落ちる紫陽花 公演情報 落ちる紫陽花」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.2
1-13件 / 13件中
  • 満足度★★★★★

    ホントにもう
    イライラさせられましたが、とても面白かったです!

    ネタバレBOX

    空室だったアパートの一室に新しい住人が入居したのにも拘わらず、オーナーの息子がそれまで溜まり場にしていたということで平気で仲間と一緒に押し掛けてくる図々しさ、隣室のヒモ男もそれまで浮気に利用していた部屋ということでズカズカ入り込んでくる…、ああこんなの嫌だーって感じで進む一方、来年結婚しようとする二人もしっくりいかなくて、こんな男やめちゃいなよーって、ああイライラしました。と感じさせてくれて、とても良かったです。

    それにしても、出会い系で知り合って、なぜ彼女があそこまで卑屈だったのか不思議な気もしますが、思いの丈を吐き出して仲良くなれてホント良かったです。

    どんな役にもなり切れる役者さんは素晴らしいと思いますが、いかにも美人で軽くて浮気相手役にピッタリという役者さんも存在意義がありますね。
  • 満足度★★★★★

    自然な演技に好感
    登場人物は特別でもなんでもないように感じた。いるいる、こういう人みたいな。だから内容はリアルで、かつ滑稽。いちいち面白い場面が多々あり、こんな奴と結婚していいのか?と感じたが雨降って地固まるの縮図。

  • 満足度★★★★★

    ドロドロだけど。
    どうしてこんな男がいいんだろう。男と女は当事者しかわからない。う~ん、あの説明からこのストーリーなんて、難しすぎる。にしてもイイ本、イイ演出でした。美術も照明もすばらいい。イイスタッフ集まってるなぁ。役者さんも上手かった。

  • 満足度★★★★

    いやー唸らされます
    入場すると、雑草の生え具合まで凝った見事なセット。期待が高まります。話はヤンキーで、ファンキーで、ぐちゃぐちゃな修羅場の連続で、なんじゃこりゃーとイライラしますが、これがすごく面白い。どうやって収拾するのかと思いきや、拍子抜けするぐらいアッサリと。これは夫婦(結婚前の段階ですが)の縮図かな。身に覚えアリアリで、結構リアルでした。

  • 満足度★★★★

    ギリギリ感はお見事
    一言で言うと、「雨降って地固まる」かな。
    今回もなかなかに重かった。が、これ以上描くと嫌悪感が勝ってしまう感じのギリギリの描き感はお見事。
    ただ、キャラの心情を描ききれてない部分もあったように感じ、特に婚約者を何故好きなのかはもう少し描いてもよかったかな(個人的には、なんでなの?の方が強かったので)

  • 満足度★★★★

    役者陣、あっぱれ!
    役者陣、上手い!すぐ物語の中へ惹き込まれた。
    軸を固めるメンバー、皆自然であり、セリフを自分の言葉のように
    話しており、とても良かった!
    私は観ていて、嬉しくなった。イライラなんて全然しなかった。
    だってみんな上手いから、物語も面白いから。
    キャラクターも少し個性を強調しているに過ぎないと思える。
    物語は脚本家の梨澤慧以子さんが書いており、
    観終わって、女性視点ならではの作品にも思えた。
    劇団初見であったが、強烈な印象を持った。
    座席は舞台向かって、左側が良い。
    ちゃぶ台に座って話すシーンが多いので、その正面近く。
    オススメしたい作品だが、結婚前のカップルでみるのは、ちょっと・・かな。
    上演時間100分。

    ネタバレBOX

    あるカップルの結婚前の物語。

    2人の出会いが、出会い系なんて、まさにイマドキ。
    結婚前の修羅場を潜り抜け、やがて2人の結びつきは強くなった。
    それまでを描いた作品。
    結婚も悪くないという、幻想??を描けるかもしれない(笑)。

    役者陣は皆さん上手いが、特に湯川草太役の沖田祐樹さんは非常に良かった!まさに適役!もしかしたら普段からあんな感じなのかな?(笑)
    木村紫役の薩川朋子さんも凄かった!
    いじらしい感じもでていたが、とっくみ合いの喧嘩は迫力あった。
    皆さんのこと書きたいがあと一人だけ。
    及川未央役の八木菜々花さん。美貌でありながら、不幸な女、良かったなあ。遊んでいるようで、遊ばれちゃうタイプ。

