パール食堂のマリア 公演情報 パール食堂のマリア」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 4.3
1-20件 / 45件中
  • 満足度★★★★★

    宇宙空間に浮かんだ日常。
    言葉にする時に、
    あんな言葉を口にできたら、
    世界はぐるりと変わるかもしれない。
    なんか優しいんだよなぁ。

    青✩組の芝居を見て
    いつも思うこと。

    素敵なセリフが星の数ほどありました。
    おかげで幸せな眠りにつけそうです。

  • 満足度★★★★★

    「命への想い」。これは肉体化した詩!
    青☆組、吉田小夏さん、初めて伺いましたが・・・とても良かった!
    素晴らしい戯曲、素晴らしい舞台です。感動・・・というと安っぽいのですが、生と死をすごく近しく感じて、心が揺さぶられ、作家の「命への想い」を受け取った気がします。
    この舞台は、必ずもう一回観にいきます!
    舞台空間は、時代と場の「臭い」を再現。昭和47年横浜。
    使用される言葉は温かく重く美しい。
    肉体化された詩、そのもの。
    登場人物のうち、二人は抽象的な存在と思えます。が、その他の名前のある人たちも含めて意外と全ての人物は「何かの現われ」なのかも知れません。
    複数のプロットが併走するように見えますが、大きくひとつのものに収斂していくようです。
    お芝居で揺さぶられたのは久しぶりです。気持ちを伝えたく始めてCorichに投稿しました。是非観て欲しい舞台!

  • 満足度★★★★★

    “港”は回帰の舞台
     先日 ボランティア活動から戻った友人とこの劇の思い出話が弾み、忘れがたいシーンとそこで浮かんだ受け止め方が一致した。友人の分と合わせて遅まきながら感想を述べたい。
     そのシーンは暗い舞台にいくつかの灯明が揺らめく場面であり、この瞬間、ストーリーも空間も時間も超えた鎮魂の祈りで舞台も客席も溶け合ったように感じた。
     この時期に創られたさまざまなジャンルの作品で震災や一連の事故の影響を免れたものは稀有であり、この場面で過去の戦争や災害に加えて、3月の震災で失われた魂達の回帰する舞台としての“港”も表されたのではないかというのが私達の憶測である。やりばのない鬱屈した想いをここで癒してもらえた。
     白いマリアの口ずさむ「聞かせてよ愛の言葉を」も心に沁みた。
    黒い衣装で実存主義者のアイドルとなったジュリエット・グレコの持ち歌でもあり、昭和40年代の追憶も楽しませてもらった。
     人生の年輪に応じた味わいを発見させてくれる吉田小夏氏の
    さらなる活躍を期待している。

  • 満足度★★★★★

    初めて観た
    素敵な脚本と舞台美術。
    もちろん、役者さんも良いです。

    ファンになりました。
    次も観たい。

  • 満足度★★★★★

    じんわり
    見終わったあと、なんともいえないふわっとした気持ちが残った。しばらくは
    他の芝居見て、この気持ちを上書きしたくないと思った。

  • 満足度★★★★★

    そういえば・・
    観てきたんですよね。面白かったです。
    潮の香りがするようで。お袋もヨコハマ生まれで昔はお嬢だったようなので(笑
    よく昔話を聞かされました。そんな柔らかな風の吹く街のことを凄くステキに描いているところがまた良かったなな、と。

  • 満足度★★★★★

    天才肌の傑作
    アワード候補。よすぎてコメント書けず。

  • 満足度★★★★★

    今更ですけど…
    なかなか感想を書くタイミングを逃していたんですが、私的に凄くストライクだったので折角だし書こうかと思います。
    まず舞台美術が素敵。
    無数のドアと灯籠。
    幻想的な雰囲気の中で、優しくてゆっくりと流れる音楽のような物語が観れました。
    役者さんはムラはありましたが、役作りはしっかりできていたし、なによりも脚本の美しさにびっくり。
    中だるみをしていても、なんだかそれも味かななんて思っちゃうあたり、完全に私の好みなんですが…笑
    とにかく、観れてよかったです。

