中央のドアノブって邪魔にならないかな。

    四次元ボックス「cicada」
    大学1年の北川純(森山拳)と安藤玲(三品優里子)と義眼の話。幼稚園児の死とか家庭のゴタゴタとかの悲惨な過去をもつ義眼な玲が自殺し、純とサークルの先輩・マサオ(佐藤修作)は、幽体離脱?で玲を救おうとするが、結局玲は死んでしまう…。
    「義眼」ってものを据えたのはどんな必要性からなのか分からなかった。ラストの純と玲の兄との会話とか、交差点を見下ろす純と恵子(山口栞)の会話がメインだろうか。伏線めいた描写は控えめにして、人物の描写を多くしてもよかった。玲がどんな考えもった人間かわからず困惑した。純もそうだけど。義眼を持った人間の特殊なつながりが見えなかった。


    長丁場のせいか、過去を小出しに展開する手法に疲れた。終演後チラシ見て、テーマが「神話」とあったけど、そこらへんは特に感じなかった。心に響くようなシーンとかセリフがひとつでもあると良かった。見せ方の問題なのかしらないけれど。
  • 満足度★★★

    企画自体は今後もやってほしい
    なかなか、学生さんのお芝居を見に行く機会がない
    自分にとっては、よい企画だったと思います。
    3作とも観ました。
    個人的には一作目のリーゼントのカヲル役と
    三作目の原田マサオ役が盛り上げ役として
    印象に残ってます。特に、原田マサオがぶら下げていた
    雑誌が「ムー」というのは、吹き出しました。
    ただ、テーマが普遍性の高いものなせいか、
    なかなか、印象としてストンと落ちるものがなかったです。
    しかし、学生さんの演劇を見る機会があまりない自分にとっては、
    こういう企画は今後も続けていってほしいと思いました。


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