Same Time Next Year~セイムタイム・ネクストイヤー~ 公演情報 Same Time Next Year~セイムタイム・ネクストイヤー~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 5.0
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  • 満足度★★★★★

    25年の重み
    約二人による2時間半ほどの長丁場、ここに描かれた浮気の記録は決して誉められたものではないと思いますが、25年に亘るそれぞれの家庭の歴史であるとともにアメリカの歴史でもありました。

    ネタバレBOX

    ジョージとドリスの1951年から1975年までの年に一度の逢瀬物語。それぞれの家族、特にパートナーの様子が良く見えました。

    会う度のドリスの変化、社会的に成功していったのを描いていたのが特徴でした。戦争中日本軍の捕虜だった男と知り合った彼女は18歳で子供ができて結婚し、ジョージと出会った頃からの数年は社会的に無知で、無知を意識して大学に行きウーマンリブに目覚め、商才があって起業して成功し、チェーン店に売却して悠々自適の小休止。

    会計士のジョージはこの間、長男をベトナム戦争で亡くし、会計士を辞めてからはしばらく卓球のコーチをしたりして、その後大学で会計学の先生になり、彼もまた成功者でした。

    ドリスの成功に自信を失くして失踪した彼女の夫からの電話にどう答えるのか、ジョージのあの短時間の葛藤を描くのは非常に難しいことです。一周りしてワインを一杯飲んでが正解かどうかは分かりませんが、物足りなくなったと言っていると言うこともできたのに、神父を騙ってドリスが夫を愛し続けていることを告げました。

    善人というか、自分の家庭を守りたいがための言葉でしたが、自分の妻が亡くなって再婚を申し込んだときには今度は自分に跳ね返って来ました。タイミングが悪いというか、自業自得というか、至極当然のことというか、それでもまた来年の浮気を約束する懲りない二人でした。

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