  • 満足度★★★★★

    やられた!
    や、やられた!終演直後、真っ先に頭に浮かんだのがこのフレーズです。吉田小夏さんと言えば脚本家としてのイメージが先行しがちだったのですが、今回は演出家としての吉田小夏さんの底力をまざまざと見せつけられました。観劇前、僕が一番注目していた点は、これまでの春風舎より空間もキャパシティも大きくなった劇場で、果たして青☆組がどのような作品を創りあげてくるのか、ということ。けれどまったく余計なお世話にでした。初日にしてあの完成度はお見事です。観劇を躊躇されている方、迷わず劇場へ足を運ぶことをお奨めします。あ、もちろん台本が面白かったことは言わずもがな。しっかり購入して帰ってきました。

  • 満足度★★★★★

    祈り、とどきました。
    観たあと、ふと気が付くとなぜか人に優しくなっている。それが吉田小夏の世界!

  • 満足度★★★★★

    空間美
    空間を活かした美術、素敵でした。劇場の空間と役者さんの力量で、時、場、想いと、様々な世界に導いてくれるのが、素晴らしかったです。切なくても、愛おしさや優しさに包まれる、小夏さんの世界観は、やっぱり、好きです。

  • 満足度★★★★★

    今更ながらの感想だけど
    素敵過ぎた!現在の小劇場界の中で力は1つ抜け出ている気がする。ただ、THE エンタメ♪ではないから、力だけでいったらもっと集客してもいいはずだけど、伸びはそこまでなのかもしれない。全然内容と関係なくてすみません<(_ _)>でも、本当に素敵な世界観で、あの空間にずっと住んでいたかったです☆

  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    上品で上質なお芝居に感動。
    大きな劇場でよりスケールが大きくなった印象を受けました。
    登場人物がどこか人間らしくて暖かい。
    少し凝った演出も丁寧に作られているからわかりやすい。
    いつまでも観ていられるお芝居でした。

    本当に楽しいひと時でした。

    所用で、アフタートーク観られず残念。

  • 満足度★★★★★

    10周年おめでとうございます
    初日観劇。吉田小夏さんによって丁寧に丁寧に紡ぎ出された愛おしい物語。劇場が大きくなることによって空気感が薄まることを懸念しておりましたが、全くそのようなことはありませんでした。楽日にもう一度観るのが今から楽しみです。

  • 満足度★★★★★

    切なくて素晴らしい!!
    横浜の哀しさが様々な登場人物を通して描かれていました。表現方法も工夫がみられ、小夏さんの一つの集大成とも思える素晴らしい作品でした。

    ネタバレBOX

    パール食堂の親子を中心に、近隣の人々を通して横浜の哀しさがいっぱい溢れていました。ただ、東京のやつらとか、あの丘の上の墓地とか、港が見えるとかいった表現はありましたが、横浜という言葉は出てこなかったと思います。それでも具体的に横浜のことだと分かり、かつ戦後を引きずっていたあの当時の日本が伝わってきました。

    混血児の哀しさもさることながら、間引きの実態も明らかにされました。悲しい現実です。

    お母さんがお父さんに将来のこととして混血児の雇用をお願いしたシーンがありました。贖罪としてのお母さんの意志だったことが明白にされましたが、あの言葉が無くてもパール食堂のコックさんが混血児である理由はほんのりと伝わっていたと思います。

    ストリップ劇場の支配人と踊り子の関係、オカマバーの店主の望郷の念、美容院親子の男の子と母親らしい関係もくすぐられました。妹の同僚の松田先生をあんな設定にまでしなくてもと気の毒になりましたが、愛のりんごの効果か姉とコックの光治の関係に光明が見えてきてホッとしました。

    下手と上手上部の別々の場所のシーンで、交互に台詞を言いながら会話するという手法は難しいだろうなと思いつつ新鮮に感じました。

    パール食堂のテーブルの一部がバーのシートにも使われていましたが、違和感無くとても自然な流れでした。

    ここでも100万回生きた猫がモチーフになっているように思えました。そんな猫や猫たちの魂、姉の子供時代などを演じたナナシの存在が素敵でした。

    吉田小夏さんの集大成とも思える切なくて泣けて、それでいて笑って迎える明日がある、そんな作品でした。

    因みに、この話から10年後に私もメリーさんを見掛けたことがあります。初めて見たときは白粉の白さにぎょっとしたことを覚えています。
  • 満足度★★★★★

    素晴らしい
    久々の☆5つ。人間の「もがき」を、暖かく見守ってくれる。

  • 満足度★★★★★

    観劇

  • 満足度★★★★★

    それぞれの時間たちに組み上げられた籠に抱かれたような
    三鷹の広い空間を得て
    これまでの青☆組の凝縮された洗練とはことなる
    広がりをもった質感を感じることができました。

