新春能・狂言鑑賞会【解説付】 公演情報 新春能・狂言鑑賞会【解説付】」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.0
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  • 満足度★★★

    華やか
    新春公演に相応しい華やかな演目を並べ、最初に解説もあり、親しみやすい内容の公演でした。

    仕舞『融(とおる)』
    源融が月光の下で奥州塩釜を思って舞う話の舞の部分が東日本大震災の犠牲者の追悼として演じられました。
    シテの高橋忍さんは流れるような動きと張りのある謡で、エネルギーが感じられました。

    能『猩々(しょうじょう)』
    1月に上演するのにふさわしい、目出度い雰囲気の作品でした。30分程と能にしては比較的短い上演時間なので、集中して観ることが出来ました。
    酒飲みの妖精「猩々」は鮮やかな赤の髪に朱色の装束という派手な出で立ちで舞い、謡われる内容と相俟って明るい雰囲気でした。

    狂言『唐相撲(とうずもう)』
    出演者が20人以上いて、しかも1人以外は中国人という設定の、賑やかでコミカルな作品でした。日本人の相撲取りに中国の帝王の配下達が次々に勝負を挑む話で、アクロバティックな技や馬鹿馬鹿しい遣り取りが繰り広げられ、賑やかな雰囲気が楽しかったです。
    帝王役の山本東次郎さんのエセ中国後の台詞回しが滑稽で面白かったです。日本人役の山本則重さんの芯のある通る声が素敵でした。

    ホールでの公演だったので2階席から、能楽堂では不可能な見下ろすアングルで観ることが出来て興味深かったです。
    ステージの手前半分に仮設の舞台を組み、鏡板がなくて奥の何もない空間をそのまま見せていて間が抜けていたのが残念でした。幕でも良いので松の絵があった方が空間が引き締まったと思います。

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