さらばユビキタス 公演情報 さらばユビキタス」の観てきた!クチコミ一覧

満足度の平均 3.8
1-6件 / 6件中
  • 満足度★★★★

    次回作が心配!
    ローレライとセイレーンの歌に惚れ惚れ!
    また、二人のセリフのシンクロも見事で、この二人が別次元で素晴らしかった。

    今回の楽曲も作詞・作曲した矢ケ部さんが、今回の公演をもって退団との事で、好きな劇団だけに、今後の劇団がどうなって行くのか、とても心配⁈

  • 満足度★★★★

    楽しさの中に込められた最後のメッセージ
    全員が一体となって、歌い踊る姿が楽しいエビビモpro.。
    最初の、そんなシーンでつい笑みがこぼれてしまった。
    中盤は少々中だるみ(歌が少ないんだよね)があったものの、「え?」という展開とともに、楽しんだ。
    それは、やっぱ、エビビモpro.好きだからなんだよね。

    ネタバレBOX

    「神」に選ばれた12人が、まるでノアの箱船のような箱船に集められ、これから起こる世界の破滅に、「何か」をして世界を救う。「何が起きるのか」そして「世界を救うためには何をやればいいのか」というテーマで物語は進むように見えた。
    つまりのところ、今現在のこの状況を取り込んだ物語になるんだろうと誰もが思ったに違いない。
    もちろん私もそう思った。

    しかし、様相は終盤で変わってくる。「え? 何?」と思う間もなく「え? え?」という展開に。

    多くの動物も乗っていることから、「箱船」とは「種の保存」であり、つがいの性は「生殖」が目的であろうが、実は12人のほとんど(全員じゃなくてほとんど)が同性愛者だったという展開になるのだ。
    これは、「性」を「生殖」にしかとらえられないことへの、アンチテーゼではないだろうか。
    「何も考えずに楽しんで」と当パンには書いてあるが、そこには、実は思い入れがあったに違いない。

    「え? 何?」とびっくりしつつも、ストーリーにも出てきた「種の保存」を根底から覆す展開には、単なる思いつき以上の何かがあるのでは、と勘ぐった。
    つまり、単なる思いつきであれば、もっとおちゃらけた雰囲気になるのだが、そうはなっていなかった。
    幸せな雰囲気で終わるし、何よりも「神」たちがそこに介在しているからだ。

    エビビモpro.では、前に観た『鬱病のサムシンググレート』でも、「神」が絶対的な存在として出てきていた。
    今回も神たちが出てきて、登場人物たちを翻弄する。もっと具体的に言えば、背中を押したり、操ったりするのだ。

    たぶん、そこには、作者にとって抗えない「運命」のようなものを強くいつも感じているのではないだろうか。
    与えられ、用意された運命の中で、人はできることをやっていかなくてはならないということを。
    この舞台の登場人物たちも、神たちの導きで、本当の自分を手に入れることができる。なんだか不器用な人たちばかりだったしね。

    ちなみに、タイトルにある「ユビキタス」は、もともと宗教用語で「神はあまねく存在する」という意味らしい。
    ということは、「運命」にさらばを告げたいという意思でもあったのだろう。

    結果、世界は破滅しないことになる。それを下すのが、一番上にいる神、ジーザスクライスト・アマデウステラスであり、それを演じるのが作・演の矢ヶ部哲さんなのだ(あの舞台での位置はいい。みんなを見下ろす感じが)。
    つまり、自らが神であり、人の運命を左右する。「運命」を演じる。

    で、今回のテーマ(メッセージ)となったことは、当パンの矢ヶ部さんの、ちょっとした告白から「なるほど」と思った。「運命」とか「性」とか、そんなことだ。
    そして、本作で、退団することになる矢ヶ部さんが、面白おかしい舞台の上で言いたかった(最後、そして切実な)メッセージ(願望)だったのかもしれない。

    さらに言えば、世界を救うために登場人物たちが行うのは「ミュージカル」。これも、作の矢ヶ部さんのことと考え合わせるとなんとも言えないものがある。
    矢ヶ部さんに限らず、劇団員自体が「ミュージカル」に救われているかもしれないからだ。

    矢ヶ部さんにとっての最後の公演は、劇団にとっての1つの精算と確認だったのかもしれない。

    エビビモpro.は、ミュージカル劇団ということで、歌とダンスが楽しい。全員が歌い踊るシーンが一番楽しいのだが、中盤にそういうシーンが少なく、やや中だるみしてしまった。
    もっと、歌のシーンが多いと楽しいのにと思う。

    そして、今まで軸であった矢ヶ部哲さん退団ということで、エビビモpro.はこれからどうなるのだろうと思う。
    次回その答えが観られるのだと思うと、新しいエビビモpro.に期待せざるを得ないのだ。
  • 満足度★★★★

    良質ではあるけれど
    音楽が物語に良くからんでいたし、
    歌やダンスも気持ち良かったです。

    ただ、ミュージカルというジャンルで勝負をするのであれば
    それぞれの要素が及第点であるということとは別に
    なにか、さらなる突き抜けが欲しい気もしました。