    えっ~、NHKの集金役って梨澤慧以子さんが演じていたのか。
    コミカルで笑ってしまった。存在感ありあり(笑)。
  • 満足度★★★★

    重くて、かるい
    もう、始終もやもや、じりじり、いらいらしちゃう内容の作品です。
    あ、いい意味で(笑)
    重いところが土台にあるけれど、コミカルなキャラクターがたくさん出てくるから見ている側はそこまで疲れずにすむ。
    いいバランスで、面白かった。

    欲をいえば、もっともっと、エネルギーをばんばか出してほしいです!!!

  • 満足度★★★★

    どうしても結婚したい女の気持ちが
    よく表現されていてすごく面白かった。そう、結婚とはこういうことなのだ。訳の分からない近所付き合いや、イライラする同じことの繰り返し。亭主のわがままや暴言も笑って聞き流す度量が必要だし、うっとうしい家族も切り捨てるわけにはいかない。舞台の上で起こっていることはすべて、そのまま凝縮された主婦の生活だ。で、なんだかんだ言いながら、みんなそこそこに妥協し、着地点を見つけてゆく。これが生きるということであり、生活するということなのだ。しかし、人間だからたまには切れることもあり、みんながびっくりし、雨降って地固まるのことわざどおり、もう少し妥協のグレードを上げて生きていく。こんな女の生活が、痛いほどによく分かる劇でした。そしてこの当たり前の過程を上手く劇に仕立てた脚本家に拍手。

    ネタバレBOX

    設定がありえないって???これに似たようなこと、現実でも、もう死ぬほどありますってば。こんなでイライラするようでは、皆さん修行が足りない(笑)
  • 満足度★★★★

    イヤーな感じ(笑)満載
    奇人・変人・ダメ人間大集合!な陣容で紡ぐいかにも「イマドキ」(ごく一部例外アリ?)な物語。
    かなり早い段階から「基礎工事が明らかに手抜きですぐに崩壊しそうなビルの建設が徐々に進んで行くのを見ている」ようなスリル…もとい、イヤーな感じ(笑)満載。
    なので精神的に不安定な場合は避けた方がイイかもなぁ…とか言いながら個人的にはエピローグなしの方が好みかも?(爆)
    また、かなりリアルな古いアパートを再現させた舞台美術も見事で、下手の台所の窓が程よく透けて中の様子がうっすら見えるなんざニクい。
    それにしても最近ここで上演される女性作家(かつ主宰)作品のインパクトと言ったら!(笑)

  • 満足度★★★★

    恣意的なラフさからの本音の抽出
    個々のキャラクターの心情など
    かなり細かく作り込まれて居る感じがあって。
    そこに、恣意的にラフな展開をかぶせて
    しだいに抽出していくようなタッチを生みだし
    観る側を飽きさせず、
    物語やそれぞれの内心を追わせていく。

    作り手は男女の機微を、したたかに掌に載せている感があって。

    おもしろく、まるっと観てしまい、
    男女の関係の綾のようなものまで
    受け取り、
    得心してしまいました。

    ネタバレBOX

    冒頭にモノクロっぽく差し込まれたシーンも
    後半にしっかり生きて、
    どこか突飛な物語構成であっても
    観る側を次第に招き入れるような説得力があって。

    わちゃわちゃした部分も、
    いろんな過去の時間とのしがらみも、
    全体でみるとどこかうそっぽい男女の関係も、
    一つずつのエピソードとしてシーンの重なりをみると
    きちんと作り込まれていて
    観ていて不思議にそのうそっぽさが感じられなくなってしまう。

    キャラクターたちの描き方もうまいのですよ。
    隣の住人の嫉妬深さと料理のうまさにしても、
    そのヒモの話にしても、
    先生に惚れる女子中学生にしても、
    ダメな部分はベタに薄っぺらく、
    まっとうな部分は一歩踏み込んで現れるように
    表裏が作られていて、
    それが、物語が進むにつれて、
    男女の機微の奥行きとして機能していく。