    街の風情を組み上げる、
    登場人物たちのいくつもの時間の流れに
    したたかに抱かれ
    浸潤されました。

    ネタバレBOX

    場内に足を踏み入れると
    舞台上にはすでに、
    物語のテンションがあって。
    しっかりと時が舞台に流れている。

    トンネル、コンクリートの階段状の坂、
    裏町の風情、
    そして人々。

    それぞれのキャラクターが紡ぐ時間に
    因果があって
    それが街の風情として
    しっかりと組み上がっていきます。

    時の流れが舫を解かれ
    繊細で緻密なだけではない、
    切っ先をしっかりと持った語り口で
    描かれる時間たちが
    それぞれの歩みをを浮かび上がらせて。

    気が付けば
    その街の空気で呼吸をして、
    その時間に浸され、
    大仰な言い方ですが、
    生きることの質感に深く浸潤されてしましました。


  • 満足度★★★★★

    さなぎが蝶に孵るように
    吉田小夏さんの作品は完成度高く商業にいつでも持っていけると言ってきたがそれが証明された。素晴らしい美術、万遍なく配置された人物とエンタメとして行き届いた物語、横浜の黄金風景を立ち上らせる魔術。猫のようにして人間たちを見つめる優しい眼差し。必見。

    ネタバレBOX

    私見だが、小夏さんの作品はぜんぶ面白いが、作品全てに「女」としての怨念がこもっていてある意味怖いと思ってきた。男たちの愚かさに対して先ず恨みの視線があるように感じていた。(身に覚えのある)男としてはぎゃーって悲鳴をいつもあげていた。しかし「パール食堂のマリア」ではこれが大いに変質していた。

    男たちの愚かさに対する慈愛の眼差しがあった。男たちだけでなく人間の営み全てに対する慈しみの眼差しがそこにあった。女は女でも恨んだり憎んだり悲しんだりする女ではなく、醜くても可愛いわが子(あいのこ、ハーフとか)を愛おしむ聖母の眼差しで書かれた物語だった。

    それはタイトルや物語の中に聖母の名前が乱舞することからも知ることができる。

    吉田小夏さんの芝居は、舞台の規模が巨大になるにつれ、演劇的な色合いも、立派な商業性をもった物に変容したが、それだけでなく、作家としての美しい変容を感じた。今回公演、さなぎが蝶に孵った記念すべき公演となった。

    とは言うモノの、今後は、たまにでいいので、男を追い詰める恐ろしさの芝居もまた書いて欲しい。マゾ的にはちくちく刺され、いたたまれなくなるあの客席も、たまにはうれしい。でも「たまには」でいい。基本はマリアのままでいて(笑)

    終演後、小夏さんや、木下ボッコさん、荒井志郎さん、櫻井竜くんらに挨拶。ProjectBUNGAKUの仲間たちが元気に派手にやってるのが嬉しい。あれ?っと思ったけど櫻井くんは谷くんのに出てたんだっけ。小夏さんがさらに美しくなっていた。
  • 満足度★★★★★

    さらに格調高く!
    アトリエ春風舎を中心に細部の細部までこだわったていねいな作りが売りの青☆組。その青☆組が三鷹市芸術文化センター星のホールという広い舞台を吉田小夏がどう料理するのかが注目された。

    結論から先に言えば、見事に使い切っていた。特に舞台美術が見事で、街の街灯のようであり、燈籠のようでもある照明が舞台をさらに幻想空間にしている。

    うまい役者、磨き上げられた台詞、さほど劇的なことが起こるわけでもないのに、人生の機微に触れ観ている人の心に染みいる情感あふれるシナリオ、すべてが相まって格調高い作品に仕上がっている。

    今回、この劇の象徴的存在である娼婦を演じた木下佑子と次女を演じた高橋智子がとても姿勢がいいことに感動。立っているだけで絵になる。魅力的な女優だ。

    これから青☆組は劇団制になるとのこと。これからがますます楽しみだ。

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