    ネタバレBOX

    舞台美術にしても
    映像にしても・・・。
    しっかりと作品を包み込む力があるし。
    歌もダンスにも相応の力は感じました。
    すくなくとも
    観ていて、観客がノイズを感じる部分は
    ほとんどなかったし、
    舞台上の集団の処理もユニゾンで動く部分にも
    きちんとしたクオリティが作られていたと思います。

    私の位置からはきちんと見えなかったのですが
    シンセサイザーでの生演奏だったようで
    舞台が生きた音でしたたかに支えられていたことも好感できたし
    なによりも音が生まれるタイミングに
    録音ではありえないエッジが聴いていて心地よかった。
    物語はミュージカルとして複雑すぎず適度にベタだったし
    そのなかにもあざとさのないメッセージが織り込まれていて。

    作り手の想いも伝わってきたし、
    ブロードウェイなどとは
    比較などできないにしても
    観る側が普通に楽しめる
    なかなかに上質なミュージカルだとは思いました。

    ただ、そうわかってはいても、
    ミュージカルとして観ると、
    なにかが足りない感じもするのです。
    歌も歌い込まれてはいるのですが、
    舞台の枠を超えて観る側を圧倒するほどではない。
    ダンスにしても、演劇的なパートにも
    突き抜けるなにかが感じられないのです。

    基礎点が比較的高得点だと、
    観る方も欲がでるというか、
    そこからさらに伸びていくものが
    もっとほしい。
    そうすれば、作り手が作品に込めた想いも
    さらに際立って鮮やかに伝わってくるのではないかと・・・。

    ローレライとセイレーンの織り上げるハーモニーの美しさなどに
    心がすっと透明になるような感じがあったりもしたのですが、
    そういう要素がもっとたくさんないと、
    ミュージカルという表現は観る者を
    作品の世界に閉じ込めきれないような気がするのです。

    一定の完成度に対する評価は十分にあるのですが、
    その一方で
    さらなるものを求める気持ちも残った作品でありました。
  • 満足度★★★★

    元気を貰いました。
    舞台が始まって上手奥の出入り口扉の上部、奥まったスペースに人影がチラチラ・・舞台監督?演出家?気になる・・演者?暫し進行して判明!はたして、その正体はシンセサイザー演奏者の“矢ヶ部さん(全てを兼ね最後に役者として神様役もこなす)”、そして“守富さん”のパーカッションを加えた質の良いライブ演奏、そこには、間違いなく小劇場版ミュージカルが現存していました。w(° o°)w
    ナンセンスなストリーは兎も角、役者さん全員に観せ場があり、初観で、各位の顔と個性が強烈に印象に残るという事は、“矢ヶ部さん”の劇団員さんへの愛情の現れかと思われます。“伊藤さん”“山増さん”の篤すぎるツートップ、“長田さん”“真山さん”のヂュオも聞き応えがあり、“永田さんのパク・チョンミン“、”引っ込み思案でゆるキャラの、でく田さん“、”海ノさん“の側転はご本人のイメージ通り華麗で・・等々。
    <オールディーズ>
    ミュージカル&役者全員に見せ場のキーワードで、昨年、慢心の上、製作・企画の暴走により(?)倒産した「ふるさときゃらばん」の二昔前の良き時代(全盛期)を少し思い出させて戴きました。最近「新生ふるきゃら」として再出発したらしい。。
    <オリジナル ナンバー>
    挿入歌「FAITH/OFF~仮面の告白」は自虐的ナンバーで至って真剣に歌われてましたが“歌詞”結構笑えました。
    『こんなミュージカルに意味なんかないって分かってる・・歌って踊って何になる?大体ミュージカルなんて嘘だらけだろ 人はいきなり歌いださない そんなにいい声で喋らない・・それは現実逃避でしかない・・。』、帰りに思わずCOを買ってしまった。(´-ω-`)
    <次回作>
    初観でしたが本劇団の屋台骨を背負っていたマルチ才能の持ち主“矢ヶ部さん”本作を以って退団されるとの事、残念です。きっと本作で劇団員さんを『ノアの箱舟』に乗っけて行きたかったのでしょう。。今後も存在感のある劇団として頑張って下さい。次回作、期待しています。

  • 満足度★★★

    半ミュージカル
    現代のというか、人間の本音をさらせない心を描く作品かなと考えてたが違った。

    後半、一気にストーリーがぶっ飛んで一気に収束した。ストーリーはさほど気にかけなくて良い。パンフにあるように「何も考えずに楽しむ」舞台だったなと。

    観た回は、客の私語が多くてまいった。役者の友人知人と思われるが、もうちょっとなんとかなんないのかな。作品の質も高くはないし、シリアスな舞台じゃないので我慢できるけどいい気はしない。

    ネタバレBOX

    世界の危機を救うため集められた12人が、ミュージカルで神様を説得し世界を救おうとするんだけど、そんなことより同性同士の愛を告白し、12人が同性同士でくっつき、神様も感動し、一件落着な話。

    備後(山増圭)のキャラは好き。あと、ローレライ(長田涼子)とセイレーン(真山カコ)は、衣装や役付け、メイクなど作品のいい色付けになっていた。
    永田歩とウォーレン・リウのキャラはもっと笑いに走ってよい。
  • 201106091400
    201106091400@王子小劇場

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