GHOST IN THE BOX!! 公演情報 GHOST IN THE BOX!!」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.4
1-9件 / 9件中
  • 満足度★★★★★

    1ネタで2度おいしい! 秀逸な構成に脱帽
    後半のネタバレで紹介しますが、
    構成がとても秀逸な作品。

    ネタバレBOX

    薄気味悪い建物の2階の部屋という設定で、
    ここでまさに若い女性が男に刺殺されようというシーンから
    始まる。女性の悲鳴が室内に響き渡る…。
    ところがこれは、大学の映画サークルの撮影であった…(でもこれも伏線)
    そして、他の者の乱入により撮影は中断
    …ここに入ってきたのは生物学研究員の男女2名と、
    廃墟好きな写真家(?)、それと、あまり売れない小説家。

    そして、研究員から、この建物は戦時中、
    人体実験が行われていたという噂があることが話される。
    「ロケのため」「研究のため」「廃墟の撮影のため(?)」
    「小説のネタ探しのため」と、ここに集まった目的は様々だが、
    百物語を真似て、「怖い話」を語ろうということになる。
    この辺まではホラー作品の様相…。

    ところが、時々聞こえるのは、死霊の不気味な声なのか…?
    そして、停電が起きて真っ暗になったり、人が姿を消し、
    さらには不可解な方法で、次々に殺されていく……。
    しかし、殺人犯は誰だか分からない。
    犯人は外部の人間なのか、それとも集まったメンバーの誰かなのか?
    この辺から、ホラー作品というよりは推理ドラマの様相となる。
    最後まで残ったのは、最初の殺人シーンの女性と、
    一度は死んだと思われた同じサークルの男性…。
    そして、男がナイフを振り上げた所で暗転。ドラマは終わる…。

    …と思ったら、どうも終わっていないようで、きちんと暗転もしないまま、
    これまでの登場人物プラス別の人物(スタッフかと思った)が
    舞台上を片付けている。
    あれっ?1時間40分ほどの芝居と聞いていたが、
    まだ1時間も経ってないし、2本立てのオムニバスだったかな?
    なんて思ったり・・・。

    そのうちに、次の芝居(?)が再開。
    奥の部屋が無くなっていたり、掃除用具入れも無くなっていたり、若干は変わっているのだが、似たような部屋である。
    先程の登場人物も時々出入りするが、しかし違う人物も多い。
    この話は何なのだろうと思っていると、次第に分かってきたことは、
    先程のホラー兼推理演劇は、「すべて映画の撮影」で、その撮影シーン中に、
    大学の映画サークルが出てくるという入れ子作り…だったのである。
    そして、今行われている芝居は、前半の出来事を、
    今度は3階でのシ-ンとして繰り返しているのだ。
    3階はこの映画撮影のスタッフが詰めている部屋で、脚本家、監督、助手、その他助手の友人等訳のわからない人々までなぜかいる。
    そして2階で出番でない役者も、ここにやってくるのだ。
    そして、前半ではホラー的雰囲気を醸し出していた
    唸り声の正体が分かったり、
    実は撮影の裏側ではとんでもないアクシデントが頻発していて、
    それのフォローにスタッフやキャストが懸命に対処したり…。
    つまり、後半は全く喜劇仕立てで、
    前半の不可解な出来事のネタが分かったり、
    ハプニングに必死に対応する様子に、
    お客は大笑いしてしまうという趣向。
    (詳しく書くと再演があった場合につまらなくなるので、
    これ以上は書きません。)

    このように、同じ話を、2階と3階の2つの出来事として示し、
    前半はホラー、後半はお笑いと、全く正反対の性格で見せるという趣向で、
    こういうやり方は観たことがなく、
    とにかく、大変秀逸な構成である、と思った次第。

    なお、全く余談ながら、初めての人には会場がやや分かりにくいので、
    曲がり角のところでスタッフが立っていて案内してもらうと、
    とてもありがたいのだが
    (この日の前に観た劇団はしっかりやられていたので余計気になって)。
  • 満足度★★★★★

    おもしろかったです!
    ホラーものは舞台上でどのように表現するのかなと思っておりましたが
    前半は本当に怖かったです。でも後半は前半の謎解きで「そういうことか!」と。
    ドタバタな展開とコメディ要素が多かったので笑いながら観れました。
    2回目に観た時、ストーリーや演出がわかっているはずなのに前半でまた
    怖がり、後半で笑い、本当に何度観ても楽しめる作品なんだなと感じました。

  • 満足度★★★

    若さがある
    皆さんお若くて、エネルギーがほとばしっていました。アフタートークでもメンバーの演劇にかける情熱を感じられました。

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    前回の「LAST SMILE」が人間賛歌を全面に出した作品だったのに対し、今回は人間賛歌のメッセージを残しつつ、恐怖、笑いの要素をうまく入れてきた。詳しくはネタバレBOXにて。

