カフカの猿~フランツ・カフカ「ある学会報告」より~ 公演情報 カフカの猿~フランツ・カフカ「ある学会報告」より~」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.9
1-8件 / 8件中
  • 満足度★★★★

    原作未読、最終日観劇
    無理かなと思いつつ、当日券の電話かけたら、なんとか繋がり無事観劇出来ました。
    谷さんの翻訳は澁澤龍彦の幻想文学みたいな訳し方で好きだ。
    キャサリン・ハンターの関節の柔らかさと役者としての素晴らしさに敬服。

    ネタバレBOX

    船底から生き残る為に思案した末、猿でなくなれば自由になれる、その事を学会発表に登壇したのは一匹、いや、一人の類人猿?
    基本的に孤独で「出口がない、自由とは違う」という台詞が頻回に使われていたような気がするが、カフカらしい回答の見せない作品ぽい。
    なんだか、動物園の檻の中にいる猿から観た人間を、人間なんだから観ている方が考えなさいよ!と言われているような解釈。

    NO WAY OUT(非常口)から去っていく姿が粋。でも少し物悲しい。
    猿そのものの仕草や生態に笑い、出口を目指す姿に切なくなり、観客との愛嬌あるアドリブにほっこりしたりで大変面白い舞台でした。
  • 満足度★★★★

    確かに良く曲がり、良く伸びる
    キャサリン・ハンターさんを知りました。

    ネタバレBOX

    考察よりも観察、自由よりも出口、を重視して人間になった猿が学会で体験談を報告する一時間弱の話。

    THE BEE(日本版)のチケットがなかなか手に入らず、それならば英語版に出演していたというキャサリン・ハンターさんの一人芝居でもと思った次第ですが、写真だけ見ると男性のような服装をしています。観劇の数日前までキャサリン・ハンターさんが女性だと知らず失礼しました。

    手足の動かし方、曲がり方がいかにもチンパンジーらしかったです。客いじりもあり、最前列と通路側の人はちょっと注意が必要です。英語がもっと出来ればと後悔しました。

    動物園に閉じ込められるよりも社会と接することを選び、考えて行動するのではなく、つばを吐いたり酒を覚えるなどしてそこの人間を真似ることで社会に受け入れられ、いったん受け入れられた後は家庭教師を雇い努力したチンパンジーでした。でも恋人は普通のチンパンジーでした。
  • 満足度★★★★

    俳優
    キャサリン・ハンターさん。素晴らしい。全席完売のようですが、55分という短いお芝居なので、当日立ち見席にチャレンジしてもいいんじゃないかと思います。

  • 満足度★★★★

    言葉ではない、楽しみ
    世界で演じる為には、言葉とはさほど重要ではないのだなぁと思いました。
    字幕はついていますが、とてもポイントだけを取った字幕で、そこに物語の楽しむことはできないのですが、なんといっても、彼女のパフォーマンスが素晴らしい。まさに「人間になった猿」でしたね。猿の惑星は完全な擬人化ですけど、彼女のは猿なんです。最初から最後まで、猿の持つ身体的癖、特徴を壊すことなく演じ続ける集中力がすごいです。一挙一動だけでも面白い。
    終演後 アフタートークで漫画家さんが

    「会話劇の何が楽しいんですか?役者は卓越した身体能力を見せないと」

    見たいな事をいっていたんですが、確かに世界で通用するためには それを持っていないといけないんじゃないかなぁと思いました。

  • 満足度★★★★

    素晴らしきかな!身体能力!!
    あの動き、そして声。カフカ。客いじりも猿回しの芸には必ずあるものだし…。すごい!キャサリン・ハンターさん。しかも女性だなんて、もう性別どちらでも関係ない!って感じで見入ってしまいました。アフタートークでケラリーノ・サンドロヴィッチさんのカフカについてを聞けたので、さらにお得感満載でした。

  • 満足度★★★★

    初めて
    一人芝居を観劇。
    俳優さんの身体能力の高さに驚いて、引き込まれた。
    半人半猿にしか見えないくらい、表現が素晴らしい。
    演技中と終演後の表情が別人で驚き。

  • 満足度★★★

    驚異的な身体表現
    人間に進化した猿がある学会で自分のことを語るという、寓意的な短編小説を一人芝居に仕立てた作品で、キャサリン・ハンターさんの優れた身体表現が際立っていました。

    上に「非常口」のランプが輝く、上手のドアから入場し、客に拍手を要求するように何度もお辞儀をするところから始まって原作通りに展開し、「自由」ではなく「出口」を求める姿を通じて、人間も同じではないのかと考えさせる物語でした。
    観客が作品中の学会の出席者に見立てられていたので、客席に入ってきて客いじりをするのも違和感がなく、自然な流れで笑いを誘っていました。

    人間になった猿を人間が演じるという込み入った設定ですが、姿勢や表情や仕草が絶妙で説得力がありました。腕の使い方が素晴らしかったです。また、カーテンコールの際の雰囲気が演技中と全然異なっていて驚きました。

    ユーモラスで且つ得体の知れない怖さもある演技が素晴らしく、存分に堪能しましたが、演技の印象ばかりが強くて作品全体としてもう少し押しが強くても良いと思いました。

  • あ、猿がいる
    評判が良かったので、楽日に当日券で行ってみました。幕が開いて、第一声がとても低くて、あれこの俳優は女じゃなかったのだっけ?と戸惑っていると、学会発表の最中に突然お猿になっちゃって、猿が突然舞台に出現した、という感じで、それからは猿になる瞬間を見逃さない様に見つめていたのだけれど、種の解らないマジックを観ているみたいにじっと見続けていても、何故そんなことが起きるのか解らず、以前本当に猿だった人が目に前にいるのかも、と思った方が自然な感じがして、「ある学会報告」そのものに参加した気分になったのでした。

    ネタバレBOX

    途中、かなりキツイ体勢にも関わらず、やすっやすとやってのけている様に見えるというシーンがあったのですが、会場がざわめき、こ、これは凄いぞ!という感じで、ガラスの仮面(笑)の姫川亜弓の一人芝居にも似たようなシーン、、、架空のベンチに腰掛けて小鳥と戯れ、その身体能力に会場がざわめく、、、というのがあるのを思い出し、一人芝居は演技力だけじゃなくて、ちょっとサーカスみたいな身体能力を試されるところもあるのかな、などと感じてしまったのでした。

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