新団体結成「祝賀会」 公演情報 新団体結成「祝賀会」」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.0
1-1件 / 1件中
  • 満足度★★★★

    「温度調節は亀の下で」
    居酒屋の宴会場という場所の面白さに加えて、コントとミュージカルという
    ”ポッキーと舟盛りがいっぺんに来てマヨネーズで食べたら結構美味しかった”みたいな感じ(?)レトロなハコに優しい男たちがよく似合う夜だった。(タイトルは出演者の発言から)

    ネタバレBOX

    お風呂屋さんのような入口で靴を脱いで上がり、受付を済ませて宴会場へ入ると
    まー懐かしい感じの畳敷きの広間。
    カラオケの画面に歌詞と映像が流れ、後は誰かがマイクを持って歌うだけという状態。
    奥に大きいフィッティングルームのような半円の舞台があり、
    真っ赤な緞帳が左右から閉じるようになっている。
    ここで歌うのかぁ、と思って眺めながら
    座布団席じゃなくて赤いスツール席にしよう、と座る。
    役者さんがビールやお茶、乾き物等を売っているのでお茶を買った。
    団体名を記入する紙に考えて来た名前を書き、あとはまた思いついたら書こう。

    福田転球さんが言いだしっぺらしいが、合計7人男ばかりの団体である。
    飲んだり食べたりしながらゆる~い感じで始まった。
    今日は3部構成とのこと。

    第1部は昔よくテレビで見たNHKの「てんぷく笑劇場」みたいなコント芝居。
    ナンセンスから人情に移る感じの“昭和”な展開。
    爆笑するほどではないが、この会場に妙にしっくりして
    取り敢えず一人ひとりの役者さんを観察する。

    第2部は劇場としての機材が一切無い状態での身体表現。
    暗転・明転は出演者の指示で、客がまぶたを閉じたり開いたりして自分で調節する。
    ストロボも客が目をしばしばさせて、スローモーションの動きを点滅させるという
    何ともアナログな手法だが、これがとっても面白かった。
    いつも目がちかちかするが、ストロボはこれでいいじゃんと思ってしまった。

    第3部はミュージカル「居酒屋一番」。
    居酒屋の宴会場でミュージカルだよ!
    コレが一番面白かった。
    「アメリカ人」とか、「影」とか、居酒屋一番の店長と店員たちが歌って踊る
    “アカペラ”ミュージカルなのだが、妙に本物の展開を踏んでいて可笑しい。
    歌、みんな結構上手だし、動きもそろってる。
    「アメリカ人」の英語がまた上手いのでこれもびっくりした。

    メンバー一人ひとりを検索してみたら、みなさんキャリアの長いベテランさんで
    すごい経歴の持ち主なので驚いた。

    福田転球・・・・吉本興業所属の俳優・演出家 「天球劇場」主宰
            客の反応を見ながらのアドリブがこなれていて安心して見ていられる。
    高木稟・・・・・「転球劇場」所属の俳優 子役としてデビュー
            そうか、社長になる前は子役だったのか・・・。
    松之木天辺・・・オペラシアター「こんにゃく座」や「イデビアン・クルー」に所属していた
            俳優・ダンサー
            「かえるのうた」が妙に色気があって上手かったので気になった人。
    西うらしんじ・・関西の「遊気舎」に所属していた俳優
            長身で手足の長い、絶壁の持ち主、一度見たら忘れない顔。
    シューレスジョー・・よしもとのピン芸人 海外青年協力隊で野球を教えにジンバブエに
              2年半行っていたことがある。
              この芸名の由来を調べたらとても興味深かった。
    小林高之・・・・「THE黒帯」所属の俳優
            時代劇も出来る声よしの人。
    神保良介・・・・ニナガワカンパニー・ダッシュで俳優スタート 出演作品がすごい!
            アメリカ人役の英語が上手過ぎ。

    全員のプロフィールとか、顔と名前が一致するような資料を配っても良かったのでは?
    私が調べた少ない情報よりずっとインパクトがあるはず。

    お笑い系の人とマジな役者さんが一緒になって創るから
    「笑いをとる」事にだけ固執するのとはちょっと違う舞台。
    初日はまだちょっと遠慮がちだったように見えたが
    “ゆるい進行”と“テンポの良い演目”でメリハリつけたらもっと盛り上がると思う。
    やまがた舟唄という場所の面白さや、役者さん達の優しい対応がとても良い。
    こういう場所やアドリブに鍛えられている方たちだから
    回を重ねるごとに双方向で反応も良くなっていくだろう。
    “シチュエーションコメディとミュージカルを足して宴会風味にした”(?)
    居酒屋の新メニューを食した感じ♪
    団体名が決まるのを楽しみにしています。

このページのQRコードです。

拡大