    ネタバレBOX

    内容は大きく前半と後半に分かれる。


    前半はある研究室の廃墟の2階が舞台となる。昔人体実験が行われていたと噂される山奥のこの建物に映画サークルの4人、研究者とその助手、廃墟オタク、小説家が集まり、そこで次々と殺人事件が起こる。最初に映画サークルのアサマ、カクダテの2人がそれぞれ暗闇の中で刺殺、毒殺される。次に映画サークルのロラク、小説家のイワツキが殺される。人間には不可能と思われる殺人に、残された人々はこの場所の都市伝説は本当なのではないかと思い始め、研究者のネロメが外へ飛び出す。ここで助手のミナカタが、奥の部屋に入り日が明けるのを待つことを提案する。しかし、廃墟オタクのツジムラがその部屋に入ったところでミナカタは部屋の鍵を閉め、毒ガスにより毒殺する。ここで最初に殺されたはずのアサマが現れる。実はこの殺人は、アサマが死んだフリをして行っていたことであり、それにミナカタが協力していたことを知らされる。アサマは部屋に入る前に逃げ出したネロメを殺し、共犯者のミナカタも銃殺。そして残された映画サークル仲間のツバキをナイフで刺そうとしたところで暗転する。


    後半はこの研究室の3階が舞台となる。後半になると登場人物に映画監督、脚本家、助手、制作、助手の彼女、制作の友達、土方の7人が加わる。そして前半に見せられていたものは映画の撮影現場であった種明かしがされる。そして前半の映画の舞台裏ではどんなことが起こっていたのかをコメディタッチで描いていく。


    この作品のオチとしては、「お化けに人々が殺される話と見せかけて、お化けに人々が助けられる話」というのが非常に面白いところである。後半の伏線の回収の見事であったし、前半もいろんな意味でまんまとだまされた。


    本当に楽しめた100分だった。脚本と俳優陣に拍手。
  • 満足度★★★★

    そーきましたか
    なるほど、そーきましたか。夢オチならぬ落とし方。前半はホラーっぽく、後半は実に親切な解説付きコメディと、1粒で2度おいしいお話。楽しませてもらいました。

  • 満足度★★★★★

    面白い!
    初めて拝見させてもらいました。
    公演2回目という風には感じられず(ドシロウトの私が言うのもなんですが・・)
    勢いがあり、役者さんたちのいきいきした感じがとてもよかったです。
    内容も、ホラーという事で全体的に怖い&暗い話かと思っていましたが全くの裏切りで期待以上に面白かったです!特に後半は最高☆あの感じ大好きです^m^演劇鑑賞初めての方でも見やすいと思います。
    次回の公演も機会があればぜひ行ってみたいかな

  • 満足度★★★★

    おもしろかった
    初めて見に行きました。普通に面白くてよかったです。

    ネタバレBOX

    前半のホラー部分(?)の勢いが足りなくてちょっと物足りなかったのですが、後半の笑いと勢いと、伏線拾いながら最後は「いい話」にまとまってる感じが好きでした。次回公演も見たいです。
  • 満足度★★★★★

    期待以上!!
    第2回公演ということで、若い力をどこまで商業レベルに乗せて来るかが今後も見続けるかどうかの鍵になると思ったのですが、正直ここまで完成されたものを見せていただけると思ってませんでした、失礼しました(^-^;) もちろん次回も観ます。勢い余ってDVDまで予約してしまいました。で、何を書いてもネタバレになってしまうほど沢山の仕掛けがあるお芝居で。後半は笑いっぱなしでお腹痛かったですw あー、楽しかった!!

    ネタバレBOX

    流石の荒木脚本。沢山の伏線を張り、それを徐々に回収しつつ後半一気に笑いに持っていく構成が得意のパターンぽい。それを非常にテンポのよい演出に乗せて、達者な役者さん達が笑わせる笑わせる。
    ちなみに前半はセリフの仕掛けで「あれ?」と思わされ、こちらも推理体制に入るわけですが。「PEACEだからHAPPY ENDのはずだ、誰も死んでないはず」と考えていて。そう思わせてくれる劇団って素晴らしいなと思うのです。これからもずっと笑顔でいっぱいの公演を見せてくれる、そう思える素敵なお芝居でした。
  • 満足度★★★★

    すごく良かったです!
    前半ホラー、後半その謎解きコメディ。前半のホラーがけっこう怖いので、後半のつじつま合わせのような謎解きであはは、あははと大笑いできる。何でこんなに可笑しいのだろうと考えたが、前半の緊張が解けてリラックスできるので、その分気持ちが笑いを欲しているせいかな。狙ってやったとしたら、脚本上手いです。後味もいい。
    若い役者さんが多いけど、凝った脚本で若さを上手く使っていて、薄っぺらな感じが全くしなかった。後半のコメディに入ってもいいリズムと分りやすいギャグで突っ走り、超満員の観衆を十分楽しませてくれました。すごく楽しみな劇団ですね!前半のホラー部分にもう少し凄みと怖さがあれば文句無く☆五つ。

このページのQRコードです。

拡大