    主役には、それらを束ねていく存在感があって、
    押えて耐えて最後に包丁を持ち出すまでの積み重ねが
    しっかりと貫かれていて、
    心が揺らいでもぶれない芯を描きだす力があるから、
    観る側も舞台のカオスに巻き込まれることなく、
    その先にあるものを垣間見ることができるのです。

    ちょっと言葉をためらう出会い方をした
    主人公たち、
    育ちも価値観も違うふたりが心を通わせるためには
    包丁の一本も出てこなければいけないのかなぁなどと
    妙に納得したり・・・。
    すっと浮かぶ嫉妬心や横恋慕の質感の作り方も
    とてもナチュラルで・・・。
    観終わって
    その近さとめんどうくささをしっかりと残す
    作り手の男女の描き方に感心したことでした。



  • 満足度★★★★

    まず美術さんに…
    メインのセットはシンプルでしたが、屋外の雑草などはリアルで拍手をあげたいです。ただ、演出や観せかたの都合もあるのでしょうが、部屋の二辺のうちの上手側が窓の設定に観せれたら、もっとリアルに感じたと思いました。ま、内容にはそれほど影響はないのですが…
    で、ストーリーは、笑いは混じるのですが、ダークな雰囲気ですみみ……
    エピローグがあって良かったです。
    あと、おまけシーンだとは思うのですが、NHKのくだりは、もう少しさらっとながれたほうが、個人的には好みでした。

    ネタバレBOX

    ハッピーエンドでなによりです。あと、クスリがらみの友人と中学生のその後がちょっと気になりました。
  • 満足度★★★★

    実力あり
      飲食物も本物を使うなど、演劇的にはちょっと珍しい、本物・リアリティーに対する拘りが見られることからも分かるように、シナリオ構成、演技、演出についてもかなりリアルな作りだ。また、女性作家の作・演出ということもあるのだろうが、小物や花のあしらいにもセンスの良さを感じさせる。このことが近頃は珍しい一歩引いた女性像に、リアルな空気を纏わせている。メインプロットでは、男女関係に在りがちな浮気と嫉妬を中心に展開し無理が無い。またこのメインプロットにサブプロットを上手に配置して飽きさせない所など見事である。在り得べき男女の機微を描いて堅実な作品に仕上がっている。

  • 満足度★★★

    紫陽花
    面白い。セットの細かいところまでしっかりしてた。

    ネタバレBOX

    出会い系サイトで知り合って一年、一年後に結婚を約束した紫(薩川朋子)と神経質な彼・草太(沖田祐樹)は、紫のゆかりのボロアパートで生活をはじめる。Hもまだで、敬語で接する二人の生活に、母と同居中の紫の妹・真琴(鬼頭理沙)や草太の弟で受験生の良(小島ことり)、草太の友人で麻薬めいたものを捌いている吉田(數間優一)、紫の同級生で不特定多数と関係をもつ及川(八木菜々花)、アパートの隣人で水商売をしている曜子(野原由理)とそのヒモ・坂本(深井邦彦)らが、ズカズカ入り込んできて、紫の心労は積もるばかり…。

    草太が、視野が狭いというか自己中というか結構なクズって印象なので、そっちでひと悶着かななんて思ってたら、意外とありふれたような展開だった。むしろ安心したというべきか。
    演出が上手いのか、主演の薩川が良かった。前回もそうだったけど、不幸な女性の描き方が上手い。料理作ちゃうんだけど、台無しにされてさらにどん底に落とされるとかなんかいじらしい。その紫と、紫がいない間に草太と関係をもとうとした及川(実際は草太からのアクションだけど)の、言い合いのシーンが一番好き。及川の美人さに対して、怒りとか妬みとかを口から吐き続ける紫がかわいい。及川もある意味不幸な女性なんだろうけどね。

    真琴と良の妊娠騒動はなんか笑える。ほのぼのというか。中学生らのくだりは、やや不明瞭な印象。紫らの苦労のために存在したのかななんて気もした。

    全体的に人物の背景が薄いというか、そんな印象。話は悪くないし、惹かれたんだけど。上向きエンドも嫌いじゃない。

このページのQRコードです。

拡大